首振りDolls  オフィシャルインタビ
ュー:『アリス』発売記念ツアー『P
SYCHO SHOCK!!』単独公演ファイナル
8月30日新宿ロフトへの想い

5月22日にニューアルバム『アリス』をリリースし、5月24日から全国ツアーをスタートさせた首振りDollsが、8月30日、いよいよ東京・新宿ロフトでツアーファイナルを迎える。オフィシャルマンスリーインタビュー第7弾では、ファイナルに選んだ場所、新宿ロフトにかけた想いを語ってもらった。

――5月24日からスタートさせた全国ツアー『PSYCHO SHOCK!!』も、いよいよ8月30日にファイナルを迎えるわけだけど、このツアーのファイナルに新宿ロフトを選んだ理由は?
ナオ:前に進むための一歩というか。今までとずっと同じ場所でやってちゃ前に進めないなって思って。ロフトって登龍門でもあると思うから、まずはそこに挑みたいなという気持ちから。
ジョニー:ロックの聖地だからね。いつかやりたい場所だったし、武道館を目指すなら絶対にそこはやっておくべき場所っていうか。通過点的なイメージかな。通過点にしては大きなチャレンジでもあるけど。
――いつ頃ロフトに決めたの?

ジョニー:いつだったっけ?
ショーン:俺が入るって決まったときには(2018年12月に加入)、もう決まってた?
ジョニー:あぁ、どうだったっけなぁ?
ナオ:もう決めてたかも。2枚目のアルバムがリリース出来そうだから、リリースツアーをしたいねって話とかもしてて、新宿ロフトで出来たらいいなと思って。でも、なかなか週末のロフトを抑えるのは大変だって話になって。上がってきたのが8月30日だったって感じだったかな、最初は。秋くらいだったと思う、10月とか11月とか。
ショーン:あぁ、そういえば、お誘いを受けたときになんとなく言われてたかも。
――“ベース如何ですか?”っていうお誘いを受けたときに?
ショーン:そうですね(笑)、“ベース如何ですか?”っていうお誘いを受けたときに言われた気がする。1月5日のデビュー戦だったMUCCミオヤマザキとの対バンのお話も含め、SEX MACHINEGUNSとの対バンツアーとかビッグイベントを聞かさせたときに、既に決まってた感じだった気がする。でも、本当に、それがまだ1年も経っていないとか、信じられないくらい遠い昔のことのようで(笑)。
ナオ:本当だよね。本当に今、ここに至るまでいろんなことがありすぎたからね。
ショーン:濃ゆいよ。激動の2019年。
ジョニー:たしかに遠い昔のことみたいな感覚だね。
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――そうだね。ロフトという会場を抑えた当初、手応えはあったの? ロフトをソールドさせる手応え。
ナオ:手応えというか、その頃にはロフト出来るバンドになってなくちゃなっていう感じだった。でもね、北九州のバンドが、東京で500人キャパのライブハウスをワンマンで抑えるって、かなり勇気のいることなんですよ。1stアルバムのときの全国ツアーは、とにかく何もかもが初めてすぎて、勝負に出る出方もよく分からなかったというか。D'ERLANGERのTetsuさんとお話しさせてもらったときに、“自分の身の丈に合ってないことをやり続けないと、バンドは成長しない”って言われて。ビビらないで、身の丈に合ってないことをやり続けていかないとダメだって。そこでビビったらバンドが終わるって。その言葉を聞いて、あぁ、そっかって納得したんです。それを言われたのが戸城さん(ex.ZIGGY,the DUST'N BONEZ,LANCE OF THRILL,BAD SiX BABiES, THE SLUT BANKSの戸城憲夫)の誕生日会だったから、ちょうど去年の夏頃で。それきっかけでロフト押さえたんだったと思う。
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――まさに成長するための選択だったと。
ナオ:そう。でも、いま思い返してみると、初めて首振りDollsでワンマンやったときも、無茶なタイミングだったな。最初のワンマンライブは、小倉のLiveSpotWOW!っていうキャパ200くらいのとこなんだけど、結成から1年も経ってなかったから。
ジョニー:あー、やったね。
ナオ:めちゃくちゃ背伸びだったけど、結構お客さん来てくれて。
ジョニー:笹取りに行ったときや!
――笹!?
ジョニー:そう、笹(笑)。
ナオ:あのね、ライブハウスを変なふうにしたくて。アトラクションにしたかったの。入り口の壁に隙間なく全部首振りDollsのポスター貼って、会場に入ったら、俺が書いた殴り書きの書を笹と一緒に貼り付けて、お化け屋敷みたいにして。お化け屋敷といえば柳なんやろうけど(笑)、何故か笹で。
ショーン:笹取りに行ったなぁ〜(笑)。
ナオ:水子供養の近くの山に笹を取りに行ったから、ジョニーがめちゃくちゃ怖がってて。
ジョニー:昔は霊感強かったからね。今は全くなくなったけど(笑)。
ナオ:そういえば最近言わないねぇ(笑)。それで、ステージにもいっぱい笹飾って。
