【ライブレポート】Nissyがエンター
テインメントに込めた願い
Nissyが、5周年を記念し行われた4大ドームツアー<Nissy Entertainment “5th Anniversary” BEST DOME TOUR>ファイナル公演で、約1年ぶりに東京ドームのステージに立った。
昨年Nissyは、ソロアーティストとしてはまだまだ世間に知られていないことを感じ、「“ドーム”という活字が応援してくれるみんなの自信につながる」という思いで全国ツアー<Nissy Entertainment 2nd LIVE>の追加公演として、最終公演の場に東京ドームを選んだ。そしてその公演で、自身が命を削って作っているエンターテインメントを選んでくれたファンへの感謝の気持ちが溢れ、ステージ上で思わず涙をこぼした。そして何度も「ありがとう」と伝えてくれたNissyは、「また頑張って何か作るから!」という嬉しい宣言も残してくれた。(昨年のライブレポートは
この宣言以後、Nissyは今回のツアーのきっかけになった5周年記念ベストアルバムのリリースはもちろん、『anan』『GINGER』『エル・ジャポン』などの雑誌で表紙を飾ったり、『ミュージックステーション』にソロで初出演したりと、様々な場所でその姿を見せてくれた。その結果、彼のソロとしての知名度はこの一年で大きく上昇した。その集大成となるのが今回の日本人アーティスト史上最年少で成し遂げた4大ドームツアーだ。チケットはソールドアウト。Nissyの作るエンターテインメントは、着実に浸透している。
確かに<Nissy Entertainment>は、単なるライブやコンサートではなく、れっきとしたエンターテインメントだ。“エンターテインメント=人々を楽しませる娯楽”という意味通り、「誰しもが楽しめるもの」に仕上がっている。ライブのセットリストは観ているものを引き込むよう計算されているし、演出はこれでもかとこだわりが詰め込まれている。歌唱力やパフォーマンスのレベルの高さは言わずもがな。だが、人々を魅了している一番の理由は、Nissyの「観てくれた人を楽しませたい」という思いがはっきりと伝わることだと思う。それを証明するように、ソールドアウトしたドームの全会場には、女性ファンのみならず親子や男性など老若男女が集い、全員がそのステージに魅入っていた。
確かに<Nissy Entertainment>は、単なるライブやコンサートではなく、れっきとしたエンターテインメントだ。“エンターテインメント=人々を楽しませる娯楽”という意味通り、「誰しもが楽しめるもの」に仕上がっている。ライブのセットリストは観ているものを引き込むよう計算されているし、演出はこれでもかとこだわりが詰め込まれている。歌唱力やパフォーマンスのレベルの高さは言わずもがな。だが、人々を魅了している一番の理由は、Nissyの「観てくれた人を楽しませたい」という思いがはっきりと伝わることだと思う。それを証明するように、ソールドアウトしたドームの全会場には、女性ファンのみならず親子や男性など老若男女が集い、全員がそのステージに魅入っていた。
今回の<Nissy Entertainment “5th Anniversary” BEST DOME TOUR>も、一曲目から圧巻だった。何者かに追われるNissyがエレベーターに乗ってドームの屋上から降りてくるという映画のようなオープニングムービーを経て、メインステージに用意された大スクリーンに「Affinity」を歌うNissyが大写しに。そして曲の中盤になってムービーのストーリーそのままに、エレベーターでNissyが登場する。一曲目のスタートに本人がステージにおらず、ムービーと連動していることで現実とライブの境目が曖昧になり、観ている者を一気にNissyの世界に引き込んでいくのだ。
そういった世界観作りに加え、Nissy自身が見せる様々な表情も楽しい。「LOVE GUN」ではおもむろにサングラスをかけ、炎の柱が上がるステージで不敵な表情を浮かべるし、続く「まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL」ではその印象を180度変えて可愛いスマイルでピンキーダンス。曲の終わりにはちょっと首を傾げて投げキスまで。 “頭の中 俺のことでいっぱいだろう?”という歌詞に、心の中で“そんなことないもん”とお決まりの合いの手を入れながらも、アダルトな姿とキュートな姿というNissyのギャップに翻弄されてしまう。
そういった世界観作りに加え、Nissy自身が見せる様々な表情も楽しい。「LOVE GUN」ではおもむろにサングラスをかけ、炎の柱が上がるステージで不敵な表情を浮かべるし、続く「まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL」ではその印象を180度変えて可愛いスマイルでピンキーダンス。曲の終わりにはちょっと首を傾げて投げキスまで。 “頭の中 俺のことでいっぱいだろう?”という歌詞に、心の中で“そんなことないもん”とお決まりの合いの手を入れながらも、アダルトな姿とキュートな姿というNissyのギャップに翻弄されてしまう。
