Honey L Days、10年続いた秘訣と『その先へ』の歌詞に込めた想い

Honey L Days、10年続いた秘訣と『その先へ』の歌詞に込めた想い

Honey L Days、10年続いた秘訣と『そ
の先へ』の歌詞に込めた想い

10周年を迎えたHoney L Days、長く続く秘訣
──Honey L Days さんは、9月3日にデビュー10周年を迎えられますね。おめでとうございます。結成から見ると15年になるんですよね。振り返っていかがですか?
MITSUAKI:この10周年本当に早かったですね。1年1年、Honey L Days にとって一つずつ目標があって、それを乗り越えていくことが常にあったので。振り返ると早かったなと思います。本当にありがたいことです。
KYOHEI:Honey L Days だけじゃなく個人でもソロでの活動もあったりして。そういうことがあると俯瞰で相方のことを見れたり。Honey L Days に戻ってきたときに、僕たちの居場所みたいなものをすごく感じたり。10周年は、1つの節目ではあるんですけれど。そこで、また支えてくれる方やスタッフに対して、改めて感謝できる機会をもらえたなという感じですね。
──やっぱり、それぞれが他で活動されてまた帰ってくると、その経験を生かしたものが出来上がったり、そういう良い刺激の繰り返しで今まで来られているような感じですか?
KYOHEI:はい。
MITSUAKI:そうですね。
──そこと関係するのかもしれませんけれど。長い間10年という月日の中では喧嘩したり、いろいろあるかなと思うのですが、長く一緒に活動していられる秘訣というのは?
MITSUAKI:なんやろうね…。そうやなあ…。
KYOHEI:これは、音楽は大事なんですけれどやっぱり人なので。相方のことを好きでいられるというのが一番の秘訣なんじゃないかなと。
MITSUAKI:ふふふ(笑)告られましたね。本当にそうですね。それを分かり合えるまでの10年でもあったし。やっぱり一緒にHoney L Days としてステージで歌うとなったら、たとえ僕がソロで舞台をやっていたとしても、しっかりスイッチは入りますし。
あと秘訣は…。最近、プライベートはあまり会わないですね。「プライベートも仲良いですか?」って、よく言われるんですよ。プライベートまで一緒に飯は…。
休みの日も一緒に飯食っていたらやばくない?みたいな(笑)それは、どっちが意識するとかじゃなくて、自然にそうなっていますね。

──お二人でいるときの役割みたいなものは決まっているんですか?例えば、ボケとツッコミじゃないですけれど。「こんなことやろうや!」と言うタイプと、「いやいや、ちょっと冷静にしたほうがええんちゃうか?」と言うタイプとか、そういうのはありますか?
MITSUAKI:そういうのはあるかな?(笑)
KYOHEI:なんですかね。MITSUAKIは関西人なんですけど、そんな関西人全開で来ない。
MITSUAKI:そうね。
KYOHEI:適度にボケるので。僕は適度につっこむので。無理しないバランスはもしかしたらあるのかもしれないですね(笑)
──そこは良い感じで組み合っていたんですね。
KYOHEI:音楽の面でも分担しているわけじゃないんですけど、自然に自分が長けている部分を活かしてやっているところはあります。そういうのを見つけられたというのは良かったのかなって後から思います。別に狙ってやったわけじゃないんですけどね。
めっちゃ悩んだ、ベストアルバム「THE BEST DAYS」の選曲

──仲の良いまま、ずっと10年来られているわけですけれど。今回10周年のベストアルバム「THE BEST DAYS」が8月29日にリリースされました。今回、15曲選んで入っていますが、選ばれた曲の理由が何かあれば教えてください。
MITSUAKI:ベストアルバムを出すという話になって。何をどう入れたら良いのかというのは、めっちゃ悩みましたね。
KYOHEI:入れるのを決めるのは簡単なんですけど。入れないのを決めるほうが難しくて。
MITSUAKI:全部入れたいからね、本当は(笑)
KYOHEI:でも長すぎてもしょうがないし、曲も僕たちの良いところを聞いてもらいたいなと思うので。良い流れ、順番で、そういうのを意識して決めていったら割と自然と決まって。ただ最後の3,4曲くらいは本当に難しかったですね。これはどっちにしようみたいな。ライブでよくやっているから、ライブで気に入ってくれてベストアルバムが欲しいという人のために入れたいねとか。
MITSUAKI:常にライブでもやる曲を意識して選曲したというのはありますね。
──そうすると、ライブにいつも来ている方が、それを聞いてまた行きたいなと思ったりとか。
MITSUAKI:はい。

