2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura

2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura

【Gargoyle ライヴレポート】
『美しき時代』
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST

2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Ken Shimamura
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
2018年9月6日 at TSUTAYA O-EAST 撮影:Fumiko Yanai
 1987年の結成以来、毎年ライヴ活動を欠かすことなく、積み重ねたライヴ本数は実に1410本。ここまで何度かメンバーチェンジはあったものの、2001年11月にKIBA(Vo)、TOSHI(Ba)、KATSUJI(Dr)、KENTARO(Gu)の4人編成になってからは誰ひとり欠けることなく、まさに“ライヴハウスの帝王”の名を欲しいままにしてきたGargoyle。それがずっと続くものだと、我々は勝手に何の疑いもなく思っていた。

 この日を最後に、KIBAを除くメンバー3人がバンドから脱退。約17年間続いた上記編成でのGargoyleに終止符が打たれた。平成最後の年となる今年は、安室奈美恵の引退という一大トピックの他、さくらももこさんの訃報、タッキー&翼の解散(滝沢秀明は年内引退)など、エンタメ業界では残念なニュースが続いているが、昭和最後の年の前後がそうであったように、時代の節目とはそういうものなのだろう。しかし、解散ではないとはいえ、まさかGargoyleもそこに名を連ねようとは考えてもみなかった。はっきり言って、1980年代後半からライヴシーンを見続けてきた身にとってGargoyleがこのメンバーでなくなることは、今年一番の衝撃的な事件である。

 TSUTAYA O-EASTに到着すると、開場時間を待つファンが会場前の道路にはみ出すほどで、いきなり彼ら彼女らの熱量を実感。この4人でのGargoyleの見納めだ。いつも以上に前のめりになるのも無理はない。オープンするとフロアーは当然のことすし詰め状態。30年間ずっと見続けてきたと思しき観客はもちろん、若い世代や男性も少なくない印象で、オーディエンスの幅広さにもGargoyleのキャリアを感じることができた。

 関係者席となっていた2階もいつも以上に人が多い。特に過去どこかでGargoyleと対バンしたと思われるバンドマンが多い感じで、これもまた長年ライヴを重ねてきたGargoyleならではのことであったのだろう。そんなともに美しい時代を彩ってきた盟友たちも見守る中、開演時間をそれほど押すことなく、SEが鳴り響き、本編が始まった。

 メンバー4人、それぞれにデザインは異なるものの、トップスもボトムも白。すなわち、白装束でステージに現れた。矢吹 丈よろしく、真っ白に燃え尽きるという意味を読み取ることもできようが、まず死に装束を連想したのは筆者だけであるまい。さながら切腹に臨む武士のような心境だったのだろうか。それもまたGargoyleらしかろう。あるいは、ここまでGargoyleは何ものにも染まってこなかったという意思表示だったのか。

 1曲目は最初期のナンバーで代表曲のひとつ、「HALLELUYAH」。ラストに置いてもいいのでは?とも思ったが、現体制での最後の祝祭、その幕開けに相応しいのは確かにこの楽曲だったのかもしれない。最初のMCで“自信があるのは普段のGargoyle。普通のライヴをやらせてください”とKIBAが言った通り、少なくとも本編はいつものGargoyleであった。アップチューンで始まり、ミディアム~スローを挟みつつ、観客ともコール&レスポンスで盛り上がり、“やっぱりGargoyleは激しくなくちゃ”とばかりに最後もアップテンポで締め括る。何十回も見てきたGargoyleの“ライヴの型”がそこにあった。前半は若干硬さも感じられたが、MCで笑いを誘ううちに、適度にリラックスした空気も生まれ、そこもまたいつものGargoyleであったと思う。

 今回のセットリストが各時代から満遍なく楽曲が集められていることから、もしかすると特別なライヴ感があると思われる方がいるかもしれないが、少なくともここ数年のセットリストはこんな感じである。それこそが31年間活動を継続し、ミニアルバムを含めて21枚のオリジナルアルバムを発表してきた貫禄を端的に表している。レコ発ツアーを除くライヴにおいて、Gargoyleは常にその時のオールタイムベストの選曲でステージに臨んできたのだ。

 《旅立つ日にたったひとりで良い さよならを聞いてくれ/これから誰もいなくても強がれるように心に永遠をくれ》(M5「深き流浪と果てる陽炎」)や、《ばらばら弾けた自分を探して/びりびり跡形も無く破ってゆく》(M12. カタルシス)、《形在る物よ総て……/麗しき美学の為に/DESTROY》(E・M4「DESTROY」)など、Gargoyleの世界観、その本懐、本質はかなり刹那的であること改めて感じたのも、こういう日だからであっただろう。歌詞に思いを馳せると、場内に熱気とは裏腹に若干感傷的にはなったことは素直に認めなければならない。

 本編は確かにオーディエンスの反応がいつも以上にきびきびとしていたことを除けば、ライヴそのものは普段通りではあったと思うのだが、後半、M15「Gordian knot」とラストM17「影王」で(その間奏だったと記憶しているが)KIBAがドラムセットの前に倒れ込んだシーンに、この日が現メンバーでの最後のライヴであることが表れていたようにも思う。床にしなだれかかった、と言ったほうがいいくらい、力ない感じで、あんな疲労困憊のKIBAを見たのは一体いつ以来だったろうと思うほどだった。普段通り、普通のGargoyleと言いながらも、知らず知らずに力が入っていたことは想像に難くない。

