【ヴォーカル対談】怜[BAROQUE] ×
田澤孝介[Rayflower]、ツーマン前哨
戦で「“歌”って人柄だと思ってる」

BAROQUE主催による<kiss the sky I>が3月28日、マイナビBLITZ赤坂にて開催される。同イベントは2人体制によるBAROQUEが2019年に立ち上げた初ツーマン企画となるもの。その第一弾として迎えられたのがRayflowerだ。
両バンドは2017年3月22日にLIQUIDROOM ebisuで行われたRayflower主催東名阪イベント<Rayflower presents Night which GLORIOUS>の東京公演で初共演を果たしている。2年ぶり二度目の共演となる今回は、招く側と招かれる側が逆転して開催されることとなる。

BARKSでは、ヴォーカリストの怜[BAROQUE]と田澤孝介[Rayflower]、音楽的な要となる圭[BAROQUE]と都啓一[Rayflower]といった2組の対談を行なった。そのヴォーカリスト対談では、初共演となった<Night which GLORIOUS>の感想はもとより、ヴォーカリストとしての原点やそれぞれの挑戦、作詞方法が物語る双方のバンドスタイル違いのなど、トークが進むうちに個々のキャラクターが浮き彫りとなって両者の発言が止まるところを知らない。15,000字オーバーのツーマン前哨戦となる怜と田澤のロングなトークセッションをお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■「上手」と言われているうちは弱い
■それを超える何かが欲しくなる

──2017年3月に開催されたRayflower主催東名阪ツーマンツアー<Night which GLORIOUS>の東京公演にBAROQUEが出演されましたが、今回は逆にBAROQUE主催イベント<kiss the sky I>にRayflowerをお招きするカタチですよね。

田澤:そう。実はなかなかない“お返し”の実現となります。

怜:2年ぶりのお返しですね。ちょうど時期的にも同じぐらいで。

田澤:2年も経つんだ、光陰矢の如しですね。で、実際のところ、今回、なんで誘ってくれたんですか(笑)?
▲BAROQUE

怜:ははは。まず、BAROQUEは2018年にワンマンライヴを30数本やって、2019年は“アルバムを出そう”というのと、“ツーマンライヴとかを企画して、もっと外へ出ていこう”という話をしていたんですね。そこで、対バンの候補リストがメンバーとスタッフ側から上がって、第一弾としてRayflowerさんにお声掛けさせていただいたという感じです。

田澤:ありがとうございます。今回、2回目の対バンということになるわけですけど、対バンって「またやろうね」とは言いつつも、スケジュール調整が結構難しかったりするんですよ。実現するのはレアケースなので、喜びを感じてます。

──前回のツーマン<Night which GLORIOUS>は、今振り返ってどんな手応えがありましたか?

怜:お会いする前は、“僕ら、どう思われるんだろうな?”って心配してたんですけど、Rayflowerのみなさんに温かく迎えてもらいまして。ライヴ当日は純粋に気持ちよかったですね。ライヴ後も、僕らのファンから「あの対バン、良かった」という声を聞いていたし、特に最近、インストアイベントでファンと触れ合うことが多いんですけど、そこでも今回の対バンを「すごく嬉しい」と言ってくれているんです。そういう意味でも感触がいい。

田澤:本当? 良かったです。BAROQUEさんの存在はずっと知ってて。前回のツーマンの時は“やるぞ~!”みたいな、実はいい意味でピリッとというか、勝手にフガフガしてたんですよ(笑)。でも、実際に会ってみたら、意外と物腰がすごく柔らかい。

怜:イメージと違いました(笑)?

田澤:そうそう(笑)。“めっちゃええ人やー!”みたいになって、安心した。

怜:僕らも前回はもちろん意気込んではいたんです。“絶対に、現在モードのBAROQUEを見せよう!”というピリッと感はやっぱりありましたから。だから余計に、“あ、Rayflowerのみなさんはこんなに柔らかいんだ”って思ったし、打ち上げでお話したいと思ってたんですけど、田澤さんとはしゃべれなかったんですよね。

田澤:前回の打ち上げは、俺だけ先に帰ったんだったかな? たしか俺だけ次の日、朝が早かったんだと思う。

──今回の<kiss the sky I>は、現体制のBAROQUEとして初主催イベントになるんですよね?

怜:そうなんです。主催ツーマンはこの体制では初でして。

田澤:その一発目がRayflower? うわ~!これは盛り上げないとね!

怜:ぜひぜひ。
▲<Rayflower presents Night which GLORIOUS>2017年3月22日@LIQUIDROOM ebisu

──話はもっと遡りますが、そもそも初ツーマン<Night which GLORIOUS>以前は、お互いをどう見ていましたか?

怜:僕からしたらもう、超絶歌が上手いヴォーカリストという印象です。

田澤:えっ、俺のこといつから知ってました?

怜:お名前はずっと前から普通に聞いてましたよ。共通の知人もいるんですけど「すごく上手だよね」って。“とにかく歌が上手い”ということはスタッフ界隈でも有名ですから。

──田澤さんの評判が轟いてるみたいですよ?

田澤:あ~……実は結構、イヤなんですけどね。

怜:へ~! なんでですか?

田澤:損なんですよ。「上手いらしい」と聞いてライヴに来る人には、多少のことではビックリしてもらえない。最初からハードルが高いわけで。ま、そのハードルを軽々と超えていくんですけどね……っていうのは冗談として(笑)、俺が怜くんを知ったのはいつだったかな? バロック名義で活動していた2000年代初頭から、音楽雑誌とかにめちゃ載ってたから存在は知ってて。オシャレというか、美形で男前やなぁって。声もめっちゃいいし、こんなんズルいやん!と。

怜:本当ですか?

