大槻ケンヂ/ぶう (撮影:市村岬)

大槻ケンヂ/ぶう (撮影:市村岬)

大槻ケンヂ(筋肉少女帯)×ぶう(えん
そく)超ロング対談「サブカル&V系沼
から紅白へ!」

6月6日に筋肉少女帯のカバー2曲を収録したミニアルバム『僕の宗教へようこそ~Welcome to my religion~』をリリースするえんそく。それを記念してボーカルのぶうさんが敬愛してやまない、大槻ケンヂさんとの対談を行いました!

6月6日(木)に筋肉少女帯のカバー2曲を収録したミニアルバム『僕の宗教へようこそ~Welcome to my religion~』をリリースするえんそく。それを記念してボーカルのぶうさんが敬愛してやまない、大槻ケンヂさんとの対談を行いました!
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本人のご機嫌を損ねちゃダメ!?「カバー曲」悲喜こもごも――2015年に、ウレぴあ総研で大槻ケンヂさんを囲む座談会を行いました。そこにぶうさんも参加されていたことがきっかけで交流が生まれたそうで、共演も何度かされていると伺っています。
ぶう:オーケンさんには、ボクらの主催イベントに出ていただいて。以前の座談会の時は、面識もなかったし、あの中でもボクが一番「誰やねん」って感じだったと思うんですが、着々と距離をつめています!
5月の『のほほん学校』にも出演させていただきますし、今や、ヴィジュアル系界の“大槻芸人”の第一人者に上り詰めた自負があります!
大槻:『アメトーーク!』でいったら“WWE芸人”のケンコバくらいのポジションかな。
ぶう:その立ち位置です。「ボク抜きでその収録できないだろう!」っていう(笑)。
――そして、えんそくは6月にリリースされるシングルで、筋肉少女帯のカバーをされるそうですね。
ぶう:今丁度制作中なんです。レコード会社から許可はいただいていたけど、原曲をどのくらい変えていいのかというかわからなくて、しばらく動けなかったんです。
レコード会社の大人たちは「本人たちに許可を取るのに手間がかかるから、あまりアレンジを変えないでくれ」という雰囲気を出していて、ラクをしたいんでしょうね!
大槻:法律的には、音楽出版会社の許可をとればいいんだけど、でも日本人は律儀だから、仁義的なところで、一応バンドの許可もとるんだよね。そしたら「ダメ」って言われたりする場合もあるの。
ぶう:じゃあ本人のご機嫌を損ねちゃいけないんですね。
大槻:でも、オレもカバーは色々やってるんだよ。ソロでARBのカバーアルバムに参加したことがあって、『さらば相棒』という曲を選んだんだ。何故かというと、この曲を中学生の頃に聴いて「これはロックでもあるけど演歌だな」って思ったの。
だから、カバーする時も、宴会帰りの部長と部下がカラオケで演歌風に唸っている感じにしたの。「ちょっとやりすぎたかな」って思ったけど、後日キースさんや石橋(凌)さんに会っちゃって。謝ったら「いいよいいよ」って(笑)。
ぶう:筋肉少女帯のカバーというと、アルバム『SAN FRANCISCO』に入っている『PARASITE』も、KISSのカバーですよね。ボク、最初は普通に筋少の曲だと思っていました。
大槻:あれは元々KISSのトリビュート『地獄の賞賛 KISS トリビュート・イン・ジャパン』に入っているんだけど、あれにさあ、ジーン・シモンズさんからのコメントが入ってるの。「ああ、筋肉少女帯か、あの顔にヒビを入れたボーカルのいるバンドだろ?」とかね。
ぶう:バッチリ認知されてるじゃないですか!
