【mol-74・RUSH BALL 2018 クイック
レポ】物語へと引き込む淡いカラーの
音世界に熱を感じた夕暮れ

RUSH BALL 2018【ATMC】 mol-74
風も涼しくなった17:30過ぎ、そんな会場の空気をまとうように彼らはどこか涼しげなロックを「エイプリル」から響かせ出す。ピアノの音色と吐息も混じるような歌声、そしてそれに寄り添う流れるドラムとうねるベースは、曲の切ない物語へと誘い、オーディエンスはジッと聴き入る。が、見ればその足元は確実にリズムを取っているのだから、曲への入り込み具合がうかがえる。そして武市和希(Vo/G/Key)自身も「今日は夏フェス日和って感じじゃないけど、僕ら、こういう天気が合っているので……」とMC。
mol-74
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さらに深い「molワールド」を体現するように透明感をたたえつつもビートが跳ねる「light」へ。ファルセットで響くエモーショナルなサビが何度も頭をリフレインしだすと、ここでmol-74の楽曲の幻想的な光景にくっきりとした輪郭を持たせるように「楽しい曲をやるので……」(武市)と人気曲「%」を投入! 華やかなドラムでイントロを飾ってクラップを起こすと、ボーカルもしゃべるようなテンポで繰り広げ、キャッチーなサビは高揚感も絶大! 薄暗くなってライトがメンバーを照らし、会場のテンションもますます上昇する。そして、その高ぶりはMCにも……。「実は僕ら、10年近く前にお客さんとして(『RUSH BALL』に)来て。その時は[Alexandros]先輩やSEKAI NO OWARI先輩やサカナクション先輩が出ていて、いつか出演者として出ようと……。今日夢が叶いました。次はあちらの大きいステージに立てるように頑張ります」(武市)と静かに誓いを立てる。
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そんな秘めた熱は次の「▷(saisei)」で音となって鳴り出し、ダイナミックな展開とリズムにのびのびとしたハイトーンな声を合わせて、しっかりと観客の耳へ! 今日4人が丁寧に作り上げた音楽は、10年前の彼らと同じようなファンを生んだことだろう。その証しに終了後の大きな拍手は姿が見えなくなるまでずっと鳴り止むことはなかった。
文=服田昌子 撮影=田浦ボン
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