【インタビュー】The Whoops、耳と心
に残るグッドメロディばかりが収録さ
れた1stフルアルバム『Time Machine
』
6月12日に1stフルアルバム『Time Machine』をリリースした3ピースバンドThe Whoopsを取材するにあたって、オフィシャル・ウェブサイトを見てみた。なんだこの“初期ホームページビルダー感”。Windows98で止まってる人かな? なんか変だけど見た目は若くて爽やかっぽいし曲もすごくいい。音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB」短編部門の準グランプリ作品「内回りの二人」(柴野太郎監督 )のEDテーマとして使われた「Soda」や、胸に迫る王道バラード「行方」、賑やかで楽しいけどなんだか泣ける「踊れない僕ら」等、耳と心に残るグッドメロディばかりが収録されている。じつは結構真面目で、ただただ天然な人たちなのかも。そんなことを思いながらインタビューしてみたところ、むしろ思った以上に変だった(だがそれがイイ)。最後の切実なメッセージまで、余すことなく読んでいただきたい。
■こういうポケモンいるけど、どう?
■すごく根暗でキモチ悪いドラマーがいるけど、どう?
――プロフィールに「埼玉県北浦和発」のバンドとあるのですが、みなさんはバンドを組む前から知り合いだったんですか?
宮田翔平(Vo.Gt):バンドを組んでからですね。僕は群馬県出身なんですけど、埼玉の大学でバンドを組んで、北浦和KYARAというライブハウスによく出ていて。その後、ベースのメンバーが抜けたときに、ライブハウスとかの繋がりで森ちゃんを紹介してもらったんです。
森確実(Ba.Cho):イメージ的には、ライブハウスの店長が“こういうポケモンいるけど、どう?”って言ってくれた感じです。
宮田:“そのポケモン、ベース弾けるんだ?”っていう感じで(笑)。森ちゃんというポケモンの存在は知っていたんですけど、ベースを弾けるポケモンだったことは知らなくて。バンドに入ってもらったら意外とハマってくれたんです。その次にドラムが抜けちゃったときに、今度は“すごく根暗でキモチ悪いドラマーがいるけど、どう?”って言われて。
須長宏紀(Dr.Cho):原文ママ、ですね。
宮田:僕も切羽詰まっていたのか、それで紹介してもらって。そうしたらハマったんで、そこからはこのメンバーでやっています。
――もう1人メンバーがいたんだとか?
宮田:ああ~(笑)。今年4月に催眠術師を新メンバーに迎え入れたんですよ。
――催眠術師?
宮田:そうです。昨年、催眠術師のパートを募集したんです。最初はおふざけだったんですけど、本当に入れたら面白いなと思って。夢幻颯人(むげんはやと)さんという、マキシマム ザ ホルモンのYouTubeの番組に出ていたりテレビに出ていたりしている結構有名な催眠術師さんで。ライブで僕らに催眠術をかけてもらって、目が開かないとか足が動かないとか、わさびを食べても辛くないとかってやったんですけど、お客さんからは“ああ、やってんな”みたいに思われてしまって。それでステージからお客さんに催眠術をかけていって催眠にどっぷりかかった6名をステージに上げて、再度催眠術をかけたんです。そうしたら、最終的に人が憑依するというところまで催眠術がかかってしまって(笑)。オモロさと怖さでざわつきがすごかったです。
――なんでまたライブでそんなことを?
宮田:催眠にかかった状態でライブをしたら、僕らもお客さんも羞恥心なく純粋に楽しめるんじゃないかというテーマがあったんです。まあ結果、カルトな感じになっちゃったんですけど(笑)。夢幻颯人さんはその日に脱退してしまったんですけど、今も仲良しです。
――ちょっと音楽自体の話もしていいでしょうか(笑)。宮田さんはどんな音楽をやろうと思ってこの3人で始めたんですか。
宮田:僕が前にやっていたバンドと音楽性は変わっていないです。ずっとThe Whoopsというバンドで、既存の曲もあったので。そのまま続けてみようという感じでした。
■こういうポケモンいるけど、どう?
■すごく根暗でキモチ悪いドラマーがいるけど、どう?
――プロフィールに「埼玉県北浦和発」のバンドとあるのですが、みなさんはバンドを組む前から知り合いだったんですか?