田澤:うん。テクニックとかは後でどうにでもなるのよ、練習すればいいんだから。でも、声の良し悪しは本来持ってるものだから、“多方面でズルいなぁ、この人は”と思ってた(笑)。そういう意味では初ツーマンの時、同じ方向で勝負しても勝てないだろうと思ってたし、怜くんは伸びのあるスコン!としたハイトーンをやらないだろうから、俺はそういう違いで勝負しようくらいの感じはあったんですよ。

怜:歌が上手いのもズルいですよ。訓練でどうにでもなるとはおっしゃいますけど、やっぱり元々持っているものってあると思うんですよ。

田澤:いやいや、俺が歌い出した頃の録音データとか聴いたら引くと思うで。音痴ではなかったけど、めっちゃ下手ですもん。
▲Rayflower

怜:歌唱をトレーニングして積み上げていった結果、今があるってことですか?

田澤:そう。俺は最初ギタリストになりたかったのね。X JAPANのHIDEさんが好きで、“コピーバンドでライヴをしよう!”ってギタリストとして臨んだ初めてのステージで、ヴォーカルがドタキャンしたんよ(笑)。

怜:バンドあるあるですね、「来ない!」っていう(笑)。

田澤:ははは。で、俺、声が高かったからX JAPANを弾き語るというか、ギターを弾きながら歌うという無茶なことをして(笑)。その時に“ヴォーカリストは場を支配できる”ということを体感として覚えて、“あ、いいかもな”とは思ったんですよ。だけど、その時はまだ全然ヴォーカリストというパートに魅力を感じなかったし、その後すぐに転向したわけでもないんですよ。たまたまドタキャンがあったから一回歌っただけで、その後もギタリストを続ける気満々だった。そう思いながらも、“オリジナル曲を自分らのバンドでやろう”となった時、1回ヴォーカルに逃げられたというトラウマがついて回るわけですよ。しかも逃げたヴォーカルは元々の友達じゃなくて、当時『バンドやろうぜ!』とか『プレイヤー』とか楽器雑誌のメンバー募集で応募してきたやつで。

怜:懐かしい! ありましたね、メンバー募集コーナー(笑)。

田澤:そこで知り合ったいわゆる“どこぞの馬の骨かわからん”系のヤツだったわけよ。そういうトラウマもあるから、「これからまた募集して、また“馬の骨”にドタキャンされたらイヤやな」みたいな。あと、自分らで書いた曲にもう愛着が沸いてたから、「自分らで歌ったほうがいいんじゃない?」「だったら俺が歌う!」ってことになって。でも、最初は周りに反対されてね。「おまえはギター弾いとけ。歌、下手やねんから」みたいな。「腹立つなぁ。じゃあ上手くなったるわ!」ということで、ヴォーカルの教則本を片っ端から買っては実践練習しましたね。

──今の歌唱力は、その賜物なんですね。

田澤:だから、頑張ったら誰でも上手くなると俺は思ってるんです。だって俺、実際下手やったもん。でもね、上手いっていう評価は嬉しいけど、上手いを武器にするのであれば、圧倒的じゃないとダメで。「上手やなぁ」と言われているうちはまだまだ弱い。それを超える何かが欲しくなるから複雑なんですよ。

怜:そうですよね……。

田澤:人の心を動かせるならなんだっていいんですけど、“歌唱力”ってところで話をすると、“上手やなぁ”とかではなくて、なんだかもう言葉では言い表せないくらいのところにいきたい。
■2人体制になってからのBAROQUEは
■“赤レンジャーが2人”

──怜さんはヴォーカリストとして、どういう道を追求して来られたのでしょうか?

怜:僕はバンドをやろうとは思ってなかったんですよ。

田澤:えっ(笑)!?

怜:中学生ぐらいまではほとんど音楽も聴いてなかったし、聴くとしても、街に流れてたり、親が聴かせてくれる音楽ぐらいで。ただ、カラオケが中学当時流行っていて、先輩に「歌えよ」と言われたんですね。「歌ったこともないから、嫌だよ」「でも、歌えよ」ってやり取りがありながら、仕方なく歌った瞬間に、みんなが俺を見たんです。「あ、歌ってすごいな。面白いな」と思って。そこからずっとカラオケに通うようになったんです。

田澤:“言葉には上手くできないけど、何か快感だな”みたいな感触があったわけ?

怜:あまり学校も行きたくないと思ってた半グレ状態だったので、“歌ってこんなにみんなが喜んでくれるんだ。この感じ、いいな”っていう快感みたいなものがヴォーカルになるきっかけだったかもしれないですね。ただ、音楽を全然知らなかったので、バンドの始め方も分からなくて、当時全盛だったイエモン(THE YELLOW MONKEY)とかCharaさん、L’Arc-en-Cielさんとか、とにかく歌ったらどうなるだろう?という音楽は全部カラオケで歌ってたんです。それから、高校に上がったある日、初めて文化祭のステージで歌うことになったんですけど、「ギターを弾いて歌ってよ」みたいな話になって。

田澤:どっかで似たような話を聞いたことあるな。俺と逆パターンな感じや(笑)。

怜:ははは。で、その時のギタリストの影響とか興味もあったので、ギターを弾いてみたんですけど思うようには弾けなくて。“こんなに難しいんだな”って、結果、当時は歌だけに。ギターの音づくりに興味があるか?と言えば、それはないし、“この音色を表現するために”とか考えるよりも、俺は歌ったほうが早いんじゃないか?って。
▲怜[BAROQUE]

──なるほど。

怜:高校のときに組んでいたバンドが2つあって。小さいイベントにたくさん出てたときに今のメンバーと出会ったんです。当時高3だったんですけど、「一緒にバンドをやらないか?」と誘われ、すぐに高校を辞めてバンド業界へ入ったんですよ。でも、歌うこともカラオケしか知らないレベルだったので下手だったし、ヴィジュアル系シーンにも詳しくなかったから、メンバーに教えてもらいながら掘り下げて聴いたりして。そうしたら、そのclarityってバンドが3ヵ月で終わっちゃったんですよ。そこでkannivalismというバンドを結成して。

田澤:あ、先にkannivalismなんだ?

