ライブバンドとして魅せるMOSHIMOが詰まった『TODOME』

ライブバンドとして魅せるMOSHIMOが詰まった『TODOME』

ライブバンドとして魅せるMOSHIMOが
詰まった『TODOME』

MOSHIMOの変化
──改めましてUtaTenです、よろしくお願いいたします。
全員:よろしくお願いいたします。
岩淵紗貴:いつもお世話になっています。

──今回リリースされるアルバムが『TODOME』ですね。何かの終わりとか節目みたいなイメージがありますが、どういった意味がこのタイトルに込められているんでしょう?
岩淵紗貴:今までのリリースしてきた作品が、自分たちではないというわけではないんですけど、2018年はライブバンドとして生きて行こうって決めた1年だったので、今までの自分たちにとどめを刺すじゃないけども、「新しくライブバンドとして生きて行く」
というのと、私のふがいない恋愛をたくさん歌っている曲が多いので、彼に対して「気付けよ、バカヤロー」ってとどめを刺すような意味も込めてTODOMEというタイトルにしています。

──ジャケットにも表れているように、作品のテイストも変わった気が…
岩淵紗貴:ジャケットでも女の子の目を強調した感じにしてる通りTODOMEの“ME(め)”にも意味があるんですけど。人間ってどんなに愛想笑いをしていても、作り笑いしたりやり過ごしたとしても、目だけは嘘をつけないなと、そういう意味も込めてTODOMEのMEは、目をフューチャーしたジャケットにしました。

──確かに、より素直になった感じの歌詞がそろってますもんね。そういえば岩淵さんの雰囲気もちょっと変わった気がするんですけど…前髪切ったからですか!?
岩淵紗貴:さっきちょっと切りすぎだかなと思って(笑)。
一瀬貴之:俺もそれ思った!

──お、一瀬さんは前髪切ったことに気づいてくれるタイプですか。
岩淵紗貴:結構気づいてくれます。気にしてくれるタイプだし、気が利くタイプなので(笑)。

──あんまり岩淵さんの曲で歌われないタイプの男性という感じですかね(笑)。
岩淵紗貴:そうですね。イッチー(一瀬)は特に気が利くほう方じゃないかなと思いますね。この2人(一瀬と宮原)は結構、私たちが作ってきたものとか、こうやりたいああやりたいと一度話したことに対して、一緒になって考えてくれるんで、その繰り返しで変化には気づいてくれる。
でも、イッチーがそれこそ髪の毛染めても、誰も気づかなかったですけど、響平だけ気づいたりする(笑)。

──髪の毛染められてたんですか!宮原さんが黒髪から金髪にされた印象が強くて…(笑)。
一瀬貴之:おしゃれ番長。すごいですよ。洋服とかも。
岩淵紗貴:すごいよね。
一瀬貴之:番長として。
岩淵紗貴:黒のロング服でヒラヒラして。
宮原颯:イヤイヤ…。ひらひらさせてます…(笑)。

──本多さんの金髪姿も見てみたいですけど(笑)
一瀬貴之:卓球部ね。
本多響平:卓球部の金髪(笑)!

昨年を振り返って
──2017年の終わりに取材させていただいた時に「悔しさが原動力になった1年間だった」とおっしゃっていて、2018年には先ほどおっしゃってたとおり「ライブいっぱいしたい」とか「チャレンジする年にしたい」ということを目標として宣言されてたんですよ。総合して2018年ってどうでした?
岩淵紗貴:2018年は、とにかくライブはたくさんやってましたね。本数も結構多かったんで、自分の喉を消費したりするのも嫌だったし、結構移動が多かったりしたんで、体力的も今後ライブバンドとしてやっていけるようにっていうのを意識して。
日常生活をライブのために注ぎ込んだみたいな1年だったなあと思います。
一瀬貴之:バンドとしては新しくお客さんがいっぱい入ってきてくれて、そこから知ってくれる人が増えたんで、すごく充実したというか、やりがいを感じましたね。
逆に最近曲出すと「この曲はこうじゃない?ああじゃない?」とファンの人たちが議論してくれるようになったので、賛否両論あるけど、そのこと自体がすごく興味があるということなので、すごく嬉しいですね。
岩淵紗貴:いろいろ自分たちも改革的なことをすごいやってった1年で、反発もめちゃくちゃ食らったんですけど。「うるせえな」と思いながら。(笑)