宮田翔平(Vo.Gt):バンドを組んでからですね。僕は群馬県出身なんですけど、埼玉の大学でバンドを組んで、北浦和KYARAというライブハウスによく出ていて。その後、ベースのメンバーが抜けたときに、ライブハウスとかの繋がりで森ちゃんを紹介してもらったんです。
森確実(Ba.Cho):イメージ的には、ライブハウスの店長が“こういうポケモンいるけど、どう?”って言ってくれた感じです。
宮田:“そのポケモン、ベース弾けるんだ?”っていう感じで(笑)。森ちゃんというポケモンの存在は知っていたんですけど、ベースを弾けるポケモンだったことは知らなくて。バンドに入ってもらったら意外とハマってくれたんです。その次にドラムが抜けちゃったときに、今度は“すごく根暗でキモチ悪いドラマーがいるけど、どう?”って言われて。
須長宏紀(Dr.Cho):原文ママ、ですね。
宮田:僕も切羽詰まっていたのか、それで紹介してもらって。そうしたらハマったんで、そこからはこのメンバーでやっています。
――もう1人メンバーがいたんだとか?
宮田:ああ~(笑)。今年4月に催眠術師を新メンバーに迎え入れたんですよ。
――催眠術師?
宮田:そうです。昨年、催眠術師のパートを募集したんです。最初はおふざけだったんですけど、本当に入れたら面白いなと思って。夢幻颯人(むげんはやと)さんという、マキシマム ザ ホルモンのYouTubeの番組に出ていたりテレビに出ていたりしている結構有名な催眠術師さんで。ライブで僕らに催眠術をかけてもらって、目が開かないとか足が動かないとか、わさびを食べても辛くないとかってやったんですけど、お客さんからは“ああ、やってんな”みたいに思われてしまって。それでステージからお客さんに催眠術をかけていって催眠にどっぷりかかった6名をステージに上げて、再度催眠術をかけたんです。そうしたら、最終的に人が憑依するというところまで催眠術がかかってしまって(笑)。オモロさと怖さでざわつきがすごかったです。
――なんでまたライブでそんなことを?
宮田:催眠にかかった状態でライブをしたら、僕らもお客さんも羞恥心なく純粋に楽しめるんじゃないかというテーマがあったんです。まあ結果、カルトな感じになっちゃったんですけど(笑)。夢幻颯人さんはその日に脱退してしまったんですけど、今も仲良しです。
――ちょっと音楽自体の話もしていいでしょうか(笑)。宮田さんはどんな音楽をやろうと思ってこの3人で始めたんですか。
宮田:僕が前にやっていたバンドと音楽性は変わっていないです。ずっとThe Whoopsというバンドで、既存の曲もあったので。そのまま続けてみようという感じでした。
――後から入った2人は、既存の曲を聴いて入りたいと思ったわけですか。
森:どうだったんだろう? そう言われてみると入りたかったのかなあ?
一同:(笑)。
森:最初はサポートだったんです。色んなバンドを掛け持ちでやっていたんですけど、そんなに器用じゃないので、メキメキとThe Whoopsの活動が主になっていったんです。活動頻度も多かったし、(宮田が)やる気に満ちていたので。それに曲が溢れてくるのがすごいなと思ったので、一本化しました。
宮田:他にもベースの加入候補がいたんですけどスタジオに入ったら音が小さくて。僕は大きい音が好きなんですよ。それで、森ちゃんとスタジオに入ったら“うわっはっは~!”みたいな堂々たる笑い方をしていて。そのときのドラムが“森ちゃんは笑い声がいいよね”って言ってたから、メンバーにしようと思ったんです。
森:ベースの音じゃなくて発声が認められたみたいですね。
宮田:すごいボリュームで笑っているので。明朗快活でいいなと。
――
森:どうだったんだろう? そう言われてみると入りたかったのかなあ?
一同:(笑)。
森:最初はサポートだったんです。色んなバンドを掛け持ちでやっていたんですけど、そんなに器用じゃないので、メキメキとThe Whoopsの活動が主になっていったんです。活動頻度も多かったし、(宮田が)やる気に満ちていたので。それに曲が溢れてくるのがすごいなと思ったので、一本化しました。
宮田:他にもベースの加入候補がいたんですけどスタジオに入ったら音が小さくて。僕は大きい音が好きなんですよ。それで、森ちゃんとスタジオに入ったら“うわっはっは~!”みたいな堂々たる笑い方をしていて。そのときのドラムが“森ちゃんは笑い声がいいよね”って言ってたから、メンバーにしようと思ったんです。
森:ベースの音じゃなくて発声が認められたみたいですね。
宮田:すごいボリュームで笑っているので。明朗快活でいいなと。
――
▲宮田翔平(Gt.Vo)
それだけ自分を表現できる人だと認定されたわけですね。須長さんはその後に入ってきたわけですね。
須長:そのとき僕は別のバンドを組んでいて、At The Drive-inになりたかったんですが気付いたら9mm Parabellum Bulletみたいなバンドになっていて、そのバンド自体がなくなってしまって。ドラムを叩きたいと思っていたときに友人のバンドの解散ライブを観に行ったら、他のバンドのドラムがいないから入ればって紹介されて。それがThe Whoopsだったんです。ライブは観ていなかったんですけど(笑)。まあ暇だしやろうかなみたいな感じで、気付いたらこうなっていました。
