【子育て】ひと段落したらどうする?
不安が消える「キャリアビジョン」の
描き方

「子育てがひと段落したら自分は何ができるだろう?」と、ふと社会における自分の価値、気になることはありませんか? 働くママを支援しているキャリアデザインコーチ くれゆかさんに、具体的なキャリアビジョンの描き方を教わります。

毎日、子どもや家族、家事のことで精いっぱい! 目の前のことをただひたすら取り組み、がんばっている子育て中のママ。忙しいこと自体は充実していますが、ふと、子育てがひと段落した後のことが頭をよぎることはありませんか?
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社会において、自分は新たにどんな位置付けで役割を担えるだろう。そんな不安にとらわれることがあるかもしれません。
そこで今回は、女性や子育て中ママのキャリアデザインを支援しているキャリアデザインコーチのくれ ゆかさんに、こうした不安への対処法や、キャリアデザインの描き方を教えていただきました。
子育てがひと段落したら自分は何ができるのか不安になったら…「子育てがひと段落したら自分は何ができるだろう?」と、社会における自分の価値が気になり、不安になったらどうすればいいでしょうか。
くれゆかさん(以下、くれ)「子育てをしている期間を、『キャリアダウン』や『キャリア停滞期間』などと感じていませんか?
確かに子育て中、『職=JOB』は自分が思う通りに実現できなかったり、子育てを優先して一度手放したりしているかもしれません。でも、子育ては、人生における一大事。子育てほど、正解がなくてとてもむずかしく、そして二度と繰り返せない貴重な『仕事(WORK)』はありません。
子どもが育っていつか社会で活躍するまでの背景をサポートするのは、あなた。つまり子育ては、社会的に意義のある仕事であり、価値のある営みなのです。
ふと先のことを考えて不安になるのは、皆同じ。でも、不安になる前に、まず、これまで自分ががんばってきたこと、今がんばっていることを、精一杯ほめてあげてください。
そして年齢や職業経験などの『外に見えるモノサシ』で人と比べるのではなく、『自分がやってきたこと』『どんなことを感じながら生きてきたか』を振り返ってみてください。きっと素晴らしい価値がみつかるはずです。それを堂々と胸にしながら、未来を考えていきましょう」
子育てがひと段落したら、キャリアビジョンはどうする?これで少なからず不安がぬぐい去られたことでしょう。では、次は具体的にどのようなことを行えばいいのでしょうか? やはり、キャリアビジョンは早期から描いておいたほうがいいのでしょうか?
くれ「キャリアとは、職業だけでなく、子育てや趣味、ボランティアなど、すべてを含めて生き方そのもののこと、あなたがあなたの人生をどう生きるかです。
ですから、『どんな仕事に就こうか』などと考える前に、まずはご自身がこれからの未来をどのように生きていきたいかを、ご自身に問いかけてみてください。思いっきり自分のやりたいことを見つけたい!など、心の底からの願望を探っていきましょう。
ママですから、もちろん、夫や子ども、家族とともにどうやって生きていきたいか、という視点も必要です。
でも、優先順位をつけるのではなく、それぞれが支え合いながらやりたいことをどうやって実現できるか、という建設的な思考が大切。あなたの心からの願望を見つけるためにも、ぜひ家族で対話する機会をつくってみてください。
『私、これからこんなことをやりたいの』と素直に話してみるのをおすすめします。眠っていた思いや、意外な可能性、家族の楽しみなどが発見できるかもしれません」
やりたいことが見つかったら?
キャリアビジョンを描くコツ具体的に、本当にやりたいことが見つかったら、いよいよ具体化するための行動をはじめたいものですよね。何かコツはあるのでしょうか?
くれ「先にもお話しした通り、キャリアビジョンを描くために最も重要なのは、『自分自身に問いかけ、自分の思いを言語化すること』です。
しかし、一人でこの作業をすると悩みのツボにはまってしまったり、モヤモヤとした感情から抜け出せなくなったりしてしまいがちです。そんなときに大きな力になるのが、『他者との対話』です。
特に、思いを言語化するには、専門的な傾聴技術や質問力を身につけたキャリアコンサルタントやコーチ、カウンセラーなどの面談を活用すると良いでしょう。企業の中のキャリア相談室などには専従のプロの方がいますし、もしそういった環境がなければ、個人的に相談できるプロを見つけてセッションを申し込むという方法もあります。
今はSNSやWEB検索で簡単に専門家を見つけられる時代になりましたから、自分に合いそうな相談相手を探すことも楽しみのひとつになるかもしれませんね。
また、ロールモデルや目標にしたい方に会いに行って話をさせてもらうことも、大きな気づきを生むヒントになるかもしれません」
まとめくれさんに教わったことは以下の3つです。
子育てがひと段落した後のことを考えたとき、実際にひと段落したときに将来が不安になったら…
これまで自分ががんばってきたこと、今がんばっていることを、精一杯ほめる。そして年齢や職業経験などで人と比べるのではなく、「自分がやってきたこと」「どんなことを感じながら生きてきたか」を振り返ってみる。
「どんな仕事に就こうか」と考える前に、まずは自分がこれからどのように生きていきたいかを、ご自身に問いかけて考え、言語化する。家族に話してみる。
他者との対話を取り入れる。例えば、キャリアコンサルタントやコーチ、カウンセラーなどの面談。ロールモデルや目標にしたい方に会いに行って話をするなど。ふと、不安になったとき、実際に子育てがひと段落ついたときなどに、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか
【取材協力】くれ ゆかさん プロフィール
1978年生まれ。宝塚歌劇団宙組男役(芸名:潮和歌)として7年間舞台活動の後、大学で心理学・社会福祉を学ぶ。卒業後は(公財)日本生産性本部にて、企業研修企画や講師に従事。二度の育休を経て、女性の自律的なキャリア形成の重要性を感じ、キャリアコンサルト国家資格を取得。
2017年に退職、独立。Encourage Houseを設立し、女性や子育て中ママのキャリアデザインを支援。現在は、夫の転勤で上海在住。三児の母。

ウレぴあ総研

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