撮影:稲澤 朝博

撮影:稲澤 朝博

【カメラを止めるな!】都内2館のス
タートから31億超ヒット!上田慎一郎
「カメ止め」現象を振り返る

2018年社会現象を巻き起こした『カメラを止めるな!』。メガホンをとった上田信一郎監督に現在の心境から、DVDで観直す“カメ止め”の楽しみ方、今後のスタンスまでたっぷり話してもらいました。

都内2館の公開からスタートしながら、興収31億円超の大ヒットを記録した“カメ止め”都内2館の公開からスタートしながら、国内外の映画祭での評判やSNSなどによる口コミでその面白さが拡散し、日本全国47都道府県で感染上映、興収31億円超の大ヒットを記録して社会現象を巻き起こした『カメラを止めるな!』。
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現在も全国での上映が続き、未だ勢いが衰えないそんな平成最後の超話題作のBlu-rayとDVDか発売されたのを記念して、メガホンをとった上田信一郎監督を改めて直撃!
現在の心境から、DVDで観直す“カメ止め”の楽しみ方、同時リリースされる初期の長編『お米とおっぱい。』(11)の創作秘話、今後のスタンスまでたっぷり話してもらいました。
超話題作を34歳で産み落とした上田慎一郎監督とはどんなクリエイターなのか?『カメラを止めるな!』は映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として制作されたオリジナルムービー。
37分ワンシーンワンカットで突き進む前半の“ゾンビ映画”と、それを撮影しているスタッフやキャストの奮闘を描く後半の人間ドラマの2部構成からなる作品で、そのトリッキーな内容と面白さが受けて全国規模で“感染者”を増殖中!
果たして、この超話題作を34歳で産み落とした上田慎一郎監督とはどんなクリエイターなのか? “カメ止め”の面白さや魅力を振り返りながら、その人物像に迫ってみました。
――映画がもはやひとり歩きしている感じですけど、ここまで大ヒットしたいまの状況をどのように受け止められていますか?
受け止める時間がないという感じです(笑)。
公開からもう5ヶ月経ってますけど、未だに『カメラを止めるな!』が落ち着かなくて、目の前のことに当たるのに精一杯の日々が続いているので、状況を受け止めたり、自分の心境を落ち着いて考える暇がないというのが正直なところですね。
――世界が一変してしまった感じですね。
めちゃくちゃ忙しくなりましたけど、僕自身の生活はそんなに大きく変わってなくて。
半年前と同じチノパンを履き、同じような靴を履きながら生きているので、変わるとしたら、これからなのかもしれないです。
『カメラを止めるな!』作っているときにはどこを目指していたのか?――1年前に『カメラを止めるな!』を撮っているときも、ただ、映画作りが楽しめればいいやという気持ちでやっていたわけではないと思います。作っているときには何を、どこを目指していましたか?
とにかく面白いものを作ろうと思っていました。
“カメ止め”は久しぶりの長編映画だったんですけど、新人の監督と新人の俳優がワークショップを経て1本の映画を作り、6日間だけイベント上映をするという企画の中の1本だったんですよね。
評判がよかったら劇場公開する可能性もあるという話でしたから、もちろん劇場公開を目指せるものにはしようと思っていましたし、インディーズ映画の世界でヒットをさせて、次に繋がるようにはしたいと考えていました。
――当時の目標は、インディーズ映画の世界でのヒットだったわけですね。
そうです。インディーズ映画の世界でヒットして、誰かしら、何かしらの声をいただいて次のステージに行けたらいいなと思っていたので、都内2館での3週間公開が決まってからは5000人を何とか動員しようという目標を立てました。
――それが現在までに222万人を動員、興収31億円突破というインディーズ映画の枠に収まらない大ヒットを記録したのは、観客を楽しませることを最優先した“カメ止め”のエンタテインメント精神が勝因だったような気がします。
しかも、全編ワンシーンワンカットのゾンビ映画だけでも、撮影現場のバックステージものだけでもそれぞれ成り立つのに、それをドッキングさせていて、そのお得感も大ヒットに拍車をかけたと思います。
バックステージものをやりたい俺がいたし、『運命じゃない人』(05/監督:内田けんじ)や『パルプ・フィクション』(94/監督:クエンティン・タランティーノ)のような非直線形の動いていく映画が好きだったり、特にB級のゾンビ映画やホラー映画好きな自分もいて。
それらをすべてひとつの箱に収めたような映画を作れないかな、という様々な想いから書いたのが“カメ止め”だったんです。
――1カットの長回しもやりたかったことのひとつだったわけですね。
そうですね。
いちばん上手くいかなかったのは…
段取りっぽいテイクは面白くなかった――あの前半のゾンビ映画部分の37分ワンカットは6テイク目でようやくOKになったようですけど、それまでのテイクにはどんなトラブルやNGがあったんですか?
