2019年に抑えたいフェス15選【新春企
画】

この2010年代の音楽シーンを振り返ってみると、音楽フェスの活況というのもトピックのひとつと言えるだろう。それは音楽好きのあいだにとどまらず、一般層にも浸透しているほどである。2019年も全国各地にて、それぞれにテーマを掲げた様々なフェスの開催が明らかになっている。特に気になるフェス15選を掲載したい。

  ◆  ◆  ◆

■<Download Festival Japan 2019>
3月21日(木・祝)@千葉 幕張メッセ
https://www.downloadfestivaljapan.com/ja

■<XFLAG presents ツタロックフェス2019 supported by Tポイント>
3月30日(土)〜31日(日)@千葉 幕張メッセ
https://tsutaya.tsite.jp/feature/music/tsutarock/tsutarockfes2019/index

■<YON FES 2019>
4月6日(土)〜4月7日(日)@愛知 愛・地球博記念公園(モリコロパーク)
http://yonfes.nagoya/2019/

■<ARABAKI ROCK FEST.19>
4月27日(土)〜4月28日(日)@宮城 みちのく公園北地区 エコキャンプみちのく
https://arabaki.com

■<RAINBOW DISCO CLUB 2019>
4月27日(土)〜4月29日(月・祝)@静岡 東伊豆クロスカントリーコース特設ステージ
http://www.rainbowdiscoclub.com

■<VIVA LA ROCK 2019>
5月3日(金・祝)〜5月6日(月・休)@埼玉 さいたまスーパーアリーナ
https://vivalarock.jp/2019/

■<EDC Japan 2019>
5月11日(土)・12日(日)@千葉 ZOZO マリンスタジアム&幕張海浜公園EDC特設会場
https://japan.electricdaisycarnival.com

■<GREENROOM FESTIVAL’19>
5月25日(土)〜26日(日)@神奈川 横浜・赤レンガ地区野外特設会場
https://japan.electricdaisycarnival.com

■<森、道、市場 2019>
5月31日(金)〜6月2日(日)@愛知 ラグーナビーチ / 遊園地ラグナシア
http://mori-michi-ichiba.info

■<FFKT>
6月1日(土)〜6月2日(日)@長野 こだまの森
http://ffkt.jp/2019/

■<JOIN ALIVE 2019>
7月13日(土)・14日(日)@北海道 いわみざわ公園(野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地)
http://www.joinalive.jp/2019/

■<FUJI ROCK FESTIVAL ’19>
7月26日(金)〜28日(日)@新潟 苗場スキー場
https://www.fujirockfestival.com

■<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019>
8月3日(土)・4日(日)、10日(土)〜12日(月・振休)@茨城 国営ひたち海浜公園
http://rijfes.jp

■<RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO>
8月16日(金)・17日(土)@北海道 石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
http://rsr.wess.co.jp/2019/

■<SUMMER SONIC 2019>
8月16日(金)〜18日(日)@千葉 ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ/大阪 舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
http://www.summersonic.com/2019/

  ◆  ◆  ◆

3月に幕張メッセで行われる<Download Festival Japan 2019>は、イギリスのドニントン・パークで2003年にスタートしたのちフランス、スペイン、オーストラリアなどで開催されてきたロック・ミュージックの祭典<Download Festival>の日本版として初開催される。オジー・オズボーン、スレイヤー、アーチ・エネミー、SUM 41MAN WITH A MISSION、アンスラックス、ヘイルストームといった強者の出演が明らかになっている。まだ寒さが残る時期だが、白熱した空間となりそうな予感だ。その翌週に、前回から2DAYSへ拡大し、同じく幕張メッセで実施されるのが<ツタロックフェス2019>。ヤバイTシャツ屋さんゲスの極み乙女。10-FEET凛として時雨Base Ball Bearといった国内アーティストに加えて、先日<Coachella Festival>への出演も明らかになった韓国のバンド、HYUKOHも登場する。

昨今多く見かけるアーティスト主催フェスとして今年も注目したいのが、04 Limited Sazabysが地元・名古屋にて主催している野外フェス<YON FES>だ。会場である愛知県最大級の大型公園“モリコロパーク(愛・地球博記念公園)”の緑豊かなロケーションとともに、ミュージシャン同士の交流をダイレクトに体感できるのもアーティスト主催フェスならではの醍醐味だろう。

また、もはや「春フェス」の代名詞的存在と言える<ARABAKI ROCK FEST>は、今年も抑えておきたいフェス。津軽三味線、秋田民謡、盆踊り、東北を拠点とするプロレス団体の参加など地域色豊かなラインナップは、その土地土地で開催される「祭り」=「フェス」という、音楽フェスの根本的な存在意義を感じさせる。こちらも「春フェス」としてJロック・ファンのあいだで近年定着しているのが、さいたまスーパーアリーナで行われている<VIVA LA ROCK>だ。開催6回目を迎える今回は、初の4日間開催に加え、「アリーナモード」から「スタジアムモード」へと会場の装いを大きく変える。これまでSTAR STAGEとVIVA! STAGEの間にあった壁や通路を取り払い、この2つのステージを1つの広大な空間の中にデザインするようだ。