怜:はい。初期kannivalism始動から3ヵ月経ってないと思うんですけど、バロックの大人メンバーの2人から「うちに入らないか?」と誘われ。本当にトントントンと駆け足で、気付いたら日本武道館のステージ上にいたみたいな。

田澤:すごいね!

怜:なので、性格がすごくひねくれてました。「下手だ」って人から言われたとしても、「そんなん関係ねぇよ! 今俺が言いたいことはこれ。その何が悪いんだよ!?」みたいな感じでしたから。すべてを跳ね除けてきた結果、後で練習する羽目になりましたけどね(笑)。

田澤:そこがすごいところだよ。あるとこまでやってきて、後で練習するって、実は本人としてはすごく惨めなんだよね。今までやってきたことを引っくり返さないといけないから。ただ、ごまかせない時期って絶対にくるもので、その時にどうするか。ごまかしながら意地を張り続けて緩やかに落ちていくか、一度ズドンと落ちながらもゼロからやり直して這い上がるか。そのどちらかだから。後者ができたというのは強い。

怜:すごく苦労しましたけどね。バンドだからやっぱりいろいろあって、メンバーがいなくなったりすると、一気に穴が空いた感じになるじゃないですか? そこですべてが浮き彫りになったんですよね。より歌が歌えるようにならなきゃいけない、楽曲もより洗練されなきゃいけない。今の体制になるまでに数年掛かりました。特に2人体制によるBAROQUEの1stアルバム『PLANETARY SECRET』(2015年発表)は、オートチューンとかエフェクターを駆使するような挑戦もあって。

田澤:そうそう、最初聴いた時、ビックリした。

怜:最初は怖かったんですよ。手法としては面白いけど、やるんだったら音源だけじゃなくて、ライヴでも再現したい、自分でコントロールしたい、と。だけど、オートチューンとかは地声の音程を正確なピッチから少し外すことでヴォーカルサウンドをウネらせることができるんですね。つまり、音程を外す必要のあるオートチューンを使用する曲と、オートチューンを使用しないピッチの正確な曲をライヴでやることになる。その歌い方の使い分けって、音量感と音程感がそれぞれ違うので、もう訳が分からなくなっちゃうんですよ。“なんでコントロールできないんだ?”ってライブ帰りに泣いたり、悔しくてもどかしくて自宅で泣くこともましたね。そういう修行を1年ぐらい積んでやっと自分に馴染ませることができた。表現の方法が増えて、そこから、もっと生の歌声を聴かせたいという方向に向いているのが、今なんです。それこそ“上手くなる”という方向ではなくて、積み重ねたものがあるからこそ“はみ出そうよ”というテーマをメンバーと話していて。より感情を込めようと。

田澤:いい!いいねぇ!

怜:だから、さっき田澤さんがおっしゃったことがよく分かる。「このテイク、すごくいいけど、上手いだけだからNG。これだったら勢いのある仮歌のほうがよかったな」とか。また新たに積み重ねている真っ最中で、本当に今も挑戦中なんです。
▲怜[BAROQUE] / <Rayflower presents Night which GLORIOUS>2017年3月22日@LIQUIDROOM ebisu

田澤:すごく早くからヴォーカリストとしての自覚があったってことだよね?

怜:それはありましたね。

田澤:俺にはそれがなかったから。今、再演中のバンドWaiveもそうだけど、杉本(善徳 / G&Vo)くんというリーダーがメインコンポーザーで作詞までやってたから、俺はヴォーカリストだけど主役じゃない立ち位置というか。ゴレンジャーでたとえると、赤レンジャーよりも青レンジャーが好きで、元々そっちに憧れてたし。でも怜くんは最初から“自分は赤だ”って知ってたわけじゃない?
怜:もう“赤でいたい”としか思ってなかったかも。

田澤:その差は結構大きいかもしれない。自覚がないだけで“俺は赤だ”ってことに後に気付くんだけど、それもやっと最近のことですよ(笑)。赤ってハチャメチャだけど、赤がいなかったら物事は動かないという自覚が出てきて。だけど、赤一人じゃダメなんですよね、周りの助けが絶対に必要で。

怜:それ、よく分かります。俺は、歌としてもバンドとしても“赤でいたい”と思っていたから、初めは周りが見えなかったんですよ。そういう時期に「おまえは1人でやりたいのか!?」って言われたこともあったし。

田澤:ゴレンジャーじゃなくて、仮面ライダーか?と(笑)。

怜:そうです(笑)。ただ、今のBAROQUEのバランスはすごくおもしろくて。2人体制になってからのBAROQUEは、“赤が2人”というか。

──赤と青じゃないんですね?

怜:俺がセンターだし、フロントには立つんだけど、そういう意味合いでの赤とはちょっと違ってるんじゃないかと、今思っているところです。

田澤:軸が2つあっていいんじゃないか?みたいなことやんね。

怜:そうです、はい。もう2人で合わせて一緒にやっちゃえばいいんじゃない?みたいな。

田澤:それは、2人バンドならではだね。軸が4本とか5本だと、そうはいかないんですよ。

怜:そう思います。人数の多い集合体の良さもあったけど、当時を振り返ると伝達も遅れるし、たまに割れる。BAROQUEは数年掛けて、だんだん今の形になってきたところなんです。

田澤:すごい、真面目!

