首振りDolls、FANDANGOの店長・加藤鶴一氏

首振りDolls、FANDANGOの店長・加藤鶴一氏

首振りDolls、
マンスリーインタビュー第3弾では
FANDANGO店長 加藤鶴一氏と対談

FANDANGOは
バンドにとっての特別な場所

――いい関係性なんだね。移転が発表されたとき、すごく残念で。
加藤:そうね。十三でやれたら良かったんやけどね。もともとここに店を構えたのは前の店長で、昔はこの場所、うどん屋さんやったんですよ。そんで、うどん屋さんをたたむって話になって、なんか面白いことやれへんかな?ってなって。十三は昔、おじさんの遊び場みたいな街やったから、そこに若い子を連れて来れないかなぁって考えて、“なんか、ライヴってええらしいで!”って話を持ちかけられて、FANDANGOが出来たんですよ。最初は、自分たちでブッキングするんじゃなくて、ブッキングの会社が入ってブッキングしてくれていたんで、有山じゅんじさんとか清水興さんとか、大阪の音楽シーンの重鎮である方々が中心にライヴをされてたハコやったんですよ。ブルースとかフュージョンとか。そこを中心として、あとは地元のバンドがちょこちょこライヴしてたみたいな感じやって。最初の1年くらいはそんな感じやったかな。2年目からは、自分たちでブッキングもする様になってった感じかな。ウルフルズもそのあたりからかな、出始めてくれたのは。

――ウルフルズといえばFANDANGOって感じですからね。ショーンはその当時別のバンドで活動していて、FANDANGOでもライヴしていたんだよね?
ショーン:ですです。僕はGROOMYっていうバンドで。当時からよく首振りDollsに呼んでもらってFANDANGOには来てましたね。
加藤:あ、ショーン、GROOMYか!
ショーン:そうなんです(笑)。
加藤:そうかそうか。よくイベントライヴとかもしてたよな。
ナオ:そうなんです。大阪でなんかしようって思ってたら、まず加藤さんに相談してたし。
ジョニー:うん。大阪と言えばFANDANGO。大阪と言えば十三、中華と言えば、毎回ライヴの後に行ってたFANDANGOの近くの中華屋。人生の中で最も多く行ってる中華屋。もう中華と言えば、あそこの店の味しかない。
ナオ:1年で消費する水餃子の数はあの店の水餃子がトップだからね。
加藤:あははは。そうやね、よく行ったね(笑)。
ジョニー:本当に好きでしたからね、FANDANGO。
ショーン:特別な場所ですよね。壁のペインティングとかもすごく好きですし、楽屋とか他にはない感じだから、本当に印象深くて。畳だからすごくゆっくりくつろげるんですよね。
ジョニー:あの楽屋があるからいいライヴ出来てる気がするって言ってもいいくらい。本当に落ち着く。精神的に落ち着けるもん。それに、FANDANGOは、客席下手の方に階段があって、そこが楽屋に繋がる階段だから、そこから降りてきてステージに向かうんだけど、あのプロレス入場がすごく好きだった。
ショーン:独特な作りですもんね。
ナオ:そうだね。でもね、最初の頃というか、ツアーまわり始めの自分たちからしたら、この作りがすごく難しかったんですよね。天井が高いから、音のまわり方が他のライヴハウスとは違って独特で。なかなか慣れなかったんだけど、それが毎月来てたからか、いつの間にか何も感じなくなっていて。何かが変わったんだなって思った瞬間があったんだよね。
ジョニー:俺は、ここで出すギターの音が一番いいなって思ってた。
ナオ:そう。FANDANGOは何処のハコよりも音がデカイんですよ! スタッフさんもデカめでお願いしますっていうと、本気のデカめでやってくれるんで(笑)。
加藤:あははは。スタッフも本気やからな(笑)。
ショーン:やっぱりハコがカッコいいと駆り立てられるんですよね。すごくテンションが上がるというか。
ナオ:だよね。本当に、次のFANDANGOも楽屋に畳があるといいなぁ〜。
加藤:あははは。しかし。畳、似合うよな、お前らな(笑)。
ジョニー:もぉ本当に。何回あそこ(楽屋)で寝たことか!
ナオ:泊めてもらったことあるしね(笑)。