──(笑)
岩淵紗貴:だって自分たちでやってるバンドだから結局責任は4人でとらなきゃいけないんで。そういう覚悟もできた1年だったかなと思います。
一瀬貴之:具体的には、アー写とかライブのMCも “人からの見られ方を良くしなきゃいけない、いい子でいなきゃいけない”と思ってたんですけど、どう思われてもいいやと思って。
自分たちの本当の思ってることとか、素の部分を出していったほうがいいんじゃないかなと思って、今は自分たちで全部考えてやってます。

──本多さんはどうですか?多分振らないと一生しゃべらなさそうなので(笑)
一瀬貴之:卓球どう?
本多響平:卓球の話か。

──去年の話でお願いします(笑)。
本多響平:去年1回も卓球できなかったです。今年こそは卓球やりたいな。
全員:(笑)
岩淵紗貴:卓球触れすぎやな!
本多響平:各地方で卓球仲間を探せればなという。
一瀬貴之:バンドのお客さんは知ってるんですけど。去年は結構ツアーメチャクチャ行きまくったんでけど、彼が一番最長ドライビング記録を更新しました。運転一番やって。
本多響平:運転好きなんで全然苦じゃなかったんですけど。気づいたら自分が一番運転していたということだったんです(笑)

──お疲れ様でした。
一瀬貴之:車の中で寝てて起きた時に、大体XJAPANがかかってるんですけど(笑)。
本多響平:隣から起きたら「メッチャ甲高い声、聞こえてたんだけど」みたいな。

──今年もライブは引き続き長い間やられるようで。
一瀬貴之:そうですね、いっぱいやりたいですね。

──楽しみですけど。このアルバム女子のファンが増えそうな感じがしますよね。
岩淵紗貴:増えてくれたらうれしいですね。それこそ昔の詩の書き方は、起承転結がないとわかりづらいとか、誰が聞いても当てはまるものを求められてて。職業作家の人はいろんな人に合わせて書けるからすごいなぁって憧れもあったし、私もプライドがあったんで、自分の歌詞がわかりづらいと言われたことにすごく腹立って。極力自分の言葉で、いろんな人に当てはまるわかりやすいものにしようみたいに書いてたんですけど。だんだんそれって、私たちの歌じゃないって気づいてきて。
一瀬貴之:確かに、ありがちなんですよ。CD出すということは、やっぱりその分大人が動いてくれるし、お金も出してもらっているわけだし、もうちょっと共感性の上がるものとか、ここの言葉をよりわかりやすくとか。
でも僕らがやってる意味というのは、僕らしかできないことをやってこそなので、個性を丸くしていくよりは残した方がいいんじゃないかなと。
岩淵紗貴:それは極力いろんな人にあんまり嫌われたくなかったし、炎上とか角が立たないようにしようとやってきたんですけど。意外にライブでも「やあ、元気?」「今日は楽しもうぜ!」みたいな友達感覚でいったほうが、姫バンドのいい子ちゃんバンドに見られないで済んだり、そういうイメージを払拭できるというか。
自分の言葉で、自分の経験を、恥ずかしいんですけど入れられたらなと思って。音と自分の発信するMCの言葉も含めライブだと思うので、それがちゃんと一つになるものを作りたいなと思って、リスタートできたのが『TODOME』かなと思います。

