【ラストライブ直前対談:1】ベビレ
高見&渡邊×鶴「いつも楽しく終わっ
てるので、笑って終われるといいね」
ベイビーレイズJAPANが、2018年9月24日をもってグループを解散する。結成から6年間にわたり突っ走ってきたメンバー5人の側には、様々なスタッフ、アーティスト、虎ガー(ファン)達の姿があった。山中湖でのラストライブ<全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)>までのこり一週間となった今、BARKSではベイビーレイズJAPANのメンバーと、彼女たちに楽曲提供を行なってきたアーティスト達との対談を全3回にわけて掲載していく。
第1回はベイビーレイズJAPAN高見奈央&渡邊璃生と、スリーピースバンド・鶴との対談。ベビレの解散発表後、鶴の3人がベビレメンバーと直接話をするのはこれが初となった。グループ初期から彼女たちを見守ってきた鶴の3人と、なおすけ&りおトンのトークは終始ホットでユーモラスな空気の中進んでいった。
◆ベイビーレイズJAPAN(高見奈央、渡邊璃生)、鶴 写真
■鶴の曲を歌わないといけないのに、ついついベビレの曲を口ずさんでしまうっていう。“あっちこっちそっちどっち”(恋はパニック)って言っちゃう感じでしたね。(秋野温)
——まず、最初に解散を発表してしばらく経った現在の心境からお聞かせください。
高見奈央(以下、高見):実感がないですね。<最高雷舞>のリハーサルも始まってるんですけど、普通のワンマンライブのリハをやってる気分なんですよ。夢に解散ライブがでてくるんですけど、それもすごく楽しくて。寂しい気持ちが全くない夢なので、本当にいまだに解散するのかな?っていう感じですね。
渡邊璃生(以下、渡邊):ラストライブのリハーサルとか、セットリストや演出をどうするかを考えることでいっぱいいっぱいの状況なので、感傷に浸る時間は少ないんですけど、ふとした時に、あと何日で終わりなんだなってしんみりした気持ちになったりしてます。
——鶴の皆さんさんは解散を知ってどう感じました?
笠井快樹(以下、笠井):最初に聞いたのは3人一緒にいるときだったので、大騒ぎして。でも、本当に終わる感じがしなくて。もしかしたら、ラストライブで「ベイビーレイズワールドです!」って新グループを立ち上げるんじゃないかと今でも思ってます(笑)。
▲秋野温(鶴)
秋野温(以下、秋野):僕は想像したことはないわけではなく、いつかは……って考えたこともあったし、もっと早い段階で考えてたこともあって。それこそ、武道館を目指す時期から関わっているので、常にもしかしたらと思っていたので、とうとうこの日が来てしまったかっていう気持ちです。これから先、どうなっていくんだろうなっていう楽しみもあるけど、純粋にさみしいなっていう気持ちの方が強いかな。最初に聞いたときは、リハーサル中だったんですけど、ショックでギターが手につかなくて。全然歌えませんでした。
笠井:ミスが多かったな。
神田雄一朗(以下、神田):動揺が出てた。
秋野:鶴の曲を歌わないといけないのに、ついついベビレの曲を口ずさんでしまうっていう。“あっちこっちそっちどっち”(恋はパニック)って言っちゃう感じでしたね。
高見:あはははは。そうだったんですね。
神田:皆さん知ってると思うんですが、うちの奥さんが熱烈でガチのファンなので、この話を聞いたときに、直接会った時に伝えるか、先に電話で伝えるか、すごく悩んで。会った時に伝えたら落ち方が半端ないだろうなと思って、先にラインで送ったら、既読になって返信がなかったんですね。これはちょっとやばいぞ、かなり落ちてるなと思って。夜の11時くらいに家に帰ったら、案の定、落ちてて。「大丈夫だった?」って聞いたら、「ひとしきり泣いた後です」って。心の支えを失ったみたいな感じでした。玄関入ってすぐの扉に過去のポスターやチラシが全部入ってるので。
秋野:サイン入りだよね。一番最初に俺らが会った時にサインをもらったやつ。
神田:そうそう。だから、自分も落ち込んだし、夫婦で凹んだっていう感じですね。
高見:変な言い方ですけど、そういう言葉を聞くと嬉しいですね。
——今日、直接会った時に言おうと思ってたことありますか?
▲高見奈央(ベイビーレイズJAPAN)
高見:発表後に会うのは初めてですよね。
秋野:そうだね。メンバーはどういう状態でいるのかな?と思ってたんだけど、さっき、事務所のビルの下でリコピン(大矢梨華子)にも会いましたけど、みんな、さらっとしてるというか。
高見:あはははは。へらへらしてますよね。
秋野:いろいろ考えることも多いかと思いますけども、本当になんでかなって。発表されている通りなんだろうけど、どういう心境の変化があったのかが聞きたいかな。
高見:同じことになっちゃうかもしれないんですけど、去年、 野外ワンマン3連戦が終わって、5周年という節目もあって。そこからの<「EMOTIONAL IDOROCK FES. 2017」 ~僕らはここにいる!~>開催だったので、みんなでこれからどうしていくかっていう話が多くなってる期間中だったんですよ。
渡邊:年末にご一緒した時ですね。
高見:そこでメンバーみんなで話してて。グループ活動を続けていくのかどうか。個人活動をしたいっていうメンバーもいるので結構揺れ動いてたんですけど、グループをやりながらだと中途半端になっちゃうので、だったらここで解散して、それぞれの道を頑張っていこうよっていう話になりました。
秋野:それは、みんな残念だけど、それぞれがやりたいことを尊重しようっていうことなのかな。
高見:グループをやってるからわかると思うんですけど、グループって一人ではできないじゃないですか。
——鶴は結成15周年を迎えましたが、一度も解散を話し合ったことはないですか?
