【ライブレポート】ニッケルバック、
圧巻の武道館公演でジャパン・ツアー
を締めくくる

2017年にニュー・アルバム『フィード・ザ・マシーン』をリリースし、2018年には<サマーソニック>で来日した彼らが、日本武道館を含むジャパン・ツアーをこの2月に開催した。このオフィシャルレポートでは、ジャパン・ツアー最終日にあたる2月9日の日本武道館公演の模様をお伝えする。

◆ニッケルバック ライブ写真

雪がぱらぱらと降りしきるこの日は、彼らにとって2012年以来となる日本武道館での公演とあって、大勢のニッケルバック・ファンが早い時間から集結した。

ほぼ定刻、会場が暗転すると巨大LEDに映像が映し出され、4人がステージに姿を現すと、会場からは大きな声援が上がる。最新アルバムからのタイトル・トラック「フィード・ザ・マシーン」でライブが幕を開けると、代表曲「フォトグラフ」や「ファー・アウェイ」などを序盤から惜しみなく披露した。ボーカルのチャド・クルーガーはステージを縦横無断に、ときにはドラムセットの真後ろまで駆け上がり、エネルギー溢れるそのパフォーマンスに客席からも歓喜の声援が溢れた。また曲間ではチャドが「アリガトゴザイマスー!!」と絶妙なイントネーションでシャウトし、より一層会場を盛り上げる。

ギターのライアン・ピークとのまるで漫才のような掛け合いも彼らの魅力のひとつ。「この曲は日本の大好きなギョウザに捧げる!」、「日本はギョウザ・ヘヴンなんだ!」と話し、ヘヴィなナンバー「サムシング・イン・ユア・マウス」に突入した。

「最高にいい気分だ! だって土曜の夜だからな!」と終始ご機嫌なチャドは、「スーパーヒーローの歌でも歌おうか」と、映画『スパイダーマン』サウンドトラックに収録された事でも知られる「ヒーロー」をプレイ。ソロ名義でリリースされた楽曲と言う事もあり、まさかのパフォーマンスに会場からは嬉しい悲鳴があがる。コーラスで美しいハーモニーを奏でるライアンはこの曲では2番をまるっと歌う演出も。

「ララバイ」ではライアンがピアノを弾き、背後のLEDに映し出される綺麗な光の映像と美しいメロディ、そしてチャドの甘いボーカルが武道館を包み込む。続けて、「みんな、ロックが聴きたいだろ!?」と煽り「アニマルズ」へ。その後も「ホエン・ウィ・スタンド・トゥギャザー」では会場中がシンガロングし、「ロックスター」ではファン2人をステージにあげて一緒に歌うなど、バラエティに富んだ彼らのヒット・ソングがこれでもかと続く。
バラードとヘヴィな楽曲を緩急つけてパフォーマンスし、MCでは爆笑をかっさらう。ステージを掌握していく様はまさにモンスター・ロック・バンドだ。本編を大ヒット曲「ハウ・ユー・リマインド・ミー」で締めると、アンコールでは「ミリオン・マイルズ・アン・アワー」からバンクーバー五輪の閉会式でもパフォーマンスした「バーン・イット・トゥ・ザ・グラウンド」で大歓声に包まれながら幕を閉じた。
今回のジャパン・ツアーを皮切りに、2019年のワールド・ツアーをスタートさせたニッケルバック。今年初のツアーを大成功に終えた彼らの今後のさらなる活躍を期待したい。

※photo by Kenneth McDowell

■【セットリスト】

Feed The Machine
Woke up This Morning
Photograph
Far Away
What Are You Waiting For?
Something In Your Mouth
Where Do I Hide
Hero
Figured You Out
Someday
Lullaby
Animals
When We Stand Together
Rockstar
Gotta Be Somebody
How You Remind Me
Encore:
Million Miles An Hour
Burn It To the Ground

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