──バンドとして見られるときにどうありたいか、というのはファッション性やアート枠周りも含め、皆さん一致してるんですか?
一瀬貴之:そうですね。ちゃんとバンドっぽく見られたいというか。せっかくバンドやってるんで、1ロックバンドでいたいというところはみんな一致してると思います。響平はXJAPANみたいなことしたいとかあるかもしれないですけど(笑)。
本多響平:いずれ半裸になるかもしれない(笑)
一瀬貴之:それは個性を出してる方がいいので。
結果、浮気はイヤ!
──既にリリースされていますが、タイトル曲でもある『電光石火ジェラシー』について伺っていきたいと思います。この曲の始まりって、どこからだったんですか?
岩淵紗貴:『電光石火ジェラシー』ってタイトルから始まりました。

──「電光石火」と「ジェラシー」が組み合わさった訳を伺いたいです!
岩淵紗貴:嫉妬の気持ちって瞬発的につくなと思って。嫉妬っていわゆるマイナスな気持ちだし、友達と女子会をしたところで、実はなんかこういうのが悔しかったとか嫉妬しちゃったみたいなのって正直言いづらいじゃないですか。

──あります、あります!
岩淵紗貴:好きだったら嫉妬しちゃうのは仕方ないし、逆に嫉妬できるくらい好きだというのはマイナスなことでもないし。でもそれはやっぱ私だって言いづらいけど、具体的にちゃんと歌にしてさらけ出したほうがと思って。

──野球拳のフレーズが歌詞に出てきますよね、そこも印象的でした。
岩淵紗貴:どこまでが男女関係で、アウト、セーフなのかというと、人それぞれじゃないですか。私の友達看護師の人が多くて、さらにダメ男が好きな人が多いんですけど(笑)、相手とワンナイト的なの事もあったけどすごく話しづらかったみたいで、言ってこなかったんですよ。
好きだとそういうセーブって効かなくなっちゃうよねっていう気持ちを込め書いた曲です。

──昨年話題になった不倫然りですよね。
岩淵紗貴:でも、こんなこと言ったら駄目かもしんないですけど。仕方ないっすよね。

──私も仕方ないと思う(笑)。
一瀬貴之:確かに。
岩淵紗貴:別の曲にも入ってるけど、バレずにやってくれというやつ。知らなかったら幸せじゃないですか。
一瀬貴之:そうだね。
岩淵紗貴:バレるようにやっちゃう詰めの甘さがいらない。どっちかというと。

──『電光石化ジェラシー』と『釣った魚にエサやれ』と『浮気をするならバレずにやれよ』って、共通点ありそうな一連なの感じありますね。『釣った魚にエサやれ』はすごく情景わかるんですけど、個人的には他で遊んでるにしろ、エサはちゃんとこっちにもくれるタイプの人しか経験ないなぁと。
岩淵紗貴:それはもう一番良いパタ─ン!
宮原颯:いいのかわかんないけど!
一瀬貴之:自分はエサもらうんじゃから。

──なのでそれこそ『浮気をするならバレずにやれよ』はメッチャ共感。
岩淵紗貴:こう言ってるけど浮気を知った時はどこかしら傷つきますよね。何だかんだ「悔しい」みたいなかたち。「私じゃ物足りんのかい、このやろう」みたいな感じ。

──確かに傷つく。けど、「おなかすいたにゃぁ〜」って(笑)。嫉妬を通り越して萎える。
岩淵紗貴:でもありますよね、自分に見せない姿を別の人に見せてたという。うちのメンバーにもいますけど。猫語使う系の人(笑)。

──マジですか!
岩淵紗貴:私に誤爆してきたんで、スクショしました(笑)。
一瀬貴之:でもさ、俺こいつ(本多)よりマシと思うよ!?こいつさ、メッチャカッコつけるじゃん。
この前取材で、デートプランのアピールをしてくださいってのに対して「俺だったらバッチバチのプランでバッチバチに楽しませます!!」ってめちゃくちゃイキってて気持ち悪かったです(笑)。
岩淵紗貴:まだこいつのほうがいいと思う。

──それは、素??
岩淵紗貴:やっぱりよく見られたいという意地があるんじゃないですか。
本多響平:何か舞い上がっちゃうんですよね(笑)。
一瀬貴之:メチャハードルは上がるじゃん、バチバチのデートプランとか(笑)!
本多響平:そうそう。
岩淵紗貴:でも、ありますよね。何だかんだで男の人って、自分の彼女じゃない人に甘えたいというか。
──あるんですか。
岩淵紗貴:あれ見たときは、ちょっとおや?ってはなりますね。今さら私に出せないのかなっ?みたいな。