大槻:……って書いてあるんだけど、絶対担当の人が書いてたと思うの(笑)。だって、その後ジーン・シモンズさんに会ったんだよ。そこで『PARASITE』のカバーをしてると伝えたら、一瞬、「?」って顔をして、「おお、知ってるよ!」って。
ぶう:「ヒビのあるボーカル」ってまで、コメントしてたのに! だから、僕らもどれだけやっていいかわからないから、アレンジする前に、御本人たちに許可をとりにいったんです。
大槻:こないだライブ前に、律儀に来てくれたよね。
ぶう:もちろん、普通に皆さんに挨拶したかったのもあるんですけど。アレンジをどのくらいぶちかましていいのか、探りをいれる意味もあったんですよね。
そしたら橘高さんに、ものすごい挑戦状みたいなものを叩きつけられて。「僕も誰かのカバーやるときはメチャクチャ別物にするし、そのくらいじゃあないとつまらないよね。楽しみにしてるよ」って。
大槻:橘高くんは、カバーは変える人なの。KISSの『PARASITE』も変えちゃったし。そういうコダワリがあるみたいだよ。そのまんまやる人もいるけど、そういうのは好まないタイプみたい。
ぶう:ロックの大先輩からそう言われて、気がラクになったんだか、プレッシャーになったんだかって感じですね。
大槻:楽しみにしてるんじゃない? 筋肉少女帯にもトリビュートアルバムの話があったんだけど、筋少って橘高さんがいるから、ヘビーメタルギターソロ、速弾きがあるじゃない。
もちろん、カバーなんだから、速弾きをしなければならないこともないんだけど、ギタリスト同士っていうのはなんかあるみたいで。「あのスタイルは自分は〜」みたいな感じで、皆あんまりやりたがらなかったのかもな。
バンドは霊感商法に近づいていく!?
カバーする側、カバーされる側、それぞれの思いぶう:えっ、やりたがらないんですか? たしかにハードル高いですよね。
大槻:筋肉少女帯には、ボーカルはオリジナルすぎるし、演奏はテクニカルなバンドというイメージがあるみたいで。カバーしにくい要素のあるバンドなんだろうね。
そこを全然気にせずやってくれたのが、たとえばPOLYSICSで、『少年、グリグリメガネを拾う』を面白いアレンジにしてくれたんだ。そこで僕もボーカルで歌ったことがあって。メトロノームのシャラクくんも、ソロで『踊るダメ人間』のカバーを出してるね。
他にも印象的だったのは、ジャックス早川義夫さんと一緒にピアノで『人間のバラード』を歌ったんだけど、その後早川義夫さんのカバーする『人間のバラード』が収録されたCDが送られてきて、あれはすごく嬉しかったなあ。
ぶう:カバーひとつとっても、色々なパターンがありますよね。それ故に難しいんですよ。内田さんにも「好き勝手やっていいですか?」って聞いたら、「音頭にしてもいいよ」って言われましたね。音頭にはできないなあ!
大槻:これまでで筋肉少女帯カバーで一番のすごいのは、赤塚不二夫のトリビュートに入っている『もーれつア太郎』かな。手塚治虫トリビュートもあるんだけど、オレも『海のトリトン』で参加してるんだけど。
ぶう:ボク、高校生の時にそのバージョンの『海のトリトン』やりました!
大槻:で、赤塚不二夫トリビュートでは、暴力温泉芸者が筋肉少女帯の『もーれつア太郎』をカバーしてくれたんですよ。それがまあすごいノイズでさ。「モーレツ」という部分だけをサンプリングして延々と繰り返してる。それが、すごく面白くて、気に入ってたの。
でも中原昌也さん的には、大槻ケンヂは不快に感じているらしいと思っていたらしく、その後、本人と会った時に、オレが何か言うより先に「あのアレンジ、自分で気に入っているんですよ!」って訴えてきて(笑)。だから、「あれ良かったですよ!」と伝えたことはあったね。
ぶう:ボクらも、反応は恐ろしいですね。
大槻:カバーしてくれる『最期の遠足』は内田くんの曲だっけ。
ぶう:大槻さんと内田さん名義ですよ。
大槻:えっ? オレも作ったことになってたの? あの頃の曲って、鼻歌を歌って、内田くんがリフを作ってみたいなことをスタジオでやっていたから、正直誰が作ったかよく覚えていないんだよね。すごい曲構成でしょ?