演出という点では、まるで星が降ってくるような綺麗な照明の中歌声を響かせた「ワガママ」からの、「愛tears」が最高だった。ダンサブルなナンバーに悲しく切ない歌詞が乗る「愛tears」は、高さ13mまで上がる噴水が曲に合わせて動きを変え、彩りを添える。濡れながら踊り歌うNissyも、エモーショナルだ。そしてラストのサビが始まる前、ふと音が止まったと思うと客電が落ち、手元のペンライトが一瞬きらめく。その光は一番上の客席から順に、Nissyの立つステージへと降っていく。そして光がステージに到達したその瞬間、ドーム全体にふわっと淡い青色の大小のバルーンが舞い上がったのだ。これは思わず息をのむほどの美しさ。楽曲の世界観とあいまって、グッと胸が締め付けられるような思いがした。
例えばここでライブが終わってしまったら、心には切ない気持ちが一番に残ってしまっただろう。だが、そこは<Nissy Entertainment>。スタイリッシュに「Addicted」をキメた後、映像でコミカルなメイクで“オジサン”に扮し、変顔でファンを笑わせながら「DANCE DANCE DANCE」のダンスプラクティス。からの、干支にちなんでイノシシの着ぐるみでバギーに乗って登場しそのままバギーの上で衣装に着替えたりと、はちゃめちゃなシーンを入れてくる。「かっこいい」「素敵」「素晴らしい」だけでは終わらせないスタイルは、ちょっと皮肉屋さんでお茶目なNissyらしさ。
例えばここでライブが終わってしまったら、心には切ない気持ちが一番に残ってしまっただろう。だが、そこは<Nissy Entertainment>。スタイリッシュに「Addicted」をキメた後、映像でコミカルなメイクで“オジサン”に扮し、変顔でファンを笑わせながら「DANCE DANCE DANCE」のダンスプラクティス。からの、干支にちなんでイノシシの着ぐるみでバギーに乗って登場しそのままバギーの上で衣装に着替えたりと、はちゃめちゃなシーンを入れてくる。「かっこいい」「素敵」「素晴らしい」だけでは終わらせないスタイルは、ちょっと皮肉屋さんでお茶目なNissyらしさ。
ファンからの投票で選ばれた「Nissyに歌って欲しい曲」を歌う、というリクエストコーナーも用意されている。しばしば喋りすぎてタイムアウトのアラームが鳴るほど軽快なNissyのトークと共にリクエスト曲を歌ってくれるのだが、これはまるで一緒にカラオケにきているようなフレンドリーなノリ。そして少しでもファンに近づこうとステージ上を端から端まで走り回りながら即興で作った「ありがとう」の歌を歌ったり、会場のファンからの声にツッコミを入れたり、ドームに立っているアーティストとは思えないほどのフランクさも見せる。こうした彼の人間的な魅力も、ファンの心をぐっと掴むのだろうと思う。
こうしてNissyは観ている人をとにかくワクワクさせてくれる。それが最高潮に達したのは、「The Days」からの本編ラスト2曲。きらびやかな電飾が施されたフロートに乗って、ファンに手を振りながらミュージックビデオでも共演したユニバーサル・スタジオ・ジャパンの人気キャラクターのスヌーピーやエルモとともにパレードを繰り広げるNissy。往往にしてライブの終わりというのは寂しいものだが、「The Days」の“夢の続きをまた見れるように歩んでいこう”という歌詞に込められたメッセージが嬉しい。
こうしてNissyは観ている人をとにかくワクワクさせてくれる。それが最高潮に達したのは、「The Days」からの本編ラスト2曲。きらびやかな電飾が施されたフロートに乗って、ファンに手を振りながらミュージックビデオでも共演したユニバーサル・スタジオ・ジャパンの人気キャラクターのスヌーピーやエルモとともにパレードを繰り広げるNissy。往往にしてライブの終わりというのは寂しいものだが、「The Days」の“夢の続きをまた見れるように歩んでいこう”という歌詞に込められたメッセージが嬉しい。
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そして<Nissy Entertainment>に込められた思いは、「トリコ」で明らかになった。“伝えたいことがあります だからこっちを向いて”という歌詞でメインステージを見ると、スクリーンには“Nissyからの5つのメッセージ“として「みんなのおかげでここまでこれました」「<Nissy Entertainment>を見て幸せになってくれますように」というメッセージが映し出されたのだ。これこそが、Nissyが<Nissy Entertainment>を通してみんなに願うこと。ここまで「素敵なステージだな」と思って見ていたが、いつの間にか心が多幸感に溢れていたことに気付かされた。Nissyの思いを、心が自然と受け取っていたようだ。
アンコールのMCで、Nissyは5周年という月日を振り返って、「ずっと試行錯誤しながら中々うまくいかない何年かがあって。一年一年かけて行って、その間にアルバムを出せてツアーをできて、作品を通じてみなさんに会う機会があって、今回のツアーも演出も含めていろんな形でどうやったらみなさんが楽しんでいただけるかなというものを考えさせていただいて……」と語った。グループの活動が多忙であることはもちろん、彼はいつ踊れなくなるかもわからない腰の痛みという問題も抱えている。そんな中で彼が真摯に向き合って、妥協なしに作り上げたエンターテインメントだからこそ、こうして観ている人を幸せにすることができるのだろう。
