【動画あり】ミュージカル『ロミオ&
ジュリエット』製作発表! 古川雄大
、大野拓朗らが歌唱披露

2019年2月23日(土)より、東京国際フォーラム ホールCを皮切りに東京、愛知、大阪にてミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が上演される。本作の製作発表が10月30日(火)都内にて行われ、ロミオ役の古川雄大と大野拓朗、ジュリエット役の葵わかな、木下晴香、生田絵梨花、ベンヴォーリオ役の三浦涼介と木村達成、マーキューシオ役の平間壮一と黒羽麻璃央、ティボルト役の渡辺大輔と廣瀬友祐、「死」役の大貫勇輔と宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー)、そして演出を務める小池修一郎が出席した。
2001年にフランスで生まれた本作は、その後世界中で上演され500万人以上を動員した傑作ミュージカル。この世界的大ヒットミュージカルを日本では2010年に小池の演出により宝塚歌劇団にて初演、 以降再演が繰り返されるヒット演目となった。2011、2013年には男女スタンダード版<日本オリジナルバージョン>を上演、累計16万人を動員し、その後2017年には、振付・美術・衣裳などを一新した新演出版として上演。失われた世界に燃え上がるひとすじの恋と情熱をパワフルなパフォーマンスで描き出し、大きな話題を呼んだ。
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』歌唱披露