ぶう:すごい曲構成ですし、しかもバージョンがいくつもあるじゃないですか。
大槻:あるある。
ぶう:だから、もうすでにオリジナルがいくつも存在するので、ある意味気がラクなんです。
大槻:『僕の宗教へようこそ』は……、作ったのはオレか! 一応! ベースで作ったの。よくあるリフなんだけど。山中湖の合宿で作ったのかな。
ぶう:曲のテーマで決めたので、アレンジしにくい曲を選んでしまいました。他にもやりたい曲はたくさんあるんですよ。
大槻:例えば?
ぶう:本当にドベタになってしまうんですが、『香菜、頭をよくしてあげよう』とか。でも今回は、きっと筋肉少女帯ないし大槻ケンヂトリビュートがあった時に、誰しもが選ぶような曲があると思うんです。例えば『踊るダメ人間』とか。そういうのは全部外して、歌詞で選びました。
大槻:ありがとう。
ぶう:ボクらの歌詞も、筋肉少女帯オマージュを勝手にやっているから、そういうところでリンクしている歌詞を選んだんです。筋肉少女帯のお客さんサイドからは、どんなふうに見えるのかわからないけれど。
大槻:いや、ウチのお客さんも嬉しいと思いますよ。
ぶう:選曲ってあるじゃないですか。「ファンを自称して、その選曲かよ!」みたいなのもありますよね。だからすごく悩んだんです。
大槻:『最期の遠足』はえんそくだからでしょ?
ぶう:完全にそうですね。ボクらにも『最後のえんそく』っていうそのまんまの曲があるんです。ボクらのライブでは必ずやっている曲で、勝手に『最期の遠足』の別視点の歌詞を勝手に書いてたんです。逃げた子どもたちが、実は生きていたって曲なんですよ。
大槻:『僕の宗教へようこそ』も、今ならアウトだよね。あの曲はMVまで撮ったけど、今だと宗教ネタなんてダメだよね。
ぶう:タイトルからしてアウト気味ですね。ボクらも“大人”からはよい感情を持たれないだろうなと思ってやっていますね。筋肉少女帯って、今だと危険な曲は結構多いですよね。『詩人オウムの世界』も偶然だとはいえ……。
大槻:オレは預言者かって話だよね。その後のオウム事件そのままだもんね、怖いよ。
ぶう:今、ボクたちはバンドのコンセプトを新興宗教パロディでやっているんですけど、ヘッドギアつけたりして。やっぱり「それは不謹慎なのでは」という人はいますね。MVでもチープな合成で空中浮遊したり。物販で宇宙の水みたいなものを5,000円で売っているんです。
大槻:あはは! それはいいと思うよ。
ぶう:もう音源を売ってどうこうする時代は終わったと言われるじゃないですか。
大槻:そうなると、バンドはだんだん霊感商法に近づいてくるんだよ。
ぶう:ははは! 形のないものを価値に!
サブカル沼とV系沼、各々の立ち位置
「サブカル沼」と「ヴィジュアル系沼」、それぞれの立ち位置大槻:チェキなんかはまだよくてさ。チェキの紙を「式神だ」っていって売ったりするかもしれない。
ぶう:ボクらは庭で拾ってきた石をいいケースに入れて、物販で1万円で売っています(笑)。
大槻:おっ、それはつげ義春の『ねじ式』に収録されている『無能の人』と同じだわ!