森:どっちも音楽に惚れて“入れてください!”みたいな感じが一切ないという(笑)。
宮田:大丈夫かなあ(笑)。
――3人が好きな音楽に共通点があるとかっていうことはないんですか。
宮田:いや、そんなにないっすよ(きっぱり)。
森:ただ、2000年代のJ-POPはめちゃめちゃ崇拝していますね。ちょっと懐メロみたいな歌謡曲っぽい音楽を。
それだけ自分を表現できる人だと認定されたわけですね。須長さんはその後に入ってきたわけですね。
須長:そのとき僕は別のバンドを組んでいて、At The Drive-inになりたかったんですが気付いたら9mm Parabellum Bulletみたいなバンドになっていて、そのバンド自体がなくなってしまって。ドラムを叩きたいと思っていたときに友人のバンドの解散ライブを観に行ったら、他のバンドのドラムがいないから入ればって紹介されて。それがThe Whoopsだったんです。ライブは観ていなかったんですけど(笑)。まあ暇だしやろうかなみたいな感じで、気付いたらこうなっていました。
森:どっちも音楽に惚れて“入れてください!”みたいな感じが一切ないという(笑)。
宮田:大丈夫かなあ(笑)。
――3人が好きな音楽に共通点があるとかっていうことはないんですか。
宮田:いや、そんなにないっすよ(きっぱり)。
森:ただ、2000年代のJ-POPはめちゃめちゃ崇拝していますね。ちょっと懐メロみたいな歌謡曲っぽい音楽を。
▲森確実(Ba.Vo)
――なるほど、アルバムを聴くと歌を覚えて歌いたくなる曲が揃っていると思いました。“歌が良い”というところが3人の好きな音楽なんですね。
宮田:2人がすごく厳しいかもしれないです。基本的に曲は僕が全部書いるんですけど、僕もポップスがすごく好きなので、ちゃんと口ずさめるようなものを作ろうとしているんです。でもスタジオで曲を2人に聴かせたときに、サビとかが地味だったりすると、2人に“いや、ないっすね”ってボツにされます。
須長:でも、そんなに意見が食い違うことってそんなにないよね?
森:うん、そうかもね。
宮田:でもまあ“そうか、これも無しか……”ってなりますけどね。
――そこは2人のセンスを信頼しているからこそ、NGだったらしょうがないという感じですか。
宮田:そうですね。客観的な意見なので。
森:普通、怒ってもいいと思うんですけど怒らないんですよ。すごく良い人なんですよね。
宮田:“これはいける!”っていう曲は推したりしますけど、そんなにはないですね。
――このアルバムで推した曲というとどれでしょうか。
宮田:「踊れない僕ら」です。アルバムの中では異質ですからね。この曲は(須長が)すごい渋っていて。打ち込みなのでドラムを叩いていなくてコーラスを録音したんですけど、全然やりたがらないし歌詞も譜割りも覚えてこないし(笑)。
須長:自分がこういう曲を聴いたことがないから違和感があったんですよ。
宮田:もともとこの曲はボーナストラックのつもりで、おふざけ枠で作ったんですよ。
――なるほど、アルバムを聴くと歌を覚えて歌いたくなる曲が揃っていると思いました。“歌が良い”というところが3人の好きな音楽なんですね。
宮田:2人がすごく厳しいかもしれないです。基本的に曲は僕が全部書いるんですけど、僕もポップスがすごく好きなので、ちゃんと口ずさめるようなものを作ろうとしているんです。でもスタジオで曲を2人に聴かせたときに、サビとかが地味だったりすると、2人に“いや、ないっすね”ってボツにされます。
須長:でも、そんなに意見が食い違うことってそんなにないよね?
森:うん、そうかもね。
宮田:でもまあ“そうか、これも無しか……”ってなりますけどね。
――そこは2人のセンスを信頼しているからこそ、NGだったらしょうがないという感じですか。
宮田:そうですね。客観的な意見なので。
森:普通、怒ってもいいと思うんですけど怒らないんですよ。すごく良い人なんですよね。
宮田:“これはいける!”っていう曲は推したりしますけど、そんなにはないですね。
――このアルバムで推した曲というとどれでしょうか。
宮田:「踊れない僕ら」です。アルバムの中では異質ですからね。この曲は(須長が)すごい渋っていて。打ち込みなのでドラムを叩いていなくてコーラスを録音したんですけど、全然やりたがらないし歌詞も譜割りも覚えてこないし(笑)。
須長:自分がこういう曲を聴いたことがないから違和感があったんですよ。
宮田:もともとこの曲はボーナストラックのつもりで、おふざけ枠で作ったんですよ。
▲須永宏紀(Dr.Cho)
――確かに、突然カッコイイ感じのピアノで始まるので逆に面白いというか。
宮田:“なんだこれは?”ってなりますよね(笑)。最後に1曲違う曲が出来て入れちゃったので、本編に昇格した感じです。でもこの曲がSpotifyで色んなプレイリストに入っていたりするんですよ。自分たちの5角形のパラメーターに1つ別の角が増えた感じがしていて、結果的に良かったと思います。
――ライヴでは演奏している曲なんですか?