秋野:今のところ、バンドをどうするかっていう話になったことはないね。ただ、デビューの時とか、メジャーのレーベルとの契約が終わって自主レーベルを始める時とか、節目節目でこれからどうしようかっていう話はしてますね。それも“それぞれ新しい方向へ”というよりは、鶴としてどうしようかって考えてた。おかげで。でもね、ベビレはそれぞれが活躍できる場があるからね。例えば、俺が急に役者を始めるって言っても……。
神田:1回だけ舞台をやったことあるよね。1回しかないけど。っていうことは、そういうことだよね(笑)。
秋野:あははは。もしかしたら誰かが海外行きたいとか言い出したらわからないけど。そういうメンバー内の尊重がありつつなのかなって思うけど。
高見:鶴さんの結成15周年の日に一緒にいた時も話には出ていたので、続けることってすごいなって感じてました。
神田:でも、なおすけが21歳でりおトンが18歳でしょ。俺らが鶴を始めたのが21くらいだもんね。その年齢から始めたバンドが続いてるってことだから。
秋野:そう。俺らからしたらスタートの年だから。
神田:スタートがベビレを5年間やってきたいまのみんなの状態っていうのは、俺らのハタチくらいの頃とはレベルが違いすぎて、なんかすみません!みたいな。いまの二人は、俺らの27〜8の頃の感じ。
秋野:10代後半はまだエアガンで遊んでたからね(笑)。バイトもせずに河原に行って、エアガンで遊んでた。
笠井:バイトしないでエアガンで遊んでたのは君らだけだから。俺がバイトで稼いだお金を全部、二人に持って行かれたんだから。
神田:同級生だからね。やっぱり好きだったんだな、俺らのこと。
高見:あははははは。愛が伝わってきますね。
——(笑)先ほどポスターにサインしてもらった話がありましたが、最初の出会いを覚えてますか?
渡邊:直接、お会いしたのは つるとんたん(うどん店)ですね。
第1回はベイビーレイズJAPAN高見奈央&渡邊璃生と、スリーピースバンド・鶴との対談。ベビレの解散発表後、鶴の3人がベビレメンバーと直接話をするのはこれが初となった。グループ初期から彼女たちを見守ってきた鶴の3人と、なおすけ&りおトンのトークは終始ホットでユーモラスな空気の中進んでいった。
◆ベイビーレイズJAPAN(高見奈央、渡邊璃生)、鶴 写真
■鶴の曲を歌わないといけないのに、ついついベビレの曲を口ずさんでしまうっていう。“あっちこっちそっちどっち”(恋はパニック)って言っちゃう感じでしたね。(秋野温)
——まず、最初に解散を発表してしばらく経った現在の心境からお聞かせください。
高見奈央(以下、高見):実感がないですね。<最高雷舞>のリハーサルも始まってるんですけど、普通のワンマンライブのリハをやってる気分なんですよ。夢に解散ライブがでてくるんですけど、それもすごく楽しくて。寂しい気持ちが全くない夢なので、本当にいまだに解散するのかな?っていう感じですね。
渡邊璃生(以下、渡邊):ラストライブのリハーサルとか、セットリストや演出をどうするかを考えることでいっぱいいっぱいの状況なので、感傷に浸る時間は少ないんですけど、ふとした時に、あと何日で終わりなんだなってしんみりした気持ちになったりしてます。
——鶴の皆さんさんは解散を知ってどう感じました?
笠井快樹(以下、笠井):最初に聞いたのは3人一緒にいるときだったので、大騒ぎして。でも、本当に終わる感じがしなくて。もしかしたら、ラストライブで「ベイビーレイズワールドです!」って新グループを立ち上げるんじゃないかと今でも思ってます(笑)。
▲秋野温(鶴)
秋野温(以下、秋野):僕は想像したことはないわけではなく、いつかは……って考えたこともあったし、もっと早い段階で考えてたこともあって。それこそ、武道館を目指す時期から関わっているので、常にもしかしたらと思っていたので、とうとうこの日が来てしまったかっていう気持ちです。これから先、どうなっていくんだろうなっていう楽しみもあるけど、純粋にさみしいなっていう気持ちの方が強いかな。最初に聞いたときは、リハーサル中だったんですけど、ショックでギターが手につかなくて。全然歌えませんでした。
笠井:ミスが多かったな。
神田雄一朗(以下、神田):動揺が出てた。
秋野:鶴の曲を歌わないといけないのに、ついついベビレの曲を口ずさんでしまうっていう。“あっちこっちそっちどっち”(恋はパニック)って言っちゃう感じでしたね。
高見:あはははは。そうだったんですね。
神田:皆さん知ってると思うんですが、うちの奥さんが熱烈でガチのファンなので、この話を聞いたときに、直接会った時に伝えるか、先に電話で伝えるか、すごく悩んで。会った時に伝えたら落ち方が半端ないだろうなと思って、先にラインで送ったら、既読になって返信がなかったんですね。これはちょっとやばいぞ、かなり落ちてるなと思って。夜の11時くらいに家に帰ったら、案の定、落ちてて。「大丈夫だった?」って聞いたら、「ひとしきり泣いた後です」って。心の支えを失ったみたいな感じでした。玄関入ってすぐの扉に過去のポスターやチラシが全部入ってるので。
秋野:サイン入りだよね。一番最初に俺らが会った時にサインをもらったやつ。
神田:そうそう。だから、自分も落ち込んだし、夫婦で凹んだっていう感じですね。
高見:変な言い方ですけど、そういう言葉を聞くと嬉しいですね。
——今日、直接会った時に言おうと思ってたことありますか?