怜:いえいえ。去年のツアーでは大喧嘩しましたから(笑)。
■曲が生きるか死ぬかは作詞に掛かってて
■だから、作詞のほうが偉いんです(笑)

──圭さんとの大喧嘩とはどのような?

怜:2018年7月から年末まで30数本ライヴをしたんですけど、久しぶりということもあったりして、“俺とバンドの意思との距離がちょっと離れてるんじゃないか?”という話になって。サポートチームもバンドメンバーのような意識で一緒にやってるんだけど、「まるで怜が1人でやってるように見える、違和感がある」と言われたり。それが積み重なることで、俺自身もう訳が分からなくなっちゃって……。もちろんお互い、嫌味はないんですよ。

田澤:クリエイティヴな感想を言ってるだけやもんね。

怜:そうです。でも、ツアーの最中に何かのきっかけで、あんなに怒鳴ったのは初めてというぐらいに俺が「ふざけんじゃねえ!」って爆発して。「もう俺は帰る!」って(笑)。

田澤:あはは!

怜:でも、そこで俺が「ソロなんかに興味はない。俺はこのバンドのヴォーカルがやりたいんだよ!」ってことを言ったことで、自分自身の本心に自分が改めて気づいたというか。その後のツアーは上手くいったんですよね。

田澤:それって怜くんが、“自分が背負わなあかん”という赤レンジャーの責務を全うするために、自分的ミッションを一生懸命やっていただけで。でも、メンバーからは「1人でやってんじゃねぇ!」みたいに言われて、心外だったということだよね。

怜:はい。ただ、そう見えてしまったことも理解できるんですよ。もっとコミュニケーションを取るとか、できることはあったはずだし。「お客さんとの距離感もなんか遠いよ」みたいな意見を、俺がうまく受け取れていなかったこともあるので。

田澤:いいグループやなぁー。

怜:はい、その時に改めて気付きました、“俺には、こんなことを言ってくれるヤツがいたんだな”って。あんなに怒鳴ったのに最後はなだめてくれたり、嬉しかったですね。いろいろと乗り越えることができて、今、バンドは本当に調子がいいんです。2018年にシングルを数作リリースしてるんですけど、去年の上半期は作詞担当の俺が全く書けなくなってしまって、初めてのスランプに陥っていたんです。その理由は当時分からなかったんですけど、やっぱり気持ちをどこかで抑えていたのか……。でも、そのツアーを機にまた言葉が出るようになりました。
▲田澤孝介[Rayflower]

田澤:不思議なもので、どうしてもアップダウンってあるんだよね。俺もぼちぼちスランプよ(笑)? 歌詞は本当に難しい。元々作詞が好きじゃないし。

怜:意外です。結構書いてらっしゃいますもんね?

田澤:うん、でも書く工程が嫌いでね。作詞って時に、自分の至らなさと向き合う作業というか、自分の体験を引っ張り出すのに、嫌な記憶に触れなきゃいけないこともあるじゃない? 体験をそのまま書くわけじゃないけど、本当に思ったことじゃないとダメだから。で、それを表現しようとした時に、なかなか上手くいかなかったりすると、“あぁ、なんて才能のないやつなんだ俺は”みたいに、輪をかけて落ち込んじゃう。だけど、ピタッと言葉がハマッた瞬間の気持ち良さがあって、そのためにやってる。ある程度の壁を超えれば楽しくなってくるんだけど、楽しいポイントに行き着くまでがいつも過酷ですね。

怜:なるほど。ご自分で作曲したものって、メロディと詞は別々に考えてるんですか?

田澤:そう。俺の場合、これまで詞を先に書いたことはなくて、仮歌でメロディーと同時にフワッと出てきた言葉だけを活かして、それをマストに歌詞を広げていく感じ。出ない時はもう出さないよね。わざわざメロディーを変えて、“別の人が書いたメロディーだ”ぐらいの気持ちで歌詞を乗せたこともあるけど。

怜:僕は作曲をしないので。

田澤:え!? これまで1曲も?

怜:はい。「この曲のメロディーはお願い」と任されてメロディーのみ作ったことはありますけど、構成を含めて1曲全部とかはなくて、作詞一本です。曲を書くことに全く興味がなかったんですよね。作詞は得意ではなかったけど、文字を書くのは好きなんです。たとえば、“こういう気持ちで書いてください”っていうテーマをもらったら、ひたすら文章を書くんですよ、もう涸れるまで。途中で嫌な気持ちになることもあるんですけど、そういう場合は“嫌”というテキストファイルをPC上に用意して“嫌な気持ち”を全部書く。それで、また元のテーマに戻るという(笑)。遠回りなんですけどね。

田澤:でも、書き方は俺も一緒だな(笑)。1曲の歌詞を書くのに、テキストファイルが何個も立ち上がるんですよ。最終的に“どれを仕上げればいいの?”って分からなくなるんだけど(笑)。

怜:ははは。俺は、たくさんある文字の中に“本当に言いたいことが絶対どこかにある”って、そこに線を引いていくんですね。

──選び取るために、いったん全て言葉として吐き出す作業が必要ということですか?

怜:はい。だから、時間掛かっちゃうので、メンバーをすごく待たせちゃいます。もらった曲から言葉が急にフッと湧いて、“この言葉からいける”ってスムーズな場合もあるんですけど、それは稀です。膨大な詩というか文章というか、最初に書くのは“なんだこりゃ?”みたいな人には見せられないレベルのものですけどね(笑)。

田澤:ラフスケッチというかね。
▲田澤孝介[Rayflower] / <Rayflower presents Night which GLORIOUS>2017年3月22日@LIQUIDROOM ebisu

──完成した後は、その過程で作った詩や文章は捨てるんですか?