──男性陣はこの3曲受け取って、どんな気持ちに?
一瀬貴之:俺は一緒に作ってるんで、そういう気持ちで書いてます。
岩淵紗貴:イッチーはどちらかというと、嫉妬するほうじゃない?どちらかというとだめな自分を出して、甘える立場のほうだと思う、都合よく(笑)。
一瀬貴之:俺の何を知ってる!勝手なイメージで!ひどいバンドだ(笑)!

──宮原さんは?
宮原颯:個人的には「(浮気は)嫌だ」と言ってくる人の方が、まだいいです(笑)。「私は絶対浮気してほしくない」のに「バレずにやってね」みたいなメッセージが逆に怖いなと。
一瀬貴之:バレた時だね。
岩淵紗貴:(宮原は)女の子の気持ちよくわかるタイプだと思う。本当に

──本多さんは初めてお会いした数年前は恋愛に関して「まだ酸いも甘いも知らないんで」って感じでしたけど。どうでしょうこの曲たちを受けて。
本多響平:いまだにその土俵にも立ててないです(笑)。まだまだ現役チェリー。
一瀬貴之:チェリー健在。
降られるより振るほうがキツい
──あと、個人的に的に触れたかった曲は『美女と野獣の逆はないよね』です。
岩淵紗貴:ないですよね。
一瀬貴之:ブサイクでもメチャクチャお金持ってたら、メッチャかわいい子とつき合ってるってあるもんね。女の子がメッチャくちゃかわいくなくて、それで男がメッチャイケメンというのは見ないよね〜。
岩淵紗貴:野球選手は女子アナ、サッカー選手はモデル。(笑)
一瀬貴之:大体それ。

──わかりやすい。
岩淵紗貴:自分が昔、ちょっと穴埋め的に合コンに誘われたことがあって、行ったことなかったのでどんなものかなと思ってちょっと行ってみたことあったんですけど。どんなに気を使って頑張ったところで、かわいい子というか、キラキラした感じの子たちに、男の人って目がいくんで。そうっすよね〜っていう。

──そんな曲ですけど意外と前奏とか男臭い感じのアレンジだったりするのがギャップに感じました。
一瀬貴之:確かにそうですね。
岩淵紗貴:サビは結構ライブを意識したよね。
──きっと女子がカラオケで歌いたくなる曲でもあると思います!
岩淵紗貴:確実に、男女がいる場所でMOSHIMOの曲は歌わないほうがいい(笑)。引かれちゃうと思うので。
絶対酔っぱらって女子会か何かで一番歌って欲しい。『いいじゃん』とかだったらまだ..(笑)。

──確かに、『いいじゃん』は男女どちらにも当てはまる感情という感じですもんね。
岩淵紗貴:それこそ『釣った魚にエサやれ』の延長線上じゃないけど、結局好きなんだという。だらだらしてる恋愛もまだ自分の中で居心地が良くて、手放せないものになっちゃってという。
不満はあるけど必要不可欠な存在だなと、どこかしら気づかされた自分がいて。そういう時があったなと思って作りましたね。

──どういうふうにこの主人公たちって終わり迎えるんだろうって気になります。
岩淵紗貴:大体振られて終わりますかね。

──聞いていいのかわからないですけど、何が理由で…?
岩淵紗貴:私の場合は「限界じゃないかな」みたいな感じだと思います。バンドって生活スタイルがある意味特殊だし、「合わないな」っていうようなことを言われちゃうこともありますし、私は特に好き勝手なタイプなので、仕方ないかなと思う。
一瀬貴之:大分優しく言ってくれてるんだ、相手は。
岩淵紗貴:そう。私が好きでちょっとわがまま言っちゃうというか、そういうのが負担になった時もあったみたいで。そいつより幸せな人生送ってやるぞぐらいに、今は思ってますけど。
とかいってアレですけど、振られるってある意味楽だと思うんですよ。受け身の立場なんで。振るほうが多分体力きついんじゃないかと思う。やっぱりお互いどっかしら情があってそれだけつき合ってきてるんで、向こうもいろんなことに対して決断をしてくれているんだと。

