15歳の美少年SSW・ルエルにインタビ
ュー「アルバムをリリースして、ジャ
パン・ツアーを行いたい!」

その歌声をエルトン・ジョンに大絶賛されたオーストラリア・シドニー出身のシンガー・ソングライター ルエルが、今年3月のPOPSPRINGに続き、SUMMER SONIC 2018に出演するために再来日を果たした。現在15歳。大人っぽさとあどけなさが同居する彼の素顔に迫ってみた。テキストと音声、両方でお楽しみいただきたい。

――まずは、自己紹介をお願いします。
日本のみなさん、こんにちは! オーストラリア出身、15歳のシンガー、ルエルです。日本に来られてとても嬉しいです。
――ありがとうございます。今回は2度目の日本ですね。
はい、3月にPOPSPRINGに出演するために初めて来たので、今回は2度目です。戻って来られて、興奮しています。
――空港では、ファンのみなさんに大歓迎されていましたよね?
そうなんです、びっくりしました! 空港でたくさんのファンに会うことができ、たくさんサインをしたり、写真を撮ったりしました。ファンのみんなに会えて嬉しかったし、とてもスペシャルな経験でした。
――日本でのお気に入りの場所はありますか?
前回来たときに、原宿の裏通りでのショッピングが楽しくて、とても気に入りました。今回もまた行くことができて、カッコイイ洋服などを買ったり、楽しい時間を過ごせました。
――今着ている洋服も原宿で購入されたのですか?
シャツと短パンと靴はオーストラリアで買ったのですが、バッグは原宿で買いました。
――日本食は好きですか?
オー! 日本食が一番好きです! 本当に美味しい……。特に好きなのは餃子。いくらでも食べられます。日本の食事は最高です。
――続いて音楽のお話も伺いたいのですが、子供の頃からいつも歌ったり、音楽に囲まれていたのですか?
そうですね、小さな頃からいつも歌っていました。でも、その頃はただ自由に歌っていただけです。父が古き良きソウルやR&Bの素晴らしいアーティストをたくさん教えてくれたのですが、それによって音楽にどんどんハマっていきました。ギターのレッスンを始めて、その後は、あまり良いギタリストとは言えなかったので歌のレッスンにも力を入れました。好きだという気持ちから始まり、発展していき、ここまで来られたことを、とてもありがたく思っています。
――ギターを弾き、歌い、ご自身で曲づくりもされますが、曲づくりはいつ頃始めたのですか?
8歳〜11歳くらいまでは、結構酷い……、あまり良いとは言えない曲を作っていました。12歳の時に、Thiefという素晴らしいソングライターとのライティング・セッションをマネージャーがセッティングしてくれたんです。経験のあるソングライターとの共同作業によって、自分のアイディアをより洗練された方法で曲に落とし込めるようになり、その頃から曲のテーマや歌詞などが色々と出てくるようになりました。
――ギター、歌、曲づくり。どれが一番好きですか?
そうですね……その中だとギターが一番得意じゃないのでまず外れますね……(笑)。歌うことと曲づくりは、違う理由からどちらも好きです。レスポンスが返ってくるオーディエンスの前で歌ったり、パフォーマンスを行うと最高の気分を味わうことができます。曲づくりは、自分が考えていること、問題や悩みなどを曲という形態で表現することができて、その作業では自分の問題と向き合うこともできてセラピーのようだったりするのが素晴らしいと思っています。やはり選べないですね。どちらも大好きです。
――曲をつくる時は、自分が経験したことや想像がベースになっているのですか?
(想像も)少しありますね……。自分が経験したことをベースに曲をつくりたいと思っています。自分に嘘がない歌詞を書くのが好きです。自分の中から出来てきた気持ちだと、楽に感情移入することができるんです。テーマによっては他の人の気持ちになって作ることもあります。15歳なのでまだ人生経験がそこまでないので、全てのことについて自分の経験を基に書くことは難しいですからね。
――お父さんに教えてもらったソウルやR&Bを聴いて育ったと先ほど言っていましたが、その中で特にハマったアーティストを教えていただけますか?
ビル・ウィザーズ、スティーヴィー・ワンダー、ジャズのデイヴ・ブルーベック、新しめだとエイミー・ワインハウス、あとはローリン・ヒルなど、たくさんいますね。
――バンドを組みたいと思ったことはありましたか?