ぶう:もちろん、それで儲けようとは思っていないし、冗談なんですけど。面白がって買ってくれる人もいるじゃないですか。“あえて”みたいな感じで。そういうの、もっとやりたいんですけど、どこまでがギャグとして許されるのか、どこからが不謹慎だといわれるのか、わからない世の中じゃないですか。
大槻:オレも考えたんだよ。チェキに金粉を塗って「輝くチェキ」として1万円で売るとか。それをさらに“念”をいれて……。コースター代わりにすると水が美味しくなるみたいな(笑)。
カバーの話に戻るんだけど、筋肉少女帯の『踊る赤ちゃん人間』、あれは滑舌悪いと歌えないんだよ。あの曲を、外国の人、黒人さんだったかなあ。日本語でカバーしてる動画がYouTubeに上がっていたんだ。オレより全然ちゃんと歌ってるの(笑)。
ぶう:へえ〜! どうしてその曲だったんでしょうね。
大槻:アニメの主題歌だったから、そこから入っているんじゃないかな。
ぶう:この10年くらいの間に、アニメが入り口になった大槻チルドレンは増えましたね。
大槻:いるいる! 嬉しい。多くが「『絶望先生』から」っていう。若いアイドルにも言われるもん。「絶望先生観てました」って。
ぶう:大槻ケンヂと絶望少女達の『かくれんぼか鬼ごっこ』、名盤でしたね。
大槻:だから、えんそくがカバーしてくれたことで、そこから筋肉少女帯を好きになってくれる、それで初めて知る人が現れるかもしれない。
ぶう:もういるんですよ。ウチのお客さんで。そうやって共有されていくのは、本当にいいことですよね。
ちょうどボクの世代って、大槻ケンヂのことをミュージシャンとして見ていないエアポケット層なんですよ、いわば。5つ下の弟がいるんですけど、そのくらいになると、アニメから入って、大槻さんは「サブカルの中ですごい立ち位置の人」っていう認識なんですよ。
大槻:サブカル沼の!
ぶう:“サブカル沼の帝王”みたいな。
大槻:それはイヤだなあ〜〜!
ぶう:なんでイヤなんですか〜? ボクより上の世代になると、「ああ〜、筋肉少女帯、テレビに良く出ていた〜、知ってる」ってなるじゃないですか。ちょうどボクくらいの30代が、大槻さんがテレビもあまり出ていなくて、僕らの周りはいなくて、布教しまくってました。
大槻:ありがとう〜。30年以上やってるからさぁ、皆の筋肉少女帯像、大槻ケンヂ像、何で出会ったかっていうきっかけが、世代によって違うんだよね。
ぶう:ボクの場合は地元が高円寺なので、“地元に住んでいる有名人”だったんです。でも、周囲では名前を知っていても、CDを聴いている人は少なかった。
ボクは「すごくいい! オマエらミュージシャンとしての大槻ケンヂを知っているか!」と布教しまくっていたので、ボクらの下の世代の若い子たちは、アニメのパワーでメッチャ知ってるんですよね。逆にそっちと意気投合しちゃう。
大槻:えんそくも、いうても長いから「えんそくを観てバンドを始めました」っていう人達が来るよ!
ぶう:13年やってるんですけど、ぜんっぜんいないんですよ。全くリスペクトされていません。
大槻:いやいやこれからこれから。“えんそくチルドレン”が出てくるよ。
ぶう:だといいんですけどね。同年代のバンドマンは結構いるんですけど。「団長さん(NoGoD)ってすごいですね」みたいな話は聴いても「ぶうさんってすごいですね」っていう人は見たことがない……。
大槻:そんなことないよ。
ぶう:そうなってくるといいんですけど。そして、そうなった時に、ボクは“サブカル沼”の一員でいたいんですよ。
大槻:でもあれだよ、こないだ眉村ちあきちゃんっていうアイドルの子に、「早くサブカル沼から出なきゃダメだよ」って言っといたんだ。「ここは居心地がいいけれど、結局沼は沼だよ!」って。いい話でしょ?
ぶう:でも、ボクはヴィジュアル系の中で、サブカル沼寄り人間でいたいんです!
