【インタビュー】ゲーム実況者わくわくバンドが新曲「シグナル」の歌詞を徹底解説!

【インタビュー】ゲーム実況者わくわくバンドが新曲「シグナル」の歌詞を徹底解説!

【インタビュー】ゲーム実況者わくわ
くバンドが新曲「シグナル」の歌詞を
徹底解説!

漫画全巻を読破して挑戦!

──8月29日にリリースする『シグナル』が、前作に引き続きタイアップとなっていますね!おめでとうございます!今作はPS4新作ゲームソフト『NARUTO TO BORUTO シノビストライカー』のイメージソングという事ですが、書き下ろしになりますか?
湯毛:そうですね。漫画を全部読みました。『BORUTO』もアニメを全部見ましたし。

──全部ですか!どのくらい時間がかかったんですか!?
湯毛:僕、漫画を読むのが早いので覚えてないんですよ(笑)
せらみかる:『NARUTO』は結構な巻数があるからね。
湯毛:73巻とかね。
せらみかる:『BORUTO』自体は、5巻とかなのでまだ大丈夫だよね。
湯毛:でも『BORUTO』はアニメを見た方が良いと思って、ご飯食べながら見ていました。

──曲の作り方についてお伺いしたいのですが、作り始めは歌詞が先ですか、それとも曲が先ですか?
湯毛:基本、せらみかる君が先に曲を書いています。
せらみかる:大体曲を先行で作っていきますね。僕が作詞をやっちゃうタイプの曲もたまにあります。そうじゃない場合は、作曲の後はみんなに共有をして歌詞を考えています。

──作詞作曲を1人で担当される際は?
せらみかる:同時っていう時がありますね。メロディーに乗せてその場で歌詞を歌うみたいな。
湯毛:いけすかないな~(笑)。カッコいい感じで受け付けないんですけど~。そうらしいです。
フジ:そうらしいですって(笑)
せらみかる:かっこつける訳じゃなくて!!その方が、都合が良い時があるんですよ!
湯毛:ふ~ん。
フジ:(笑)
せらみかる:こら!茶化すんじゃないよ!!
全員:(笑)
せらみかる:ワンコーラスだけ作詞作曲を一気にやっちゃうっていう事はありますね。

──アーティストですね!
湯毛:ゲーム実況界隈で知りあって、何かしらゲーム実況に絡めたバンドですけど、元々打ち込みとかを、せら君(せらみかる)はしていたので。
せらみかる:ただ、バンドとしての活動はこのバンドがほぼ初めてなので、バンドっていう土台の部分は全部湯毛君が仕切ってくれています。
湯毛:他のメンバーは色んなコピーバンドとか、オリジナルバンドをやってきた経験がありまして。僕は普通に歌を歌っていたという経緯もあって出来たのですが、一番バンド経験のないせら君が作曲を担っているので、すごいなと思っています。
せらみかる:不思議なバランスにはなっていますね。

──作曲をされるときは、各パートの細かい所までイメージされているんですか?
せらみかる:そうですね。打ち込みで全パートを入れてしまうので、それを出来た状態でみんなに聴いてもらって、その後スタジオで合わせて生の音にしていっています。
湯毛:せら君自身が普段弾かない楽器もあるので、演奏がきついなって思う所は我々の中で変えています。
せらみかる:特に、結成初期は無茶なフレーズが沢山出ていたので。
フジ:ギター、ベースは、おかしいことばっかやっていたよね。
せらみかる:僕自身、ゲームミュージックで育ったので、結構好き放題な音源を聴いていたんですよ。

──なるほど。
フジ:そういう無茶があったからこそ、幅が広がった所もあります。
せらみかる:新しい変化があったりしてね。最近やっと楽器の仕組みがわかってきました。
全員:(笑)
湯毛:それでみんなで行ける所を探してっていう感じで作っていきました。

ゲームタイアップ書き下ろし『シグナル』
──『シグナル』はゲームを体験されてから曲は書かれたのですか?
湯毛:そうですね。実際、先にゲームをプレイさせて頂きました。元々作品の世界観は我々も知っていましたけど、プレイしてからやっていきましたね。