同じくらいの年の友達で楽器をプレイしたり歌ったりする人がまわりにいなかったので、あまり考えたことはなかったですね。良いチームに恵まれ、全てのことを自分でやっているわけじゃないので、ソロ・ミュージシャンだけど(バンドを組んでいるのと)同じような感じなのかなとは思っています。
――本当に素敵な歌声ですが、エルトン・ジョンもあなたのファンだそうですね?
ありがとうございます。そうなんです、本当に驚きました。彼がご自身のラジオ番組で「Don’ t Tell Me」をかけてくれたと聞いたのですが、信じられませんでした。両親が特に好きなミュージシャンの一人だし、小さな頃から家でよく流れていたので。そんな方が僕の音楽を好きだと言ってくれているなんて、本当にすごいことですよね。シドニーでお会い出来たのですが、とても優しくて、寛大な方で、(僕のことを)褒めてくださいました。
――EP『Ready』が日本でもリリースされました。収録されている楽曲は、この作品用に書いたのですか? それとも、これまで書きためていた曲の中から選んだのですか?
12歳の頃から曲を書いているので、この作品では、アーティストとして、ソングライターとしてのこれまでの成長過程を感じて頂けると思います。曲づくりのために何回かLAに行き、結果35曲を書き、その中からEP用に5曲に絞りました。
――5曲に絞るのは大変でしたか?
とても大変でした。EPには入らなかった曲ですごく好きな曲もたくさんあったので手放すのが辛かったです。でも、次のアルバムなのか、今後のシングルとしてなのか、なんらかの形で発表できたらと思っています。お蔵入りにならないことを願います。
――レコーディングはどのくらいかかりましたか?
学校に行きながら、1日に1曲をレコーディングして、数週間で終わりました。曲を作っている時間の方が圧倒的に長かったですね。
――曲づくりは結構大変だったのですね。
そうですね、知らない人と部屋に入って曲をつくるというのが少しプレッシャーでした。「今日中に曲をつくらないと1日を無駄にしたことになる」という(追い込まれた)状況のように思えてしまって。実際はそんなことはなかったのですが……。ただ、何もない状態から作り出さなければならない曲づくりの方が、レコーディングよりも確実に大変だと思いますね。
――曲づくりをしている時の面白いエピソードがあれば、お話しいただけますか?
EPに収録されている「Not Thinkin’ Bout You」のライティング・セッションはなかなかユニークでした。キャンセルしたのがうまく伝わっていなかったのかトリプル・ブッキングをしてしまい、予定よりも3〜4人多く人が来てしまいました。本来2人で作ろうとしていたのですが、部屋の中には6〜7人いました(笑)。どうしていいのかわからなくて、でも帰ってもらうのもなんだし、お互いに顔見知りだったのでセッションを始めたんです。シンプルなメロディーからスタートし、みんなで歌詞のアイディアを出し合い、その結果EPの中で特に好きな曲のひとつになりました。とても楽しい曲に仕上がったし、作っている時も楽しかったです。
――素晴らしい化学反応が起きたのですね。
そうですね(笑)。
――今後コラボしてみたい人はいますか?
たくさんいます。R&Bやラップのアーティストなど、最近聴いているアーティストとは全員コラボしてみたいですね。フランク・オーシャンは素晴らしいし、レックス・オレンジ・カウンティー、ビリー・アイリッシュ。タイラー・ザ・クリエイターは、この世で最高のアーティストの一人だと思っています。いつかコラボできたら、夢のようですね。
――今、一番好きな曲は何ですか?
選ぶのが難しいですが……ジャズミン・サリヴァンの「Forever Don’ t Last」です。
――音楽以外ではどんなことをするのが好きですか?
スポーツをするのが好きで、サーフィンは大好きです。僕が住んでいるオーストラリアのシドニーのビーチはサーフィンをするのに最高なので、よく行きます。バスケットボールもよくプレイします。あとは、サッカーも好きだし、スポーツは全般的に好きですね。
――それでは最後に、今後の予定とメッセージをお願いします。
まだEPを1枚しかリリースしていないので、フル・アルバムを出して、その後もたくさんアルバムをつくりたいです。日本が大好きなので、ジャパン・ツアーを行いたいと思っています。また是非日本に戻ってきたいです!
ルエル

なお、今回はこのインタビューの模様を収めた音声はこちらから。
取材・文=岡村有里子 撮影=三輪斉史

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