春から初夏にかけては、<RAINBOW DISCO CLUB>、<EDC Japan>というダンスミュージック系のフェスが立て続けに開催される。とは言え、両フェスの毛色は異なる。静岡・稲取高原の東伊豆クロスカントリーコースという自然の中でおこなわれる<RAINBOW DISCO CLUB>はディスコ/ハウス/テクノを中心とし、10周年を祝う今回は過去最大の盛り上がりと豪華ラインナップが期待されている。子供と共にアウトドアを楽しむことができるのも魅力のフェスだ。「世界TOP 10フェスティバル」にも選ばれ、来年も絶対に行くべきフェスとして賞賛を浴びている。一方、世界最大規模の動員数を誇るダンスミュージック・フェスティバル<EDC(Electric Daisy Carnival)>の日本公演である<EDC Japan>は、今回はカリフォルニア州フォンタナの<HARD Summer Music Festival>を主催している「HARD」チーム、そしてロサンゼルスを中心にテクノやハウスのイベントを多数開催している「factory 93」チームが各ステージを監修するなど、様々な音楽イベントとのコラボレーションが行われるようなので、今年実際に体験してみたい。

2019年に、15周年のアニバーサリーを迎えるのが<GREENROOM FESTIVAL>である。<GREENROOM FESTIVAL>は音楽とアートのカルチャーフェスティバルであり、「海やビーチのライフスタイルやカルチャーを伝え、子供たちに大切なビーチを残していきたい」という明確な意思のもと、“Save The Beach Save The Ocean”をコンセプトに掲げる。アクセスのいい横浜・赤レンガエリアという環境でこうしたエッセンスに触れられるのは貴重であり、日常に何かを還元するきっかけにもなるはずだ。ある人にとっては、人生観にも繋がる機会がフェスだと知るフェスの一つだろう。

東海地方を中心に9回の開催実績がある<森、道、市場>も、近年、非常に人気が高い。モノやごはんなど350店以上が全国から集まる市場と、ジャンルレスに音楽を楽しめる大型野外イベントだ。オフィシャルサイトで主催者サイドは「どこにでもあるようだけれども、その場所にしかない地域の個性や魅力の再発見、再認識のきっかけになれば幸いです」と、このフェスについて述べているように、日常も非日常も味わえるニュートラルな空間が、今、多くの人を惹きつけている要因なのかもしれない。<森、道、市場>と同じく、<JOIN ALIVE>も会場内に遊園地が存在するフェスだ。音楽・アミューズメント・自然・アートが融合するイベントとして北海道の岩見沢で開催されている<JOIN ALIVE>は、2019年に10回目を迎える。アーティストにとってもお客さんにとっても、ホームと思えるような温かさがあると評判のこのフェスのアニバーサリーも、この夏に足を踏み入れたい空間だ。

2019年にアニバーサリーイヤーを迎えるフェスと言えば、洋邦交えた都市型フェスティバル<SUMMER SONIC>である。記念すべき20周年を迎える今回は、2009年以来10年ぶりの3日間開催。2009年の10周年はビヨンセ、リンキン・パーク、マイ・ケミカル・ロマンス、レディー・ガガ他豪華な面々が登場しただけあって、ビッグアーティストの出演に期待は高まる。2020年のオリンピックイヤーは休まざるを得ない旨も主催者から明言されているので、2019年、間違いなく抑えておきたいフェスと言えるだろう。

ロッキング・オン社が主催する日本最大の邦楽フェス、<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>も20回目を迎える。それを記念して8月3日(土)・4日(日)、10日(土)・11日(日・祝)・12日(月・振休)の計5日間の開催となる。詳細は追って発表されるようだが盛り上がること必至だろう。20周年を迎えるこうしたフェスの存在に、日本でフェス文化が定着してきたことを実感するが、昨年2018年に20周年を迎えた<RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO>も常連のファンが付いている老舗の人気フェスだ。昨年は過去20回のうちもっとも激しい大雨に見舞われ、ハードな環境での開催になった、と主催者も振り返っているが、そんな中でも祝祭的な空気が生まれたのはこのフェスならではだろう。

そして、世界レベルで見ても外せない音楽フェスが、<FUJI ROCK FESTIVAL>である。2019年で23回目を迎える。「自然と音楽の共生」というテーマをフェスという空間で見事に表現し、日本にフェス文化を定着させたパイオニアにとどまることなく、昨年2018年は、各日のヘッドライナーとしてケンドリック・ラマー、ボブ・ディラン、N.E.R.Dという豪華なラインナップが実現し、さらに初のYouTubeでのライブ配信など非常にエポックな内容だった。今年はどんな感動を与えてくれるのだろうかと、今から興奮を覚えずにはいられない。

最後に述べたいのが、長野県木曽郡木祖村「こだまの森」にて開催される野外音楽フェスティバル<FFKT>(the Festival Formerly Known as Taicoclub=FFKT)である。その主催者は、同会場にて13年間開催された<TAICOCLUB>を創設し、当初よりアーティスト・ブッキング、ミュージック・ディレクションを担当し、2019年から同会場にて新しいフェスティバルを開催する。<FFKT>ではテクノ/ハウス等の電子音楽から、ジャズやロックなどのバンドサウンドまで、幅広いジャンルかつ最先端のアーティストが出演予定だという。<TAICOCLUB>による経験と新しさの両軸において楽しみだ。

  ◆  ◆  ◆

今回ピックアップした以外にも、2019年秋以降に開催されるフェスがこれから順次発表となることが予想される。いずれにせよ、音楽面以外にも各フェスに宿るビジョンを感じ、そこから一人一人に合ったカルチャーやライフスタイルを、ぜひ見つけて楽しんで欲しい。

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