2018年12月19日 at Zepp DiverCity Tokyo

2018年12月19日 at Zepp DiverCity Tokyo

【GLAY ライヴレポート】
『GLAY MOBILE Presents
10th Anniv. Tour
「平成最後のGLAYとChristmas
2018 ~SURVIVAL~」』
2018年12月19日
at Zepp DiverCity TOKYO

2018年12月19日 at Zepp DiverCity TOKYO
2018年12月19日 at Zepp DiverCity TOKYO
2018年12月19日 at Zepp DiverCity TOKYO
2018年12月19日 at Zepp DiverCity TOKYO
2018年12月19日 at Zepp DiverCity TOKYO
 2019年に結成30周年、メジャーデビュー25周年を迎えるGLAY。その節目の年に向けた気合いの乗りが十二分に伝わってくる貫禄のライヴであった。会員制オフィシャルモバイルサイト『GLAY MOBILE』の創設10周年を記念して行なわれたツアー。ライヴハウスというGLAYにしては超接近戦な会場を選んだのだろうが、そのライヴと姿勢からはファン、オーディエンスも2019年に向けて気合い充分であった証左であろう。

 セットリストはツアータイトルにある“SURVIVAL”の名称通り、1999年に開催された『GLAY EXPO ‘99 SURVIVAL』で披露された楽曲をメンバーそれぞれがチョイスし、それをもとにJIRO(Ba)が作成したという。しかしながら、「誘惑」や「HOWEVER」、「彼女の“Modern…”」といった定番曲が一切排除された、TAKURO(Gu)曰く“置きにいかない”曲順。それでもしっかりと盛り上がるというのは、これもまた送り手も受け手も気が満ちていたからに他ならないと思う。例えば、「KISSIN' NOISE」。インディーズでのアルバム『灰とダイヤモンド』に収録されたナンバーだが、TERU(Vo)が場内へ差し出したマイクに向かって皆が一糸乱れずに大合唱する様子は、観ていて思わず感嘆が漏れた。

 レーザーや映像など、フロアーがオールスタンディングの会場にしては過分な演出はさすがにGLAYらしかったが、それにしてもライヴハウスはライヴハウス。ステージ演出よりも剥き出しの音が勝負だ。この日のGLAYは何よりもそのサウンドを堂々と鳴らしていたことに好感が持てた。特に素晴らしかったのはTAKUROのギターである。ブルージーであり、鋭角的なHISAHIのギターとは対極的にあるようなオフビートなノリがいい。新曲「愁いのPrisoner」と「YOUR SONG」のみならず、「サバイバル」でもそうした側面が見えた。これは明らかにTAKUROがソロで研鑽を積んだ効果であろう。ここに来て、GLAYのバンドアンサンブルはさらに進化、深化している。2019年2月に発表されるTAKUROのソロ2ndアルバムも楽しみとなる演奏を随所に聴くことができた。

 また、いち早く新曲を披露したのもバンドの自信の表れであったことだろう。本編で披露された「The light of my life」とアンコールで演奏された「FLOWERS GONE」がそれである。前者は循環するメロディーと大サビのドラマチックな旋律が印象的な楽曲。一方、後者は古くから存在していたということだが、ここまで作品化されなかったという代物で、80年代後半のビジュアル系黎明期を彷彿させるサウンドを、しっかりと現代風にアップデートした感のあるナンバー。確実に“ニュー GLAY”、その一端を観せてくれた。否が応にも2019年に発表されるニューアルバムへの期待は高まる。

 つまり、このツアーは1999年に思いを馳せると同時に、2019年、あるいは2020年への壮大な予告編であった。何とも贅沢な話だが、それもまた、変に出し惜しみしないGLAYらしいところではあったと思う。

撮影:岡田裕介/取材:帆苅智之


セットリスト

  1. 1. I'm yours
  2. 2. everKrack
  3. 3. サバイバル
  4. 4. summer FM
  5. 5. 愁いのPrisoner
  6. 6. YOUR SONG
  7. 7. INNOCENCE
  8. 8. TIME for Christmas
  9. 9. lock on you
  10. 10. Prize
  11. 11. The light of my life
  12. 12. ここではない、どこかへ
  13. 13. More Than Love
  14. 14. KISSIN' NOISE
  15. 15. Ruby's Blanket
  16. 16. XYZ
  17. <ENCORE>
  18. 1. LADY CLOSE
  19. 2. FLOWERS GONE
  20. 3. BURST(EXPO 99 Ver)[BURST~RAIN~BURST]

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着