【ライヴレポート】MICHAEL、恒例の
クリスマス公演で「なにやらかすかわ
からんぞ」

松岡充(Vo)と豊田和貴(G)によるMICHAELが12月15日および16日、東京・竹芝ニューピアホールにて<MICHAEL LIVE 2018 第五章>と題したワンマンライヴを開催した。
MICHAELは、2013年8月のSOPHIA活動休止によって同年12月24日に誕生。<第0章>と題した1stライヴが同年同日に開催されて以降、毎年12月に生誕を祝う恒例行事として同クリスマス公演を行ってきた。そして6回目を迎えた2018年、MICHAELは<第五章>へ。ワンマンライヴは3年ぶりのリリースとなったアルバム『かの青きグレイスフルデイヅ』(2018年5月発表)にともなう全国ツアー<MICHAEL TOUR 2018 荒野の二人>以来となる。
オーナメントで飾られた2本の巨大なクリスマスツリーがセットされたステージ。今年はオープニングから攻めの体制でロックに幕開けだ。松岡はQUEENのフレディ・マーキュリーのような脚部のないマイクスタンドを斜めに構え、熱気あふれる激しいステージングを披露。セットリストはアルバム収録曲が中心だ。

「もっと来いよ、東京!」

という松岡の言葉に、一丸となって腕を振り、歌って応えるオーディエンスに「今日は熱いね。興奮するわ」と豊田もご満悦だ。さっそく松岡が、マイクスタンドを掲げながら、「映画『ボヘミアン・ラプソディー』を最近観た」と感想を伝え、そこからQUEENの「We Will Rock You」のフレーズを自身の楽曲「かくこそありしか合縁奇縁」にミックスしたスペシャルアレンジでパフォーマンス。
また、突如活動休止を迎えたSOPHIAの代わりに、と急遽MICHAELを立ち上げた6年前のことを振り返り「当時は自分たちも不安でした」と胸の内を静かに告白した場面では、「この曲が僕らを支えてくれた1曲でした」とMICHAELの初期ナンバー「東京」とSOPHIAの「夢」をミックスさせた「夢 mix 東京」を初披露。すると、場内は一瞬にして、この日最大の感動に包まれた。

MICHAELのライヴは松岡の歌の説得力、存在感にただただ圧倒されるだけではない。いまいち噛み合わない豊田に松岡がツッコミを入れながら展開していく関西人ならではのトーク、この日遊びにきていた舞台共演者たちをステージからいきなり名指しでイジるなど、松岡にしかできないキレのある爆笑MCも幅広いエンタテインメント性を支える大事な要素のひとつだ。MICHAELをスタートさせて以降、斬新なスタイルで開催するMICHAEL主催フェスや、音楽ライヴと舞台演劇を融合させた<DAYDREAM BABYS*>などを通して、松岡だからこそなしえる新型エンタテインメントを次々と提供してきた。
終盤には、「2020年、2025年とオリンピックや大阪万博も決まりました。来年2019年、僕たちもチャンレンジしていく。“なにやらかすかわからんぞ”という気持ちは、まだ枯れてません!」と、観客の期待を煽るように力強く宣言。第0章から時間をかけ、章を重ねるごとにひとつの人格をもった存在として自立していったMICHAELも、ここからいよいよ第5章へと突入する。

松岡は「2019年もあたたかく見守って欲しいと」と最後にファンに語りかけ、ライヴは終了した。MICHAELはこの後、12月22日および23日に松下IMPホールで<MICHAEL LIVE 2018 第五章>大阪公演を行なう。

取材・文◎東條祥恵
撮影◎舞山秀一

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