クリープハイプの「陽」は失恋した全ての人に贈る応援歌

クリープハイプの「陽」は失恋した全ての人に贈る応援歌

クリープハイプの「陽」は失恋した全
ての人に贈る応援歌


2001年に、ボーカルを務める尾崎世界観が地元の友達と結成したクリープハイプ。
当時のメンバーが脱退し、現在のメンバーで活動するようになったのは2009年のことだ。
メジャーデビュー後には、出した曲が初登場でオリコンチャートにトップ10入り。
CMへの提供、映画やドラマの主題歌に抜擢されるなど、瞬く間に有名になっていき、バンドの名を世間に知らしめていった。
バンドが有名になった背景には、日常生活で誰もが経験したことのあるような出来事や、思っていても口にできないような心の叫びなどを、尾崎世界観が独特な視点で書く歌詞に共感を持つ人が多かった。
その歌詞を、ハイトーンボイスで歌い上げる尾崎世界観の姿がクリープハイプそのものなのだ。
2017年に発売された作品集「もうすぐ着くから待っててね」に収録されていて東京メトロのCMソングにもなった『陽』は、気持ち良く歩けそうなテンポと明るい曲調で柔らかい雰囲気の曲ではあるが、歌詞には切ない恋心と憂鬱な心情も描かれている。
好きであるがゆえに恋人に抱く不安
いつしか恋人が自分以外の誰かへと思いを寄せていき、ただ一緒にいるだけで楽しくて幸せだった日々が終わりを告げる。
鍵穴は心を表していて、合鍵というのは心が通い合っていたことを示す。
付き合っている時は、会えない時が続くと不安を抱いたり、自分以外の異性と話をしていると気になったり。
別れる前には、何となく恋人の心が自分から離れていくのを感じてはいたけど、終わりが訪れて欲しくないから知らないふりをしていた切ない恋心が読み取れる。
悲しい時やつらい時に背中を押してくれる歌詞
恋人との別れや、好きな人に振られて落ち込むことも恋をすれば経験することはある。
この歌は、失恋して立ち直れずにいても明日は容赦なく訪れるから、そんな日々を悲しい気持ちで過ごさずに、明るく前向きな気持ちで過ごしていって欲しいという、作詞を手掛けた尾崎世界観なりの応援歌だ。
「大好きになる」を繰り返し「催眠術でもいいから」という歌詞は、自分を自分自身で洗脳するかのごとく気持ちを“奮い立たせていこうよ”という呼びかけのようにも感じる。
歌詞中のメロの部分では切なさや憂鬱な気持ちが表現されているが、サビの部分では“頑張ろう!”と思えるくらい背中を押してくれる歌詞になっているので、この曲のタイトルが積極的・能動的、明るいといった意味合いがある「陽」というのも頷ける。
生きていれば、恋愛以外にも仕事や対人関係などで辛い時や悲しい気持ちになることは多々ある。
けれど、「陽」は辛いことがあったとしても、あまり考えすぎず立ち直って前向きにいこうと呪文をかけてくれる曲だ。
落ち込んでいる時や何もやる気が起こらない時に、聴いてみて欲しい。
TEXT:蓮実 あこ

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