舞台『フローズン・ビーチ』製作発表
記者会見! 鈴木杏、ブルゾンちえみ
、朝倉あき、シルビア・グラブが魅せ
る4人芝居に注目

ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)が過去に手掛けた戯曲を他の演出家によって上演する企画「KERA CROSS」の第1弾となる『フローズン・ビーチ』の製作発表記者会見が、5月13日(月)東京・シアタークリエにて行われた。
本作は、KERAが主宰するナイロン100℃が1998年に初演し、1999年には第43回岸田國士戯曲賞を受賞。今回は鈴木裕美が演出を務め、鈴木杏、ブルゾンちえみ、朝倉あき、シルビア・グラブという異色の顔ぶれで上演されることとなった。
会見にはKERA、鈴木とキャスト4名が出席し、数日前に決まったキャスティングの話も踏まえて心境が語られた。
KERAは、開口一番、「KERA CROSSは、夏には4作品を誰が手掛けるのか、発表するらしいですよ!」と口にし、キャスト陣からも驚きの声が上がる。その反応に笑顔を見せながら今回第1弾となる本作について「思い入れのある作品を劇団筋クリート時代から信頼している鈴木裕美さんにお願い出来る事を幸せに思います」と語った。今回のKERA CROSS企画について「以前なら、知らない人に(自分の作品を)触られるのは嫌だと思って断ることが多かったんですが、信頼できる人なら、むしろ楽しいかも、と思える歳になったのかもしれませんね。非常に無責任な立場で、観客として楽しみたいです」とエールを送った。
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
KERAからのエールを受け取った鈴木裕美は「KERAさんとは長いお付き合いで30本以上は観てきました。その都度『KERAさんの本はKERAさんの演出が一番!』と飲み屋で(笑)たびたび申しておりましたが、その時飲み屋にいた人たちが(今回演出をする事について)『おまえ、どうした!?』と言っていると思います」と苦笑。「ここに集まった出演者の皆さんはいずれも剛の者というか、いろいろな意味で奇妙な取り合わせになっているかな?」とコメントするとキャストたちが思わず吹き出す。「KERAさんの世界に一緒に冒険にいって観れる景色を見たいです」と述べた。
鈴木裕美
千津役の鈴木杏は「私はオリジナルキャストの皆さんがとても大好きで尊敬してやまないので、そんな方々がやった伝説的な作品に出る事を光栄に思い、そして責任を感じています」と気合いを入れる。今は台本を読んでその世界観に途方に暮れていて、泣き出してしまいそうなので早く稽古に入りたい」と心境を語った。
鈴木杏
市子役のブルゾンは「今回が初舞台という事でシンプルに嬉しいと感じました。でもそのあといろいろ知れば知るほど私でいいのか? とか、生まれたての赤ちゃんに高級料理を食べさせるようなもので、『お前、ありがたみがわかるのか!?』というくらい贅沢な環境にいさせてもらっています」と笑いを誘った。「初めてなので知らない分ぶつかっていこうと思っています」と力を込めていた。
ブルゾンちえみ
双子の姉妹・愛と萌の2役を務める朝倉は「今日も朝から1日、皆さんと一緒に取材を受けるんだ! と思うと緊張で胸が張り裂けそうで。さっきも鈴木(裕美)さんに『顔が固いよ』と言われました」と照れ笑い。「元々舞台をずっとやりたいという気持ちがあって今回その気持ちを爆発させることができると思ったんですが、作品のお話を聞いて『とんでもないことになってしまった』という想いになりました。キャストの方々、鈴木裕美さんとの中で自分は本当に役に立ち向かっていけるのか、と不安に思っていましたが、皆さんと読み合わせをしたら逆に冷静になれて何回も恥をかいてやっていけばいい、と本当に楽しみな気持ちになっています」と胸を張った。
朝倉あき
咲恵役のシルビアは、KERAや鈴木裕美を含め全員と初めて仕事をすることに触れつつ「この歳になると全員知らない現場ってなかなか少なくなっていて、逆にめちゃくちゃ緊張しているんです」と朝倉を和ますように語りかける。「私はミュージカルの仕事が多いのですが、今回は歌がない……よーしよし、がんばって日本語をしゃべるぞ! と思っています皆と一緒に壁にぶち当たっていくぞ!」と気合いを入れつつ「これだけバラバラな“職種”の女優が集まることはなかなかないし、女性キャストばかりの作品も最近少ないです。世の女性たち、よろしくお願いします」と締めた。
シルビア・グラブ
鈴木杏は「本読みの段階からブルゾンが演じる市子に振り回され顔がブルブルとなる、そんな千ぃちゃんと市ちゃんという振り回される関係性を存分に楽しみたい」と期待を口にする。またブルゾン本人については「以前ブルゾンさんと一緒に取材を受けたのですが、本当に頼もしくて! 裕美さんから怒られそうになったら、ブルゾンさんの後ろに隠れようかなと思っています」と笑顔を見せていた。
一方のブルゾンは「市子がエキセントリックな変化球を千ぃちゃんに投げるとこうか? こうかと受けとめてくれるのが楽しかったです」と手応えを感じているようだった。囲み会見では初舞台となるブルゾンに対して「荷が重くないですか?」と声をかけられ、「そうですよ!?」と即答するブルゾンに皆大笑い。「市子は“ブルゾンちえみ”のキャラクターとは全然違うキャラクター。観に来てくれる皆様が『35億』のフレーズなんて忘れてしまうくらいのキャラクターにできたら」と改めて気合いを入れていた。
(左から)鈴木杏、ブルゾンちえみ、朝倉あき、シルビア・グラブ、鈴木裕美
取材・文・撮影=こむらさき

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