製作発表の冒頭では、出演者による劇中歌の生歌唱が行われた。「世界の王」を古川、大野、三浦、木村、平間、黒羽でまるで群舞のような動きと共に熱唱し、「バルコニー」を葵、木下、生田がしっとりとのびやかに歌い、「今日こそその日」を渡辺、廣瀬が低音を響かせながら迫力たっぷりに、そして最後は「エメ」を古川、大野、葵、木下、生田で切なさと情熱を交えて披露した。皆、Wキャスト、トリプルキャストということで、本番で全員が顔を揃えて歌うという事が物理的に不可能なため、この日限りの組み合わせで披露されたプレミアパフォーマンスに、詰めかけた一般オーディエンスからは割れんばかりの拍手と歓声が何度も送られていた。
会見では、挨拶と共に再演に向けた意気込みが語られた。
■小池修一郎(潤色・演出)
2011年に赤坂ACTシアターにて上演して以来4度目の上演となります。その間キャストが次々に入れ替わっていますが、この作品から次々と(他の)ミュージカル、演劇、TV、映画等で俳優として活躍する方たちが出てきていて、そういう意味でも、この作品はミュージカルが好きな方、ミュージカルをそんなに観ていない方も一緒に楽しめる作品なのではと思います。今回は昨年上演したものの再演となります。新しい人が4人入り、どんどん活性化していく『ロミオ&ジュリエット』の演出を務めます。さらに熱く激しく舞台に乗せられると思います。
■古川雄大(ロミオ役)
3回目のロミオ役ですが、僕自身は前回の出演が最後だと思い、悔いが残らないようにやっていたんですが、今回お話をいただいてびっくりしました。まだチャンスをいただけるならこの役に挑みたいと思いました。前回が新演出ということで、新作を作るつもりで挑んだんですが、今回はその再演なのでさらにパワーアップしたものをみせないと、というプレッシャーも感じています。新しいキャストの皆さま、続投される方々と共に素敵な作品になるよう、稽古していきたいです。このカンパニーが大好きで心落ち着く場所だと心から思っています。
■大野拓朗(ロミオ役)
『ロミオ&ジュリエット』は世界でいちばん好きなミュージカル。2011年の上演を拝見して、すごくしびれて「この舞台に立ちたい」とただ漠然と憧れていた舞台でした。その頃、『エリザベート』で初ミュージカルに挑戦し、そこから4年間、ずっと『ロミオ&ジュリエット』をやりたいと思い続け、昨年晴れて出演させていただけることになりました。0からすべてをさらけ出してやったのが昨日の事のように思い出せます。来年またやらせていただけることになり、昨年がむしゃらに一生懸命頑張ったロミオにプラスしてこの2年間に培ってきた経験も活かしながらさらにパワーアップしたロミオをお見せしたいです。今日ここにはいないベテランの大先輩方が土台を作ってくださるので、その土台の上で僕ら若手は存分に暴れ回れます。観に来てくださった方の一生の思い出に残るような素敵な舞台に必ず作り上げたいです。
■葵わかな(ジュリエット役)
この『ロミオ&ジュリエット』が初ミュージカル、初舞台で本当に緊張しております。普段あまり緊張しないタイプなのですが、昨日の稽古から訳が分からずの状態ですが、そんななかで(共演者の方々は)いい人たちかもしれないって感じています(笑)。早く皆さんになじめるようになりたいです。ここからがスタートなので皆さんについていけるように一生懸命頑張りたいです。舞台に出てみたい、と思った事もこの役をやりたいと思う事もこれまでは正直なかったんですが、『ロミオ&ジュリエット』に出会ってジュリエット役をやりたいと初めて思いました。
■木下春香(ジュリエット役)
『ロミオ&ジュリエット』は私にとってデビューさせていただいた思い入れのある作品です。昨日と今日でいよいよ2019年の『ロミオ&ジュリエット』が始動するんだなとワクワクドキドキしています。小池先生と共演者の皆さんと共にまた新たな発見と深みを求めて全力でやっていきたいです。
■生田絵梨花(ジュリエット役)
前回の記者会見ではすごく緊張していて、舞台裏で立ち上がれないくらいでした。(その時の)記憶もとんでいるくらいです。今日は久々に皆さんとお会いして笑い合ったりいい雰囲気でお話もさせていただき、また始動するんだな、というワクワク感を感じています。私は今回8公演しか参加できないんですが、その中でどう作品やジュリエット役と向き合えるのか、前回からどれだけ成長したのか。前回は本当にいっぱいいっぱいだったのでもっと広い視野を持って向き合いたいです。またジュリエットに巡り合えた事に感謝しています。
■三浦涼介(ベンヴォーリオ役)
新キャストとして参加します。『ロミオ&ジュリエット』は本当に愛されている作品で、前回の公演も拝見しましたが、とてもパワーがあって今の若い人たちも「おもしろい」と思っている作品です。初演から出ている皆さんに負けないように頑張りたいです。そして小池先生からはいつもたくさんお仕事をいただいてたくさん意見を言ってくださいます。僕はいつも自信がないので、先生の言葉でいつも胸を張ってステージに出ることができています。これからも一生懸命頑張ります。
■木村達成(ベンヴォーリオ役)
自分は芝居もダンスもまだまだなのですが、日々公演で演じる役者が変わる中、芝居を固定せず柔軟な気持ちで日々ぶつかっていけたらと思います。