▲高見奈央(ベイビーレイズJAPAN)
高見:発表後に会うのは初めてですよね。
秋野:そうだね。メンバーはどういう状態でいるのかな?と思ってたんだけど、さっき、事務所のビルの下でリコピン(大矢梨華子)にも会いましたけど、みんな、さらっとしてるというか。
高見:あはははは。へらへらしてますよね。
秋野:いろいろ考えることも多いかと思いますけども、本当になんでかなって。発表されている通りなんだろうけど、どういう心境の変化があったのかが聞きたいかな。
高見:同じことになっちゃうかもしれないんですけど、去年、 野外ワンマン3連戦が終わって、5周年という節目もあって。そこからの<「EMOTIONAL IDOROCK FES. 2017」 ~僕らはここにいる!~>開催だったので、みんなでこれからどうしていくかっていう話が多くなってる期間中だったんですよ。
渡邊:年末にご一緒した時ですね。
高見:そこでメンバーみんなで話してて。グループ活動を続けていくのかどうか。個人活動をしたいっていうメンバーもいるので結構揺れ動いてたんですけど、グループをやりながらだと中途半端になっちゃうので、だったらここで解散して、それぞれの道を頑張っていこうよっていう話になりました。
秋野:それは、みんな残念だけど、それぞれがやりたいことを尊重しようっていうことなのかな。
高見:グループをやってるからわかると思うんですけど、グループって一人ではできないじゃないですか。
——鶴は結成15周年を迎えましたが、一度も解散を話し合ったことはないですか?
秋野:今のところ、バンドをどうするかっていう話になったことはないね。ただ、デビューの時とか、メジャーのレーベルとの契約が終わって自主レーベルを始める時とか、節目節目でこれからどうしようかっていう話はしてますね。それも“それぞれ新しい方向へ”というよりは、鶴としてどうしようかって考えてた。おかげで。でもね、ベビレはそれぞれが活躍できる場があるからね。例えば、俺が急に役者を始めるって言っても……。
神田:1回だけ舞台をやったことあるよね。1回しかないけど。っていうことは、そういうことだよね(笑)。
秋野:あははは。もしかしたら誰かが海外行きたいとか言い出したらわからないけど。そういうメンバー内の尊重がありつつなのかなって思うけど。
高見:鶴さんの結成15周年の日に一緒にいた時も話には出ていたので、続けることってすごいなって感じてました。
神田:でも、なおすけが21歳でりおトンが18歳でしょ。俺らが鶴を始めたのが21くらいだもんね。その年齢から始めたバンドが続いてるってことだから。
秋野:そう。俺らからしたらスタートの年だから。
神田:スタートがベビレを5年間やってきたいまのみんなの状態っていうのは、俺らのハタチくらいの頃とはレベルが違いすぎて、なんかすみません!みたいな。いまの二人は、俺らの27〜8の頃の感じ。
秋野:10代後半はまだエアガンで遊んでたからね(笑)。バイトもせずに河原に行って、エアガンで遊んでた。
笠井:バイトしないでエアガンで遊んでたのは君らだけだから。俺がバイトで稼いだお金を全部、二人に持って行かれたんだから。
神田:同級生だからね。やっぱり好きだったんだな、俺らのこと。
高見:あははははは。愛が伝わってきますね。
——(笑)先ほどポスターにサインしてもらった話がありましたが、最初の出会いを覚えてますか?
渡邊:直接、お会いしたのは つるとんたん(うどん店)ですね。
秋野:最初の曲「SMILE」を書かせてもらったときは、会ってない状態で。そのあと、ライブを見に行かせてもらって。下北沢GARDENだったかな。そこで、「SMILE」がライブでどんな風になってるんだろうって遊びに行かせてもらった時に、楽屋でちょろっと挨拶して。そのあと、ちゃんと面識を持ったのは、つるとんたんの直談判企画。(※動画シリーズ『虎ノ門列伝』#56)
高見:その節はご迷惑をおかけしました(笑)、うちのりおトンが。
渡邊:すみませんでした!
秋野:全然全然。あれは後世にも語り継がれる名シーンになってるでしょ。
神田:あの頃、12〜13歳くらいでしょ。中2だったら記憶にあるよね。
渡邊:覚えてます! 今日みたいに対面して、つるとんたんを食べながら直談判するっていう企画で、ちょうどいまと同じく、笠井さんが目の前にいて。うどんにかける胡麻をずっと擦ってました。
▲笠井快樹(鶴)
笠井:本当にお姉さんになったんですね〜。ゴマすってないもんね、今。
渡邊:そうですね。でも、胡麻があればいつでも擦ります。
——(笑)初対面の二人はどんな印象でした?
秋野:りおトンは不思議キャラ。
笠井:俺、その時も言ったけど、「手に負えないな」って思いましたね。
秋野:うちのバンドではあたりが良いというか、どんな人と会っても、うまいこと受け入れて、扱えるタイプの彼が、りおとんを目の前にして、「扱いきれねー」って。
高見:(拍手)すごい! 勝ったね、りおとん。
秋野:そういうキャラだったよね。
渡邊:でも、胡麻を受け取ってくださったので。
笠井:擦り切った胡麻をね。通じ合えた気がした(笑)。
秋野:なおすけは当時から今に至るまで、いい意味で変わってない。ずっとパワフルスカッシュガールを地でいってるな〜みたいな。どんどんパワフルさが増して、肝っ玉お母さんになってるのかな。
神田:最近はお母さんみたいだよね。でも、そう思いきや、意外と一番乙女だっていう。そこが良いところですよって嫁からも聞いてます。
高見:恥ずかしい(笑)。
——グループとしては何か変化や成長を感じてます?
秋野:最初の頃は、僕も勝手なアイドル像があったし、直接会った時も当時はみんなもっともっと若くて、大人に囲まれてる中で、何に対しても全力でキャッキャしてるっていう。ガンバってんだなっていうイメージがあったんですよ。でも、この5年くらい付き合ってきて、近くで見るたびに、この若さで酸いも甘いも味わった強さを感じるようになってきましたね。
——ベビレにとっては鶴はどんな存在ですか?