6テイク中、最後まで行けたのは4テイクやったと思います。
1回は「ゾンビ・メイクが間に合いません」ということでカメラを止めたし、カメラマンがコケたときに誤ってRECボタンを押しちゃってカメラが止まったこともありました。
で、5テイク目は完璧やったんです。何の問題もなく、ソツなく、滞りなく終わったんですよ。でも、何の問題もなさ過ぎたんです。
――どういうことですか?(笑)
すごく段取りっぽかったんです。台本通りに行き過ぎていて面白くなかったんですね。
それこそ、“カメ止め”はアクシデントやトラブルに見舞われた撮影スタッフが辻褄を合わせるためにドタバタして、何とかその障害を乗り越えていく映画じゃないですか。
なのに、僕らがソツなく、問題なく撮っていいのか? それじゃあ、つまんないなっていう想いもあって。
それで「もう1回だけやらせてくれ」ってやったのが6テイク目だったんですけど、ここでは血がピシャっとかかるのもガチのトラブルだし、ゾンビのメイクに時間がかかり過ぎて、出てくるのが15秒ぐらい遅れたのを襲われる役者がアドリブで繋いでいたりしていて。
そういったトラブルによって全体のライブ感も増したし、二度と撮れない長回しの画になったので、6テイク目を採用したんです。
空間をダイナミックに使って、どんどん移動する、走り回る37分にしたかった――あのロケ地もこの映画にピッタリでした。
そうですね。制作部がロケ地を幾つか探してきてくれたんですけど、あそこにいちばん最初に行って、すぐに「ここやろう」って決めました。
――あそこは何がよかったんですか?
いろいろな要素があるんですけど、あの浄水場の跡地は雰囲気がすごくよかったんです。
瓦礫が自然に割れてるし、汚れてるし、全体的に年期も感じられて、日本軍が昔使っていた基地という設定にピッタリのいかがわしい機械まであったから、美術は何も施してないんです。
しかも、外には怪しい小屋や地下通路もあって、それが走って巡れる距離にあったのも理想的でした。
空間をダイナミックに使って、どんどん移動する、走り回る37分にしたかったんです。
そういう意味でも、走り回り甲斐のある素晴らしい建物とロケーションでした。
――先ほど言われたように、建物の中の人物を撮っている間に外に出たキャストに特殊メイクをしたり、血のりをつけたり、コンタクトをハメてゾンビにしたわけですよね。
そうです。そこは時間と距離を何回もシミュレーションして、リハーサルを繰り返してやりましたね
いちばん上手くいかなかったのは、劇中の撮影スタッフがクライマックスで作る“あれ”――長回しの撮影でいちばん上手くいかなかったこと、何度も失敗したことは?
いちばん上手くいかなかったのは、劇中の撮影スタッフがクライマックスで作る“あれ”ですね。
当日まで1回も成功してなかったので、撮影の本番もみんな大丈夫かな? という不安を抱えながら走っていました。
――後半のバックステージのパートはその顛末を全部1回劇用に撮り直していると思うんですけど、前半との擦り合わせは大変じゃなかったですか?