大槻:ヴィジュアル系沼はどうなの? あ、沼って言っちゃったけど(笑)。
ぶう:もはや、どこもかしこも“沼”ですよ! ホスト系みたいな沼もあるし、だいたいここ(前髪をいじる)が長い、キラキラした沼もあれば、なんか怒ってるようなシャウトをする人たちの沼もある。
大槻:ヴィジュアル系高齢化問題はどうなの?
V系が直面する「文化の崩壊」
ヴィジュアル系が直面する、「型」の崩壊、「文化」の崩壊ぶう:それは大変ですね。ボクらの世代が人数的には一番多いんですけど、そこからきゅっと先細っている。20代で活躍している人が少ないと感じています。
大槻:そうか〜、20代でヴィジュアル系をやっているひとは少ないのか〜。
ぶう:BUMP OF CHICKEN以降、前髪で目を隠すタイプのバンドに行っちゃってる。あとはダンスやK-POPとかですね。
大槻:ヴィジュアル系そのものは、なくなりゃしないだろうけど……。
ぶう:歌舞伎的みたいになっていくのかもしれないですね。
大槻:そろそろ50代の人も出てくるだろうし。
ぶう:大変ですね。そのうち無形文化財みたいになっていくのかも。
大槻:そのうち、あと20年くらいしたら「ぶう師匠」って呼ばれたりするんだよ(笑)。「ぶう師匠、よろしくお願いします!」みたいな。
ぶう:ヴィジュアル系の“型”みたいなものを受け継いでいる人がいなくなって。「そんなお客さんに媚びてはいけない。“行けんのかてめえら!”じゃないとダメ!」みたいな。それも含めてヴィジュアル系じゃないですか。
大槻:まだお客さんのことを「てめえら」扱いなの?
ぶう:ボクもしてますよ! でも、若い子たちはやっぱり“型”が崩れている。ヴィジュアル系らしくないですね!
大槻:お客さんもディスられてなんぼみたいな。
ぶう:ボクはヴィジュアル系はプロレスだと認識してるけど、それが成立しにくいなと感じることはあります。煽りを怖がったり、怒ったり。「ごめんごめん、こっちも楽しませるつもりでやったんだけど…」みたいなことは最近はあります。型の崩壊、文化の崩壊ですよ。
大槻:文化の崩壊、いい言葉だなあ〜。最近、上の世代になると「皆さん」って言っちゃうんだよ。それぞれ人生を積んでいるから、「てめえら」って言っちゃうと申し訳ない。コンプライアンスが出来上がってくるのかな。
ぶう:だから、最近ボクも考え直しまして、悪い言葉ばかり使うと皆が怖がってしまう。とはいえ、へりくだってスター性は下げたくない。それで、諸先輩のライブを見て学んだのが、「エブリバディ」です。あれは親切なんだか、強いなのか分からないじゃないですか。でもなんかスター性は維持される気がして。
大槻:「オーディエンス」っていうのもいいですよ。
ぶう:なんか品がありますね。「オーディエンスの皆さん」、使っていきます。英語はいいですね。そのへんが曖昧で。大槻さんも「エビバディ」は、ずっと言ってますよね。大槻さんは言ってると気づいたんです。エレカシを見ても言ってる。大槻さんも宮本さんも言ってるならそれが正しい。
大槻:言ってたねえ、そういえば。女性方は「てめえ」と言われたら、カチンと来る時があるみたいです。
ぶう:ボクも若い頃は「若いからヤンチャでやってる」みたいに見られていたのかもしれないけど、もう30代になると「おっさんが大きな声で“てめえら”という怖い」のではないかと。
大槻:そうそう。
ぶう:難しいですね。……何の話ですか?
