Hiroのもいもいフィンランドvol.71「
バンド結成30周年を迎えたThe 69 Ey
esからかっこいいゴッスンロールアル
バム『West End』発売」

ヘルシンキヴァンパイアというニックネームを持つThe 69 Eyesは1989年ヘルシンキでユルキ69、アーチィ、ティモ‐ティモ、ベイジー、ロットによって結成され、1992年にドラマーユッシ69 がロットにかわり加入。同年に発売になったデビューアルバム『Bump 'n' Grind』から今までメンバーチェンジなく今に至ります。
91年にフィンランドに来てから、まずはフィンランド語の勉強、さらに育児に追われ音楽からかけ離れた生活をしていた私がThe 69 Eyesを知ったのは2004年に発売になった7作目のスタジオアルバム『Devils』に収録されている「Lost Boys」が大ヒットしてから。当時ロック系が流れるラジオつけるとヘビロテでオンエアーされてました。彼ら独特のダークなサウンドにユルキ69の低音ボイスがからみゴッスンロールと呼ばれてますが、彼らを知った後で初期の頃の音源を聴いてびっくり。今のダークさはなく、ストレートなロッケンローなサウンドではありませんか。彼らの30周年についてのフィンランドの記事を読むと、デビュー当時はなかなかメインストリームにはのし上がれず、1999年に発売になったアルバム『Wasting the Dawn』からゴシック色が強くなり、翌年に発売になった5作目のアルバム『Blessed Be』からのシングル曲「Gothic Girl」がヒット!これをきっかけにフィンランド本国だけでなく国外でも知られるようになったそうです。その後発売になったアルバム3作はフィンランドのオフィシャルアルバムチャートで1位にもなっています。そして今や彼らはヨーロッパだけでなく北南米をもツアーするほどの人気バンドにのし上がりました。
同日夜メンバーの一人、ユッシ69オーナーのヘルシンキの人気ロックバーThe Riffにてメンバー出席のアルバム先行リスニングパーティが開かれ、ここでも集まったファンにアコースティックライブを披露したようです。さらに翌日のアルバム発売日にはヘルシンキのレコードショップÄxにてサイン会が開かれ、これには参加してきました。最近レコードショップの店舗がかなり小さくなってきてしまいましたが、そのとても狭いスペースでサイン会の前にアコースティックライブもありました。ロシアとかドイツなど結構国外からのファンも多かったです。こういうサイン会って、皆さんいろんなもの持ってきてサインしてもらってたりしてます。ユッシ69はその後TVのトーク番組出演があり、出口にむかいながらも並んでる人にサインしてました。
ライブ写真はニューアルバム発売に先駆け8月30日にヘルシンキのNosturiにて行われたライブより。実はこの会場Nosturi(ノストゥリ)、フィンランドでは貴重な18歳未満の未成年者も入場できるライブ会場だったのですが、地域開発でこのエリアにマンションが建設されることになり、今年いっぱいで建て壊しが決定しており、彼らにとって最後のNosturi公演になりました。このライブではニューアルバムから先行シングルでリリースされた新曲3曲を披露。あとはもうヒット曲のオンパレード!彼らがフィンランドでどれだけ愛されてるかわかるようなセットリストでした。アンコール最後は、彼らの人気を決定的なものにした「Lost Boys」!盛り上がらないわけがありません。
The 69 Eyesはこの後フィンランド国内ツアーに続きヨーロッパツアーが発表になっており、来年にはアメリカツアーも予定されているようです。バンド結成30周年記念となったニューアルバム『West End』にはCradle of Filthのダニ・フィルス 、Wednesday 13、Beastö Blancöのキャリコ・クーパーがゲストヴォーカルで参加しています。バンドの30年間の歴史をつづったドキュメンタリーのblu-ray付きもあります。まだの方、ぜひ聴いてみてくださいね。

文&ライブ/サイン会写真:Hiromi Usenius

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