──現在YouTubeで公開されているゲームのCMですが、尺がぴったりに収まっていて気持ち良いなと思ったのですが、映像に合わせて曲は作られたのでしょうか?
せらみかる:プロモーション映像に使用される長さがある程度決まっていたんですよ。
湯毛:サビからサビ後のイントロぐらいまでを作ったかな。
せらみかる:最初に作るときは、そこに使われる部分だけから始めました。
湯毛:それでサビを作って全体を作ってみて、「こうできました」と出したんです。そしたら向こうが絵をあててくださったので、びっくりしましたね。ラスト1行まで、見事に合いましたので。それに対しては全員「おおおー!」ってなりましたよ。
せらみかる:むしろ、曲にあわせて綺麗にハメて頂いたっていう感じの映像ですね。

──長いCMではありますが、曲がかかるあの感動の瞬間まで、多くの方に見て聴いてもらいたいです。
せらみかる:そうですね。タイトルが出る所が凄く気持ちが良いので。

──曲のベースが出来たところでメンバーの皆さんに共有されているかと思いますが、皆さんが初めて今作を聴いたときの印象はいかがでしたか?
フジ:サビの歌のフレーズよりも、イントロのフレーズが好きすぎて。そこで「この曲は良い曲だ!」って確信しました。
せらみかる:サビ終わりにアウトロみたいなものがちょこっとついていたんで、そこが気に入ってくれたんだよね。

──フジさんは攻撃的な感じがお好きなんですね!
フジ:そうです(笑)
湯毛:その通りなんです。
せらみかる:へヴィー担当だもんね。(笑)
湯毛:へヴィーとかビジュアル系が好きなので。
フジ:じゃなきゃトゲマスクしてないからな(笑)

──ベースもかなり生き生きされていますよね!
フジ:そうですね!弾いていて気持ちが良いです!
湯毛:聴いたとき疾走感があるなって思いました。このゲームでは疾走感というものが重要な事だと思っていましたし。ただ言葉が詰まっているメロディーだなっていう僕個人の解釈もありました(笑)。僕はそういう風に解釈をしたけど実際、せら君はそうじゃなかったらしく…。
せらみかる:元から若干詰まり気味なイメージではあったんですけど、僕の想定の倍、言葉を詰めてきたんですよね(笑)
湯毛:このテンポでこのメロディーやったら、これぐらい詰まった方が勢いは出るだろうって思ったんです。
せらみかる:でも、一発聴いて納得したので「これで行きましょう!」っていう感じでした。

湯毛すごい!
──聴いている側は疾走感を受けますが、きっと歌う側は早口で大変ですよね(笑)
湯毛:そうですね。でも、もう慣れました。歌詞も詰まっているけど、全部発音しなくても良い母音というか。それを探して入れました。

──そういったところまで計算しながら歌詞を書かれているんですね!
湯毛:歌うときはメロディーに合わせて母音で歌うんですよ。それで上手い事ハマった近い言葉で、入れていくように歌詞を作っていきます。歌うのは僕だし、歌いにくいフレーズは嫌なので。カッコいいフレーズなのに、あまりに言葉を詰めすぎてもあれなので、2文字ぐらいぬけるぐらいのを探しています。

──それに加えてしっかり意味の成り立っている歌詞ですよね!
湯毛:きつい所もあるんですが、これは言葉を先行にしました。

──その作詞法は『シグナル』に限らずですか?
湯毛:僕はそういうイメージです。勿論言葉の意味も大事ですけど、歌い回しが一番かなと思います。わくわくバンドのオリジナル曲は、今回でせら君と僕のバランスが近くなったけど、ほとんどせら君が作詞しているケースが多かったんです。せら君の作詞のときは、僕はわからないですね。たまに歌いにくいのはあるけど(笑)
せらみかる:あー!僕、自分で歌わないから(笑)
全員:(笑)
せらみかる:僕は、打ち込みベースで作っているせいで今よりも昔の方が、ヴォーカルに無茶させるフレーズが多かったと思うんです。息継ぎをどこですれば良いのかわからない曲を作ってしまいがちだったんですよね(笑)
湯毛:でも、ある程度そういう曲を歌いこなせた方がカッコいいじゃないですか?カラオケでわくわくバンドの曲を歌ってみたけど歌えない=湯毛すごい!になる(笑)
全員:(笑)
せらみかる:その為に頑張ろうって?
フジ:俺思ったよ!アイツすげーんだなって(笑)
湯毛:結構、大変なメロディーを書くんですよ。音程が動くというより、息継ぎが大変…。