そして<Nissy Entertainment>に込められた思いは、「トリコ」で明らかになった。“伝えたいことがあります だからこっちを向いて”という歌詞でメインステージを見ると、スクリーンには“Nissyからの5つのメッセージ“として「みんなのおかげでここまでこれました」「<Nissy Entertainment>を見て幸せになってくれますように」というメッセージが映し出されたのだ。これこそが、Nissyが<Nissy Entertainment>を通してみんなに願うこと。ここまで「素敵なステージだな」と思って見ていたが、いつの間にか心が多幸感に溢れていたことに気付かされた。Nissyの思いを、心が自然と受け取っていたようだ。
アンコールのMCで、Nissyは5周年という月日を振り返って、「ずっと試行錯誤しながら中々うまくいかない何年かがあって。一年一年かけて行って、その間にアルバムを出せてツアーをできて、作品を通じてみなさんに会う機会があって、今回のツアーも演出も含めていろんな形でどうやったらみなさんが楽しんでいただけるかなというものを考えさせていただいて……」と語った。グループの活動が多忙であることはもちろん、彼はいつ踊れなくなるかもわからない腰の痛みという問題も抱えている。そんな中で彼が真摯に向き合って、妥協なしに作り上げたエンターテインメントだからこそ、こうして観ている人を幸せにすることができるのだろう。
「僕の作品を見て“Nissy面白そう”“Nissyに会ってみたい”、いろんなそれぞれの思いがあって、今日一緒にエンターテインメントを繰り広げられている。今この時間を過ごせたこと、出会えたことを幸せに思っています」そんな言葉もくれたNissy。そんなNissyとみんなの思いも詰まった曲「My Luv」では、この日が終わってしまうことを思ってか、ファンの「寂しくなるけど明日を見つめて」という合唱に、ぐっと込み上げるものを堪えるような表情をしていたこと、最後の最後、ファンサービスで「どうしようか?」を披露し終えた後まで、「ありがとう、ありがとう」と繰り返し感謝の言葉を述べていたのも印象的だった。
今年はステージで涙を見せなかったNissy。きっと、今回の4大ドームツアーを終え、<Nissy Entertainment>が誰かを幸せにしていることを去年よりも実感できたのだろう。Nissyの「<Nissy Entertainment>を見て幸せになってくれますように」という願いは、着実に届いている。そしてファンの幸せが、Nissyの笑顔にもつながっている。Nissyは幕引きに「またみなさん、どこかでお会いしましょうね。それまで楽しく生きていきましょう!」と言ってくれたが、次に<Nissy Entertainment>に会える日は、今日よりもっともっと笑顔になれるのだろうなという予感がしている。
取材・文◎服部容子(BARKS)
写真◎田中聖太郎、山内洋枝、青木早霞、立脇卓
今年はステージで涙を見せなかったNissy。きっと、今回の4大ドームツアーを終え、<Nissy Entertainment>が誰かを幸せにしていることを去年よりも実感できたのだろう。Nissyの「<Nissy Entertainment>を見て幸せになってくれますように」という願いは、着実に届いている。そしてファンの幸せが、Nissyの笑顔にもつながっている。Nissyは幕引きに「またみなさん、どこかでお会いしましょうね。それまで楽しく生きていきましょう!」と言ってくれたが、次に<Nissy Entertainment>に会える日は、今日よりもっともっと笑顔になれるのだろうなという予感がしている。
取材・文◎服部容子(BARKS)
写真◎田中聖太郎、山内洋枝、青木早霞、立脇卓
セットリスト
01.Affinity
02.LOVE GUN
03.まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL
04.SUGAR
05.ワガママ
06.愛tears
07.Addicted
08.DANCE DANCE DANCE
09.Playing With Fire
10.糸(リクエスト曲)
11.Don'r let me go
12.Double Trouble
13.恋す肌
14.Relax & Chill
15.The Days
16.トリコ
en.
01.17th Kiss〜ハプニング〜GIFT〜Never Stop
02.My Luv
wen.
01.どうしようか?
02.LOVE GUN
03.まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL
04.SUGAR
05.ワガママ
06.愛tears
07.Addicted
08.DANCE DANCE DANCE
09.Playing With Fire
10.糸(リクエスト曲)
11.Don'r let me go
12.Double Trouble
13.恋す肌
14.Relax & Chill
15.The Days
16.トリコ
en.
01.17th Kiss〜ハプニング〜GIFT〜Never Stop
02.My Luv
wen.
01.どうしようか?