──その考え方は斬新です。
岩淵紗貴:振られると一方的に辛くて、それを受け入れて自分の中でそれを消化させきれば、“絶対自分のほうがもっと幸せになってやる”って負の気持ちをプラスに変えられるけど、やっぱり決断する人のほうが意外に悔しいんじゃないかなと思うときがありますね。

──そうだなぁ。そう思ったら、今まで振られたこととか、悲しいとか傷つくという感情とは別のものになっていきますね。
岩淵紗貴:そうですね。私はそういうのをエネルギーにすると意外に世界って広がってきて。2曲目の『ヤダヤダ』は、ある意味、恋愛じゃなくて精神性的なものが入っている曲かなと思います。

──岩淵さんはやっぱり、自分の中で負の気持ちを成仏させるのがうまいなぁというか。
岩淵紗貴:うまくないですね、結構やつ当たりしちゃったりとかありますから(笑)。
私たちは音楽を通してアウトプットできる立場にいるんで、曲になった部分を切り取ったらそう捉えられているだけです..。そんなに実際器用じゃないんで。
ほんと駄目なんですよ。ほんとにもう1人で家でお酒飲んで気持ちよくなって終わっちゃうみたいな(笑)。

──20代半ばを過ぎてからの女子あるあるな気がします(笑)。
Tシャツ人魚の秘密
──『釣った魚にエサやれ』の話に戻ってしまうのですが、ソーラン節が途中に入ってきたのはなぜなのでしょう!?。
岩淵紗貴:単純にこれ曲作りしてて。この後の展開どうしようかとふざけて…
一瀬貴之:魚だったからね。
岩淵紗貴:面白かったんで入れました!みんなでコールもできるなと思って。「イジケてむくれて大漁!!なんて言えたらな」って歌詞では“君が漁に出るんだったら私も漁に出て、こっちだって大量と言わせたところを見せちゃうぞ!”ということを言いたいんですけど、実際できないし。それができたらいいなと思って入れたフレーズではありますね。

──これライブでもみんなでできたら楽しそうですね!
岩淵紗貴:リリースする前からライブでやっていたりするけど、ソーラン節ってみんなになじみがあるんでお客さんも一緒に「ドッコイショ、ドッコイショ」ってふざけて笑って楽しんでくれるんです。
人間なんてみんな辛いのは一緒なんで、その瞬間しかないものを感じ合えるのがライブの醍醐味というか楽しいところであって、それできたらいいなみたいな。

──MVではソーラン節の部分で和装になったり、豪華ですよね。岩淵さんは人魚にもなってらっしゃるし(笑)
岩淵紗貴:やばいすよね、あれね。

──上も人魚の感じでいってほしかったですね…(笑)。
岩淵紗貴:あれみんなに言われる(笑)。貝殻ですよね。

──はい!
岩淵紗貴:これが悲しい話で…エロ路線を目指しているわけじゃないというのが第一なんですけど、あの衣装のモデルがもともと外人さんで、すごくグラマーな人だったんですよ。附属の貝殻をつけた瞬間、どこまでも絞れるという状況ができて、これはおかしいぞってなって(笑)。
一瀬貴之:自分が小さいという話。
岩淵紗貴:それで辛くなったんでやめました(笑)。
宮原颯:衣装が大きかった。
岩淵紗貴:大前提に、エロいのを作りたかったわけじゃない。
一瀬貴之:貝殻だったところでエロくはならない。
岩淵紗貴:ならんかった!

