徳山秀典「はじけっぷりを楽しんで」
 『歌劇派ステージ「ダメプリ」ダメ
王子VS完璧王子』が開幕!

『歌劇派ステージ「ダメプリ」ダメ王子VS完璧王子』(通称『ダメステ』)が12月1日より上演され、ゲネプロが行われた。場所は今年12月31日を最後に閉館を控えるAiiA 2.5 Theater Tokyo。この2.5次元舞台を多く公演してきた舞台で、『ダメステ』も公演がスタートする。
好評配信中の「DAME✕PRINCE」(デイムプリンス)を原作とする女性向けスマートフォンゲーム。登場人物である王子たちは一癖も二癖もあるいわゆるダメ王子! そんなクセの強い王子たちが原作そのままに舞台上で歌ありダンスあり殺陣ありそして笑いありの過激な歌劇派ステージを繰り広げる。
あわせて読みたい「ダメプリ」インタビューはこちらから
▼滝澤諒インタビュー
▼進藤学✕汐崎アイルインタビュー

建国パーティに招待された王子たち
歌あり、ダンスあり
殺陣あり
自信家でナルシストのナレク役を演じるのは滝澤諒。普段の滝澤の声とは全く異なり、太く自信を感じさせる声質もナレクそのもの。彼は公演中何度も様々なポーズを取ってくれるので、ファンの方々は心のシャッターをたくさん刻もう。今回登場するナレク親衛隊の三人(ハディ役 馬場良介/エイミル役 野見山拳太/サンバン役 坂下陽春)も個性豊かでとても好感が持てる。
ナレク役:滝澤諒

ナレク親衛隊(野見山拳太、馬場良介、坂下陽春)
同じミリドニアのヴィーノ(松本祐一)も自由奔放に駆け回る。観客をお花ちゃんと呼ぶなどチャラい印象のある彼だが、戦いのシーンとのギャップなどに心奪われる。ナレクとの関係性も見どころだ。リオット役は進藤学。厚い甲冑を着て、大剣を振るうなどアクションが人一倍多い。ゲネプロでも後半の見せ場にはキャーという黄色い声もあがった。
ヴィーノ役:松本祐一
リオット役:進藤学
セレンファーレンの皇子、リュゼは天使のような微笑みと神への祈りで不思議な力を操る。「……と、宰相が言っておりました」といつも言うリュゼ。彼の難しいキャラクター性を大見拓土が上手く演じている。キュアランというパペットを持っている、リュゼの弟皇子・メアを演じるのは三原大樹。葛藤しながらも兄を大切に想う気持ちが演技から伝わってくる。汐崎アイルはリュゼを溺愛しているセレンファーレン国の宰相という役どころ。艶っぽい見た目と、武器であるムチさばきには思わず見惚れてしまう。