高見:本当にお兄ちゃんですね。ライブの煽り方とか、立ち振る舞いとかを見て勉強したり。昨年末のエモフェスでも、自分たちもライブの経験を重ねて知っていくたびに、鶴さんのライブって本当にすごいなって思うようになってきて。虎ガーさんがすぐに鶴さんの雰囲気に変わる。あの、ノリやすい空気にしてるライブを見て、その時は、いつかこういうライブができるのかなって思ってました(苦笑)。本当にいろんなことを学ばせてもらいましたね。
渡邊:私たちがベイビーレイズJAPANに改名する前からずっとずっとお世話になっていて。しかも、楽曲提供もたくさんしていただいて。本当に虎ガーさんも鶴さんの楽曲が大好きですし、ライブでコラボさせていただいたり、対バンさせていただく度に、虎ガーさんも喜んでくださっていて。いまのベイビーレイズJAPANを作り上げるにあたって、私が言うのもおこがましいんですけど、本当に必要不可欠な存在でしたし、感謝しています。
秋野:ありがとうございます。
笠井:……コメントまでお姉さんになったね〜。
神田:こんなに成長して。本当に幸せになって欲しい。
高見:あははははは。親戚のお兄さんみたいになってる。
◆インタビュー(2)へ
高見:その節はご迷惑をおかけしました(笑)、うちのりおトンが。
渡邊:すみませんでした!
秋野:全然全然。あれは後世にも語り継がれる名シーンになってるでしょ。
神田:あの頃、12〜13歳くらいでしょ。中2だったら記憶にあるよね。
渡邊:覚えてます! 今日みたいに対面して、つるとんたんを食べながら直談判するっていう企画で、ちょうどいまと同じく、笠井さんが目の前にいて。うどんにかける胡麻をずっと擦ってました。
▲笠井快樹(鶴)
笠井:本当にお姉さんになったんですね〜。ゴマすってないもんね、今。
渡邊:そうですね。でも、胡麻があればいつでも擦ります。
——(笑)初対面の二人はどんな印象でした?
秋野:りおトンは不思議キャラ。
笠井:俺、その時も言ったけど、「手に負えないな」って思いましたね。
秋野:うちのバンドではあたりが良いというか、どんな人と会っても、うまいこと受け入れて、扱えるタイプの彼が、りおとんを目の前にして、「扱いきれねー」って。
高見:(拍手)すごい! 勝ったね、りおとん。
秋野:そういうキャラだったよね。
渡邊:でも、胡麻を受け取ってくださったので。
笠井:擦り切った胡麻をね。通じ合えた気がした(笑)。
秋野:なおすけは当時から今に至るまで、いい意味で変わってない。ずっとパワフルスカッシュガールを地でいってるな〜みたいな。どんどんパワフルさが増して、肝っ玉お母さんになってるのかな。
神田:最近はお母さんみたいだよね。でも、そう思いきや、意外と一番乙女だっていう。そこが良いところですよって嫁からも聞いてます。
高見:恥ずかしい(笑)。
——グループとしては何か変化や成長を感じてます?
秋野:最初の頃は、僕も勝手なアイドル像があったし、直接会った時も当時はみんなもっともっと若くて、大人に囲まれてる中で、何に対しても全力でキャッキャしてるっていう。ガンバってんだなっていうイメージがあったんですよ。でも、この5年くらい付き合ってきて、近くで見るたびに、この若さで酸いも甘いも味わった強さを感じるようになってきましたね。
——ベビレにとっては鶴はどんな存在ですか?
高見:本当にお兄ちゃんですね。ライブの煽り方とか、立ち振る舞いとかを見て勉強したり。昨年末のエモフェスでも、自分たちもライブの経験を重ねて知っていくたびに、鶴さんのライブって本当にすごいなって思うようになってきて。虎ガーさんがすぐに鶴さんの雰囲気に変わる。あの、ノリやすい空気にしてるライブを見て、その時は、いつかこういうライブができるのかなって思ってました(苦笑)。本当にいろんなことを学ばせてもらいましたね。
渡邊:私たちがベイビーレイズJAPANに改名する前からずっとずっとお世話になっていて。しかも、楽曲提供もたくさんしていただいて。本当に虎ガーさんも鶴さんの楽曲が大好きですし、ライブでコラボさせていただいたり、対バンさせていただく度に、虎ガーさんも喜んでくださっていて。いまのベイビーレイズJAPANを作り上げるにあたって、私が言うのもおこがましいんですけど、本当に必要不可欠な存在でしたし、感謝しています。
秋野:ありがとうございます。
笠井:……コメントまでお姉さんになったね〜。
神田:こんなに成長して。本当に幸せになって欲しい。
高見:あははははは。親戚のお兄さんみたいになってる。
◆インタビュー(2)へ
■「少しだけ」が好きで、歌うたんびに泣いちゃうんですよ。(高見奈央)
■「ロックオンダーリン」が好きです。ガツガツした肉食系の感じがあって。(渡邊璃生)
——改めて鶴が提供した楽曲についてお伺いしたいんですが。
秋野:「SMILE」「恋はパニック」「ロックオンダーリン」「勇気の唄」「Tiger Soul」「少しだけ」「冬の魔法」「スパイラル」「ハッピーエンドレス」と9曲か。俺らがセルフカバーアルバム出せるくらいやらせてもらいましたね。
——「SMILE」(※3rdシングル「JUMP」収録)にはどんな思い出がありますか?