――泊めてもらえてたなんて、特別なんじゃない?
加藤:そうそう。特別。嫌いな子は泊めないからね(笑)。
ナオ:あんっ。嬉しいっ! 加藤さんと年越したの覚えてます? 
ジョニー:FANDANGOの最終日だったね。FANDANGOの仕事納めの日に。
加藤:“次の日が大掃除やねん!”って言ってたときか!
ジョニー:そうそそうそう! めっちゃ思い出した! 
ナオ:その大掃除に俺も居たっていう(笑)!
ジョニー:楽屋で飲んだなぁ。赤兎馬買ってくれてて。うわぁ懐かしいなぁ〜。
加藤:最近な気がするけどな(笑)。
ナオ:3年前くらいですね。大掃除終わって、FANDANGOのスタッフのみんなの忘年会に俺も居ましたもん(笑)。
加藤:そやそやそや(笑)。

――愛されてたね。
ナオ:愛されてたねぇ。愛してるし。
加藤:あははは。嬉しいね(笑)。でも本当に毎年の様にFANDANGOの年末のライヴには来てもらってた気がする。
ジョニー:うん。毎年出とった気がする。しばらく年末は大阪に居るって感じやったもんね。
ナオ:そうそう。俺たち、FANDANGOと出会ってから、毎年の様にFANDANGOで年末を過ごす様になったからね。
加藤:大掃除まで手伝わされてなぁ(笑)。
ナオ:あははは。いやいや、きっと手伝えてないですよ、邪魔になってたと思う(笑)。
加藤:首振りのメンツは本当に年が離れているけど、一緒に遊べるんだよね。音楽性ももちろんすごくいいし、人もいい。そこってすごく大切で。
ナオ:酒の呑み方もね(笑)。最近は随分と大人しいけど(笑)。
加藤:そうかな(笑)。ライヴ終わってから自然と一緒に呑めるというかね。すごくいいライヴの後に、すごくいいお酒が呑める最高のバンドやなって思う。安心出来るし、信頼出来るし、一生の付き合いになるなぁって感じがしてる。
ナオ:押忍っ!
ジョニー:FANDANGOは何処に行ってもFANDANGOなんで!
ナオ:新しいところに行ってもライヴやらせて下さいね!
加藤:嬉しいね。もちろん。今日次のライヴ決めて帰ろか?
ナオ:はい! っていうか、これ! これなんです! 加藤さんこれなんですよ! ライヴして、終わって、今日はありがとうございました! って挨拶に行くと、“今日決めてこか、次。今日決めて帰ろ。来月とか何してんの?”って言ってくれるんですよ! それだから、ずっと途切れずにまたここに帰って来れてたんですよ! ほんっとに加藤さんのおかげ!
加藤:来ます来ます! って言ってくれるからな(笑)。
ナオ:東京とか名古屋とかでライヴがあるときは、必ずFANDANGOを経由してましたからね! 大阪スタートのツアーもいままで何回もあったしね。

――それはもう大阪バンドだって思われても仕方ないね(笑)。でも、バンド激戦区の大阪の地で戦えるのはすごいと思う。加藤さんから見た首振りDollsのライヴの魅力ってどんなところだと思いますか?
加藤:他のバンドが出そうと思っても出せないものを出せてるとこじゃないかな。ちゃんと毎回新しいものに挑戦していってるから、何回見ても飽きへんねん。またおんなじことやってるわ〜っていうんじゃないからね。お客さんもほんまに毎回楽しそうやし。一回ライヴ観たら絶対に虜になるバンドやと思うで、首振りDollsは。忘れられなくなるというかね。

OKMusic編集部

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