怜:ものによっては取っておきます。歌詞の形になっていない大もとの詩が結構好きで、溜めてますね。

田澤:俺は“全捨て”(笑)。ほんまに好きなんやね、書くことが。

怜:たしかに好きですね。それしかなかったというのもあるんですけどね。曲を書かないし、作詞をするんだったら常に書いてないと書けなくなるし。作詞っぽいというか、詩っぽく日記をつけていたり。

田澤:そうか、怜くんにとっては書くことがクリエイティヴだったわけだ。

怜:はい。で、それをどれだけ好きになれるかは、常に工夫してます。

田澤:メロディーとのシンクロって考えたりする?

怜:ここ最近は特に、メロディーに対しては基本的に忠実にいようと思ってます。メンバーと「このメロディーが言いたいことは」みたいなテーマについて話して、楽曲の世界を感じるところから初めて。“このメロディーはこう言いたいんだろうな。じゃあ、言葉の踏み方にはメロディーに忠実にしよう。でも、ここははみ出したほうがいいかもな”とかを、自分で一回計算していく作業をしますね。

田澤:自分で作曲しないのに、そこにポイントを置くってすごいね。でも、すごく分かる。変な言葉を乗せちゃうと、メロディーって死ぬんですよ。スピード感も死ぬ。締切の都合で、本当はもっとふさわしい言い回しがあるはずだけど泣く泣くそうした、ということも実際にはあったりするでしょ。“言いたい内容はこれだけど、この言葉を乗せてしまうとメロディーが死ぬ。かといって、このメロディーを活かしつつ、これと同じ意味の言葉が浮かばない”みたいな時に、“俺は才能がない”ってなる。

怜:その通りです。一番苦しいところですね。

田澤:曲が生きるか死ぬかって実は作詞に掛かってて。だから、作詞のほうが偉いんです(笑)。偉いというのは“おおごと”って意味ね。責任がある、絶対。

怜:“0を1にする作曲はすごいな”と僕は思ってますが、確かに言葉が曲調すらも変えちゃいますからね。本当に何もかもを。

田澤:作詞って人形に目を描いて入れるような作業やと思うから。目の表情で、笑ってるのか泣いてるのかが決まる。ダルマに目を入れる作業。

──もちろん、ダルマのボディがないと始まらないんだけど。

田澤:そう。作詞と作曲はそういう関係です。だから、“人が作ってきたダルマ”というのがやっかいなんですよ。“この大きさか。俺は今、小さいダルマの気分やねんけどな~”って。そういう意味では、シンガーソングライターは“今回は四角いダルマにしよう”っていう取っかかりから決められて、いいなと。

──でも、そこが他者と組む醍醐味だったり、バンドの良さだったりもしますよね。

田澤:良し悪しがあるんですよね。作詞側のことを考えてない作曲者の気楽さが、助かる時もあるし、ムカつく時もある(笑)。

怜:なるほど(笑)。
■年齢を重ねて大人になってからの今
■スイッチを入れることが大事だった

──BAROQUEの場合はいかがです?

怜:2人しかいないから、すごくシンプルになったと思います。圭は基本的に、ベーシックをほぼ100%まで作り込むんです。メロディーまで“全打ち(すべて打ち込まれた状態)”で、テーマも持ってる。でも、4人とか3人体制だった頃は、それを100%形にするというよりも“バンドでつくりましょう”という曲の落とし込み方だったんです。それが今、2人になった分、より原曲の世界観に100%忠実に作ってます。特に最近は、メロディの踏み方について言えば“俺はこう思って歌詞を乗せてるけど、作曲者の立場からするとこっちほうが正解”とかあるじゃないですか? 自分としては100%OKのものを書いて渡して、それを元に一緒に「この言葉って、こっちの言い方のほうが良くない?」「じゃあこれどう?」みたいなやり取りをして、突き詰めているんです。今回からお互いの100%を構成するやり方をしています。

田澤:100点満点どころか、もっと上だよね。今、めちゃめちゃいい状態じゃないですか?

怜:はい。お互いが本当に気持ちいい“これだ”というところに行き着くことができてから、“じゃあ、仮歌に行こう”ってなる。で、仮歌でまた自分たちを疑って、“ここは違うかな?というところがあったら変えよう”みたいな。たぶん昔だったら、「この詞が嫌」と言われたら、「えっ!?」となってたんですよ。“なんで? こんなにいいのに”と思って自分は出してるから。だけど今はそうは思わないですね。「あ、そっか。それいいね」みたいな。ここまでの関係になるには、本当に時間が掛かりましたけどね。

田澤:1人で背負うというより、やっぱり軸が2本あるんだね。“よいしょ!”って、向こうとこっちで一緒に持ってる感じがすごくする。いつか到達するポイントだと思うんですよ、クリエイティヴなことをやってると。客観視って絶対に必要じゃないですか? 僕、そういう客観を自分のものにできるようになってきたのは、ごく最近なんです。だから、いいなーと思いますね。

怜:まだまだ全然、客観視できてないと思うんですけど、それは本当に必要ですよね。だから、メンバーに恵まれてるなと思います。

田澤:そう言えるのもすごいわ(笑)。
▲怜[BAROQUE] / <BAROQUE TOUR 2018「FALLING FOR // YOU」>12月25日@渋谷ストリームホール

──Rayflowerはメンバー個々がベテラン揃いのバンドですが、田澤さんはメンバーとどんな関係性なんですか?

田澤:僕と都(啓一 / Key)さんは、怜くんと圭くんの関係に近いかもしれない。都さんには歌詞も見せるし、「田澤くん、ここちょっと意味分からんわ」と言われたら直しますし。昔は直さなかったんですよ、「いや都さん、これはこういう意味で……」って返してた(笑)。

──自分を貫き通すみたいな?