宮田:催眠術師加入ライブで1回だけやりました。
――催眠術がかかった状態で聴かせたということですか(笑)。
宮田:そういうことですね。まさしく「踊れない僕ら」のテーマにもなっていて、恥ずかしかったりその場に馴染めなかったりっていうことを気にしないで楽しめればいいなっていうのがあるんですよね。だから曲のテーマもそうですし、催眠術師を呼んでそれをやってみたかったというのもあるんです。
――近年、バンドのライブって“踊ろうぜ!”って煽られることが当たり前になっていますが、人によっては気恥ずかしさも絶対あると思うんです。バンド側としてはどう思っているんですか。
宮田:“踊ろうぜ!”なんて言えないよね?
森:我々は特に言えないですねえ。
須長:思ったこともない、俺は。
森:ネタっぽくなっちゃうよね、我々がやると(笑)。
宮田:言わなそうだからわざと言ってるみたいになるかもね。でも、盛り上がって踊ってるのを見ると嬉しいよね。ただ、あんまり煽れないですね。
――そういう性格の3人が集まっている?
宮田:そういう性格です。バンドによっては“なんで踊らないの!?もっと前に来なよ”ぐらいの人っていますからね。でも“あなたたちがカッコよければみんな前に来るのでは”とか思ってしまうんですよ。そういうひねくれもあって、自分たちではあんまり言えないんです。
――そういう気持ちも「踊れない僕ら」には入ってるんですね。結果的にすごく踊りたくなる曲になっていますよね。
宮田:そうですね、そう聴いてもらえたら嬉しいです。
――確かに、突然カッコイイ感じのピアノで始まるので逆に面白いというか。
宮田:“なんだこれは?”ってなりますよね(笑)。最後に1曲違う曲が出来て入れちゃったので、本編に昇格した感じです。でもこの曲がSpotifyで色んなプレイリストに入っていたりするんですよ。自分たちの5角形のパラメーターに1つ別の角が増えた感じがしていて、結果的に良かったと思います。
――ライヴでは演奏している曲なんですか?
宮田:催眠術師加入ライブで1回だけやりました。
――催眠術がかかった状態で聴かせたということですか(笑)。
宮田:そういうことですね。まさしく「踊れない僕ら」のテーマにもなっていて、恥ずかしかったりその場に馴染めなかったりっていうことを気にしないで楽しめればいいなっていうのがあるんですよね。だから曲のテーマもそうですし、催眠術師を呼んでそれをやってみたかったというのもあるんです。
――近年、バンドのライブって“踊ろうぜ!”って煽られることが当たり前になっていますが、人によっては気恥ずかしさも絶対あると思うんです。バンド側としてはどう思っているんですか。
宮田:“踊ろうぜ!”なんて言えないよね?
森:我々は特に言えないですねえ。
須長:思ったこともない、俺は。
森:ネタっぽくなっちゃうよね、我々がやると(笑)。
宮田:言わなそうだからわざと言ってるみたいになるかもね。でも、盛り上がって踊ってるのを見ると嬉しいよね。ただ、あんまり煽れないですね。
――そういう性格の3人が集まっている?
宮田:そういう性格です。バンドによっては“なんで踊らないの!?もっと前に来なよ”ぐらいの人っていますからね。でも“あなたたちがカッコよければみんな前に来るのでは”とか思ってしまうんですよ。そういうひねくれもあって、自分たちではあんまり言えないんです。
――そういう気持ちも「踊れない僕ら」には入ってるんですね。結果的にすごく踊りたくなる曲になっていますよね。
宮田:そうですね、そう聴いてもらえたら嬉しいです。
■僕らが面白いと思うことを続けていきたい
■なんでもいいです、面白ければ(笑)
――アルバムは、これまでライブでやってきた曲を入れているんですか?
宮田:いや、ほとんどこのアルバムのために書いた曲です。
――タイトルを『Time Machine』とした理由を教えてください。
宮田:最後の「time machine」が、歌詞とメロディが同時に出てきて10分ぐらいで完成したんです。出てきた言葉も言おうと思って考えたんじゃなくて自然に出てきた言葉が多くて。曲に対してもそうだし、アルバムを全部通したときにテーマとして一貫したものがあるなと思ってこのアルバムタイトルにしました。
――この曲でも聴けますけど、宮田さんと森さんがデュエットしているような曲もありますよね。ツインボーカルということでいいのでしょうか?