秋野:最初のシングルを聴かせてもらって、僕なりにライブでちょうど良い感じの熱量を突っ込んだつもりなんですよ。僕、もともと自分のバンドでもそうなんですけど、最終的に、幸せな気持ちになれるっていうのが、音楽のゴール地点に置いておきたくて。表現方法はどんなジャンルでもいいんですけど、最終的には、音楽を使って「ああ、今日はよかった。幸せで泣いちゃいそう」みたいな気持ちにしたいなって。そういう、自分たちの曲を書くのと同じノリでベイビーレイズにも書かせてもらって。でも、直でライブを見にいったときに、楽曲の熱量じゃなく、本人たちの熱量が思ってた以上にすごかった。だから、一番最初のライブを見た時は、「SMILE」はちょっと弱すぎたかな、もっと熱い方がいいかなって思った記憶がありますね。でも、ベイビーレイズのイケイケな熱さの裏側には、最終的には虎ガーを楽しませたいとか、笑顔にしたいっていう空気にゴールしているので、「SMILE」との親和性というか。ちゃんと着地させてもらってるなって思います。
高見:あれが2013年ですよね。昔から応援してくださってる虎ガーさんも、最近ベビレを知ったよっていう方もみんな踊ってくれる、今でも色褪せない人気曲になってますね。
——ベビレのお二人としては、思い入れの強い楽曲はどれでしょうか。
高見:めっちゃ個人的には「少しだけ」(※2ndアルバム『ニッポンChu!Chu!Chu!』収録)がすごく好きで、歌うたんびに泣いちゃうんですよ。当時、どうしたら武道館にいけるんだろうっていう、終わりがない道を歩いてて。武道館前のもどかしい気持ちが表されてる曲だし、リカちゃんと二人で歌うところでは、リカちゃんとの思い出が蘇ってきて、リカと一緒に歌うと絶対に泣くんですよね。
▲渡邊璃生(ベイビーレイズJAPAN)
渡邊:私は「ロックオンダーリン」(※1stアルバム『自虎紹介』収録)がすごい好きです。恋の曲なんですけど、それ以前の「恋はパニック」(※6thシングル)はふわふわしてて、ちょっとエッチな感じの歌詞だったんですけど、「ロックオンダーリン」はガツガツした肉食系の感じがあって。あと、個人的に『うる星やつら』が好きなので、サビの部分がパロディになってるところも好きです。
秋野:もろパロってるからね。俺らはいろいろあるな〜。ありすぎちゃって。
神田:自分たちの曲よりエピソードが浮かぶな。
笠井:京都で対バンした時のインパクトがすごかったね。虎ガーさんがバンドへの食いつき方がすごくてびっくりした。ベイビーレイズはバンドなんだなって思い知らされた気がした。
秋野:「TIGER SOUL」(※1stアルバム『自虎紹介』収録)を生バンドで始めたやった時だよね。
高見:楽しかったですね〜。京都は思い出に残ってますね。
神田:ライブ終わって、すぐに帰っちゃったやつだよね。次があるからって。
秋野:俺らのライブが終わって楽屋に戻ったら、もう誰もいなくて。さみしーって(笑)。
高見:あはははは。そうでしたそうでした。懐かしい。
▲神田雄一朗(鶴)
神田:ベイビーレイズの楽曲の演奏レコーディングを鶴がやることも多かったんだけど、そのレコーディングもすごい勉強になったな〜。自分らのバンドじゃない、ベイビーレイズに提供する曲のサウンドとかっていうのをちょっと考える頭が変わるんですよね。同じ提供でも、例えば堀江さん楽曲はガッツガツのキレッキレの曲がくるじゃない? そういうのと並んだ時に、いつも鳴らしてる音よりも切れ味鋭いサウンドを鳴らした方がいいんじゃないかとか、もっとエッジが立った音の方がいいんじゃないかとか。そこで俺らもちょっと成長させてもらって、自分たちのレコーディングにフィードバックしてっていうことがあったので、純粋に同じ表現する人として、勉強になります! みたいな気持ちもありました。同業者というか、切磋琢磨してきた仲間っていう感じもあって。
高見:ありがとうございます。そんなことを言っていただけて嬉しいです。
笠井:あと、デモで秋野が歌ってた曲が、急に女の子たちの声になったときのきらびやかさと言ったらないよね。
神田:それを聴いた後にまた秋野に戻った時の虚しさ! 男の渋い声で「少しだけ泣いてもいいですか」ってなるから。
秋野:「恋はパニック」のデモを歌ってるときとか、自分でも気持ち悪くないかな? って。
笠井:「お願いよ、ダーリン」とか言ってるんだもんね。
渡邊:あははは。聞きたい。
高見:本当にセルフカバー集を出してもらいたいですね。アッチーさんの中で、ここはこの子が歌った方がいいだろうなっていうのと、違ったディレクションになった時ってどう思うんですか?