実は、前半の1カットのパートと後半の舞台裏ではセリフが微妙に違うし、血のつき方も全然違うんですけど、そこまで気にしなかったです(笑)。
もちろん、そういうところまで完璧にできた方がベストですけど、その繋がりよりも、役者の気持ちやテンションが繋がっていない方が問題なので、そっちを優先させました。
そのふたつのパートの外側に僕らがいて、それが分かる構造になっているのも大きかったですね。
エンドロールでそれを見せるので、微妙に違うところを残しておいても逆に面白いかなと思ったんです。
“ホラー映画あるある”みたいなネタもいっぱい入れてますね。――『スクリーム』(96/監督:ウェス・クレイヴン)のような、“ホラー映画あるある”みたいなネタもいっぱい入れてますね。
そうですね。タンクトップにホットパンツはアメリカのファイナル・ガール(最後まで生き残るホラー映画のヒロインの総称)の伝統的なスタイルですし、おっぱいも大きい子が多いんですよ。
だから、ヒロインの逢花を演じた(秋山)ゆずきちゃんにもおっぱいのかさ増しをしてもらいました(笑)。
――あと、ゾンビに襲われる撮影クルーがそっちに行っちゃいけない、そっちに行ったら危ないでしょ!って思う方に逃げるお約束もありました(笑)。
はい(笑)。ほかにも、ゾンビより怖いのは本当は人間だ! とか、自分の大切な人が感染しちゃうとか、“ゾンビ映画あるある”みたいなものは入れようとは思ってましたね。
最後まで走り切るそのカッコいい姿を撮れたらいいなと思っていた――“撮影現場あるある”もいっぱい入ってました(笑)。
それは自分が普段やっていることですから(笑)。
でも、舞台裏のパートで、監督の日暮(濱津隆之)がワガママなアイドル女優=逢花に「本物をくれよ!」と言ってキレるところはちょっと不安だったんです。
「アイツはいつも調子に乗っているから俺はキレたんだ」という説明がないから、彼が急にキレたように見えないか、キレるぐらいまでの感情になっているのが伝わるのか? 心配だったんですよ。
でも、台本の段階では普通のセリフとして書いていた「よろしくで~す」というセリフを、彼女が肩とかをポンと叩きながら、あの口調で2、3回繰り返したら日暮はあそこまで行けると思ったんです。そういう子っているんですよ。
――ああ、分かります(笑)。
無茶苦茶なことを言うてくるプロデューサーもいますしね(笑)。
――逢花が反撃に転じられるように、スタッフが小屋の外にオノを置きに行って、偶然転がっていたように見せるあの繋がりを無視した行為も、低予算映画やホラー映画の撮影現場ではありがちだなと思いました(笑)。
あ~はいはい(笑)。逆に、普通の映画監督だったら、あのB級のゾンビ映画は撮り切れてなかったですね。
実は最初の頃のプロットでは、映画監督が「俺は30分ワンカットの映画を撮りたいんだ」と言って撮り始める話にしていたんです。
でも、僕もいろいろな経験をするうちに、それはすごく青かったなと思うようになって。
人生ってうまくいかない、思い通りにいかないことがいろいろあるじゃないですか。でも、「無理です」と言わずに最後まで走り切らなきゃいけない。それが、カッコいい!って思えるようになってきたんです。
それこそ、映画監督は「いや、こんなクオリティを落としたものは放送できない」と言ってやめちゃうかもしれないけど、テレビのディレクターたちは納品することが最優先事項だから、いい意味で妥協ができる。
そんな想いがあったので、撮影の舞台裏を見せるパートでは最大限努力して、手持ちのカメラを回しっ放しにして、最後まで走り切るそのカッコいい姿を撮れたらいいなと思っていたんです。
――メイキングも拝見したんですけど、上田監督もGo Pro(高画質の小型アクションカメラ)を頭につけて撮影に参加したこのメイキングは、先ほど言われたように、ゾンビ映画のバックステージのさらに裏を見せる多重構造になっているところが面白いですよね。
“カメ止め”にはメイキング班を入れてなくて、すでに関係性のできていた、身体の空いているキャストやスタッフがハンディカムを回しているんです。
だから、外部の人たちが撮る普通のメイキングと違って、被写体になる役者やスタッフとの距離が近いと思います。
それに、配役が決まっていない状態からのメイキングなんてなかなかないし、居酒屋で喧嘩をして泣いたりするところなどはなかなか見られない光景だと思うので、そこは1本のドキュメンタリー作品を作るような気持ちで仕上げてもらいました。
上田監督が語る今後のこと
上田監督の初期の唯一の長編『お米とおっぱい。』DVDも同日にリリース――“カメ止め”のBlu-rayとDVDの発売を記念して、上田監督の初期の唯一の長編『お米とおっぱい。』(11)のDVDも同日にリリースされます。
これは、僕が大好きな『十二人の怒れる男』(57/監督:シドニー・ルメット)や『12人の優しい日本人』(91/監督:中原俊、脚本/三谷幸喜)にオマージュを捧げた作品でもあるんですよね。
お米かおっぱいが、唯一タイマンを張れるカード!?――会議室に集められた名前も知らない5人の男たちが、「お米とおっぱい、この世からどちらかがなくなるとしたら、どちらを残しますか?」というテーマで議論をするストーリーでしたが、なぜ、お米とおっぱいだったんですか?(笑)
お米かおっぱいが、唯一タイマンを張れるカードなんですよ!