――沼の話からここまできました。
大槻:えんそくが、カバーによって、ヴィジュアル系沼とサブカル沼を取り込んで、メジャーレイクに行ける可能性だってあるんだよね。
ぶう:湖に! それも狙ってます。まずはヴィジュアル系沼とサブカル沼のグレーゾーンにいきたいんです。
大槻:それは相当良くない場所だよ(笑)。
目指すは「紅白&ライダー」出演!?
目指すは「紅白」&「ライダー」出演!?ぶう:今そこに居る人いますかね? 筋肉少女帯は、その枠の限りなくサブカル寄りのあたり。他にもcali≠gari犬神サアカス團がいるのかな。そのゾーンにボクは入りたいんですよ。まだ入れている気は全くしませんが。
大槻:この沼から川へ出て、妙にブレイクして、『NHK紅白歌合戦』ですよ。
ぶう:紅白、出たいですね!
大槻:オレもね、去年の紅白で、武田真治さんがやたら目立っていたのを見て「紅白出たい」って思ったんだよ。
ぶう:紅白、今だからこそ、出たいですよね!
大槻:出たい! 出るならば……と色々考えたのよ。「ようやく筋肉少女帯が紅白に出場!」と。そしたら「大槻ケンヂさんといえば、サブカルの〜」って紹介されるんだよ。「と、いうわけで、大槻ケンヂさんには、新宿ロフトプラスワンから中継です!」ってなるんだよ。オレいて、掟ポルシェくんがいて、吉田豪ちゃんがいて、たまの石川さんがいるの。
ぶう:そんな紅白ないでしょう!
大槻:そして、(新宿ロフトプラスワンの)後ろにあるリリー・フランキーさんの絵が問題になるんですよ。広瀬すず的な子に「サブカル沼のみなさ〜ん」って言われちゃってさ。
ぶう:サブカルの“サ”の字も知らない人に!
大槻:ああおかしい(笑)。でもね、たまの石川さんには、いてほしいんだよ。ちゃんとした紅白出演者もいるっていう。そこに氏神一番さんもいるんだよ。広瀬すず的な子が「サブカル沼のみなさ~ん」って言うの。
ぶう:サブカル沼代表として紅白に出られたらいいですよね。
大槻:でも紅白出場を機に、サブカルな人に冷たくなって手のひらを返したりするんだ。
ぶう:返さないですよ。
大槻:二度とプラスワンとか出ない。全部なかったことになるんだよ。プロフィールに『仮面ライダー』出演を載せてない俳優さんみたいに。
ぶう:ボク、大槻さんの出た映画(『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイド with レジェンドライダー』)をきっかけに『仮面ライダー』シリーズにハマっちゃって。ストーリーの辻褄が分からないとイヤだから、映画につながるまでは観ようと思っていたら、『仮面ライダービルド』が面白くて。映画の大槻さんもめちゃくちゃいい役でしたね。
大槻:本当? めちゃくちゃいい役なんだよ〜! いつかぶうくんもライダーのラスボスに!
ぶう:やりたいですね〜!
大槻:結構ヴィジュアル系の人もライダーになってるのかな。
ぶう:GACKTさん(ライダーマン)や松岡充さん(仮面ライダーエターナル)がいますね。ボクは敵のライダーをやりたいですね。いいライダーはダメです。“平成体型”の人しかなれないから。
大槻:今のライダー、そばで見るとすごいんだよ。いい男過ぎて、絶句する。『ビルド』の犬飼貴丈くんなんて、こんな人が街を歩いていたら間違いなく二度見するよ。
ぶう:ボクとは製造されている工場が違いますよね。こんな(ここで勢いよく立ち上がる)ずんぐりむっくりなヤツ、ライダーにいないですから!
大槻:「新しい!」ってなるかもよ。
ぶう:平成も終わりますしねえ。イケメンがライダーの時代も変わるかもしれない。こんなずんぐりむっくりのヴィジュアル系のおじさんがライダーになれたら、夢がありますよね。
大槻:今のライダーは話が複雑だから。最近だと『フォーゼ』が好きだな。突き抜けて明るいから。そしてとにかく千眼美子(清水富美加)さんがかわいい! ほんっとかわいい!