秋野:びっくりかな。歌割りまでは決めずに渡すから。とはいえ、ここはこの子かなってイメージしながら書いてはいて。最近だと、「スパイラル」(最新アルバム『THE BRJ』収録)の間奏明けの“君の悲しみに”をりおトンが歌い出した時に、おお、りおトンがきた!って。すごい予想外のところからパンチが飛んできたので、逆に感動しました。
渡邊:私もあそこはすごい好きで、自分も歌えてすごく嬉しかったです。去年末に「スパイラル」を一緒に歌わせていただいた時に、「ここはりおトンが歌って欲しい」って言っていただいて。作っていただいた方にそう言っていただけてすごく嬉しかったです。
秋野:よかったです。曲を書いて、楽器のレコーディング終わって、そのあとはリスナー側の楽しみがある。自分が思ってる以上のものをみんな歌ってきてくれるので、いつも楽しませてもらってましたね。……俺は今、最初のSTUDIO COAST(2013年12月22日開催のフェス型ライブ<ベイビーレイズ伝説の雷舞!-猛虎襲来->)のことも思い出してきた。「恋はパニック」の初披露した時。楽曲提供したバンドがガンガン出てて。出演者全員のベビレのためにっていう熱量がすごかったし、バンドのライブもカッコ良くて。あの1日はすごく楽しかったな。あのライブ映像を一番見てるな。
神田:「アバタがエクボ」がいいよね。
高見:自分たちの曲じゃないじゃないですか。
秋野:ピロー、もっと描けばいいのにって思ってた。
高見:あははは。でも、あの日くらいからバンドサウンドでロック強めのアイドルって見てもらえるようになって。あのフェス以降、自分たちの意識も強くなっていった気がしますね。
秋野:本当にたくさんの曲を書かせてもらって。お互いのリリースタイミングが近かった時は、地方のプロモーションでラジオ局がたまたま一緒になることもあって。
高見:1日で3回くらい重なったことありましたよね。「また鶴さんの名前書いてあるよ!」って。
秋野:俺らの言い方でいえば、気がつけばもうソウルメイト状態ですよね。
——ベビレにとってはお兄さんですが。鶴にとってはソウルメイトと言っていいですか。
秋野:妹でソウルメイト。妹メイトです!
高見:やったー!
——そして、鶴さんは前夜祭のアコースティックライブへの参加が決定してます。意気込みをいただけますか?
笠井:最後のセッションになるわけだよね。今後はもう無いっていう。
秋野:泣きながらになるかもしれないけど(笑)、虎ガーさんが満足というか、笑っておしまいになれるようなものを目指せればと思います。こっちは一生懸命にやるだけですね。
神田:前夜祭に出れて良かったです。
高見:虎ガーさんから鶴さんいないと終われないでしょっていう声もあったので、本当に前夜祭に来ていただけて感謝してます。実は鶴さんの15周年に広島で一緒にセッションした時に、鶴さんとやるのはこれが最後かもって思ってたので、噛み締めながらやってたんですよ。それがもう一度できるっていう喜びと、歌の楽しさを教えてくれた鶴さんに、虎ガーのみんなと最後に「鶴の恩返し」をしたいと思います。
渡邊:2組でのアコースティックライブが1曲2曲で終わっちゃうのかな。ほんとは提供していただいた曲は全部やりたいし、鶴さんの曲も一緒に歌いたいです。最後の最後でコラボさせていただけるのは本当に嬉しいんですけど、これが最後だと思うと本当に切ない気持ちになります。
秋野:いつも楽しく終わってるので、笑って終われるといいね。
高見:そうですね。今後ともどうぞよろしくお願いします。
秋野:飲みに行けるようになったんだからね。こんだけ長くやってるけど、今年、対バンした時に初めて打ち上げをやって。りおトン以外、飲めるようになった。
秋野:ただ、なおすけの飲み方はひどいけどね。日本酒持ってこい!っていう豪快な飲みかたするから、
高見:えへへへ。すんません、お酒、大好きなので。
笠井:じゃあ、りおトンがハタチになったら鶴とベイビーレイズで飲み会しよう!
渡邊:嬉しい! 2年後、2020年のオリンピックイヤーですね。その時はぜひお願いします!!
取材・文◎永堀アツオ
◆ ◆ ◆
■勝手に“タイガーソウルフード”の巻 ~メンバーをおでんの具に例えるなら?~
神田:りおトンは昔ながら具じゃなく、最近出てきた新種感があると思う。俺らが想像もしないようなことや発想をする人だから、昔からないやつ。
笠井:ロールキャベツがいいんじゃない。初めて会った時はすごい可愛い子だなと思ったけど、中からものすごいものが出てきて。ロールキャベツ女子じゃないけど、可愛いキャベツに包まれるけど、中身は肉が入ってるっていう感じ。
秋野:じゃあ、中身に何が入ってるかわからないロールキャベツだな。何が入ってるかわからないびっくりする感じ。
秋野:なおすけはパッと出たな。おでんの具なら卵ですね。おでん界の大正義感。大根でもいいんだけど、大根はまなっちゃんかな。ベイビーレイズの良心かどうかはわからないけど、高見奈央に<ザ・ベイビーレイズJAPAN>があった気がしてます。
——ちなみに当のお二人が好きなおでんの具は?
高見:大根とか卵、白滝の3つをよく食べます。
渡邊:私はちくわ、はんぺん、こんにゃくは絶対に。練り物大好きです。リコピンはもち巾着好きだよね。
◆ ◆ ◆
■<ベイビーレイズJAPAN LAST LIVE「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」>
2018年9月24日(月・祝) 山梨・山中湖交流プラザ きらら
(〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野479-2)
12:00開場/13:00開演/18:00終演予定
■チケット料金
通常:5,000円(税込)
駐車券:1,500円(税込)
※チケット一般発売中! ※シャトルバスの販売もございます
■<ベイビーレイズJAPAN「伝説の前夜祭」>
2018年9月23日(日) 山梨・山中湖交流プラザ きらら 特設ステージ
(〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野479-2)
16:30開場/17:30開演/19:00終演予定
■チケット料金
通常:3,500円(税込)
駐車券:1,500円(税込)
※チケット一般発売中!
■「ロックオンダーリン」が好きです。ガツガツした肉食系の感じがあって。(渡邊璃生)
——改めて鶴が提供した楽曲についてお伺いしたいんですが。
秋野:「SMILE」「恋はパニック」「ロックオンダーリン」「勇気の唄」「Tiger Soul」「少しだけ」「冬の魔法」「スパイラル」「ハッピーエンドレス」と9曲か。俺らがセルフカバーアルバム出せるくらいやらせてもらいましたね。
——「SMILE」(※3rdシングル「JUMP」収録)にはどんな思い出がありますか?