――分からない、分からない(笑)。
パンとおっぱいだったら、おっぱいがたぶん圧勝しちゃうと思うし、パンとご飯やったら、日本人の場合はご飯が勝つと思って。
それで、まったく土俵が違うのに拮抗するカードは何だろう?って考えたときに出てきたのが、お米とおっぱいだったんです(笑)。
――なるほど。監督の中ではそうだったんですね(笑)。
はい。唯一、タイマンが張れるカードで、それ以上もそれ以下もないと思います(きっぱり)。
――この作品も密室のワンシチュエーションドラマで、6分間の長回しの撮影をやっているので“カメ止め”の原点を見るような気持ちになりました。
そうかもしれないですね。昔からワンカットの長回しの撮影は好きでしたから。
保育園に通っていたころの夢は…――ここからは、上田監督の素顔にもっと迫っていきたいと思います。いきなりですけど、どんな子供でした?
保育園に通っていたころの夢は“飛行機になりたい”でした。
――パイロットじゃなくて、飛行機?
はい(笑)。で、小学生のときはJリーグブームだったので、Jリーガーを目指すサッカー少年になって、中学生のときに映画とお笑いに出会って、映画かお笑い芸人かで迷った末に、最終的に映画監督を志そうと思ったんです。
――監督になろうと思ったきっかけは?
きっかけというきっかけはないんですよね。映画を浴びるように観ているうちに、自分たちで映画を撮りたくなって、中学生のころからハンディカムを回すようになり、いつの間にか映画を作っていたという感じなんです。
――最初に撮ったのはどんなジャンルの作品だったんですか?
もう本当に他愛もないものを大量生産していました(笑)。放課後になったら「今日は何を撮る?」「あの映画の撃ち合いみたいなものをやってみようぜ」みたいなノリで撮って、日が暮れたら終わる。
それで次の日、また「今日は何を撮る?」から始まる日々を過ごしていたんですけど、高校1年の文化祭のときにクラスメイトと一緒に30分ぐらいの短編映画を作って。
青春群像劇でしたね。作品と呼べるものを撮ったのは、それが初めてだったと思います。
――プロの映画監督になろうと決意したのはいつですか?
プロの映画監督にならなきゃいけないと思って、生きていたことは一度もないんですよね。
舞台をやる僕もいるし、連ドラをやりたくないと思っているわけでもないし、自分の結婚式もすごいエンタテインメントにしたから、「映画監督」と言われることに逆に違和感を覚えるときすらあって。
いまは映画がメインストリームになっているけれど、物作りで人を楽しませる生き方をしていきたいと思ってやってきただけだし、プロの映画監督に固執して生きていたわけではないんです。
上田監督がいちばん好きな映画監督と何回も観ている映画は?――そんな上田監督がいちばん好きな映画監督といちばん何回も何回も観ている映画は?