ぶう:なんでそっちの名前になっちゃうんですか!
大槻:今はその名前だから……。
ぶう:……何の話でしたっけ?
V系は「半グレV系」化していく?
V系は「半グレヴィジュアル系」化していく?――紅白や『仮面ライダー』に出ていこうというか……。
大槻:ヴィジュアル系沼からということで、紅白で広瀬すずちゃん的な人に「えんそくには、ヴィジュアル系のメッカ・高田馬場AREAから中継が〜〜」って言われるんだね。
ぶう:いやですよ! せっかく紅白出られると思ったらAREAって!
大槻:いいじゃない。ぎっしりヴィジュアル系の人たちがいるの。
ぶう:そういうことなら、おぞましいまでのヘドバンの海を視聴者に見せたいですね。「どうだ気持ち悪いだろう」って。
大槻:あはは。やろうよ〜。わかった! お互いに、AREAから、プラスワンからやるんだよ。でもそれは中継と見せかけた収録で。途中から去年のユーミンみたいにNHKホールに出るんだよ。
ぶう:おお!
大槻:出たいもん、出たい出たい。超出たい。
ぶう:でも今の時代、紅白に出るよりも、サブカル沼の王に君臨するほうがすごいことだとボクは思うんです。
大槻:“サブカル沼の王”って、そんな! 悲しい王様だよ! そういう絵本になるよ。「王様は、サブカル沼にいました。王様は皆はよくしてくれるけど、いつかここから出たいなと思っていました――」みたいな。あははは、ああ、おかしい!
ぶう:何言ってるんですか、大槻さん。今はもう『ナウシカ』の世界みたいに、サブカル沼が世界に侵食していってるんですよ。
大槻:そういう世界観なのね。
ぶう:だからサブカル沼の王っていったら、すごい立ち位置なんですよ。
大槻:ヴィジュアル系沼やサブカル沼が侵食していってるのかな。そうかな〜、サブカル沼はわりとこれから広がっていくと思うけど、ヴィジュアル沼はいうたら地下にさらに潜ってマフィア化していって「半グレヴィジュアル系」みたいになっていくのかな。ひどい言い方だなぁ〜。
ぶう:このままだとそうなっていくでしょうね。このままだと。
大槻:もっと夢のある話で締めましょうよ(笑)。
カバーをきっかけに、世代間・ジャンル間の壁を壊したいぶう:ボクの次なる夢は、えんそくと筋肉少女帯のツーマン。ツーマンとは言わないです、オープニングアクトで使ってください。
大槻:いやいやそんな。
ぶう:ボクが学生時代に「筋肉少女帯すげえよ、特撮すげえよ」と布教していたオタク心はまだ残っていて。今回、えんそくがカバーをやらせてもらうことで、筋肉少女帯の層やえんそくの層、数は全然違うんですけど、壁が壊れたらいいなと思います。
大槻:そうそう。だから、リスナーの世代間もあるかもしれないけれど、混じり合ってくれたら、ボーダーレスになってくれたら、そこからまた色んなバンドやジャンルに広がっていくといいよね
ぶう:「30代のヴィジュアル系も面白いことやってるじゃん」って思われたい。最近の若いバンドマンはルーツを遡らない傾向にあるから、似たようなバンドしか出てこないんですよ。過去の良いものをさかのぼっていって欲しいですね。そしたらこれから先も、面白いバンドが生まれてくると思うんですよ。色んなバンドが出てきて盛り上がって欲しい。
大槻:さかのぼっていった結果、AUTO-MOD先輩とかにぶつかるんですよ。そうやって色々と広がっていったらいいなあ。
ぶう:沼も深いですからね。
スケジュール大槻ケンヂ
【筋肉少女帯】
◆ザ・シサ ライブBlu-ray 発売記念「ザ・ハル」2019 1st LIVE!
