【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#73 歌
手・水木一郎の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

まだどこかに違うものが待っていてくれ
るんじゃないかと、探しきれない旅をし
ているような感覚ですね。今も毎日、心
ときめかせながら歌い続けています

2018年、デビューから50年周年を迎えての心境を語ったインタビューでの言葉である。アニメソングというジャンルを歌う際のこだわりは、「作品やキャラクターに寄り添うこと」。作品やキャラクターに合う歌い方を探して表現を変えることができれば、歌手としての引き出しが増えていくのだという。現在の持ち歌は1200曲以上。数々の記録や伝説を残した水木は、世界中のどの歌手よりも発声練習とレコーディングを多くした自信があると言い切る努力の人だ。70歳にしてなお、「50周年だから、もう充分ってことはない」と挑戦し続ける姿は、ヒーローそのものである。

水木一郎(みずきいちろう)
1948年1月7日生まれ、東京都世田谷区出身。父がレコード店を経営しており、様々な音楽に触れて育つ。1968年に「君にささげる僕の歌」でレコードデビュー。当時は歌謡曲の歌手として活動していた。1971年のアニメ『原始少年リュウ』のオープニングテーマ「原始少年リュウが行く」でアニソン歌手に転向。以降、『マジンガーZ』『バビル2世』『キャプテンハーロック』などのアニメや『仮面ライダー』『イナズマン』といった、特撮作品の主題歌を数多く歌う。1976年から1979年までは、子供番組『おかあさんといっしょ』の2代目うたのおにいさんを担当。同番組から生まれた名曲「ちょんまげマーチ」も水木が歌唱している。1982年、それまでに歌った主題歌レコードのトータルセールスが700万枚以上という記録が『ギネスブック』に掲載される。1999年には前代未聞の、24時間1000曲ライブを開催し、成功を収める。フランス、中国、韓国、台湾、タイなど、海外へも活躍の場を広げ、2010年には中国・上海での上海国際博覧会、2015年にはコスタリカでの日・中米交流年 開幕記念ライブに出演。現在、ウィキペディアには90言語で掲載(日本人で最多)されている、世界一有名な日本人。2015年より、小学校用道徳教材に半生を描いた読み物「アニメソングの帝王に-水木一郎-」が掲載されている。2018年10月に『デビュー50周年記念アルバム Just My Life』を発売。2019年1月5日に『水木一郎バースデーライブ2019 JUST MY LIFE』の開催を予定している。

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