森:いや、私は一歩引いてコーラスっていう感じですね。
宮田:コーラスのパートでもミックスのときに声は前に出しています。「センチメンタル」のAメロは森ちゃんが主旋律ぐらいの音量感でやっていますし、森ちゃんがリードボーカルを取っている「Soda」もありますし。ツインボーカルって言っても過言ではないと思います。
森:自分は歌にそんなに自信がないですし、The Whoopsは宮田さんの声でここまで来たっていう気持ちがあるんです。宮田さんの声って他で聴いたことがないんですよ。別にめっちゃ変わってるわけじゃないし声を売りにしているわけでもないんですけど、考えたら宮田さんの声って似ている人を全然知らないなって。きれい目のバンドとかって、“ああ、こういう系統ね”っていうのがあるんですけど、宮田さんの声は独自のカテゴリーになるのが個性的でいいなって思います。
宮田:へえ~!そうなんだ?
――須長さんは宮田さんの声に関してはどう感じていますか?
須長:う~ん、特に意識したことがないですね(笑)。
森:いま初めて考えたでしょ?
須長:たまにコーラスするときに宮田君のメロディを歌うことがあるんですけど、自分と比べて声が高いので歌うのが難しいなって思います。
宮田:でも、声が一番良いのはじつは須長君なんですよ。歌いたがらないですけど。
須長:カラオケが得意なんだよね。
■なんでもいいです、面白ければ(笑)
――アルバムは、これまでライブでやってきた曲を入れているんですか?
宮田:いや、ほとんどこのアルバムのために書いた曲です。
――タイトルを『Time Machine』とした理由を教えてください。
宮田:最後の「time machine」が、歌詞とメロディが同時に出てきて10分ぐらいで完成したんです。出てきた言葉も言おうと思って考えたんじゃなくて自然に出てきた言葉が多くて。曲に対してもそうだし、アルバムを全部通したときにテーマとして一貫したものがあるなと思ってこのアルバムタイトルにしました。
――この曲でも聴けますけど、宮田さんと森さんがデュエットしているような曲もありますよね。ツインボーカルということでいいのでしょうか?
森:いや、私は一歩引いてコーラスっていう感じですね。
宮田:コーラスのパートでもミックスのときに声は前に出しています。「センチメンタル」のAメロは森ちゃんが主旋律ぐらいの音量感でやっていますし、森ちゃんがリードボーカルを取っている「Soda」もありますし。ツインボーカルって言っても過言ではないと思います。
森:自分は歌にそんなに自信がないですし、The Whoopsは宮田さんの声でここまで来たっていう気持ちがあるんです。宮田さんの声って他で聴いたことがないんですよ。別にめっちゃ変わってるわけじゃないし声を売りにしているわけでもないんですけど、考えたら宮田さんの声って似ている人を全然知らないなって。きれい目のバンドとかって、“ああ、こういう系統ね”っていうのがあるんですけど、宮田さんの声は独自のカテゴリーになるのが個性的でいいなって思います。
宮田:へえ~!そうなんだ?
――須長さんは宮田さんの声に関してはどう感じていますか?
須長:う~ん、特に意識したことがないですね(笑)。
森:いま初めて考えたでしょ?
須長:たまにコーラスするときに宮田君のメロディを歌うことがあるんですけど、自分と比べて声が高いので歌うのが難しいなって思います。
宮田:でも、声が一番良いのはじつは須長君なんですよ。歌いたがらないですけど。
須長:カラオケが得意なんだよね。
――そういえば、アルバムの1曲目「春について」がカラオケDAMで配信されるみたいですね(7月30日から配信開始)。
宮田:そうなんですよ。僕はカラオケ店でバイトしていたので、めっちゃ嬉しいです。
森:カラオケってわかりやすいですよね。職場の人とかに自慢しやすいっていうか?
宮田:小せえなあ~、わかるけど器が小さい!
一同:(笑)。
――では、1人1曲ずつピックアップして語ってもらえますか?
森:全部好きな曲なんですけど、特に「エンドロール」の最後のCメロに向けて、めちゃめちゃ良いメロディが油断した頃にくるっていうところが好きですね。8曲目のここにまで才能を咲かせてたか、こんなところにも散りばめていたのかっていう。
宮田:褒めてくれますね~(笑)。
森:私はコーラスを自分で考えるのが好きなんですけど、「エンドロール」のCメロはコーラスが本当に気持ち良くて。コーラスを乗せて完成したなって自分で思ってたぐらい綺麗なメロで。「あっぱれですね~!」という感じです。
宮田・須長:ははははは(笑)。
――コーラスワークも含めて音の重ね方が上手いですよね。うるさすぎず、スカスカすぎずという。
森:良かったです。生活に寄り添った音楽ですので(笑)。「エンドロール」は、宮田さんの結婚式の余興でも演奏したんです。
宮田:この曲は結婚式用に書いた歌なんです。
森:さえない男性の熱い歌というのは、やっぱりめちゃめちゃ胸にくるよなっていう話ですよね。イケメンが上辺だけで紡ぐ言葉よりいいなって。
宮田:そうだね、そう言われて素直に喜べる体にはなったよね(笑)。
森:めっちゃいい曲ですよね、これは。
宮田:うん、アルバムの中で唯一ハッピーな曲なんじゃないかな。
――ちなみに資料に書いてあるんですけど、森さんの「実録浮気ドキュメンタリー」って何ですか?