秋野:最初のシングルを聴かせてもらって、僕なりにライブでちょうど良い感じの熱量を突っ込んだつもりなんですよ。僕、もともと自分のバンドでもそうなんですけど、最終的に、幸せな気持ちになれるっていうのが、音楽のゴール地点に置いておきたくて。表現方法はどんなジャンルでもいいんですけど、最終的には、音楽を使って「ああ、今日はよかった。幸せで泣いちゃいそう」みたいな気持ちにしたいなって。そういう、自分たちの曲を書くのと同じノリでベイビーレイズにも書かせてもらって。でも、直でライブを見にいったときに、楽曲の熱量じゃなく、本人たちの熱量が思ってた以上にすごかった。だから、一番最初のライブを見た時は、「SMILE」はちょっと弱すぎたかな、もっと熱い方がいいかなって思った記憶がありますね。でも、ベイビーレイズのイケイケな熱さの裏側には、最終的には虎ガーを楽しませたいとか、笑顔にしたいっていう空気にゴールしているので、「SMILE」との親和性というか。ちゃんと着地させてもらってるなって思います。
高見:あれが2013年ですよね。昔から応援してくださってる虎ガーさんも、最近ベビレを知ったよっていう方もみんな踊ってくれる、今でも色褪せない人気曲になってますね。
——ベビレのお二人としては、思い入れの強い楽曲はどれでしょうか。
高見:めっちゃ個人的には「少しだけ」(※2ndアルバム『ニッポンChu!Chu!Chu!』収録)がすごく好きで、歌うたんびに泣いちゃうんですよ。当時、どうしたら武道館にいけるんだろうっていう、終わりがない道を歩いてて。武道館前のもどかしい気持ちが表されてる曲だし、リカちゃんと二人で歌うところでは、リカちゃんとの思い出が蘇ってきて、リカと一緒に歌うと絶対に泣くんですよね。
▲渡邊璃生(ベイビーレイズJAPAN)
渡邊:私は「ロックオンダーリン」(※1stアルバム『自虎紹介』収録)がすごい好きです。恋の曲なんですけど、それ以前の「恋はパニック」(※6thシングル)はふわふわしてて、ちょっとエッチな感じの歌詞だったんですけど、「ロックオンダーリン」はガツガツした肉食系の感じがあって。あと、個人的に『うる星やつら』が好きなので、サビの部分がパロディになってるところも好きです。
秋野:もろパロってるからね。俺らはいろいろあるな〜。ありすぎちゃって。
神田:自分たちの曲よりエピソードが浮かぶな。
笠井:京都で対バンした時のインパクトがすごかったね。虎ガーさんがバンドへの食いつき方がすごくてびっくりした。ベイビーレイズはバンドなんだなって思い知らされた気がした。
秋野:「TIGER SOUL」(※1stアルバム『自虎紹介』収録)を生バンドで始めたやった時だよね。
高見:楽しかったですね〜。京都は思い出に残ってますね。
神田:ライブ終わって、すぐに帰っちゃったやつだよね。次があるからって。
秋野:俺らのライブが終わって楽屋に戻ったら、もう誰もいなくて。さみしーって(笑)。
高見:あはははは。そうでしたそうでした。懐かしい。
▲神田雄一朗(鶴)
神田:ベイビーレイズの楽曲の演奏レコーディングを鶴がやることも多かったんだけど、そのレコーディングもすごい勉強になったな〜。自分らのバンドじゃない、ベイビーレイズに提供する曲のサウンドとかっていうのをちょっと考える頭が変わるんですよね。同じ提供でも、例えば堀江さん楽曲はガッツガツのキレッキレの曲がくるじゃない? そういうのと並んだ時に、いつも鳴らしてる音よりも切れ味鋭いサウンドを鳴らした方がいいんじゃないかとか、もっとエッジが立った音の方がいいんじゃないかとか。そこで俺らもちょっと成長させてもらって、自分たちのレコーディングにフィードバックしてっていうことがあったので、純粋に同じ表現する人として、勉強になります! みたいな気持ちもありました。同業者というか、切磋琢磨してきた仲間っていう感じもあって。
高見:ありがとうございます。そんなことを言っていただけて嬉しいです。
笠井:あと、デモで秋野が歌ってた曲が、急に女の子たちの声になったときのきらびやかさと言ったらないよね。
神田:それを聴いた後にまた秋野に戻った時の虚しさ! 男の渋い声で「少しだけ泣いてもいいですか」ってなるから。
秋野:「恋はパニック」のデモを歌ってるときとか、自分でも気持ち悪くないかな? って。
笠井:「お願いよ、ダーリン」とか言ってるんだもんね。
渡邊:あははは。聞きたい。
高見:本当にセルフカバー集を出してもらいたいですね。アッチーさんの中で、ここはこの子が歌った方がいいだろうなっていうのと、違ったディレクションになった時ってどう思うんですか?
