【the band apart・RUSH BALL 2018
クイックレポ】初期の名曲たっぷりに
皆と20周年を祝う夜

RUSH BALL 2018 the band apart
『RUSH BALL』に過去8回出演し、盛り上げてきたバンドのひとつであるthe band apart。2014年から4年ぶりの登場となった今年、バンドも『RUSH BALL』と同じく結成20周年を迎えている。そんな記念すべきステージはどこかお祝いムードも漂う。
少し湿気はあるが曇り空の涼しさが心地良い絶好の時間帯。木暮栄一(Dr)のゴキゲンなドラミングからシームレスに「higher」へ。サビの荒井岳史(Vo/G)の伸びやかな高音ヴォイスがムードたっぷりに会場のテンションをあげていく。少しずつ暗くなっていく空に鮮やかな照明がクッキリと浮かび上がっていき、ショーアップされていく中、「Castaway」のメンバー個々のハイレベルなプレイと変則リズムに翻弄されながら、その独特のグルーヴにいつまでも身を委ねていたくなる。古びることのない1stシングル「fool proof」冒頭の原昌和(Ba)のボーカルには、黄色い声援も。
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「20周年おめでとうございます! 俺たちも20周年です。40代の人たちがとてもがんばっていて。俺たちもそこに入れて嬉しい」とTHE BACK HORNをはじめ、同日出演の盟友たちの名前をあげる荒井。「ただ(ここに居られて)うれしい」と笑顔を見せた。そして『RUSH BALL』主催のGREENS岩井氏のリクエストで1曲やりますと披露されたのは、バンアパ節炸裂の「Still awake」。初期の代表曲「Eric. W」では、川崎亘一(Gt)のテクニカルなギターのイントロが鳴り響くと大歓声が。ダンサブルなリズムに軽快な2本のギターが絡まり踊らずにはいられない。夏の終わりにぴったりな日本語詞の爽やかなナンバー「夜の向こうへ」が鳴らされる頃には、すっかり夜の色が濃くなっていて、自然がもたらす演出に感動。
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そして、「今日はじめて見てくれた新しい友だち、昔からの友達に。20周年の想い出に、この曲をやりたいと思います」とラスト·ソングに選ばれたのは、2003年リリースの1stアルバムから「K.and his bike」! 歓声に包まれた会場に荒井のボーカルが響き渡り、この日一番温度の高い演奏で、20周年の節目にふわわしい祝祭感に満ちたステージを締めくくった。

文=岡田あさみ 撮影=河上良、瀧本JON...行秀
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