『その先へ』の歌詞に秘めた挑戦の気持ちとは?
──その10周年のアルバムの中に『その先へ』が新曲として入っているんですけれど。改めてこの曲の誕生の理由とか、込めた思いとか、そういったことを教えてください。
KYOHEI:元々は、横浜DeNAベイスターズ打撃コーチの坪井コーチ(坪井智哉)から紹介してもらったんです。僕らは坪井コーチのテーマソングというか、人生の応援歌みたいなものを書かせてもらったんですよ。坪井コーチは日ハム時代のファンの方のために毎年北海道でトークショーみたいなものをやられていて。そこで披露させてもらったりとか、そういう縁の中で、坪井コーチから選手の登場曲とかを書いたらもっと広がるんじゃない?と提案していただいて。桑原選手を選んだのは完全に坪井コーチの人選なんです。桑原選手はすごく後輩にも慕われていて、先輩と後輩のちょうど中堅どころというかムードメーカーで、ファンにも愛されていて。会ってみたら、その理由がすぐに分かりました。初めましてで、「じゃあ、どういう曲にしましょう?」という感じでした。
──もうそこから作られているんですね。
KYOHEI:はい。その話が固まってから会いに行ったので。気づいたら、2,3時間ずっと話しをするほどすごく気が合って。あと、沖縄でキャンプをやっているところに、スケジュールの関係上タイミングがそこしかなくて、伺わせてもらったんですけど。桑原さんの桑原さんっぽいというか、すごく熱い方なので。そういう雰囲気が僕らの歌とリンクしたら良いなという気持ちで書き始めました。
──わかりました。うちは歌詞のサイトなので、ここがお気に入りみたいなところがあれば教えていただきたいです。
MITSUAKI:この曲をKYOHEIが書き上げて。はじめに読んでバシッときたのがサビなんです。たぶん皆も共感されるかもしれないですけど「今ここにいる自分を誇れるか 答えは出てる いざゆこう」のところ。自分も今ライブで歌っていて感じているんですが、この部分に聞いているお客さんにも響いてほしいなみたいな気持ちもあって。
KYOHEI:そうですね。歌詞全体はすごく時間がかかったんですけど。サビのここの部分は何の迷いもなく出てきました。それこそ、こうやって野球選手というアスリートの方と話してなかったら出てこなかった歌詞じゃないかなと思うんです。バッターボックスに向かうときの気持ちって、たぶん一生味わえないというか。
僕らで言い換えるとすると、ステージに上がる直前だったり。僕らはいつも握手をしてから上がるんですけれど。そこまで積み重ねてきたものを…。その一振りの結果で白黒がつくという世界で生きていらっしゃる方は、常にそういうことを抱えているんだろうなというのがあって。そこで、ぐっと脇が締まるような歌になったら良いなと。
僕もこの詞が好きなんです。歌詞を書いているときに、どうしても歌い出しが決め切らなくて。聞いてくれている人も、スポーツが大好きでも、ほとんどの人がアスリートではないから。そこで共感できる何かが、誰でも分かる印象深い言葉はないかなと思って。
1日公園で歌詞を書いていたら、だんだん空が明るんできて。すぐそばで野球場があって。その声も6時くらいになるとだんだん声もしなくなってきて。お腹も減ったなとか思いながら歌詞を書いていたときに一番最初の歌詞がようやく出てきたんです。
「茜色に染まった 泥まみれのユニフォーム」という初めの歌詞は一見何でもない歌詞なんですけど、僕的には共感できる部分がぽっと出たあとの最後の締めで書いた部分なので思い入れがちょっとありますね。
──詞を読んで、曲を聞かせていただいたんですけれど。やっぱり、バッターの入場曲というよりは本当にアスリートというか。何かいろんなことに挑戦していく、これから動き出す1歩前というか。そういうところがすごい伝わってくるなと思って。勝負の前にこれを聞くファンの方々とか、毎朝聞く方々とか、いるんじゃないかなと思ってます。
KYOHEI:嬉しい。
──そこが歌詞の一番のところなんですね。それで、そんなベイスターズで桑原さんがサイクルヒットを達成されましたね。テレビか何かで見られたりしていましたか?
MITSUAKI:僕らは山形にちょうどいたんです。残念ながら生では見れていなかったんですけど。すぐ速報で入ってきて。
KYOHEI:すごかったですね。しかも、本人の誕生日前日だったので。自分で自分にプレゼントってすごいよね。
MITSUAKI:すぐに動画を送りました。祝福動画を。
KYOHEI:おめでとうございますって言って。やっぱり持っている人だなと思って。
──そうですよね。史上67人しか達成していないんですもんね。
KYOHEI:僕らが『その先へ』を送って球場で登場曲として使われはじめて、最初は調子が悪かったんですよ。
──そういうの嫌ですね。
KYOHEI:僕たちもちょっと悔しいじゃないですか。でも一番悔しいのは本人なんですけど。桑原さんがバッターボックスに立つ姿を見ていると、やる気がもうすごいオーラで出ていて。これはもう相当気合いが入っているなというのが伝わったんです。それが結果として出ないという世界で。でも、まさにこの6,7月でものすごく調子を上げて、打率2,3割を取れてというのが、この歌らしくてはまっているなと実感しました。
──これからバンバンまだ活躍をされていくかと思いますよね。
KYOHEI:ぜひぜひ。
MITSUAKI:僕ら毎回2人で見に行ったりしていたときは、だいたい阪神戦なんですよ。
KYOHEI:しかも負けるんですよ(笑)
MITSUAKI:阪神が勝っちゃうんですよね、ベイスターズのあのホームグラウンドで。
──逆ですね、阪神は甲子園でめっちゃ負けてる。
MITSUAKI:本当ですか。てか、やっぱり、応援すげぇなと思ったね。
KYOHEI:(笑)
MITSUAKI:応援に命をかけているんですね(笑)びっくりしましたよ。