いちばん好きな映画監督はクエンティン・タランティーノですかね。
いっぱいいるけど、総合して考えるとタランティーノ。いちばん何回も観ている映画……う~ん、これもいっぱいあるけど、タランティーノの『パルプ・フィクション』や『ミッドナイト・ラン』(88/監督:マーティン・ブレスト)、『マグノリア』(99/監督:ポール・トーマス・アンダーソン)は何回も観ています。
でも、めちゃくちゃ何十回も観るタイプではないですね。いちばん観たものでも、たぶん10回も行ってないと思います。
僕は映画だけに影響を受けているわけではないですから。漫画を読んだり、舞台を観に行ったりして、そんないろいろな経験をいまは映画に集約している感じなんですよ。
上田監督が語る今後のこと――『カメラを止めるな!』が大ヒットして、すでに次回作の製作も決定していますが、今後はどのように考えているんですか?
インディーズの監督の中にはインディーズの世界で満足されている人もいれば、さらに上のステージを目指している人もいます。上田監督はどちらなのでしょう?
乱暴な言い方をすると、映画を作ることができればそれでいいという自分がいるんですけど、同時にたくさんの人に自分の映画を観て欲しいという気持ちもあるんですよね。
だから、『カメラを止めるな!』みたいな、低予算でフットワークも軽く、そこまで有名じゃない役者たちと一緒に作る映画と、インディーズ映画の何百倍もの人たちに観てもらえるメジャー映画を、どちらも作っていけたらいちばんいいなと思っています。
――商業作品の場合はいろいろな制約も出てくると思います。
そうですね。有名な俳優さんや一流のプロのスタッフと組んだときに、自分の色をどこまで残せるのか? ちゃんとハンドリングできるのか? そこにはいろいろな大人の事情も入ってきて、不自由さも出てくると思います。
でも、その不自由さと戦うのも楽しみなんですよ。「そういうことなら、俺はできません」って言うのは簡単じゃないですか。
でも僕は、あっちが投げてきた不自由さをどう自分が返せるのか? どう戦えるのか? ということも楽しみたいんですよね。
だから、インディーズでやりたいとか、メジャーでやりたいとか、どっちかではないです。どっちもやりたい。両立させたいですね。
気持ちにゆとりを持たせてやらないと、人生生きていけないな(笑)――上田監督が不自由な条件で挑むメジャー映画もぜひ観てみたいです。
でも、そのときが来ても、「インディーズのときは面白かったけれど、メジャーに行ったら面白くなくなっちゃったな」って言われることもあるかもしれないなという気持ちで臨もうと思っていて(笑)。
もちろん60点、70点みたいな中途半端な映画は作らないぞという気持ちで挑みますけど、もしかしたら、作っちゃうときもあるかもしれない。
それぐらい、気持ちにゆとりを持たせてやらないと、人生生きていけないなと思っているんです。
常に穏やかな笑顔で、物腰も柔らかい上田慎一郎監督。
トレードマークのハットももはや誰もが知るところになったが、エンタテインメント精神に溢れるその素顔はいい意味で意外に頑固で、本人の中に何事にも揺れ動かない1本の太い幹が貫かれているなという印象を持ちました。
そんな彼が、今度は何を見せてくれるのか? 新時代の映像クリエイターが放つ次なる一手に期待したい。
PROFILE
上田慎一郎 SHINICHIRO UEDA
​1984年 滋賀県出身。中学生の頃から自主映画を制作し、高校卒業後も独学で映画を学ぶ。10年、映画製作団体PANPOKOPINAを結成。「カメラを止めるな!」現在までに8本の映画を監督し、国内外の映画祭で20のグランプリを含む46冠を獲得。15年、オムニバス映画『4/猫』の1編『猫まんま』の監督で商業デビュー。妻であるふくだみゆきの監督作『こんぷれっくす×コンプレックス』(15)、『耳かきランデブー』(17)などではプロデューサーも務め、「100年後に観てもおもしろい映画」をスローガンに娯楽性の高いエンターテイメント作品を創り続けている。『カメラを止めるな!』(17)が劇場用長編デビュー作。
​主な監督作:短編映画 『ナポリタン』(16)、『テイク8』(15)、『Last WeddingDress』(14)、『彼女の告白ランキング』(14)、『ハートにコブラツイスト』(13)、『恋する小説家』(11)、長編映画『お米とおっぱい。』(11)、『カメラを止めるな!』(17)。

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