……次にマーキューシオ役の平間の番となるが、ここで大野が突然くしゃみが止まらない状態に。後ほど本人から「秋花粉のアレルギーで、ブタクサがきつくて!」と事情説明がされていたが、この段階では大野をいじりながらも心配する平間の優しさに注目いただきたい。
■平間壮一(マーキューシオ役)
(この製作発表の)リハーサルの段階から、小池先生の愛を感じていて、一人一人の衣裳をチェックして「お前はああじゃない、こうじゃない」とつい先ほどまでやっていました。こんな時まで僕らの衣裳に気を配ってくださる演出家の方はいないんじゃないかなと【クシャン!】(大野を見て)大丈夫(笑)?今回は2回目の出演なんですが、【クシャン!】(再び大野を見て)大丈夫?……前よりは仲良くできる気がしています。若者のパワーを……マーキューシオやベンヴォーリオの【クシャン!】……もう、無視します(大笑)。ティボルトらの若者の熱気を持っていけたらと思います。そして『ロミオ&ジュリエット』はロミオとジュリエットの愛が【クシャン!】ワハハハハ!(ここで大野が限界を迎え、一度袖にはける)こんな感じで伝わったかどうか分かりませんが一生懸命頑張って楽しんで行きたいと思います。
■黒羽麻璃央(マーキューシオ役)
今回新キャストとして参加します。緊張して脇汗が止まらないんですけど、せっかくいただいたこの役で偉大な先輩方に囲まれ、学び、盗めるものはどんどん盗んで自分の力に変えていこうと思います。メンズだったら僕と(木村)達成は最年少になると思うので、最年少ならではの力を思う存分発揮して、舞台上で暴れたいと思います。
■渡辺大輔(ティボルト役)
すごく怖いと思われているティボルトですが、演じている渡辺大輔という人間は常にいじられ、昨日のリハーサルでもいじられ、今日も「おはよう」といってはいじられる、そういう人間です(笑)。いい意味でコミュニケーションに活かし、先輩方に頼らず、自分たちの力で熱を届けていけるようにしっかりと務めていきたいと思います。
■廣瀬友祐(ティボルト役)
今、ティボルトとしてより(大野)拓朗の方が心配です(戻ってきた大野に向かって)大丈夫? えっと、今自分でもびっくりするような赤いコートを着ています(笑)。再演に向けて今自分の中で恐怖、不安などいろいろな感情があるのですが、新キャストを迎えた新しいカンパニーでしかできない『ロミオ&ジュリエット』の中でティボルトとして人生を全う出来たらなと思います。
■大貫勇輔(「死」役)
初演から4回目の出演となりますが、古川君と一緒で前回で終わりにしようと覚悟を決めていました。でもまたこの役ができるチャンスをいただけるのなら全力でこの役に挑みたいと思います。ダンサーでありながら、最近は歌や芝居もやらせていただいています。4回目にしてまた新しい何かが見つけられるかもしれない予感がするので、新しいキャストと今までのキャストと共に新しい『ロミオ&ジュリエット』を作っていきたいです。
■宮尾俊太郎(「死」役)
「死」のダンサー役を……(軽くせき込む)あれ?歌いすぎたかな?(※歌っていません) 先日までバレエの方で僕はロミオ役を踊っていたんです。いろいろな形で『ロミオ&ジュリエット』は世に出ていますが小池先生の日本の『ロミオ&ジュリエット』がこれだけお客様に愛されて再演を繰り返す事ができ、興行的にも成功しているのは、小池先生の演出とキャストの方々の力、そしてスタッフの方々が一丸となった結果だと思います。今回の舞台でもその一員として皆さまに愛を届けていきたいです。

製作発表の後に行われた囲み会見では、初舞台・初ミュージカルに緊張しっぱなしの葵が「分からない事が本当に多いです。たぶん知っていることが一つも通用しないような世界なのかな」と弱音を吐くと、古川が「この作品はジュリエットが結構引っ張っていく。(葵に)強さを感じたので楽しみ」とフォロー。またNHK連続テレビ小説『わろてんか』で葵と共演している大野は「めちゃくちゃ強いんです。朝ドラのヒロインをあんなに平然と務められる人はいないですから。役的にも出演者に対しても、皆のお母ちゃんだった」とくしゃみを堪えつつ葵のポテンシャルの高さをアピール。生田は「初々しさと堂々さが両方ある感じがすごいと思います。すごく堂々と歌っているように見えて、始まる時に『どこを見て歌えばいいんですか?』って言われた」と笑顔を見せ、「(ジュリエット役の)三人で仲良くできれば、良い絆で自分もリラックスしてできると思うので遠慮しないでいらしてほしい」とジュリエット役の先輩としてアドバイスすると、その言葉に葵が明るい笑顔を見せていた。

取材・文・写真撮影=こむらさき  動画撮影=林信行
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』製作発表会見

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