※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト

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【SEKAI NO OWARI ライヴレポート】
『SEKAI NO OWARI TOUR 2019
「The Colors」』
2019年7月25日 at
幕張メッセ 国際展示場4〜6ホール

※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 立脇卓
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 太田好治
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 太田好治
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 鳥居洋介
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 太田好治
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 鳥居洋介
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 立脇卓
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 太田好治
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 立脇卓
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 立脇卓
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 横山マサト
※写真はさいたまスーパーアリーナ公演のもの/photo by 立脇卓
 “昔の自分のような、怠けているように見える人たちが近くにいたら、“もしかしたらこれは戦っているのかもしれない”と思ってくれるだけで、僕はすごく救われると思うんです”。本編がフィナーレを迎える手前、寂しさを浮かばせた表情で語り掛けるFukase(Conceptor&Vo)に拍手喝采が沸き起こる――。

 4月6日・7日の長野ビッグハット公演を皮切りに全国13会場28公演にわたって行なわれてきた『SEKAI NO OWARI TOUR 2019「The Colors」』の終盤を飾る、幕張メッセ2デイズ公演の2日目。これまでのライヴでもファンタジーな空間を生み出してきたSEKAI NO OWARI。今宵は、彼らの思考が確かな愛を紡いでいることを感じられる、そんな珠玉の時間となった。

 檻のような透明なディスプレイに囲まれたセンターステージの中には、Nakajin(Gu)、Fukase、Saori(Pf)、DJ LOVE(DJ)の姿が。彼らの魅力に吸い寄せられる「Death Disco」に流れ込み、Fukaseがルナティックな表情で動き回ると、会場からは割れんばかりの歓声が上がる。また、3曲目に演奏された「眠り姫」のサビでは、繊細な音を奏でるSaoriのピアノにFukaseが手を掛け、ふたりが目を合わせる場面も。極端なまでの楽曲による闇と光の体現だ。

 Nakajinが「ドッペルゲンガー」「Goodbye」を弾き語りでジャジーに歌い上げ、すかさず投入したのはリズミカルなビートを刻む「Food」。途中、花道に駆けていったFukaseは軽快なステップを踏み、ダンスを繰り広げては会場を揺さぶった。

 2019年2月に、2015年1月リリースの『Tree』以来となるアルバム『Eye』『Lip』を同時発売したSEKAI NO OWARIだが、その2作品がリリースされるまでの4年の間には、Saoriにとって楽曲制作と向き合うのが辛い時期もあったという。そんな中で救われたのが、Fukaseが《やあ、心の痛み君。元気かい? 久しぶりだね。君はいつも自分のそばにいて僕のことを成長させてくれたね(日本語訳)》と歌詞を書き、心の痛みを擬人化した曲「Mr.Heartache」。同曲の他にも、天使/悪魔、平和/戦争、生/死、自由/不自由と物事を常に表裏一体でとらえ、考え方次第で人の心は救われることを綴ってきたFukase。価値観の相違を認め合ったその先に、初めてLove&Peaceが生まれることを知っている彼らは美しい。

 アコースティック編成の「illusion」では彼らと巨大な蛸の共存を可視化する映像手法や、「スターゲイザー」で客席の頭上に降ってくる神々しいライティングなど、手を伸ばせばファンタジーな世界に溶け込んでしまいそうな感覚をもたらす演出をはじめ、ドラムを叩くDJ LOVEに、ベースを弾くFukaseという組み合わせも、この日のスペクタクルであった。

 アンコールで再びオンステージした彼らは、客席を渡り歩きながら祝祭ムードに包まれたアンサンブルを奏でた「Dragon Night」から、“歌える?”“いいね!”とFukaseが言い、会場がひとつになった「すべてが壊れた夜に」までを披露。ここにあふれていたのは間違いなく、Love&Peace。Fukaseを残して3人がステージから去ったあと、Fukaseはステージに置かれたPCでヴィジョンに“What a beautiful world”の文字を打ち込み、会場を睥睨し、姿を消した。“なんて美しい世界だ”の台詞に相反するような表情、その彼ららしい二律背反に、盛大の拍手が送られた終幕だった。

取材:小町碧音


セットリスト

  1. 1.Death Disco
  2. 2.Witch
  3. 3.眠り姫
  4. 4.Monsoon Night
  5. 5.ドッペルゲンガー
  6. 6.Goodbye
  7. 7.Food
  8. 8.Mr.Heartache
  9. 9.illusion(アコースティック)
  10. 10.スターゲイザー
  11. 11.LOVE SONG
  12. 12.Missing
  13. 13.蜜の月
  14. 14.Blue Flower
  15. 15.エデン
  16. 16.MAGIC
  17. 17.スターライトパレード
  18. <ENCORE>
  19. 1.Dragon Night
  20. 2.銀河街の悪夢
  21. 3.すべてが壊れた夜に
SEKAI NO OWARI プロフィール

セカイノオワリ:2010年、突如音楽シーンに現れた4人組。同年4月に1stアルバム『EARTH』をリリースし、バンド名の表記を“SEKAI NO OWARI”に変え、11年8月にシングル「INORI」でメジャーデビュー。圧倒的なポップセンスとキャッチーな存在感、テーマパークのような世界観あふれるライヴ演出が、子供から大人まで幅広いリスナーに受け入れられ、“セカオワ現象”とも呼ばれるほどのスピード感で認知度を加速度的に拡大していった。SEKAI NO OWARI オフィシャルHP(アーティスト)
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