――なに、その学園祭みたいな演出(笑)。
ジョニー:本当に学園祭みたいなノリやった(笑)。
ナオ:でも、そんなことやってるバンドが居なかったから、結構面白がられて。小倉のライハブウス界隈の人たちの心を打ったみたいで、いろんな人が注目してくれたんだよね。
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――もともとショーアップされたライヴがしたいんだもんね、首振りDollsは。例にあげるとするなら、アリス・クーパーのような。
ナオ:そうそう。アリス・クーパーって、演劇的要素とかアトラクション要素をロックンロールに持ち込んだ最初の成功者だったと思うから。今やってる人、あんまり居ないもんね。
ジョニー:お金かかるからね〜。
ナオ:切実(笑)。でも、最近首振りDollsも、そういう演出っぽいものは全くやっていないんだけど、やりたい気持ちは今も変わっていなくて。でも、やるならチープなものじゃなく、ちゃんとお金をかけてやりたいと思っているから、今はバンドの力だけで勝負しないとなと。めちゃくちゃおもちゃ屋さんとか行って、何か使えるものないかなぁと思って探したりもしたんだけど、おもちゃは使えないかなぁ。ショボくなっちゃう。
ジョニー:昔はシャボン玉マシーンとかムービングライトとか使ってやってたこともあったけどね。
ショーン:「シャボン玉」っていう曲が2ndアルバムにあるから、シャボン玉マシーンそこで使うとか!?
ナオ:そう思うでしょ、でもね、意外と最後の明るい曲とかに持って来た方が映えるんだよ〜!
ジョニー:そうそう。明るい曲の方がね。実際にやってみて感じることって違うからね。
――1stアルバムのときのツアーとは違う?
ジョニー:日々成長してるのは自分でも感じるかな。
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――ロフトを押さえたときからしたら、今現在状況は異なるわけで。そこから新体制で2枚目のアルバムをリリースし、ツアーも経験して来たわけで。ロフトへの想いというのは少し変わって来てる? 全く手の届かないチャレンジという大きな背伸び感はないとか。
ショーン:んー。なんか、1年前が遥か昔に思えているから。だいぶ成長した自分たちで向き合えるライヴになるんじゃないかなとは思ってるかな。
ナオ:うん。もうやるしかないでしょって感じかな。
――気負いはない?
ショーン:そんなに意識してないですね。いつもな感じというか。そこを特別には思ってないというか。
ナオ:そうね。勝負どころではあるんだけど、俺たちはいつもの通りロックンロールするだけかなって思ってます。
ジョニー:いかに2時間半くらいに収めるかって必死。やりたいこと全部やったら3、4時間になっちゃうから(笑)。
――見えて来た?
ショーン:そうですね。意識するとなかなか言葉が出てこないんですけど、見えてはいるのかなって思います。本当にやるだけだなって思ってます。全力で。でも、さっきも言ったけど、本当に気負いはないんですよね。
ナオ:うん。ライブに関して気負いはないかな。ライヴしかしてきてないしね。ライブが仕事なんだもん。
ショーン:うん。やりたいことをやってるだけだからね。
ジョニー:今までで緊張したのは1月5日くらいでしょ。福岡でやったショーンのデビュー戦。MUCCとミオヤマザキと一緒にやったとき。あれは緊張した!
ナオ:あれは緊張したね! 戦う相手強すぎ! みたいな! しかも新体制初ライブなのに1,000キャパ! みたいな(笑)。
ショーン:あと、初のトークショーは緊張した(笑)!
ナオ:あははは。トークショーね(笑)。
ショーン:喋るの苦手〜〜!
一同:(爆笑)
ジョニー:アコースティックライブの方が緊張するかなぁ。本当に苦手〜(笑)。
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――あははは。違う楽器だからね(笑)。ところで、ツアーを経て、アルバム『アリス』の曲は育ったなって感じる?
ジョニー:レコーディングしたときより上手くなったと思うよ。
ナオ:当たり前でしょ(笑)!
ジョニー:でも、確実に上手くなってるなぁって感じるのは、やっぱり新体制になったのも関係してると思うからね。
ナオ:あぁ、そういう意味ではそうだよね。確実にショーンという刺激があったからね。でも、本当に成長は日に日に感じてる。『アリス』をレコーディングしてたときは、まだ叩きながら歌えなかったもん。それくらいギリギリの進行だったから。
ジョニー:俺も、ツアーを経て、やっとサポートギターのパート覚えたからね。曲によってどっち弾くか使い分けてるんだけど、ちゃんと全部把握出来た感じ。
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――ショーンは?
ショーン:確実に成長してると思います! 「ホール」のコーラスというか、囁きを言えるようになりました(笑)。
ジョニー:俺の「ホール」の囁きもすごく良くなったと思うよ! ツアー中、大阪でこの曲中に囁いた“大阪ぁ〜”っていうのを、めちゃめちゃスタッフに褒められた(笑)。