森:このタイミングで真逆の話しますか(笑)。これは3年ぐらい前の話で、こすり倒されているんですけどね。まだ味がするのかっていう。詳しくはネットで調べてください。
――わかりました!ではみなさん各自調査お願いします。なぜ訊いたかというと、作詞作曲のクレジットがなかったので、森さんが自分の経験を歌詞にしていることもあるのかなと思って。
森:いや、感受性がないので無理です。
宮田:「踊れない僕ら」を作っているときにラップなので歌詞が書きなれてなくて、森ちゃんに歌詞を書いてみてってお願いしたんです。そしたら1週間後の僕の誕生日に“プレゼントに漫才の台本を書いてみました”ってすごい長文が送られてきて。頼んでもいない漫才の台本を書いてくれるのに頼んでた歌詞は1行も送ってこないんですよ(笑)。それで結局僕が書いたんですけど。
森:難しかったですねえ。
――でも漫才のネタは書けた?
森:はい、すごく楽しかったです。
一同:(爆笑)。
宮田:それならよかった(笑)。
森:漫才はいつかやりたいですね。味方しかいない温かい空間で披露してみたいです。
――楽しみにしています(笑)。では須長さんの1曲を挙げてください。
須長:「春について」ですね。もともと僕がこういう速い曲が好きというのもあるんですけど。最初ゆっくりで途中から速くなるところの不意打ち感がパンチ効いてるなって。
宮田:そうなんですよ。僕はカラオケ店でバイトしていたので、めっちゃ嬉しいです。
森:カラオケってわかりやすいですよね。職場の人とかに自慢しやすいっていうか?
宮田:小せえなあ~、わかるけど器が小さい!
一同:(笑)。
――では、1人1曲ずつピックアップして語ってもらえますか?
森:全部好きな曲なんですけど、特に「エンドロール」の最後のCメロに向けて、めちゃめちゃ良いメロディが油断した頃にくるっていうところが好きですね。8曲目のここにまで才能を咲かせてたか、こんなところにも散りばめていたのかっていう。
宮田:褒めてくれますね~(笑)。
森:私はコーラスを自分で考えるのが好きなんですけど、「エンドロール」のCメロはコーラスが本当に気持ち良くて。コーラスを乗せて完成したなって自分で思ってたぐらい綺麗なメロで。「あっぱれですね~!」という感じです。
宮田・須長:ははははは(笑)。
――コーラスワークも含めて音の重ね方が上手いですよね。うるさすぎず、スカスカすぎずという。
森:良かったです。生活に寄り添った音楽ですので(笑)。「エンドロール」は、宮田さんの結婚式の余興でも演奏したんです。
宮田:この曲は結婚式用に書いた歌なんです。
森:さえない男性の熱い歌というのは、やっぱりめちゃめちゃ胸にくるよなっていう話ですよね。イケメンが上辺だけで紡ぐ言葉よりいいなって。
宮田:そうだね、そう言われて素直に喜べる体にはなったよね(笑)。
森:めっちゃいい曲ですよね、これは。
宮田:うん、アルバムの中で唯一ハッピーな曲なんじゃないかな。
――ちなみに資料に書いてあるんですけど、森さんの「実録浮気ドキュメンタリー」って何ですか?
森:このタイミングで真逆の話しますか(笑)。これは3年ぐらい前の話で、こすり倒されているんですけどね。まだ味がするのかっていう。詳しくはネットで調べてください。
――わかりました!ではみなさん各自調査お願いします。なぜ訊いたかというと、作詞作曲のクレジットがなかったので、森さんが自分の経験を歌詞にしていることもあるのかなと思って。
森:いや、感受性がないので無理です。
宮田:「踊れない僕ら」を作っているときにラップなので歌詞が書きなれてなくて、森ちゃんに歌詞を書いてみてってお願いしたんです。そしたら1週間後の僕の誕生日に“プレゼントに漫才の台本を書いてみました”ってすごい長文が送られてきて。頼んでもいない漫才の台本を書いてくれるのに頼んでた歌詞は1行も送ってこないんですよ(笑)。それで結局僕が書いたんですけど。
森:難しかったですねえ。
――でも漫才のネタは書けた?