──湯毛さんのモチベーションが面白いですね(笑)カラオケって(笑)
湯毛:そういう事になりますね。他の人に出来ない事が出来るって面白いと思います。

──レコーディングで印象に残っている事はありますか?
フジ:今回、すんなりというか、納期も早かったよね。
全員:(笑)
湯毛:我々はゲーム実況者っていう自分の活動もして、色々あって更にこの活動ペースなので、これ1本でやってます!っていう感じではないですよね。限られた時間の中でやっているので、自然と納期が迫ってきたり。でもそんな中でも良いものが出来たんじゃないかと思っています。まあ、レコーディング中は真剣にやっていたので大きい事件もなくという感じですね(笑)

全員がとんでもない日焼けをしたMV撮影
──今回MVだけでなく、「シグナルができるまで」ドキュメント映像も収録されるんですね!ドキュメント映像の方はどういった内容になっていますか?
湯毛:LINEのやりとりを見せるとかはさすがに出来ないのでないんですけど(笑)、レコーディング風景とか、どういう感じで指示を出しているのかとかを軽く見せています。今までそういったものを見せた事がなかったので。レコーディング風景とかはソファーでふざけているのとかは、Twitterにあげてたけど…。
フジ:ちゃんとドラムから始まって、ヴォーカルまで入れるっていう工程は見せてこなかったしね。
せらみかる:シリアスな部分を見てもらっちゃう感じですね。いつもふざけているので。
フジ:シリアスだった?
湯毛:若干ふざけてたよ!(笑)そういうのと、ミュージックビデオのメイキングショットとかが入っています。

──なるほど〜。そしてMVもかなり印象的なものに仕上がっていますね!
フジ:この炎天下の中、撮影したんですよ…。
湯毛:木場のとある施設の屋上などで撮影しました。その日が凄く暑くて、風も凄くて。

──確かに、ネクタイがべろんべろんになってましたよね(笑)。
湯毛:ベロンベロンになってました(笑)。この建物の前ですら風が吹いてたからね。よくこれで収まっているなって思うよ。
フジ:もっと風、暴れてたよね(笑)全員がとんでもない日焼けをしました…。
せらみかる:今も若干、日焼け痕の線がついちゃってるんですよね。
フジ:みんな皮も向けたしね。この1年ぐらいで一番きつい日だったよ…。
湯毛:今回、赤い衣装、青い衣装、黄色い衣装で、アー写は黒い衣装っていう4つの衣装を着てやったんです。一つのシーンを2、3回分撮って「はい、着替えてくださーい」って言われて全員着替えて。ソロカットを撮影してっていうのを繰り返していました。

──果てしない撮影ですね…。
せらみかる:その場で脱いで着替えてっていう感じでしたね。
湯毛:炎天下と風で助かったのが、凄い汗をかいたけど服を干していたら渇くっていう(笑)あれはほんまに良かった!!
フジ:どんな汗をかいてもね(笑)
湯毛:その時僕等は仕上がりを知らないので、「どんな風になるねん!」って思っていたんですけど、ふた開けてみたら予想出来ない仕上がりで。こんなの見たことないっていう!3色にした意味がわかった面白いMVになっています。
フジ:映像的に好きですね。

──これは感動しちゃいますね!
フジ:ちゃんと、努力が伝わる映像になったよね。
湯毛:最低3回ずつは撮っていたからね。伝わっていると思う…。

──途中でワゴンが出てきますが、あれは…?
湯毛:あえて、そういうのを見せる演出ですね。カメラクルーが撮っているのがこういう風に映っているっていうのが出ています。
せらみかる:カメラマンさんがあえて映り込むっていう風に出来ています。

──剥き出し感が出ていますね。前作より男らしい感じが出ているように感じましたが、アーティストとしてのキャラクターに変化が?
湯毛:基本、変わってないと思うんですけど。前回のミュージックビデオって、あらかわ遊園で撮ったんです。そのときって、遊具で真剣にあほな事をやっているのがテーマで。それが我々っぽいんですよね。真剣にやりながらも、ちょっとだけふざけている。ふざけている事を真剣にやっているという事が、我々的にも気持ちが良い感じで。今回はカッコよくしたいねという話だったんですが、まさかこんなにカッコいい演出になっているとは…!