居心地が良い地元の仲間
──MITSUAKIさんは、大阪が地元なんですよね。帰ってきたときの気持ちとか、絶対に行くところとかありますか?
MITSUAKI:絶対に行くところ…、そうですね…。最近はちょいちょいなんですけど、心斎橋のざうおという居酒屋があるんです。そこの店長が自分の小学校からの幼なじみでしかも副店長も幼なじみなんですよ。だから、いろいろと居心地が良くて。そこに行ったら皆集まってくるみたいな。
──ちょっと昔に。童心に返ってじゃないですけど、そんな感じですね。
MITSUAKI:そうなんです。
──これも微妙な言葉なのですが、利害関係で繋がっていないじゃないですか。そういう友達ってすごい良いですよね。
MITSUAKI:本当に居心地が良いですね。彼のところに帰ってくると。
──あれも食え、これも食えみたいな感じで。
MITSUAKI:そうそう、そうなんですよ(笑)面白いですね。あとは、大阪弁が飛び交う。新幹線から降りてタクシーに乗って移動するときにも、タクシーの運転手さんの「どこ行きます?」からの大阪弁で帰ってきたなと。それが好きですね。
──KYOHEIさんはどちらですか?
KYOHEI:僕、地元神奈川なんですよ。東京に住んでいて割と実家にも帰りやすいのであまり「帰った!」みたいなのはないかもしれないです。
──神奈川だと本当にベイスターズの本拠地でめっちゃ嬉しいじゃないですか。
KYOHEI:はい。川崎で、ちっちゃい頃に横浜とかあまり行かなかったのでそこまでの実感とかはないですけど。
──川崎だったらもう、東京に出てしまいますよね。
KYOHEI:はい。本当に多摩川のすぐ近くですからね。それこそ、MITSUAKIと出会ってから。僕的には初めての大阪人なので。関西弁もそうだし。母の実家が沖縄なんですけど、それ以外のところにはほとんど行ったことがなくて。大阪が僕の中ではけっこうフレンドリーというか。ガンガン大阪弁で来る感じとか。
あとは、Honey L Days として活動してから、大阪は本当にしょっちゅう来させてもらっているので、なんか僕的にも帰ってきたという感覚が生まれるくらい大事な場所です。

