Rude-αが持つ、新時代のロックスタ
ーとしての可能性
その瞬間「あ、それはきっと叶う」と確信に似た思いを抱いた。
おそらくその夢は形になるだろう。スターダムを駆け上がり、そして8千人を前にしても、きっと彼は、次の大きなヴィジョンを語っているだろう。そういう真っ直ぐな熱さが、Rude-αというアーティストの何よりの魅力だ。
そういうバイオグラフィーから、今は彼のことを「ラッパー」という肩書きで紹介するメディアがほとんどだろう。フリースタイルのMCバトルのイメージを持っている人もいるかもしれない。しかし僕は、その枠組みの中にはおさまりきらない音楽的なポテンシャル、言ってしまえばロックスターとしての可能性を、Rude-αの音楽の中に感じる。
Rude-αを一目観て感じたのは、そういう「ドレイク以降」「ポスト・マローン以降」のロックスターが、いよいよ日本から登場しつつある、という予感だった。
時代やスタイルは違うけれど、かつて80年代にTHE BLUE HEARTSが見せてくれたようなロマンと似たような匂いを、今のRude-αに感じるのだ。
そしてそれは、彼の地元の先輩であるORANGE RANGEが00年代に彼に見せたロマンとも共通したものだろう。つまりは、誰かの思い、誰かの憧れを受け止める器としての「ヒーロー」を引き受ける覚悟と才能を持ったアーティストの系譜を受け継ぐ存在、ということだ。
https://youtu.be/2es6M_1D3oQ ※11/28 0時公開予定
Rude-α “Boy Meets Girl” (Official Music Video)
そのライブでも披露されたのが、11月28日に配信リリースされた新曲「Boy Meets Girl」。軽快なブレイクビーツとホーンセクションが印象的なポップソングだ。一聴して感じるのはニュー・ジャック・スイングのテイスト。近年ブルーノ・マーズがリバイバルさせたことで再び脚光を浴びた80年代後半から90年代初頭にかけてのブラック・ミュージックのスタイルで、ファンクのグルーヴとソウルフルなヴォーカル、そしてヒップホップの流儀が同居するスタイルを踏襲している。
ただ、曲の中間部で横ノリのグルーヴが切り替わり、トリプレット(三連符)のフロウとビートが飛び込んでくるところなどは、2018年の今のポップ・ミュージックのモードを絶妙に取り入れたセンスと言えるだろう。
歌詞で描かれるのは、混雑する山手線、忙しなく人が行き交う渋谷駅の情景。その喧騒から二人だけの世界に抜け出す恋人たちが主人公の曲だ。9月にリリースされた「Take Me Back」は別れた女性への後悔を歌う失恋ソングだったが、こちらはいわば運命の出会いをモチーフにしたラブソング。こうした類の曲は彼のディスコグラフィーの中ではあまりなかったが、この先はこうしたポップで軽妙なフィーリングも大きな武器になっていくだろう。
「お前らの夢も希望も、俺が武道館まで持っていくから」
今の時代、それはとても輝かしいものだと思う。
2019年3月3日(日)
会場:渋谷WWW X
開場/開演 17:15/18:00
2019年3月23日(土)
会場:阿倍野ROCKTOWN
開場/開演 17:30/18:00
※ゲストアーティスト近日発表予定
Rude-α Official Site
Rude-α Instagram
Rude-αが持つ、新時代のロックスターとしての可能性はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
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