2019年4月21日(日)東京・恵比寿 LIQUIDROOM
◆「Here is your heaven! ~メジャーデビュー31周年目前SP」
2019年4月28日(日)東京・EX THEATER ROPPONGI
◆メジャーデビュー 30th Anniversary FINAL LIVE「ザ・サン」突入 31st!
2019年6月30日(日)東京・中野 サンプラザ
【大槻ケンヂ】
◆埼玉ゴズニーランド〜大槻ケンヂ5ソロアルバム祝再発LIVE !
2019年4月12日(金) 新宿LOFT
出演:UNDERGROUND SEARCH LIE(Vo:大槻ケンヂ、G.友森昭一、B.高橋竜、Key.おおくぼけい、Dr.原治武)
◆大槻ケンヂ・名曲喫茶オーケン
2019年4月26日(金)Azagaya LOFT
出演:大槻ケンヂ
ゲスト:団長(NoGoD)
◆大槻ケンヂ弾き語り旅019春「弾き語り vs 電子音楽・柏編」
2019年5月1日(水)千葉・柏 Studio WUU
出演:大槻ケンヂ(弾き語り) / 内田雄一郎(電子音楽)
◆大槻ケンヂ・オーケンのほほん学校~僕の宗教へようこそ!
2019年5月6日(月・祝)新宿ロフトプラスワン
トーク!歌!面白映像!おなじみ大人気イベント!今回は筋少×えんそくコラボ!
出演:大槻ケンヂ
ゲスト:橘高文彦(筋肉少女帯・X.Y.Z.→A)、ぶう(えんそく)、クラオカユウスケ(えんそく)
他交渉中!
◆「大槻ケンヂ弾き語り旅019春」
2019年5月10日(金) 大阪・南堀江 knave
出演:大槻ケンヂ(弾き語り)
◆「シンクロニシティ~偶然とは思えない偶然」
2019年5月12日(日) 岡山 Desperado
出演:大槻ケンヂ(弾き語り)/橘高文彦&本城聡章(弾き語り) / 内田雄一郎(電子音楽)
◆「大槻ケンヂ弾き語り旅2019春」・「橘高文彦&本城聡章 弾き語り Acoustic Live Tour 2019」
2019年5月19日(日) 長野・ CLUB JUNK BOX NAGANO
出演:大槻ケンヂ (弾き語り) / 橘高文彦&本城聡章(弾き語り)
◆渋谷うたの日コンサート 2019
2019年 5月 29日(水)Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
出演:大槻ケンヂ/頭脳警察ROLLY
◆「大槻ケンヂ弾き語り旅019春」
2019年6月1日(土) 三重・松阪M’AXA
出演:大槻ケンヂ(弾き語り)
◆「大槻ケンヂ弾き語り旅019春」
2019年6月2日(日)京都・紫明会館
出演:大槻ケンヂ(弾き語り
えんそく
2019年6月6日(木)発売
6th MINI ALBUM「僕の宗教へようこそ ~Welcome to my religion~」
TKRD-1016
¥2,400(tax in)
■ワンマン
2019年4月30日 (火・祝) 高田馬場CLUB PHASE
2019年5月26日 (日) TSUTAYA O-WEST
2019年6月8日 (土) 横浜7th AVENUE
2019年6月9日 (日) 山梨甲府KAZOO HALL
2019年6月15日 (土) 仙台MACANA
2019年6月16日 (日) 青森Quarter
2019年6月23日 (日) 心斎橋VARON
■イベント出演
2019年4月13日 (土) 仙台HooK
2019年4月20日 (土) 苫小牧ELLCUBE
2019年4月21日 (日) 苫小牧ELLCUBE
2019年4月30日 (火・祝) 新宿BLAZE
2019年5月9日 (木) 高田馬場CLUB PHASE
2019年5月12日 (日) KANSAI ROCK SUMMIT’19

ウレぴあ総研