渡辺えり、キムラ緑子ら出演者が会見
でも有頂天! 『喜劇 有頂天団地』
会見

2018年12月1日(土)より東京・新橋演舞場、そして2019年1月12日(土)より京都・京都四條 南座にて上演される『喜劇 有頂天団地』。その囲み会見が10月15日(月)に都内にて行われ、出演者の渡辺えり、キムラ緑子、鷲尾真知子、広岡由里子、笹野高史、そして演出のマギーが登壇した。
本作は、渡辺とキムラの掛け合いのおもしろさと相性の良さで劇場を笑いと涙で包んでいる『喜劇 有頂天旅館』『喜劇 有頂天一座』に続く“有頂天シリーズ”の第3弾。原作は、昭和53年に『隣人戦争』として初演された小幡欣治による傑作喜劇作品。郊外に建てられた6棟の建売住宅を舞台に、新しく越してきた“新住民”と、以前からこの土地に住んでいる“先住民”の対立やご近所への見栄や嫁姑問題などを人間味豊かに描き出している。
マギー
松竹での初演出となるマギーは「非常に緊張していますが、台本を読み返すたびに、この素晴らしいメンバーで立体化していくのがどんどん楽しみになってきて、ワクワクのほうが大きい現在です」と明かし「稽古場は実験の場だと思っています。誰かが何かを仕掛けても、全員が受けられるメンバーなので、いろんなことが試せる空気を作っていけたら、きっとその先には楽しい本番が待っているのでは」と意気込みを披露。
渡辺えり
隅田家の秀子夫人を演じる渡辺は「真面目で演劇好きな気の合う仲間たちが揃い、楽しい稽古場になりそうです」と期待を寄せて「原作のタイトルに“戦争”とありますが、“隣人愛”の話しでもあると思っています。昭和の時代を通して、現代に欠けているものや問題点が浮き彫りになるお芝居になるんじゃないかと思います」と本作を説明。
キムラ緑子
隅田家の裏隣に住む徳永家のくに子夫人を演じるキムラは「共演者は大好きな方ばかりですし、本当にハイレベルな方ばかりなので、すごく嬉しく、勉強になるなという思いでいっぱいです。今回は今まで以上に、本当に早く稽古にならないかなと思うぐらいワクワクしています」と早くも稽古が待ちきれない様子。
笹野高史、渡辺えり、キムラ緑子
秀子の舅・大造を演じる笹野は「初めてえりさんにお目にかかったのは30年以上前。それから、新橋演舞場のひのき舞台の主演を務めるような役者になろうとは夢にも思いませんでした(笑)。かたや、キムラさんは同じ淡路島で、同じ高校出身。淡路島からこんなすごい女優が出たのかと、私はいろんな方に自慢をしております(笑)」と二人との思い出を語った。
鷲尾真知子、広岡由里子
地元の大先輩・高見沢勝子を演じる鷲尾は「このシリーズは新しい形の商業演劇として、演舞場の喜劇が育っていて、お客様のハートも本当に温かいものでした。皆さまが楽しんで、幸せな気持ちで劇場をあとにしていただけるような作品に参加できることを幸せに思っております」と喜びを露わにした。
くに子の姑・富江を演じる広岡は「このシリーズは2回目の参加で、こんな素晴らしい先輩たちとご一緒できるのは光栄なんですが、なぜか私が一番年上の役です(笑)。現代はなんでも一人ですることが多いですが、本作は会話劇だと思っていて、人と会話をすることが楽しいんだということがお客様に伝わればいいなと思っております」と意気込みを語った。
本作の魅力について、渡辺は「このシリーズは役柄も、設定も、時代も違っています。今回はマギーさんの新演出であり、戯曲も今までのテイストとニュアンスが違う内容になっています。原作の小幡さんは、当時の社会、人間の在り方や、心の不安をシビアに突き放して書くことが得意な作家の方で、それをコメディの演出に定評のあるマギーさんがどのように遊びを入れておもしろくやっていくのか楽しみな作品になっています。今までとはちょっと違う視点で書かれたお話しです」とシリーズをふまえてアピール。
渡辺えり、キムラ緑子
渡辺とキムラの丁々発止のやり取りが見どころでもあるこのシリーズ。二人の関係について、キムラは「3年前、初めてえりさんと舞台を一緒にさせていただく際に、いろんな方々に『えりさんとキムラは合わないんじゃないか』と噂されていたんです(笑)。でも、お会いして稽古に入ると、ずっと昔から一緒にお芝居をやっていたような感覚で……。お芝居においても、遠慮しないで言わせてもらえる先輩で、私生活でもかなりツッコミができるようになってきました(笑)」と笑顔で語った。
渡辺も「私のところには、その変な噂は何も届いてなかったな(笑)。私は緑子ちゃんが本当に芝居のうまい人だと分かってましたから、何の心配もなく、一緒にやらせていただきました。手を抜かないでやる方なので、いっぱいあるケンカのシーンでは、お互いにケガをしないようにがっちりケンカをしようと思っています」とキムラを称賛しながらも、ガチンコ宣言。
『喜劇 有頂天団地』会見
「有頂天になること」についての質問では、ジュリー(沢田研二)のファンと公言する渡辺は「人に褒めらた時や、ジュリーの曲とかを聴いていると有頂天になって踊っちゃいます」と答え、キムラは「人に褒められたりするのが苦手で、褒められても絶対ウソだと思っちゃうタイプ(笑)。本当に有頂天になってみたい!」と打ち明けて、会場の笑いを誘った。さらに、登壇者たちは、子ども時代の好きだった食べ物で有頂天になった話題で話しに花を咲かせるなど、その盛り上がる姿で“有頂天”ぶりを会場に集った人々に印象づけた。
取材・文・撮影=櫻井宏充

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