雪舟、永徳から光琳、北斎まで 特別
展『美を紡ぐ 日本美術の名品』が東
京国立博物館で開催

特別展『美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―』が、2019年5月3日(金・祝)~6月2日(日)まで、東京国立博物館で開催される。
本展は、「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』―皇室の至宝・国宝プロジェクト―」の一環として開催するもので、東京国立博物館と文化庁が、宮内庁三の丸尚蔵館の協力を得て、日本美術の名品を選りすぐり紹介するもの。狩野永徳筆で、皇室ゆかりの名品である「唐獅子図屏風」と、永徳最晩年の名品で国宝の「檜図屏風」を、会期前半と後半に分けてそれぞれ公開するのに加えて、雪舟、尾形光琳、葛飾北斎らの名品を、一堂に紹介する展覧会となる。
主な作品1:宮内庁三の丸尚蔵館所蔵の名品
狩野永徳(1543-90)は、安土桃山時代に活躍した狩野派の代表的な絵師で、その勇壮な画風は日本美術史の中でも特筆される。その代表的な傑作である「唐獅子図屏風」は、もとは城内の床貼付け、あるいは陣屋屏風とも言われる特に大型の作品だ。江戸時代に曾孫にあたる常信が左側に同大の画面を補って、一双の屏風として伝えられた。両者のまったく異なる画風も興味深いところだ。
主な作品2:東京国立博物館所蔵の名品
狩野永徳の最晩年の作で、桃山時代の金碧障屏画のひとつ。天正17年(1589)に念願の実子・鶴松(棄丸)を得た豊臣秀吉は、その翌年に猶子としていた正親町天皇の孫・智仁親王との関係を解消し、かわりに八条宮家を創設して御殿を造営させた。その御殿のために狩野永徳一門が描いた障壁画の一部分が、この檜図だ。現在は屏風に改装されているが、「大蛇が奔るが如き」と評された永徳の力強い表現は失われていない。八条宮家の後身である旧桂宮家に伝えられた後、宮内省に引き継がれ、大正時代に帝室博物館(現東京国立博物館)に移管された作品だ。
主な作品3:東京国立博物館所蔵の名品
本作品は、落葉した木のある手前の岸から、ジグザグの山道を経て、遠くの楼閣を見晴るかす秋景と、切り立った巨大な崖のもと、雪深い山間の道を踏み分けていくひとりの旅人を描く冬景からなる。本図では、近くから遠くへと岩山を配置することで、奥深い空間が表現されており、雪舟以前の日本の水墨山水画には見られなかった構築性が明確に示されている。
主な作品4:文化庁所蔵の名品
長澤芦雪は、江戸中期に活躍し、円山応挙の弟子として知られます。曽我蕭白や伊藤若冲とともに「奇想の画家」として位置づけられ、高い評価を得ている。本作は、身近な動植物を巧みな筆致で描き出した画巻だ。その詩情豊かな描写は、近世花鳥画巻の中でも屈指の出来栄えと言えるだろう。
主な作品5:宮内庁三の丸尚蔵館所蔵の名品
平安時代中流貴族の一女性、藤原孝標の娘による回想記で、『源氏物語』が書かれて評判になった少女時代から、夫に先立たれた晩年までが記されている。現在写本の粗本として、また藤原定家(1162-1241)の作品として、よく知られている。
主な作品6:文化庁所蔵の名品
仁清は丹波(現兵庫県の一部)出身で、京焼の大成者として名高い陶工だ。この茶壺は仁清黒とよばれる光沢のある黒釉が掛けられており、土肌の部分を土坡に見立てて、金で山並みを表し、赤、緑と金銀を用いた若松、椿などの図がリズミカルに配置されている。讃岐国(現香川県)丸亀藩主京極家に伝来した。

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