田澤:そうそう。都さんは「田澤くんがそう言うならいいよ」って受け入れてくれるんですよ。ただ何かの折に、“いや、ちょっと待てよ。俺は書いてるプロセスを知ってるから「ここはこういう意味だ」って言えるけど、パッと読んだ人が分かるように書けなければいけない”と思って。そうすると必要になってくるのが、客観性なんです。どこまでが自分のポリシーで、どこからがエゴになるのか? その配分がものすごく難しくて。だからさっきの怜くんの“ここははみ出したほうがいいかな?”って計算するという話もすごく分かる。あんまり綺麗すぎると引っ掛からないんだよね。

怜:その通りだと思います。

田澤:“あえて拙さを”というか。そこが職業作家じゃない僕らの良さだから、“このいびつさがええんや!”って自分を出してもよくて。ただそれが言い訳であってはいけない。「好きか嫌いかは別として、おっしゃることは分かります」と言わせないといけない。説得力という意味で、そこにはテクニックや積み上げてきたものが必要やし。BAROQUEはそういうところにいってるんだなと。

怜:いえいえ、まだ片足ぐらいです。でも、おっしゃってることはすごく分かります。

田澤:Rayflowerは全員が曲を書けるから、ある意味大変なんですよ。たとえば、メロディーの譜割りひとつ取ってもメンバーそれぞれのクセが違うから、言葉の乗せ方も異なるんですよ。“この人が作るメロディーの区切りポイントは、俺が表現したい文字数と合いづらい”とかもある。あと、作曲者に「テーマとかありますか?」って聞いたら、結構な確率で「ない」と言われる(笑)。

怜:「今、自由に感じてることを書いていいよ」ということですか?

田澤:そうそう。でも逆に、自由ってつらくて。まず、テーマを探すのに時間が掛かるんですよ。で、とにかくずっと曲を聴いて“何を言うのが正解か?”を無理矢理にでも探します。その代わり、書いたものに文句を言われることはないんですけどね。

怜:書いたものがちゃんとゴールになるんですね。

田澤:文句言われたら、たぶん俺、「じゃあ最初から言えや!」って怒るし(笑)。

怜:はははは。
▲怜[BAROQUE] / <BAROQUE TOUR 2018 IN THE ATMOSPHERE>2019年1月19日@札幌SPiCE

──もしそうなった場合、Rayflowerというバンドは、自由に言い合える関係性ではあるんですか?

田澤:まだそういう事件が起きたことがないので、分からないですね。もし、僕が怜くんみたいに「やってられるか!」って怒鳴るようなことがあったら……(笑)、まぁ、みんな大人やから、変なふうにはならないんですけど。でもね、俺、ドライとクールって違うと思ってるんですよ。クールって冷えてるでしょ? ドライって熱いから乾くのであって。熱は必要なものだからドライであるべきで、クールが一番つらい。何も言ってこないで任せてくれるメンバーの感じが、ドライのほうであってほしいなっていう。喧嘩したいわけじゃないからね。今は俺も、昔よりは言いたいことがどんどん言えてるし、メンバーも言ってくるようになったけど、Rayflowerはまだ歴史が浅いから、今の怜くんと圭くんの関係を聞いて、“あぁ、すごくいいなぁ”って思う。

怜:バンドのカタチが変わっても、僕と圭は10数年一緒にバンドをやってるんですよね。だからこそ、言わなくてもいいこと、自分でやっておかなきゃいけないこと、言わなくても分かるだろ?っていう2人の空気みたいなものがあって。それって時に、田澤さんが言う“ドライじゃなくてクール”に感じちゃう瞬間も少なくない。だからこそ年齢を重ねて大人になってからの今、“スイッチ”を入れることが大事だったんだなと思います。怒鳴ることがすべてじゃないけど、感情を露わにすることで、“あ、昔はこんな感じだったよね”と思い出したり。

──どういう形にせよ、本音を伝えていくことって重要だなということは、お話を伺っていて感じます。“ま、ここはいいか”と諦めて黙るのではなくて、ちゃんと熱をもって伝えていく。バンド運営においても、作品づくりにおいても、そういうエモーショナルさ、正直さはやはり大事なんですかね?

怜:大事だと思うんですよね。できてるようでできてなかったんだなって、今でも思うことが多いです。

田澤:僕らもそうかもしれない。ちゃんと話はできてるんですけど、波風を立たせないために黙っておくこともできたりするから。これは言い方が難しいけど、Rayflowerっていうバンドは、もともとはアニメのタイアップソングを作って歌う、ということが始動の経緯で、いわゆる企画ありきで集まったメンバーやから。そういう意味では、同じ釜の飯を食った仲みたいな関係性ではなかった。そこから“ちゃんとバンドにしよう!”という成り立ちだったから、活動序盤は必死だったかもしれないですね。幾つもの音源を作って、何本もツアーを重ねて、ツアー中にメンバー間でディスカッションを一層するようになって、“やっと最近、対外的にも自分らの精神的にもよりバンドらしくなった”と安心してましたけど、怜くんの話を聞いて、“俺らまだまだやなぁ”と思ったし、“もっと良くなれるんだな”という希望も見えたというか。

怜:バンドってやっぱり、ツアーをやると強くなりますよね。スタッフを含めたチームもそう。今みたいな気持ちになれたのもツアーで培ったものだし、曲作りのきっかけにもなるんですよね。

田澤:いや、真面目……って言ったら今まで不真面目と思ってたみたいやけど(笑)。そうじゃなくて、BAROQUEってすごい謎やったから。

怜:それ、どこに行っても言われます(笑)。
■BAROQUEさん主催やから
■やれ!と言われたら何でもやります

──「BAROQUEってすごい謎やった」とのことですが?

