輝く青春を重ねる、男子寮生たちの日
々~SCHOOL STAGE『ここはグリーン・
ウッド』ゲネプロレポート

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』が2019年7月19日(金)、天王洲 銀河劇場にて開幕した。1986~91年に『花とゆめ』(白泉社)で連載された那州雪絵による名作少女漫画を原作に、男子高校の寮で青春の日々を送る高校生たちを描く。ここでは直前に行われた公開ゲネプロと主演の小西成弥らが登壇した初日会見の模様をレポートする。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
物語は主人公・蓮川一也(小西成弥)が全寮制の名門男子高校「緑都学園」へ1カ月遅れで入学するところからスタート。初恋相手が実兄と結婚したことによる失恋のショックを引きずっていたり、入学前日に胃潰瘍を患ってしまったりと冒頭から一也の前途多難っぷりがうかがえる。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ

生徒会長の手塚忍(影山達也)と寮長を務める池田光流(長妻怜央)に案内され、学校付属の寮、通称「グリーン・ウッド」へ入寮した一也。自室をゲームセンターに改造した坂口栄也(北乃颯希)と青木邦久(森遼)をはじめ、何やら怪しげな生き物を飼う羽生(平井浩基)といった個性豊かな面々が歓迎する。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
中でも一也を驚かせたのがルームメイトの如月瞬(大平峻也)の存在。長い髪にカワイイ声、愛らしいルックスのあまり「実は本当の女の子であることを隠している」と伝えられるが……。以降、面倒見の良い光流に気に入られ、たびたびちょっかいを出されるようになってしまう。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ

変人だらけの寮生たちに戸惑いつつ、“すかちゃん”とあだ名で呼ばれ徐々に打ち解けていく一也。時に歌やダンスを交えたとびきりの躍動感で濃密な高校生活を表現する。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
唯一の肉親にして実兄である保健医の蓮川一弘(山田ジェームス武)との家族ゆえの確執、初恋相手・すみれ(寺崎裕香)への恋心、どこかミステリアスな忍と光流の友情が試される事件――。豊かなエピソードを通し、思春期ならではの揺れ動く心情がみずみずしく描かれている。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
栃沢弘(笹森裕貴)、藤掛達郎(小田桐咲也)&渡辺由樹(世古口凌)、布施直(佐野真白)、如月麗名(内野楓斗)といった原作ではおなじみのキャラクターたちももちろん活躍。演出を手掛けたほさかようが「ちょこっとだけ出てくる子にも何かしらのドラマがある」と語るように、多彩な登場人物たちの生きざまも注目してほしい。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』ゲネプロ
出会いの春から始まり、暑い夏が過ぎ、秋と冬も駆け抜けていくグリーン・ウッドの面々。ドタバタと騒がしく慌ただしい日々と繰り広げられる青春がとても眩しかった。
左から 影山達也、長妻怜央、小西成弥、大平峻也、ほさかよう
ゲネプロ前には初日会見が行われ、キャスト4名と脚本・演出を担当したほさかようが登場した。
開幕に向け、「これから始まる、という入学するときのようなドキドキとワクワクと緊張が入り混じっている感覚」と声を弾ませた小西。「僕も自分の学生時代を思い出しましたし、皆さんもこの舞台を見て自分の青春を思い出して何か持って帰っていただけたら」と述べた。
役作りについて「日常どれだけ周りの人にかわいがってもらえるかが舞台上でいきてくると感じたので、キャストに対しては最初からゼロ距離で接してきた」と大平。影山も稽古を振り返りつつ「多くの方に愛されている作品で魅力的なキャラクターばかり。舞台では魅力的な役者がそろったのでぜひお楽しみに」とアピールした。
長妻は「最初は緊張していて僕自身すごく不安もありましたが、みんな優しくて。このままずっと稽古をしていたいと思ったんですけど、やはり本番が来てしまいました(笑)。いい意味で稽古場と同じように本番もやっていけたら」と意気込んだ。
SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』初日会見
大平いわく「稽古終わりにごはんを食べに行ったり、稽古場でもわちゃわちゃしていたり本物の男子校のようだった」というカンパニー。会見では「怜央に『ラーメン食べる?』ってなぜか毎日聞かれていた」(小西)、「初日に端っこで台本を開いていた成弥くん。すごく真面目だと思ったら『人見知りで誰とも喋れず、台本を開くしかなかった』と言っていて可愛かった」(大平)などほほえましいエピソードが次々と披露された。
舞台化にあたり、ほさかは「主役は蓮川くんだが、後半になればなるほど群像劇の側面が強く出てくる。少しだけ出てきた寮生の子たちにも物語があり、ちゃんと生きている一人の人間として描かれている作品。お芝居の中で一つのドラマになっているというところを重点的に見させてもらった」とし、「もし何度か観てもらえる方がいらっしゃったら、次はほかの寮生にも注目してもらえると楽しんでいただけるはず」と語った。
取材・文・撮影=潮田茗

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