【ライヴレポ】超特急が『めざましラ
イブ』に出演し、ズブズブ以上の関係
を懇願!?変顔炸裂で観客の度肝を抜く

6人組ダンス&ボーカルグループの超特急が4日、東京・両国国技館で開催中のライヴイベント『めざましライブ~日本お元気キャラバン in 国技館』の初日公演に出演した。参加が告知されたのは公演のわずか5日前にもかかわらず、会場には多くの超特急ファンが集結。8号車と呼ばれるファンが作るカラフルなペンライトの海を前に、昨今、新境地として開きつつあるクールかつ大人びた空気感のパフォーマンスを、超特急らしいポップ&にぎやかなナンバーで挟み込む贅沢なメニューで、8号車のみならず全オーディエンスを超特急ワールドへと巻き込み、笑顔の花を咲かせた。

フジテレビ系『めざましテレビ』の放送開始25周年を記念して、3月4日から6日まで3日間にわたり行われている今回のスペシャルイベント。『めざましライブ』や『T-SPOOK』など、『めざましテレビ』プレゼンツのライヴにはほぼ毎年出演している超特急だけに、このステージにかける意気込みはひとしおだ。出番前には2012年の『めざましテレビ』初出演時の映像から、これまでに参加したライヴの模様もダイジェストで上映。『めざましライブ』では毎回番組仕様の特製スーツやTシャツで登場したり、『T-SPOOK』では『スター・ウォーズ』や『ドラゴンボール』などの仮装をしたりと、その力の入れ具合に驚かされる。
そして「『めざましライブ』にお越しのみなさん、超特急と申します!僕たちのことを知っている方も知らない方も、一緒に楽しんでください!」というユースケの呼びかけから「バッタマン」で幕を開けると、客席はメンバーカラーのペンライトで一気に光の渦に!ユーキが「両手を振って!」とバッタダンスを丁寧に指南すれば、ユースケは「めざまし大好きだ!」と雄叫びと共に変顔をさらし、爆発力満点のアッパーチューンで初見オーディエンスの度肝を抜く。さらに「超えてアバンチュール」では、リーダー・リョウガも強烈な変顔で悲鳴を上げさせ、彼に誘われたカイはフジテレビの“8”マークを作ってアピール。クライマックスのキメ台詞ではボーカルのタカシも「僕には……めざましだけ!」と歌い変えて、ライヴ鉄板のアゲ曲に『めざましテレビ』への愛をてんこ盛りにしてみせる。嵐のような勢いと予想もつかない変顔の2連発にざわつく場内に、「Drive on week」では「この会場にいるみんなの声を!」とユーキが号令をかけ、センターを交互に陣取るダンサー陣へのコールを巧みに誘導。MCでもファンにはお馴染みの口上に的確な説明を入れて、初見者も参加できる空間を作ったりと、全オーディエンスを楽しませようとする姿勢は相変わらず抜群の好感度だ。結果、老若男女問わず全員が“オー!”とコールする声に、6人は大はしゃぎ。「あったかいよ!」とユーキが喜ぶ、そんな素直な反応にも心が温まる。
続いて、メンバーの半数は平成6年に放送開始した『めざましテレビ』と同い年であること。デビューして間もない頃から番組に取り上げてもらっていることを語り、リョウガは「超特急が続いているのも『めざましテレビ』さんのおかげです。これからもズブズブ以上の関係になりたいので、今までの恩返しも含めて最高のライヴにしたいと思っています!」と宣言。その言葉通り、ここからは洗練されたパフォーマンスの妙技でオーディエンスを“魅せる”時間となる。「Booster」では、メインダンサー&バックボーカルという構成を活かしてダンサー5人がラップを畳み掛け、ハードなモーションの中にセクシーなオーラを垣間見せて観る者の目を釘付けに。トドメとばかりにユーキが側転からの軽やかなアクロバットで宙を舞えば、続く「Fashion」ではタカシの透き通るような美麗ファルセットに、もどかしい恋情を全身で現すダンサーたちの動きがシンクロして、夢のような幻想世界へと誘い込む。昨秋リリースされた最新アルバム『GOLDEN EPOCH』に収録された最新曲で、今の超特急が持つ武器をこれでもかと見せつける一方、長年の人気曲「Kiss Me Baby」も負けてはいない。モニター越しにハートを射抜くユーキ&ユースケの潔い投げキスに、眼差しだけで心を捕らえるタクヤ、悩ましさと力強さの間を自在に行き交うタカシの歌唱など、既存曲でも彼らの表現の幅は着実に広がっている。
観る者に誘惑の危険な罠を仕掛けた6人。しかし、直後に「SAY NO」のイントロでジャケットとトップスを脱ぎ捨てると、なんと下からは“めざましくん”を散りばめたTシャツが!その背中には三宅正治アナウンサーがプリントされており、冒頭の映像とも繋がる演出に場内からは大歓声が巻き起こる。会場は相撲の聖地ということで、曲中にはユースケが力士の所作を真似る場面も。上半身を揺らすコミカルなダンスを全力で繰り出し、間奏では共演者の名前を叫んで、問答無用でテンションを上げていくパワーが、客席を着実にヒートアップさせていく。ラスト曲の「Burn!」ではカイの先導により両腕でバッテンを作るオーディエンスの声が、どんどんと厚みのあるものに。予備知識ゼロでも観る者に圧倒的インパクトを与え、巻き込み、笑いとキメの両刀使いで楽しませる力は本物だ。
客席の好反応に、タカシも「みんな、本当にありがとうございます!」と感謝を叫んでライヴは終了。その後、ステージに上った三宅アナウンサーは「8号車の三宅です。みなさん、どうもありがとう!」とメンバーとハグし、初めて超特急のライヴを観たという永島優美アナウンサーも「圧倒されました!変顔とのギャップが素晴らしい!」と感嘆する。そして「元気の源って何ですか?」という質問には、元気担当のユースケが「応援して下さる8号車の笑顔だったり、会場のみなさんのパワーが元気の源になっています。いつもありがとうございます!」と回答。最後は「“めざましじゃんけん”に最近出してもらえない!」というタクヤの発案で、その場でめざましじゃんけんをし、笑顔のうちにステージを終えた。
4月末にスタートする全国ホールツアーではグループ史上最大の10万人を動員し、念願の全国開通を果たす超特急。そちらで演出も務めるユーキが「最後は沖縄でライヴをさせていただきます。ぜひ、お近くでライヴがあったら足を運んでいただければ」と伝えていた通り、日本の隅々まで回る今回のツアーは初乗車の絶好のチャンスである。日々、刻々と進化を続ける彼らの新章を、ぜひ目撃してみてほしい。
写真/米山三郎 文/清水素子

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