「荒野のコトブキ飛行隊」キリエ役・
鈴代紗弓、憧れの水島努監督作品で初
主演 “隼”との意外な縁も

 戦車と少女が活躍する「ガールズ&パンツァー」で、アニメファンのみならず、ミリタリーファンもうならせた水島努監督が空戦に挑む! 1月13日から放送されるテレビアニメ「荒野のコトブキ飛行隊」は、荒野が広がる世界を舞台に、6人の少女によるパイロットチーム“コトブキ飛行隊”が、実在する戦闘機に乗り込み、用心棒として“空賊”たちと空中バトルを繰り広げるアクション大作だ。放送開始が間近に迫るなか、“コトブキ飛行隊”のメンバー・キリエ役で初主演を務める鈴代紗弓に、収録の舞台裏を聞いた。
――ご自身が演じるキリエとの出会い……オーディションのときのことを教えてください。
鈴代:オーディションの事前資料には、あまり詳しいキャラクターの紹介が書かれていなかったのですが、“瞬間湯沸かし器のような性格”とあったのが、とても印象的でした。このキーワードは、キリエを演じるにあたって、とても重要なものになりました。見た目はかわいらしいですが、テンションの上昇幅が大きい女の子なのかなと。
 「荒野のコトブキ飛行隊」のオーディションを受けさせていただいた頃は、デビュー1年目の終わりくらいでオーディションに落ち続けていた時期だったんです。そこから脱したい気持ちが強くあり、ほかの人とは違った、少しでも爪痕を残すようなアプローチができないかと考えていました。そこで「コトブキ飛行隊」では、普段ではあまりやらないようなアドリブ的なものを盛り込んでみて、方向性がズレないように気を配りながらも、私自身のカラーを少し織り交ぜてみたんです。私としては、新しい一歩を踏み出してみたオーディションだったので、そのアプローチが間違っていなかったという結果をいただけたことが、とてもうれしかったです。もちろん、作品ごとに適したやり方があるとは思いますが、「コトブキ飛行隊」については、これでよかったんだと思えました。
 本作はスタジオでのオーディションがなく、テープオーディションのみだったので、遊べるところは限られていたのですが、パンケーキを食べるシーンで、“ものを食べながらしゃべる”というお行儀の悪いお芝居に挑戦してみました。もしかすると、それが“キリエらしさ”に通じていたのかもしれません。のちに本編の台本をいただき、キリエのキャラクターに触れていった段階で、そんなふうに自分のなかで納得しました。
(c)荒野のコトブキ飛行隊製作委員会――鈴代さんが、「キリエと似ているな」と思うところはありますか。
鈴代:ほぼ全部ですね。今は伸びてしまいましたが、オーディション当時は、髪の長さまで一緒でした。感情の起伏もどちらかというと激しいほうですし、キリエの“パンケーキ愛”には遠く及びませんが、私も食べることが大好きなので、そういったところでも共通していますね。もしキリエが現実世界にいたら、絶対に仲良くなれると思います!
 そんなキリエなので、演じていてとても楽しいのはもちろんのこと、声もほとんど地声と変わらない範囲なのではと思います。ただ、当初は“瞬間湯沸かし器”とはいえ、それほどでもないだろうと思っていたのですが、キリエは結構キレるので(笑)、「もっとキレてください!」とのディレクションをいただきました。
――初の主演作ということで、プレッシャーも大きかったのではないでしょうか。
鈴代:テレビアニメの放送前から、ゲームやフィギュアなどの展開に携わらせていただいているのですが、正直なところ、ここまでの大プロジェクトだったとは思っていませんでした。主役ということもあり、プレッシャーはさらに大きかったです。また“コトブキ飛行隊”のメンバーを演じるみなさんを座長としてまとめていくなんてことが「私にできるかな……」と。でも、みなさん本編中のキャラクターと同じように、いい意味でサバサバされているので、気負いがちな私をいつも支えてくださっています。
――収録現場の雰囲気はいかがですか。
鈴代:最初は、先輩のみなさんを差しおいて、主役として真ん中に座ることに抵抗があったんです。でも、レオナ役の瀬戸麻沙美さんが「大丈夫だよ」と言って緊張を解いてくださいました。サブキャラを演じるキャストにも私と同じような新人の方が多いのですが、先輩方が私たちみんなを優しく見守ってくれています。
 基本的には、楽しく和やかな雰囲気ですが、いざ空戦シーンとなるとキリッと引き締まりますね。私自身、ベテランの方と絡ませていただくシーンが何度もあり、「もっと来ていいんだぞ!」という意思が、先輩方のお芝居の端々から感じられました。新人ではありますが、私もいち役者として挑んでみたくなります。そうやってみんなでいいものをつくっています。
また、私が作中の専門用語のイントネーションに悩んでリテイクを連発してしまったときに、ベテランの方が「同じイントネーションの別の言葉に置き換えてみるといいよ」とテクニックをアドバイスしてくださり、おかげでピンチを切り抜けられたということもありました。そんなふうに、先輩方が私たちを引っ張り上げてくださっている、本当に学ぶことの多い現場だと思います。

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