森:はい、すごく楽しかったです。
一同:(爆笑)。
宮田:それならよかった(笑)。
森:漫才はいつかやりたいですね。味方しかいない温かい空間で披露してみたいです。
――楽しみにしています(笑)。では須長さんの1曲を挙げてください。
須長:「春について」ですね。もともと僕がこういう速い曲が好きというのもあるんですけど。最初ゆっくりで途中から速くなるところの不意打ち感がパンチ効いてるなって。
――歌詞についてはどうですか?
宮田:歌詞なんか一切共感してないでしょ?
須長:このバンドって恋愛的な感じや過去の楽しかったことを歌っていると思うんですけど、僕は全然そういうのがなくて。スポーツ校の最底辺のところにいたので。地元もずっと同じだし浮いた話もないし、この世のだいたいの歌詞は共感できないというか(笑)。悲しいピエロなんですよ。
森:よくバンドやってるな(笑)。
宮田:よく、あんなに一生懸命叩いてくれるよね?
須長:歌詞で言うと韻を踏んでるところはいいなって。
宮田:ああ~韻踏みがち。それは大事!意外と触れてくれないの。そこは嬉しいね。
――では、宮田さんの1曲をどうぞ。
宮田:難しいですね~。アルバムを通して好きなんです。出てきた言葉って、韻を踏むために作為的に出したものもあれば自然発生したものもあって。やっぱり、自然発生した言葉の方が好きなんですよ。それで言うと「time machine」がすごく好きです。風景描写の歌詞なんですけど妄想も入っていて。サビで“目と目が合ったならどこへ行こうか 話し方の一つはもうどうでもいいや”という歌詞があるんですけど、1曲目の「春について」では“話し方も忘れてしまったよ”とか“話し方を探していたのに”ということにすごくこだわっているんです。でも、最後に「time machine」が出来たときに、“もうどうでもいいや”って自然に出てきたんです。そこで、自分の気持ちを回収した感じがあるんですよね。だから、アルバム全曲を聴いたときに、この曲で完結する感じがすごく好きです。
――アルバムタイトルの回収にもなっているということですね。
宮田:そうですね。ここまで細かいものを僕は色んなところに散りばめているんですけど、気付いてもらえないのは嫌だから自分から言っちゃいました(笑)。
――8月からのレコ発ツアー<The Whoops pre. 遅れてきたTime Machine TOUR>が控えていますが、ライブではどんなところが見どころでしょうか。
須長:全員、動き回って頑張ってる感じがあります。
宮田
:結構、パンク感ありますよ。
須長:At The Drive-inみたいに…
――どうしてもAt The Drive-inになりたいんですね(笑)。
宮田:そうなると人手が足りないんだよね(笑)。でも須長君がオラオラ~って叩いているので、それを見てテンション上がります。森ちゃんはジャンプしたり。元気だよね。
森:元気っこクラブですよねえ。ベースラインは動かないのにめっちゃ動いてるねって言われます。
――バンドの夢とか目標ってありますか?なんでもいいですけど。
宮田:僕は「アメトーーク!」と「タモリ倶楽部」に出たいですね。もちろんバンドで。ひな壇でちゃんと活躍できる人たちになりたいです。もちろん、大きいステージに立ちたい気持ちはありますけど、僕らがつまらなくなったら終わりなので。僕らが面白いと思うことを続けていった先にそういうことがあればいいなって。なんでもいいです、面白ければ(笑)。
須長:今まで以上に、もっと色んな人にライブを観てもらってフェスにも出たいです。あとはアイドルと付き合いたいです。全然知らないけど(笑)。
森:私は「M-1グランプリ」に出たいです(真顔)。バンドとは関係なく、私の人生のアナザーストーリーとして出たいです。
――漫才の相方はいるんですか?
森:全然いないんですよ。でもそういうのって自然に見つかる感じなのかな?恋愛と一緒でさ……。
宮田:いや、知らないよ(笑)。
――じゃあこの記事を通して相方を募集してみては?
森:そうですね、趣旨がブレてますけど(笑)。それで本当に来た人は相当良い人だと思うので。よろしくおねがいします!
取材・文●岡本貴之
撮影●長谷川大
宮田:歌詞なんか一切共感してないでしょ?
須長:このバンドって恋愛的な感じや過去の楽しかったことを歌っていると思うんですけど、僕は全然そういうのがなくて。スポーツ校の最底辺のところにいたので。地元もずっと同じだし浮いた話もないし、この世のだいたいの歌詞は共感できないというか(笑)。悲しいピエロなんですよ。
森:よくバンドやってるな(笑)。
宮田:よく、あんなに一生懸命叩いてくれるよね?