秋野:びっくりかな。歌割りまでは決めずに渡すから。とはいえ、ここはこの子かなってイメージしながら書いてはいて。最近だと、「スパイラル」(最新アルバム『THE BRJ』収録)の間奏明けの“君の悲しみに”をりおトンが歌い出した時に、おお、りおトンがきた!って。すごい予想外のところからパンチが飛んできたので、逆に感動しました。
渡邊:私もあそこはすごい好きで、自分も歌えてすごく嬉しかったです。去年末に「スパイラル」を一緒に歌わせていただいた時に、「ここはりおトンが歌って欲しい」って言っていただいて。作っていただいた方にそう言っていただけてすごく嬉しかったです。
秋野:よかったです。曲を書いて、楽器のレコーディング終わって、そのあとはリスナー側の楽しみがある。自分が思ってる以上のものをみんな歌ってきてくれるので、いつも楽しませてもらってましたね。……俺は今、最初のSTUDIO COAST(2013年12月22日開催のフェス型ライブ<ベイビーレイズ伝説の雷舞!-猛虎襲来->)のことも思い出してきた。「恋はパニック」の初披露した時。楽曲提供したバンドがガンガン出てて。出演者全員のベビレのためにっていう熱量がすごかったし、バンドのライブもカッコ良くて。あの1日はすごく楽しかったな。あのライブ映像を一番見てるな。
神田:「アバタがエクボ」がいいよね。
高見:自分たちの曲じゃないじゃないですか。
秋野:ピロー、もっと描けばいいのにって思ってた。
高見:あははは。でも、あの日くらいからバンドサウンドでロック強めのアイドルって見てもらえるようになって。あのフェス以降、自分たちの意識も強くなっていった気がしますね。
秋野:本当にたくさんの曲を書かせてもらって。お互いのリリースタイミングが近かった時は、地方のプロモーションでラジオ局がたまたま一緒になることもあって。
高見:1日で3回くらい重なったことありましたよね。「また鶴さんの名前書いてあるよ!」って。
秋野:俺らの言い方でいえば、気がつけばもうソウルメイト状態ですよね。
——ベビレにとってはお兄さんですが。鶴にとってはソウルメイトと言っていいですか。
秋野:妹でソウルメイト。妹メイトです!
高見:やったー!
——そして、鶴さんは前夜祭のアコースティックライブへの参加が決定してます。意気込みをいただけますか?
笠井:最後のセッションになるわけだよね。今後はもう無いっていう。
秋野:泣きながらになるかもしれないけど(笑)、虎ガーさんが満足というか、笑っておしまいになれるようなものを目指せればと思います。こっちは一生懸命にやるだけですね。
神田:前夜祭に出れて良かったです。
高見:虎ガーさんから鶴さんいないと終われないでしょっていう声もあったので、本当に前夜祭に来ていただけて感謝してます。実は鶴さんの15周年に広島で一緒にセッションした時に、鶴さんとやるのはこれが最後かもって思ってたので、噛み締めながらやってたんですよ。それがもう一度できるっていう喜びと、歌の楽しさを教えてくれた鶴さんに、虎ガーのみんなと最後に「鶴の恩返し」をしたいと思います。
渡邊:2組でのアコースティックライブが1曲2曲で終わっちゃうのかな。ほんとは提供していただいた曲は全部やりたいし、鶴さんの曲も一緒に歌いたいです。最後の最後でコラボさせていただけるのは本当に嬉しいんですけど、これが最後だと思うと本当に切ない気持ちになります。
秋野:いつも楽しく終わってるので、笑って終われるといいね。
高見:そうですね。今後ともどうぞよろしくお願いします。
秋野:飲みに行けるようになったんだからね。こんだけ長くやってるけど、今年、対バンした時に初めて打ち上げをやって。りおトン以外、飲めるようになった。
秋野:ただ、なおすけの飲み方はひどいけどね。日本酒持ってこい!っていう豪快な飲みかたするから、
高見:えへへへ。すんません、お酒、大好きなので。
笠井:じゃあ、りおトンがハタチになったら鶴とベイビーレイズで飲み会しよう!
渡邊:嬉しい! 2年後、2020年のオリンピックイヤーですね。その時はぜひお願いします!!
取材・文◎永堀アツオ
◆ ◆ ◆
■勝手に“タイガーソウルフード”の巻 ~メンバーをおでんの具に例えるなら?~
神田:りおトンは昔ながら具じゃなく、最近出てきた新種感があると思う。俺らが想像もしないようなことや発想をする人だから、昔からないやつ。
笠井:ロールキャベツがいいんじゃない。初めて会った時はすごい可愛い子だなと思ったけど、中からものすごいものが出てきて。ロールキャベツ女子じゃないけど、可愛いキャベツに包まれるけど、中身は肉が入ってるっていう感じ。
秋野:じゃあ、中身に何が入ってるかわからないロールキャベツだな。何が入ってるかわからないびっくりする感じ。
秋野:なおすけはパッと出たな。おでんの具なら卵ですね。おでん界の大正義感。大根でもいいんだけど、大根はまなっちゃんかな。ベイビーレイズの良心かどうかはわからないけど、高見奈央に<ザ・ベイビーレイズJAPAN>があった気がしてます。
——ちなみに当のお二人が好きなおでんの具は?
高見:大根とか卵、白滝の3つをよく食べます。
渡邊:私はちくわ、はんぺん、こんにゃくは絶対に。練り物大好きです。リコピンはもち巾着好きだよね。
◆ ◆ ◆
■<ベイビーレイズJAPAN LAST LIVE「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」>
2018年9月24日(月・祝) 山梨・山中湖交流プラザ きらら
(〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野479-2)
12:00開場/13:00開演/18:00終演予定
■チケット料金
通常:5,000円(税込)
駐車券:1,500円(税込)
※チケット一般発売中! ※シャトルバスの販売もございます
■<ベイビーレイズJAPAN「伝説の前夜祭」>
2018年9月23日(日) 山梨・山中湖交流プラザ きらら 特設ステージ
(〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野479-2)
16:30開場/17:30開演/19:00終演予定
■チケット料金
通常:3,500円(税込)
駐車券:1,500円(税込)
※チケット一般発売中!
■配信限定ベストアルバム『BABYRAIDS
JAPAN 2012/05/06-2018/09/24』
ベイビーレイズJAPAN初のコンプリートベストアルバム!
ベビレの歴史を彩る全70曲”ベビレ伝説の最高曲集(グレイトソングス)”
配信限定でリリース決定
2018年9月17日(月)配信スタート
ベビレの歴史を彩る全70曲”ベビレ伝説の最高曲集(グレイトソングス)”
配信限定でリリース決定
2018年9月17日(月)配信スタート