 ハイライトはアンコールでKIBAが“みんなに言いたいこと山ほどあるし、メンバーに言いたいことも山ほどあるけど、どれだけいっぱい言葉を使っても伝わらないようなものがあると思うので、それを曲で…もう1曲だけ聴いてください”と前置きして演奏された、M5「約束の地で」であったことは間違いない。《いつの日にか/もう一度生まれ変わったら/約束の地でまた会おう/何も言わないで良いよ/言葉にすれば簡単過ぎて/きっと壊れてしまうから》という惜別の内容であることもさることながら、KENTARO加入後の最初のアルバム『月の棘』収録曲ということでの思い出深さもあるだろう。ベースを弾くTOSHIとKIBAが向かい合うツーショットを見ていて、こちらもグッときたが、KIBAにはそれ以上に込み上げるものがあったのだろう。堪え切れずにステージで男泣きするKIBAは初めて見た。あれはシャウトではなく、嗚咽だった。若い頃はアーティストとしての表現方法にこだわり、ステージでひと言も話すことがないこともざらにあったKIBAが感情の赴くままに振舞っている。それはやはり、この日の重大さを物語っていた。この4人で演奏するのはこれで最後なのだ。

 さすがに泣き濡れたままで閉じてしまうのは観客も嫌だったのだろう。M5「約束の地で」で終われば完結感は強いが、それは大団円ではない。感動気なだけの日本映画ならそれもありだろうが、Gargoyleはそれじゃだめだとばかりに、“もう1回! もう1回!”と再びアンコールを催促。それに応えて登場したメンバーが披露したのはM6「死ぬこととみつけたり」だ。《行くも帰るも地獄なら/見事散ってみせましょう/死ぬこととみつけたり》。これが正解。Gargoyle現体制の締めには、この激しさと潔さが相応しかったと思う。

 最後の最後、KENTAROが良いことを言った。“4人それぞれ別にはなりますけど、今までひとつだったGargoyleが4つになるくらいの気持ちでおってくれたらいいかなと思います”。メンバー全員、4半世紀にわたってGargoyleだったのだ。ここで一旦区切りが付いたわけだが、そのスピリッツは今後どこに居ようと、何をしようと失われるはずもない。Gargoyleを継続するKIBAはもちろんのこと、今回脱退したメンバーもそれぞれに持ち場を堅持し、研鑽を積むことで、みんなの中で美しき時代は輝き続けるのである。このライヴは終わりの終わりではあったかもしれないが、始まりの始まりもまたすぐそこに控えている。

撮影:Ken Shimamura 、Fumiko Yanai/取材:帆苅智之


セットリスト

  1. 1.HALLELUYAH
  2. 2.S.L.A.
  3. 3.完全な毒を要求する
  4. 4.FIRE KING
  5. 5.深き流浪と果てる陽炎
  6. 6.B・B
  7. 7.邪悪
  8. 8.ガキ帝國
  9. 9.crumbling roar
  10. 10.只一筋に往く
  11. 11.流転の世にて
  12. 12.カタルシス
  13. 13.VIVA!-aso-VIVA!
  14. 14.ジェットタイガー
  15. 15.Gordian knot
  16. 16.HUNTING DAYS
  17. 17.影王
  18. <ENCORE1>
  19. 1.BALA 薔薇 VARA
  20. 2.野蛮回路
  21. <ENCORE2>
  22. 1.死に至る傷
  23. 2.DESTROY
  24. 3.約束の地で
  25. <ENCORE3>
  26. 死ぬこととみつけたり
Gargoyle プロフィール

1987年結成、大阪出身のメタル・バンド。1989年6月に1stシングル「蠢」、同年10月には1stアルバム『禊』を発表。荒廃した世界観を表現した歌詞と骨太で荘厳なサウンド、また「ヴィジュアル系の先駆者」と称される派手なコスチュームで人気を博し、渋谷公会堂ワンマン・ライヴは度々ソールド・アウトを記録した。1993年4月、VIDEO『タントラ・マントラ』で<日本コロムビア>よりメジャー・デビュー。その翌月に4thアルバム『天論』を発売した他、11月にはロンドン公演を敢行。1995年5月発表のインディーズ時代の音源を収録したCD-BOX『異人伝』は予約のみで完売。ヴィジュアル系のインディーズバンドがこぞってメジャー進出する中、翌年6月にリリースしたベスト・アルバム『borderless』をもってインディーズ・シーンに復帰する。その後もコンスタントに作品をリリースし続け、2012年7月には結成25年を記念したセルフカバー・アルバム『虹融合』を発表。日本ハードロック・シーンの草分け的存在として、現在に至るまで精力的に作品制作、ライヴ活動を続けている。また、1998年12月大晦日、11年のキャリアで発表した全93曲を一夜で演奏する前代未聞のオールナイト・ライヴ『終わりのはじまり'98全曲制覇』を神戸チキンジョージにて開催したり、“Battle Gargoyle”と名乗って激しい楽曲のみで構成するライヴを行うなど、貪欲なまでに自分達が楽しめるライヴを展開していることも特筆すべきところだ。Gargoyle オフィシャルHP

OKMusic編集部

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