須長:歌詞で言うと韻を踏んでるところはいいなって。
宮田:ああ~韻踏みがち。それは大事!意外と触れてくれないの。そこは嬉しいね。
――では、宮田さんの1曲をどうぞ。
宮田:難しいですね~。アルバムを通して好きなんです。出てきた言葉って、韻を踏むために作為的に出したものもあれば自然発生したものもあって。やっぱり、自然発生した言葉の方が好きなんですよ。それで言うと「time machine」がすごく好きです。風景描写の歌詞なんですけど妄想も入っていて。サビで“目と目が合ったならどこへ行こうか 話し方の一つはもうどうでもいいや”という歌詞があるんですけど、1曲目の「春について」では“話し方も忘れてしまったよ”とか“話し方を探していたのに”ということにすごくこだわっているんです。でも、最後に「time machine」が出来たときに、“もうどうでもいいや”って自然に出てきたんです。そこで、自分の気持ちを回収した感じがあるんですよね。だから、アルバム全曲を聴いたときに、この曲で完結する感じがすごく好きです。
――アルバムタイトルの回収にもなっているということですね。
宮田:そうですね。ここまで細かいものを僕は色んなところに散りばめているんですけど、気付いてもらえないのは嫌だから自分から言っちゃいました(笑)。
――8月からのレコ発ツアー<The Whoops pre. 遅れてきたTime Machine TOUR>が控えていますが、ライブではどんなところが見どころでしょうか。
須長:全員、動き回って頑張ってる感じがあります。
宮田
:結構、パンク感ありますよ。
須長:At The Drive-inみたいに…
――どうしてもAt The Drive-inになりたいんですね(笑)。
宮田:そうなると人手が足りないんだよね(笑)。でも須長君がオラオラ~って叩いているので、それを見てテンション上がります。森ちゃんはジャンプしたり。元気だよね。
森:元気っこクラブですよねえ。ベースラインは動かないのにめっちゃ動いてるねって言われます。
――バンドの夢とか目標ってありますか?なんでもいいですけど。
宮田:僕は「アメトーーク!」と「タモリ倶楽部」に出たいですね。もちろんバンドで。ひな壇でちゃんと活躍できる人たちになりたいです。もちろん、大きいステージに立ちたい気持ちはありますけど、僕らがつまらなくなったら終わりなので。僕らが面白いと思うことを続けていった先にそういうことがあればいいなって。なんでもいいです、面白ければ(笑)。
須長:今まで以上に、もっと色んな人にライブを観てもらってフェスにも出たいです。あとはアイドルと付き合いたいです。全然知らないけど(笑)。
森:私は「M-1グランプリ」に出たいです(真顔)。バンドとは関係なく、私の人生のアナザーストーリーとして出たいです。
――漫才の相方はいるんですか?
森:全然いないんですよ。でもそういうのって自然に見つかる感じなのかな?恋愛と一緒でさ……。
宮田:いや、知らないよ(笑)。
――じゃあこの記事を通して相方を募集してみては?
森:そうですね、趣旨がブレてますけど(笑)。それで本当に来た人は相当良い人だと思うので。よろしくおねがいします!
取材・文●岡本貴之
撮影●長谷川大
リリース情報
『Time machine』
2019.06.12 Release
HOR-300/ 価格\2,200(+tax)
HUNGRY OVER RECORDS
1. 春について
2. 天気予報
3.Soda
4. 手紙
5. 行方
6. センチメンタル
7. 東京メトロ
8. エンドロール
9. 踊れない僕ら
10.time machine
ライブ・イベント情報
<遅れてきたTime machine TOUR>
8.3(土)渋谷CHELSEA HOTEL
w/FINLANDS、東京パピーズ
8.12(月祝)心斎橋Pangea
w/PK shampoo、COSMOS、and more...
8.31(土)名古屋CLUB ROCK'N ROLL
w/C Case(O.A.)、シャンプーズ、東京パピーズ、and more...
9.20(金)下北沢BASEMENT BAR
w/ONEMAN
『Time machine』
2019.06.12 Release
HOR-300/ 価格\2,200(+tax)
HUNGRY OVER RECORDS
1. 春について
2. 天気予報
3.Soda
4. 手紙
5. 行方
6. センチメンタル
7. 東京メトロ
8. エンドロール
9. 踊れない僕ら
10.time machine
ライブ・イベント情報
<遅れてきたTime machine TOUR>
8.3(土)渋谷CHELSEA HOTEL
w/FINLANDS、東京パピーズ
8.12(月祝)心斎橋Pangea
w/PK shampoo、COSMOS、and more...
8.31(土)名古屋CLUB ROCK'N ROLL
w/C Case(O.A.)、シャンプーズ、東京パピーズ、and more...
9.20(金)下北沢BASEMENT BAR
w/ONEMAN
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