Hiroのもいもいフィンランドvol.67「
フィンランドからニューヨークを経由
してハワイにたどり着いたCAMU!その
道のりをトリロジーのミュージックビ
デオに!」

フィンランドからニューヨークを経由してハワイにたどり着いたCAMU!その道のりをトリロジーのミュージックビデオに!
2009年5月に東京で開催されたフィンフェスことFinland Festに出演したロックバンドNaked覚えてますか?以前この連載Vol.58「あのフィンバンドは今?」でその後をちょこっとお伝えしましたが、2010年4作目のアルバム『Double Down』発売後ニューヨーク公演のあと音沙汰がなくなりました。彼らのマネージャーだったBill Aucoin(KISS & Billy Idol)が亡くなったのが決定的な打撃となり、それまでやってきたことが崩れ落ち、行き詰まりになりバンドは解散。Naked結成10年目のことだったそうです。

ボーカルのMuffこと本名CAMUはNaked解散後ニューヨークに残り、最初はストリートでギターを弾き、次にバーを経営、なんとアイスクリームの商品開発にまで手を出したそうですが、その後ハワイにたどり着くことに。その自分の道のりをトリロジー(3部作)として3つのミュージックビデオに収め公開しました。
この曲の最初のヴァージョンは2度目のUSツアーのあとNakedが解散した後ニューヨークのイーストヴィレッジに住んでた時に書きレコーディング。ニューヨークに住んでいた時の楽しかったことだけではなく、ダークでもあり、忘れられなくもある挑戦への時間のエネルギーへの叫び、モチベーション、そしてその答えをこれらのストリートが与えてくれたことを曲にしたそうです。ニューヨークの1分間にはとてもいろんなことが起こり、自分にとってニューヨークは心の中のスペシャルな場所に一生残ることだろうとのことで、自分が自分自身を見つけた場所であり、人生最愛の人を見つけた場所、何人かのベストフレンド、永遠に大切な経験、初めて自分の違った面を探し出し表現できた場所だそうです。この曲はニューヨークシティでの経験を映し出し、自分自身のニューヨークシティアンセムであり、ニューヨークシティに対する自分の叙情詩だとのこと。

人生は短く、自分の音楽を再びシェアするときが来たと感じ、突然ハワイでこの曲をアレンジし直し、昔の自分のバンドNakedのメンバーに送り、最終的なヴァージョンは4つの違う場所で同時にレコーディングされたそうです。ミュージックビデオには実際に自分が住んでよく知っている場所などがたくさん収められているそうです。
ビデオの最初にヘルシンキが出てきますが、フィンランドを後にして場所がハワイに移ります。4年前息子さんが8か月の時、ニューヨークの知人すべてをあとにし、家族3人ニューヨークから11000㎞以上離れたハワイに移住することにしたそうです。このビデオでは自分自身の一部を見失い、まだ知らない自分自身を見つけ出すため、文字通り飛び込む様子を描いているそうです。

実はこの曲のレコーディングと撮影中にハリケーンや洪水に襲われ、火山が噴火に加え、トラブル続きで、炎天下でハードディスクドライブが壊れ、撮影用ドローンがクラッシュしてトラック紛失。高さ12mの滝から川に飛び込むシーンでは死にかけ、最後の最後に何とか岩をつかむことができて助かったそうです。

それらを乗り越えて完成したこのパート2ではこのユニヴァースに屈することがあっても、もし勇気がありさえすれば無限からくる波に乗り、人生をつかみ取ることができるということを表現しているとのことで、まさか自分がヘルシンキからハワイに移住することになるとは思ってもいなかったそうです。
このビデオは1988にさか戻ったとこから始まる設定で、最初に出てくる幼いCAMUを演じているのは自分の息子さんだそうです。CAMU本人が登場する映像はニューヨークで撮影されたものだそうです。俺たち皆にはあらかじめ進んでいく道が描かれているものと信じている。それぞれがその最初から描かれている道を進むか、横にそれるかを選ぶことになる。自分の中に灯りを持ち続けるのは簡単ではないが、自分の人生を楽しむことを大切にしなきゃいけないとのこと。

フィンランドを去ったあともたくさんの曲を書いてレコーディングもしていたというCAMU。人生を変えるいろんなこと、そして心がぶっ飛ぶような経験からたくさんの新しい曲のマテリアルがあり、トリロジーの曲は自分のことをさらけだしCamuでいることについて語っているとのことで、新しい曲は昔からプレイしてきたストレートなロックンロールからのさらなる冒険として、もっとぴったりくるニューネームCAMUとしてリリースするとのことです。そのCAMUとしての最初のライブは8月10日ヘルシンキのSemifinalで予定されていて、秋には新しい曲もリリースになる予定だそうです。

昨年夏にみたNaked一夜限りの復活ライブがかなりよかったので、もし8月のその時期ヘルシンキに来る予定のある方は、このライブ予定に入れてみてはどうでしょうか?ライブ写真はその去年夏のヘルシンキ公演の時のものです。Nakedとしてはこれが最後の公演になりました。
文&ライブ写真:Hiromi Usenius

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