リュゼ役:大見拓土
この天使に踏まれたい…
メア役:三原大樹
クロム役:汐崎アイル
原作で主人公の住む国・イナコの騎士、テオ(橘りょう)は明るく笑顔が素敵な良識人。姫の守護獣・グリまるは原作でCVを担当する斎藤彩夏が演じる。作品のムードメーカーであり、実際のぬいぐるみも衣装もふわっと丸っこくて可愛らしい。
テオ役:橘りょう、グリまる役:齋藤彩夏
舞台オリジナルキャラクターであるルオーシュを演じるのは徳山秀典。新国家を建国するということで、招かれた各国の王子たち。ルオーシュは何もかもこなせる完璧王子だが……。テレビドラマや舞台への出演が多い徳山だが、2.5次元舞台の出演は初。従者を多く従え、圧倒的な歌声と演技で観客を魅了する。
ルオーシュ役:徳山秀典
原作ではミニゲームをクリアすることで「LOVE度」、「DAME度」の数値を上下させてエンディングの分岐に至るが、舞台の公演もLOVEルートとDAMEルートの2パターンが存在する。今回、ゲネプロではひとつのルートを観劇したが、破天荒で収拾のつかないダメ王子たちが繰り広げるお芝居は、もう片方のルートはどんな物語に、どんな演出になるんだろう!? とまるで予想がつかず、また見たくなってしまう。
ステージで役者が繰り広げるお芝居をただ見ているだけではなく、振りで参加したり、声を出したり、たくさん笑ったり、観客でいることの楽しさを教えてくれる公演になっている。
ゲネプロ前の囲み会見「ダメ人間ってここまで極めるとすごい」
ーー舞台への意気込みをお聞かせください。
ナレク役 滝澤諒:
「よう、お前たち! 待たせたな!」今回の座組みはすごく明るくてすごく良い環境で稽古をやってきました。僕たち後輩がわからないところは、経験豊富な先輩方が先導してくださいますし、逆に後輩の僕たちは先輩についていくぞ、どんどん盛り上げていくぞという良い熱量を持った稽古場でした。こういう雰囲気は作品の味になっているなと思っていますし、この座組みにしか出せない雰囲気をみなさんに感じていただければという気持ちです。
ルオーシュ役 徳山秀典:
アプリやアニメのキャラクターが2.5次元で実際に現れて、さらにパワーアップして、どれだけこのダメ人間が素晴らしいかというものをちゃんと伝えていきたいです。本当にダメ人間ってここまで極めるとすごいんだなと(笑)。それを最後まで貫いて、お客様にこの熱量を届けたいです。
リュゼ役 大見拓土:
キャスト、スタッフ全員で「ダメプリ」の世界観を全力でお届けしたいと思っています。……と、言うようにアイルさんに言われました。
クロム役 汐崎アイル:
さすがでございます。(拍手)
大見:にこっ☆
汐崎:こういう関係性ができている座組みでありますので、それを僕たちはライブとして楽しんでやっていきます。それをお客さんたちにも楽しんで頂ければと思いますし、この作品はビックリ箱のようなものだと思います。いろんな瞬間、いろんなものが飛び出しますので、それを真っ直ぐに素直に楽しんで頂ければとても楽しい一日になると思いますので、それを劇場で体感してみてください。
グリまる役 齋藤彩夏:
アプリとアニメから飛び出してきたぞ! ってくらい素敵な王子たちがいます。とてもその役者さん方が演じる意味があるなぁと思うキャラクターたちが、とにかくかっこいいです。ぜひ劇場で生で体感してもらえたら嬉しいです。グリまるとしては姫と王子たちをつなぐ役割がちょっとでもお助けできればいいなと思っています。
参加型の振り付け 開演前にアンサンブルがレクチャーしてくれるので早めに席についていよう
ーー稽古場でのエピソードを教えてください。
滝澤:本読みで、徳さん(徳山)がメアの台詞を読んでしまったところがあって。「……と、キュアランが言っている」ってルオーシュが言ったときはおもしろかったですね~。
徳山:まだみんな初対面だったから俺に突っ込んでいいのかわからなかったし、俺は自信満々に他の人の台詞をずっと読んでたってね。
汐崎:僕は見ていないのですが、みんなでご飯を食べに行った時に、意外とメア王子がバーニングしたっていう話を聞きました。
滝澤:メアは可愛いですからね~。
汐崎:それと稽古場でリュゼ王子とメア王子がずっと野球の話をしていたのを、僕がニコニコしながら見ていたときに、セレンファーレンの空気感は何も心配ないなと思いました。稽古場では結構みんな自由でしたね。
斎藤:日替わりとかですかね。ぶっこんだりもしました。
汐崎:稽古場でしかできない日替わりネタもありましたね~。
徳山:まぁ僕はぶっこんでいきますけどね?
斎藤:楽しみ~♪
汐崎「進藤学くんと保護者のポジションをやるということは……」
ーーそれぞれのキャラクターの魅力とみどころポイントをお願いします。
滝澤:ナレクはただひたすらに真っ直ぐにバカというわかりやすい性格です。いい意味で周りをかえりみずに自分の姿勢を貫いていくというところに、僕は一国の王子としての品格を感じるなと思っています。普段生きているなかで、ナレクほど真っ直ぐな人間はいないんじゃないかな。ナレクが作っていく物語や、その彼の姿勢から「ダメプリ」の世界観へみなさんを導いていけるように演じていきたいなと思っています。
徳山:2018年、僕が一番面白い舞台になるんじゃないかなと。僕だけを観に来てください。
滝澤:そういう意味ね! 徳さんだけが面白いからって。
徳山:今回「ダメ王子VS完璧王子」という風になっているのですが、果たして本当に完璧なものが、とことん貫いた完璧なバカとどういう風に交わっていくか。ここがすごく見どころになっています。これ以上はネタバレになりますね! ポスターなどのイメージだとルオーシュはスッと構えていますが、負けじと大馬鹿してます。僕のはじけっぷりをぜひ楽しんで頂ければと思います。
大見:作品中にたくさんのドラマがあるんですが、リュゼはそれをうまくかわしていきます。「宰相のおかげで」と、ドラマが生まれすぎないようなところを上手く演じられたらと。会話をしすぎないところだったり、そういうところにリュゼのダメな部分があると思うので、そこを出していけたらなと思っています。
汐崎:リュゼ王子が仰ったように自分だけのドラマではなく、誰かとのドラマというところが濃厚にあり、そういう部分にも焦点を当てていただいているお話なのでそこにも注目していただきたいです。僕は個人的に言いたいのが、リオット役の進藤学くんとお互い保護者のポジションをやるということは「そういうこと」です、と。あとは察してください。劇場で括目してください。以上。
斎藤:キャラクターとしては、コレ(ぬいぐるみ)から、この衣装……、どうだい! って感じですね。舞台でしか見れないものです。
汐崎:グリまるは作品のムードになってくれていますよね。
斎藤:見てほしいみどころは、たくさんあるのですが、なにぶん王子を見てくださいというところです。
滝澤:意外とグリちゃんも負けじとバカやってるなってところがあるよね。
クロムとリオットの共闘
ーーファンのみなさまにメッセージをお願いします。
斎藤:作品を知っている方にも、役者さんのファンの方にも楽しんで頂ける作品になっているかと思いますので、ぜひ劇場でご体感ください。
汐崎:リュゼ王子の素敵さによろめかず、どうか事務的に、しかし良き塩梅で、いえ……もっと素晴らしいこのリュゼ王子を、この天使を奉ってください。
大見:原作同様、たくさんの方に愛していただけるように全力で頑張ります。……と、宰相が言っていました。にこっ☆
徳山:ファンの方々みなさんが一体になって盛り上げるシーンがあるので、その時に一緒に盛り上がってくれたらなと。恥ずかしがらずに、大声出して笑って、一緒に楽しんでほしいなと思います。
滝澤: 歌があり、ダンスがあり、お芝居があって殺陣があるというすごく豊富な「ゥエンターテイメントショー」ということで。そのボリューム感でも楽しんで頂けるのは間違いなしです。お客さんと一緒に楽しむ舞台というのも見どころのひとつとしているので、ぜひ僕たちと同じ感情になっていただきたいです。すごいド派手なアトラクションに乗った気分で楽しんで頂ければと思います。
取材・文・撮影:松本裕美
(c)DAME✕STAGE (c)NHN PlayArt Corp.

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