田澤:奇抜でファッションにも敏感な人、みたいな勝手な印象があるじゃないですか? でもそれだけじゃない。だからと言って“じゃあどんなん?”と聞かれると、“どうとも取れる”というか。

怜:そこに、すごく悩んでいたんです。“怜には色がないんじゃないか?”説(笑)。やろうと思えばオールマイティーに、どこにでも行けるというか。熱くもなれる、冷たくもなれる、奇抜なこともできる、冷静に歌うこともできる。でも、“じゃあ怜って何なんだろうね?”と言われると、“あ、俺、何もねぇんだ……”って凹んでしまってた時期もありました。小さなことですけどね。

──それはいつ頃のことですか?

怜:BAROQUEが3人体制だった頃ですね。4人で復活して1人減って……3人の時が一番大変だったので。

田澤:贅沢な悩みやけどな、こっちからしたら。

怜:いやいや、当時は“色のなさ”が“何色にでもなれる”強みだということが分からなかったんですよ。今なら分かるんですけど。

──BAROQUEのお2人の関係は、秘密めいていてミステリアスというか、“宇宙にポツッと2人でいる双子”みたいな勝手なイメージがあります。

怜:だからと言って、私生活を一緒にしてるわけでは全然ないんですけどね。
▲田澤孝介[Rayflower] / <Rayflower TOUR 〜Endless Journey〜>2018年12月27日@EX THEATER ROPPONGI

──誰も分け入っていけないような、特別な結びつきがあるように見えるのですが。

怜:曲のことを話し合う時は、たしかにそうですね。2人以外はシャットアウトです、そこにマネージャーがいても「出てください」みたいな。でも、たまにLINEとかで連絡取る時に、圭からスタンプが来るとビックリしますよ(笑)。

田澤:なんで(笑)?

怜:俺にはそういうイメージがないんですよ、圭に(笑)。昨日も作詞したものを圭に送ったら、「いい感じ」って返事がLINEできたので、「じゃあ良かった」って返信したら、スターウォーズのサムアップしてるようなスタンプが来て、“ええっ!? 意外!”と(笑)。それぐらい、普段の姿をお互いにあまり知らないですね。打ち上げ以外で飯も行かないし。その分、バンドとして一緒にいる時間は、もう親といる時間より長いですから。だからこそ思うこともいっぱいあるんですよ。圭と一緒にバンドをやりたいと思ったきっかけが、“俺はこの人の曲を世の中に届けたいんだ”と感じたことだったので。今も、それを叶える方法を増やしたいんです。そういう想いが純粋な1人の人間としてあります。

田澤:愛情やなぁ。

怜:“2人でもバンドだよね”とは思ってます。ユニットじゃない、これはバンドなんだって。

田澤:こっちは5人いるけど、うちよりバンドしてるやんけ! 悔しいね。

──では、BAROQUE主催イベント<kiss the sky I>に向けて、現時点で明かせるプランがあれば教えてください。

怜:まだ制作中なので分からないですけど、「できれば新曲を持っていきたいね」とは話しています。やっぱりビックリさせたいというのがあるじゃないですか? イベントだから盛り上げるために過去曲を引っ張ってくるよりも、今のBAROQUEで充分盛り上げることはできる。だから、「最新のBAROQUEを切り取ろうか」という話は出てるんです。Rayflowerさんは、セットリストって誰が考えるんですか?

田澤:大もとは都さんと俺。それをメンバーに振って、意見を聞くみたいなやり方ですかね。Rayflowerは今年5月にツアーを控えているので、そこに向けたいとは思ってるんです。そのツアー全体で今までの全曲を網羅しようと思っていて。BAROQUEとのツーマンでは、限られた時間の中で、そこに向けて表現したいし、片鱗を見せたい。うちはまだまだバンドとしての歴史が浅いから、前に走ってることだけを見せるというよりも、“Rayflowerってこういう良さがあったよね”みたいなものを花キュー(ピット/Rayflowerファンの呼称)の皆さんにも思い出してほしいし、バロッカー(BAROQUEファンの呼称)の皆さんに“Rayflowerってどういうバンドなの?”というのが一撃で伝わるようにしたいというのがあります。

──対バンの時って、“相手のバンドのお客さんを1人でも引っ張ってくるぞ!”みたいな気構えはあるものなんですか?

怜:もちろんステージに上がったら、その場の全員を巻き込むのは当然だと思ってるし、せっかく一人ひとりと音楽を通して会話できる時間なので、俺は大事にはしています。そういう意味では意気込んではいきますけど、精神面ではワンマンの時と同じかもしれないですね。前はイベントで気負いすぎて、“いつものBAROQUEと違う”みたいな見え方になっちゃうような失敗を重ねてきているので。

田澤:俺も一緒ですね、まずはいつもの俺らを見せないと意味がない。当然、“俺らのことを初めて観るバロッカーの皆さん、どうですか?”という投げ掛けはしますよ。でも、“ファンを取ったろう!”とか、対バンとは言えど昔ほどそういう感覚はないんじゃないかな。“花キューの皆さん、バロッカーの皆さんに分かりやすいようにナビゲーションよろしく”ぐらいの感じ。みんなに喜んでもらいたいと思うことが一番いいんじゃないかな? 3月27日という1日を楽しんでほしいという気持ちで。

怜:“自分たちが楽しむ”が根本。楽しいは伝染するじゃないですか、気持ちいいとか、伝えたいもそう。だから、お客さんにはどちらのバンドも観てほしいですね。
▲田澤孝介[Rayflower] / <Rayflower TOUR 〜Endless Journey〜>2018年12月27日@EX THEATER ROPPONGI

──お互いに飛び入りするとか、最後に全員でセッションするとか、そういう予定はあるんですか?

