【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#79 ジ
ャズピアニスト・山下洋輔の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

演奏は“PLAY”ですから、真剣に“遊び
”ます

より

「『音で遊ぶ人』と聞いてどんな人をイメージしますか?」というインタビュアーの質問に対して、山下洋輔は、「それは、自分ですね。または、自分と一緒に演奏してくれる人です」と返答。そして、今回の名言が続く。インタビュー中に山下は、“遊び”の定義の一つとして、「デタラメとか行き当たりばったりじゃない。みんながわかっているある一定の常識の上で、はみだしてもいいということ」と示している。フリージャズの極意そのものとも感じられる言葉である。そして、山下は、すべての音楽に対し、「何の先入観もなしに聴けます。嫌いなものはありません」、「もしも一緒にやれ、と言われたらどうやって演奏しようかな、という気持ちで聴いていますね」と語る。随所から、山下の音楽家としての凄みがひしひしと伝わってくるインタビュー記事である。

山下洋輔(やましたようすけ)
1942年2月26日生まれ、東京府東京市出身。ジャズピアニスト、作曲家、エッセイスト、作家。日本におけるフリージャズのパイオニアであり、様々な特異なエピソードに彩られた生きる伝説的存在である。1969年、山下洋輔トリオを結成。1972年、福岡でタモリと出会う。それが縁で、タモリは1975年にデビューすることとなる。1988年、セシル・マクビー(b)、フェローン・アクラフ(ds)と山下洋輔ニューヨーク・トリオを結成。1995年、八尋知洋(per)、向井滋春(tb)と室内楽団八向山を結成。2003年、紫綬褒章受賞。2005年、織部賞を受賞。2009年、山下洋輔トリオの結成40周年を記念して『山下洋輔トリオ復活祭』を開催。2012年、旭日小綬賞受賞。オーケストラや和楽器奏者など様々なジャンルのアーティストとも競演する一方で、映画『ジャズ大名』や『カンゾー先生』など、多くの映画音楽も手がけている。また、作家として、『風雲ジャズ帖』(1975年)、『ドバダラ門』(1990年)、『ドファララ門』(2014年)など、多くの著書がある。2018年は、山下洋輔ニューヨーク・トリオ結成30周年記念アルバム『30光年の浮遊』をリリース。岡林信康のデビュー50周年記念アルバム『森羅十二象』に参加。11月に転倒により負傷し、現在も演奏活動を休止中。回復が待たれている。

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