──(笑)。では最後に、みなさんが収録曲の中で一番気に入っている歌詞のフレーズご紹介いただきたいと思います。
岩淵紗貴:私は「ハートのついたスタンプと猫語 激甘文章 深夜に誤爆!!」というのがありがちな感じで好きです。私の中じゃ結構わりと。
本多響平:僕は「釣った魚にエサをやれ」の「ハードッコイショドッコイショ ソーランソーラン」が。やっぱこれライブでやっていて、メチャクチャ一体感が出るから、やっぱ民謡って強えなあと(笑)。
一瀬貴之:紗貴が書いた歌詞より民謡のほうがいいんだ。
本多響平:違う違う。
岩淵紗貴:今かなわんと思った。私ら技術不足だなと。

──ここでソーラン節入れるとパンチになってますしね。そういう意味ですよね(笑)!?
本多響平:(うなずく)

──では続いて宮原さん。
宮原颯:僕は『Yankee』の「カラオケのビブラート どうしてそんなに上手いんだい? いいヤツなんだろうけど圧強い」というところが、思ったことあるんですけど。

──メッチャわかる。超あるあるですよね。
宮原颯:触れられない部分みたいな。。。本人には若干触れづらいんですけど、こんなにうまくここでビブラートしているというのが、僕は好きですね。(笑)
一瀬貴之:マイルドヤンキーなんですけど、地元に帰ったら結構歌上手い友達って多いじゃないですか。そういう人たちが結構真剣に歌ってる時にちょっと。
宮原颯:そこツッコミづらいんですよ、やっぱり。めちゃくちゃビブラートを効かせて。
一瀬貴之:どちかというとそういう人、マジで歌うから。
宮原颯:悪口じゃなくて、ほんとにいいやつだとわかってる。
岩淵紗貴:いいやつだ、あいつらって。
宮原颯:この曲はそういうことを全部うまいこと書いてくれてるなと思って。

──知り合いの中に1人は思い浮かぶ人いますよね〜。一瀬さんのお気に入りの歌詞は?
一瀬貴之:「ゆるんだ蛇口が涙代わり」。
岩淵紗貴:格好つけんなよ!嘘つくな!
一瀬貴之:素晴らしいなあと思って、比喩表現。
岩淵紗貴:お前、やめろほんとに。
一瀬貴之:岩淵さんのリリックセンスというか。
岩淵紗貴:思ってないだろ。絶対。
一瀬貴之:だって「ゆるんだ蛇口が涙代わり」って、落ち込んで水道ビャーってやって、顔洗ってそれが涙代わりということでしょ!?すごいなと思って。そこの表現は、できないと思うんですね。
宮原颯:MVでも蛇口出てくるし。
一瀬貴之:あと面白いのが「関係者席にいた 多分、あの子が彼女」ってあるじゃないですか。これ結構思ってる人が多いと思うんです。

──わかる。
岩淵紗貴:私も実際気になる。オーラ出てんじゃん。
一瀬貴之:そういうやつ、そういう雰囲気出すもん、わざと。
宮原颯:怖い、怖い。
岩淵紗貴:でも、これ私の時はそういう感じじゃなかったです。ほんとに陰でこそっと見てて。目線が優しいんですよ、ステージ見るのが。その目線で「あ~これはガチの人だ」というのに気づくという。

──ムカつくのとは違う、負けを認めれちゃう感情ですよね〜。
岩淵紗貴:そう。私には持ってない。私は勝ち目のない…

──色々お話しいただいてありがとうございました!お時間もそろそろなので、最後に読者の皆さんへ一言お願いします。
岩淵紗貴:ライブが何より!!
音源作っててやっぱ思うのが、一方的に発信はできるんですけど。何かしら自分の今の置かれてる状況とか、恋愛とか、日常生活とかに置き換えてちゃんと受け取ってくれる人がいるから、ライブって成立するものであって。その空間を一緒に作っていくじゃないけど、一方的なものにならずに、一緒に楽しむことができるライブを、本当にどんどんやっていきたいなと思っているので。ライブがほんとに生きがいというか、もう私の命なんで、その瞬間を一緒に楽しめたらいいなと、実は思っています。

──是非ライブに足を運んでもらいましょう!ありがとうございました。
全員:ありがとうございました!

Text:愛香

UtaTen

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