田澤:どうなん?

怜:実はそのあたりはまだ決まっていないんです。前回の<Night which GLORIOUS>の時はなかったですよね? 最後に呼び込んでいただきましたけど。セッションとかの予定は、この後の対談(※都啓一 × 圭)のときに、「何か仕込んでるんですか?」ってBARKSさんから聞いていただいて(笑)。

田澤:「ファンの方たちは観たいと思いますけどね~」とか言ってくれたら、たぶん実現するんじゃない? 今回はBAROQUEさん主催やから「やれ!」と言われたら僕らは何でもやりますよ(笑)。

怜:本当ですか? 嬉しい限りです。

──では最後に、本日の対談のご感想をお願いします。

怜:僕はこれまで、対談ってほとんどしてこなかったんです。だから今日は“どうなるのかな? 何しゃべろうかな?”と思ってたんですけど……対談、すごく楽しいですね(笑)。田澤さんは優しいし、そして芯が熱い。今回のイベントに向けてすごく考えてくださってるんだな、と感じました。せっかくの2年越しのツーマンで、今度はBAROQUE主催というカタチで来ていただけることになって、いい気分でみんなができるように頑張ろうという気持ちが、より高まりました。

田澤:俺は“長年気になっていたことを今日は全部聞こう!”と思ってて、それが全部解消したし、怜くんは思ってた以上にヒューマニズムに溢れる人だった。怜くんのポリシーに反するかもしれないけど、アコースティックとか人間味を感じられるような状態での歌を聴いてみたいとも思ったりしましたね、対談してみて。

怜:実は最近、圭と2人でアコースティックをよくやってるんですよ!

田澤:それめっちゃ聴きたい! 真っ直ぐで熱い体温をめちゃめちゃ感じたし、やっぱり話してみて分かることって多いなと。きっと花キューの皆さんにこの対談を読んでもらったら、怜くんがどういう人かが伝わると思う。俺は“歌って人柄だ”と思ってるから、お互いのヴォーカリスト像、人間像が見えたら、また歌の届き方も変わるやろうし。より良い歌が届くような対談ができたと思ってます。一層ツーマンが楽しみになっておりますよ!

怜:いい時間でした。楽しかったです。今回こそ、ぜひ打ち上げでも!

取材・文◎大前多恵

■BAROQUE主催ツーマン<kiss the sky I>

2019年3月27日(水) マイナビBLITZ赤坂
open18:15 / start19:00
出演:BAROQUE / Rayflower
▼チケット
1階S席:¥6,800 (税込・D代別)
1階A席:¥5,800 (税込・D代別)
2階指定席:¥9,800 ※GOODS付 (税込・D代別)
※S席=A列~L列、A席=N列~V列 ※演出の都合上、変更がある場合がございます
一般発売日 2019年3月2日(土)〜
イープラス https://eplus.jp/baroquexrayflower19/
ローソンチケット https://l-tike.com/search/?lcd=72573 / 0570-084-003(Lコード:72573)
チケットぴあ https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1907078 / 0570-02-9999(Pコード:144-091)
(問)NEXTROAD 03-5114-7444


■BAROQUEホールワンマン<VISIONS OF // PEP>

2019年4月30日 (火・祝) 東京・日本橋三井ホール
open17:30 / start18:00
▼チケット
前売S席:¥10,000 (tax in) 前方指定席、特典付
前売A席:¥6,500 (tax in)
※全席指定 ※S席/A席 共にドリンク代別
【オフィシャル先行】
受付期間:2月28日(木)12:00〜3月13日(水)21:00
https://eplus.jp/baroque19-hp/
(問)NEXTROAD 03-5114-7444


■圭(BAROQUE)ソロワンマン<10th Anniversary live「beautiful emotional picture.」>

2019年3月30 (土) 東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
open17:00 / start17:30
出演:圭(BAROQUE)
▼Support Members
Bass:高松浩史(THE NOVEMBERS)
Drums:秋山タカヒコ(downy, THE MORTAL)
Keyboard&Manipulator:中村圭作
▼Special Guest
Ken (L'Arc-en-Ciel)
DURAN
怜 (BAROQUE)
▼チケット
1階S席(前方席):¥14,000 (tax in) 限定音源CD&特典付
1階A席(後方席):¥8,120 (tax in)
2階S席 (前方席):¥14,000 (tax in) 限定音源CD&特典付
2階A席(後方席):¥8,120 (tax in)
※全席指定 ※S席/A席 共にドリンク代別
※S席限定音源CD=『4 deus.』未収録曲
一般発売:3月9日(土)AM10:00〜各プレイガイドにて


■<Rayflower TOUR 2019 “Re:〜Endless Journey〜”>

※自身初の全公演異なるセットリストにてデビューからの全曲を網羅
5月20日(月) 東京・初台LIVE-BAR-The DOORS
open18:30 / start19:00 ※Official Fan Club“Shining GARDEN”会員限定公開ゲネプロ
5月21日(火) 埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
open18:30 / start19:00
5月23日(木) 愛知・名古屋E.L.L
open18:15 / start19:00
5月24日(金) 大阪・味園ユニバース
open18:15 / start19:00
5月28日(火) 東京・東京キネマ倶楽部
open18:00 / start19:00
5月29日(水) 東京・東京キネマ倶楽部
open18:00 / start19:00
▼チケット
前売5,500円(税込・ドリンク代別途必要)
※未就学児入場不可
一般発売:3月10日(日)AM10:00〜各プレイガイドにて

関連リンク

BARKS

BARKSは2001年から15年以上にわたり旬の音楽情報を届けてきた日本最大級の音楽情報サイトです。