音楽の本質に触れるALL SITY STEPPERSツアー開幕

音楽の本質に触れるALL SITY STEPPERSツアー開幕

音楽の本質に触れるALL SITY STEPPE
RSツアー開幕

4年半ぶりリリースのアルバム『PARTYAGE』

THE JOHN'S GUERRILLAやBABYLON PANICとしても活動している今村怜央ことLeo(Vo./Gt.)、 若くしてプロとしてのキャリアも長く、プロベーシストの集い「ベーシスト地下室の会」の会員でもある前田竜希ことRyuki(Ba.)、ダンスボーカルユニットw-inds.としても活動している緒方龍一ことRyuichi(Vo./Gt.)からなるバンドALL CITY STEPPERS
2013年のデビューシングル『Precious Girl』そして2014年のファーストアルバム『SEXY VIRGIN RIOT』から実に4年半以上経った2018年10月3日、2枚目のアルバムとなる『PARTYAGE』がリリースされた。
メンバーそれぞれが各々の活動の中で4年半という時間を過ごし、また、ALL CITY STEPPERS(以下、ACS)としてライブも行っていく中で待ちに待ったアルバムリリース。そしてそのリリースライブツアーということもあり、ハロウィンの雰囲気で賑わいをみせ始めた渋谷にはACSのファンが駆けつけた。
【写真】ALL CITY STEPPERSツアー初日のライブ写真
SEとともにステージに姿を現したメンバーに会場は歓喜し、ドラムカウントからの『LOST AND LONELY』でツアーが幕を開けた。
UtaTenのインタビューの中でRyuichiは“アルバムで一番好きな歌詞のフレーズ”として自身作詞である『LOST AND LONELY』の「憧れは憎しみに変わってゆく」を挙げている。
ALL SITY STEPPERSのインタビュー
4年ぶりリリースのACS、色気あふれる音と歌詞でリスナーを弄ぶ
夢と友情が運悪く複雑に絡まってしまった時、元には戻れないほどになってしまうことがある。
そんな痛みや苦さを幻想的な音に包んだ『LOST AND LONELY』というバトンをRyuichiからLeoへ、Leoから会場のファンへと手渡された瞬間。「届きもしない空に手を伸ばした」というフレーズがあるように、Ryuichiが曲中天に手を伸ばすシーンもあり、勢いづくステージの始まりの中にも立ち止まって向き合いたくなるような、胸打たれる瞬間があった。
Saxが花を添えた『HIGH TIMES』
「PARTYAGE、始めます!」とLeoの一言でシーンが変わる会場。アルバムの中でもリード曲のような立ち位置を担う『HIGH TIMES』の演奏へと移り、ステージにはサックスとフルートのサポートも登場する。
存在感を放つRyuichiの渋いギターフレーズからストリングスが入り、The Great Gatsbyのような世界観へと展開してゆく前奏。
ここへさらに管楽器が入ることでラクグジュアリーな感じが増した『HIGH TIMES』は、会場であるWWWの天井に吊るされているミラーボールがよく似合う。
CD音源では感じられない生々しさはもちろん、これでもかというくらいにクールで、音に弄ばれているようなアレンジ、そしてLeoが全身で表現する“音楽”に、会場の興奮は高まってゆく。
今作の中でミュージックビデオも制作され、RyuichiとLeoが共に歌詞を綴った『LITTLE WORLD』では、前奏と間奏で感じるどこか気怠い感じと、サビで一気に光がさすようなメロディー、そしてRyukiが今作の中で一番好きだという最後の「小さき世界が僕の全てさKITTLE WORLD」と叫ぶように歌い上げられるフレーズを通して観客を巻き込み、切なく鳴り響くギターのアウトロにフロア一帯が酔いしれる。
“音楽とは”という問いの答え
序盤から緩急様々に振り回されるようなセットリストで展開され、この日初めてのMCへと移るとLeoは「待たせたね!今まで歌詞も知らずに曲聴いてもらってたけど…」と、リリースを待ちわびたファンへ向け、これまでライブで披露してきた楽曲たちが音源化でき、歌詞とともに楽しんでもらえる喜びを語った。
中盤、乾いたロック調の『TRACKER』ではLeoが途中マイクを振り回すロックでワイルドなパフォーマンスや、「WHAT SHOULD I DO」と語りかけるようなエモーショナルな一面も見せ、会場は全編英詞の『TRACKER』の世界観に浸った。
『TRACKER』の最後のフレーズでヴォーカルを担うRyuichiは、Leoとは違ったシリアスなアプローチで畳み掛け、すべてのメッセージを受け止めたような暖かい拍手が会場に響いた。
結成初期から形になっていたという、攻撃的なギターソロが印象的だった『STAY ALIVE』や、ファーストアルバム収録曲やカバー曲を挟みライブは後半へと進んでゆき、主にRyuichiが自身の実体験から作詞した『SEASON』へと移る。
Aメロとサビ、落ちサビと3パターンのメロディーで非常にシンプル且つストレートな展開をされている『SEASON』。Ryuichiの実体験であるこの曲の背景を思い浮かべながらLeoが心いっぱいに叫び歌う姿を、自分の持つ全ての感覚を使って感じ、「いつしか苦しみは消え 晴れた空と並ぶ影法師」と最後のサビでは、自分の中にある痛みだけが取り除かれ昇華していくような感覚を覚えた。
“音楽”とはこうあるべきなんだろう、と言うより、こういうものを“音楽”と言うんだろうとも思わせてくれるステージだった。
会場が此処一番の一体感を持つ
『SEASON』を終えてのMCでは、Ryukiが「今まで4年間、歌詞も知らずにライブで曲聴いてくれてたんだよね、今日は今まで見たことない景色!」と感情の高ぶりを見せ、Leoもそれに続き今回4年半ぶりのリリースが実現したことについて、音楽を続けられることへの思いを語るも「4年半でちゅ」と可愛らしい言い間違いをしたことをきっかけに、所々で赤ちゃん言葉を挟みながらMCをすることに。
このMCでのハプニングもあり会場も大いに温まったところで、前作よりフルPVも公開されているロックなアップナンバー『WITCH』へと移り、会場もジャンプやクラップで盛り上がる。
そのまま疾走感溢れる『Dream Believer』を挟み最後の曲『DISCO JACK』へ。

サポートのサックスが『DISCO JACK』の持つファンキーさとラグジュアリーな雰囲気を増長させ、最後の「la la la la」では会場とステージが一体となってシンガロング。
大熱狂のステージはこれにて幕を閉じ、ステージを去るメンバーを送る拍手はそのままアンコールへのクラップと変わっていった…。
Text:愛香
Photo:神谷渚 [ Kamiya Nagisa ]

UtaTen

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