――たしかに、あの囁きはすごく良かった(笑)。
ナオ:本当に“成長”という言葉がピッタリくるというか。ジョニーのコーラスは本当に成長したのよね。ツアーという戦いの中で成長したなって思う。
ジョニー:「産声」のコーラスだけが難しくて。でも、その他はもうイケる! 完璧!
ナオ:ジョニー、本当に外さんようになったよね。
ジョニー:歌上手くなったんかな。俺が歌う曲も作ろうかな。
ナオ:いいんじゃない(笑)? 昔はジョニーが1曲歌う曲ってのもあったからね。
ジョニー:ギター誰か入れて、俺、歌おっかな(笑)!
ナオ:ジョニー・イーグル!
――ジョニー・イーグル!?
ナオ:そう。ジョニー・E!
ジョニー:FとNとJもおる(笑)。
ショーン:いっぱいおるんやね(笑)。
ナオ:そうそう(笑)。
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――そうなんだ(笑)。でも、本当に気負いなさそうだし、ナチュラルに挑めそうだね。
ナオ:8月30日のロフトね。そう。ロックバンドのライブって、そのときの気持ちだったりとか、バンドの状態だったりとかが、そのまま出ちゃうと思うんですよ。隠せないと思う。だから、いいライブするに決まってますよ。ここキメないと。その気持ちは全員同じだと思うから。そういうときこそバンドが化けるんでしょうね。バケモノにならなくちゃ。
――なれそう?
ナオ:バケモノになれると思いますよ、8月30日。毎回そう思って挑むんだけど、毎回物語があって、そこ! っていう、手応えがある。
――あぁ、たしかに。言われてみたら、どのバンドにもそういう瞬間ってあるのかも。あ、ヤバイ、なんだろ、今日本気でヤバイ! って思う瞬間。狂ったように、“良かったよ! 良かったよ!”って言いまくりたくなるライブ。
ジョニー:あははは。たまに言ってるね(笑)。
ナオ:きっとそういうときだと思う。きっとその瞬間、バンドが化けてるんですよ。瞳孔が開ききって、自分でも、あ、今、いってる感じになってるな、って分かる感覚というか。そういう瞬間ってたまにあるんですよね。
――そうだね。でも、たまに、すごく良かった! っていう感覚が見る側と演奏する側とで違うときあるよね。
ナオ:あるある。そういうズレってあるよね。
ジョニー:あるある。なんかね、俺はもともと上手に魅せようとかは思ってない。とにかく一生懸命にやってるだけ。8月30日もそう。ただただ一生懸命にやるだけ。客のことは知らん。
ショーン:あははは。客のことは知らん(笑)!?
ジョニー:そう(笑)! 客のことは知らん(笑)。とにかく、俺を100%出すから、それを見て喜んでくれと。
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――いいと思う、そのスタイル(笑)。
ショーン:でも、本当にそうなんだと思うんですよね。自分たちがめちゃくちゃ気持ち良くやっていたら、お客さんに伝わると思うので。だから……。
ジョニー:チョベリグ!?(←ショーンのキメ台詞)
ショーン:あははは。そう(笑)。8月30日は最高に気持ち良くなれるライヴをやるのみです! チョベリグ! プチョヘ!
ナオ:おぉ、新しいキメ台詞が(笑)! でも、そうね。こっちが楽しくやっていれば、ってのはあるんだけど、ライブハウスのあの空間ってお客さんと一緒に作ってるものだから、こっちもお客さんに乗せられるときもあるし、こっちがいいライブをやるのは当たり前の話で、そこにお客さんにどれだけ期待させてあげられるか、なんじゃないかな? って思うんですよね。そこからライブが始まってるって言っても過言ではないと思うので。8月30日は特に、散々煽り倒したからみんなの期待値も相当上がってると思うから、その期待に応えるってのと、お客さんと一緒に最高の空間と最高の時間が作れたらなと思ってます。俺たちがいいライブをやるのは当たり前のことだから。そこは最低限のことだと思って挑みます。
――その自信はあると。
ナオ:うん。だって、ホント、私たちライブしかしてないんだもん。
――そうだね。
ナオ:そこは本当に最低限当たり前のこととしてみんなをお迎えしなくちゃね。あと、8月30日にはアルバム『アリス』の「黒い太陽」と並ぶ、もう一つのリード曲「PSYCHO CLUB」のMVの初披露もありますからね。
ショーン:ニュース配信でチラッとお見せしてますけど、ノーカット版が8月30日のライブで公開になります!
ジョニー:一瞬見せちゃってるけど、新たなる首振りDollsになってるから、楽しみにして欲しいなと。
ショーン:たしかに。今ままで見たことない首振りDollsですからね。
ナオ:近々大きな発表もあると思うけど、8月30日には更に大きな展開を期待させちゃう重大発表もあるので、本当に目を離さないでいて欲しいなと思いますね。

取材・文武=市尚子
撮影=YOSHIHITO_SASAKI(集合メイン写真)、柴山正之(磔磔ライブ写真)

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