映画「覚悟はいいかそこの女子」音楽監督のお仕事とは
──優しいですからね。また話題が変わるのですが。KYOHEIさんは、映画「覚悟はいいかそこの女子」で音楽監督を勤められましたが。その音楽の使い方とか、注目してほしいシーンとか、苦労されたこととかありますか?
KYOHEI:比較的に自由にはやらせてもらっていて。全般的にはロックなんですけど、Honey L Days ではやらないようなちょっとロカビリーとか、ファンクとか、そういうものも。劇版で歌がない、芝居の後ろで流れているBGM的な音楽なんです。そういういろいろな要素が入っています。
普通のラブコメなんですけどあまりラブコメしていない音楽なので、楽しめる人はもしかしたら楽しめるのかなって思っていますね。
可愛くなりすぎないようにしたかったというのもあるし。けっこう激しめにガンガン攻めているような曲もあるので、もしかしたら2回くらい見てもらえるとより楽しめるのかなと思ってます。
──今、お話を聞いていて、映画のビジュアルがロックとかファンクが流れるような感じの画じゃないので、今聞いていてすごく意外だなと思います、楽しみですね。
KYOHEI:画にはちゃんとはまっているので。大丈夫だと思うんですけど(笑)監督も喜んでくれました(笑)
──やっぱり、この場面でこの曲をかけるというところも、全部決めていくわけですよね?
KYOHEI:はい。割とお任せしますというスタイルだったので。逆にこっちから、ここはこういう曲はどうですかと。ピアノとストリングスのメロディアスな感じとかもあるんですけど、それはなるべく絵の世界に入っていって欲しいというか。そういう気持ちで作っていたりして。あと、ドラマ版があったんです。映画に先駆けて全5話が深夜で流れていたんです。
そっちで1曲、女の子が学園祭で披露する曲を主人公たちがバンドでサポートしてやるみたいな曲があるんですけど。それの劇版バージョンみたいなのが、この映画の中ではあったりとか。そこから追いかけている人には、面白い発見もあったりとか、そういう仕掛けもあります。
──そこのファンの人がまた見に来てくれると。
KYOHEI:はい。「あれ?これって?」と。しかも、そっちはボサノバスタイルの曲調に仕上がっていたりして。元々はロックなんですけど。そういう音楽的に面白いのは、もしかしたら楽しんでもらえるかもしれないです。
──分かりました。そういうところも注目になりますね。
KYOHEI:はい。
10月5日トンボリフェス(大阪)出演決定

──また、10月5日に大阪に来られてトンボリフェスに出演されますが、来ていただく方へ見所やメッセージをお願いします。
MITSUAKI:そうですね。場所が場所だけに、すごい賑やかな場所じゃないですか。僕もまだ会場は出来たばかりで行ったことがないんですけれど。食い倒れのあそこにね(笑)僕らも慣れ親しんだ。
──普段はお笑いの方とか、いろいろな方が出られるエンターテインメントの場所で
MITSUAKI:なので騒がしいというか、そういうイメージがあるんですけど。そこに乗っかって、そして僕らもこのベストにある曲のようにライブで盛り上がれるような曲もいっぱい入れていきたいなと思います。
──ここはやっぱりライブでノリの良い曲も当然やってもらえる感じですか?
MITSUAKI:はい、そうです。
KYOHEI:話を頂いたときに、まずコンセプトがすごい面白かったです。Honey L Days がおそらく初めて見る方も多い中、外国人の方とか旅行者の方にも向けてということなので。日本を背負ってじゃないですけど(笑)大阪か(笑)大阪を背負って(笑)MITSUAKIには関西弁を頑張ってもらって。
MITSUAKI:ぜんぜんやるよ(笑)
KYOHEI:大阪良い所だったなと帰ってもらえるような時間にはしたいですね。
──本当に今たくさんの方が来られていますもんね、大阪は。
MITSUAKI:ね。割と人が多いですね。たこ焼きのところとか、めちゃくちゃすごいじゃないですか。あれはすごい。
──心斎橋の商店街とか、たぶん観光客のほうが多いんじゃないかというくらい多いですね。それはまた10月、楽しみにしています。
KYOHEI:よろしくお願いします。
Honey L Daysからのメッセージ
──最後に、UtaTenのこのインタビューをご覧になった方にメッセージをお願いします。
MITSUAKI:9月は僕たちにとっていろいろなイベントがあります。9月3日はデビュー10周年。そして10周年のアルバムを引っさげて9月7日からデビュー10周年記念のツアーが始まります。9月7日に大阪、阿倍野ROCKTOWNからスタートしますので。ぜひぜひライブも見に来てもらえたらと思います。
KYOHEI:僕も普段UtaTenさんを拝見するんですけど。これを見られる方は、きっと音楽大好きな方ばかりだと思うので、初めてこうしてインタビューされて嬉しかったです。ありがとうございます。Honey L Days のベストのタイミングで久しぶりにライブに来てくれる方とか、ずっと支えてくれる方が喜んでくれたりとか。音楽に救われているなと感じる日々がすごくありがたいです。どこかで実際にライブに足を運んでもらえたらきっと好きになってもらえるんじゃないかと思うので、是非よろしくお願いします。
──ありがとうございました。
TEXT&PHOTO:苦楽園 京

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