BORUTOとNARUTOが隠されている…?
──『シグナル』の歌詞に「駆けのぼる共に」とありますが、こちらはBORUTOという言葉が隠れていますね!やはり意識された部分?
湯毛:おお!意識しました!まだ50点ですね~(笑)他にも隠されていますよ~!

──んーじゃあ、「渦巻く」という歌詞は、NARUTOですか?
湯毛:渦巻くは前回も使っているので、ノーカウントです(笑)

──え!わかんないです…。
湯毛:「シグナルと」にNARUTOが隠されています!!

──本当だ!!!!(喜)
全員:(笑)
湯毛:NARUTOとBORUTOを歌詞に入れたかったんですよね。最初入ってなかったんですけど、こういうものを作ろうとした結果、タイトルも『シグナル』になっているんです。一番良い形に落ち着いたかなと。

──面白いですね!
湯毛:嬉しいです!!気付いて頂いて良かったです!やっぱりBORUTOはわかりやすいんですかね。

──歌い方もBORUTOに寄せられている感じがありました!
湯毛:BORUTOってはっきり言っていますからね。歌詞はリズミカルな語感を優先して、忙しいバトルだよ?っていう所を出しています。
個人的にゲームソングやアニメソングが好きなので、その欲求が全部ぶち込めたかなと。『シグナル』の歌詞の最後に出てくる『I’m A Striker』という部分を入れたことによって、トレーラー動画に出てくる『I’m A Striker』のタイミングで、『シノビストライカー』っていうタイトルが出てくるんですよ。綺麗なハマり方をしていて、僕等もびっくりしました。

──それは凄いですね!
湯毛:「完璧や!!」って。入れて良かったって思いました。良い作詞が出来ましたね。

──「傷だらけでもかまわない理由がある」っていう歌詞はとてもカッコいいですよね!
湯毛:ここの歌詞のアイデアに関しては、ギターのヒラノ君(ヒラノ課長)が考えてくれました。
僕等メンバー内でコンペをしたりするんで、そこから話し合っているうちに良いのがありまして。ヒラノ君ってかなり情熱的に書くタイプなんですよ。熱すぎて(笑)それはちょっと重いみたいになったので、僕なりに噛み砕いて書いていき良い熱量になったと思います。

──言葉の響きを考えて出した歌詞とは思えないですね。
湯毛:諦めている所もあるんですが、言葉の響きをとるか、フレーズとしてのカッコよさをとるのかのどれかで。NARUTO、BORUTOの所は、後半に入れているっていうのがなんとなく好きです。

──なぜそこにこだわられたんですか?
湯毛:僕これは前半でも良いかな?って思ったんですけど、色々練った結果ここにハマって。こだわったのは、NARUTOとBORUTOをどこに入れるかっていう所でした。こういう言葉遊びばっかり考えていますね。今までせら君が歌詞を書いていて、僕がたまに書いていたんですが、シングル3曲を僕が書くっていうのはなかったので。ありがたいですね。

──「鼓動が血を焦がす」という歌詞がありますが、これはどういう感情なんでしょうか?
湯毛:血を焦がす言葉ってないじゃないですか?おかしい日本語と言いますか。これは響きを優先してカッコよさを追求しました。意味違うけどなんか熱そうじゃないですか?ここは感覚論ですね。
フジ:一押しワードだね!
湯毛:一押しワードかもしれない。
ゲーム実況者わくわくバンドが選ぶピックアップフレーズ!
──皆さんが今作で一番熱く語りたいピックアップフレーズについて教えてください!
湯毛:僕はNARUTOとBORUTOが隠されている「ナルと」と「ぼる共」が良いですね。
せらみかる:僕はレコーディングのときに、実際に生で話し合った所が良いです。楽曲のサビに「I’m A Striker」が3回入っているんですけど、1番2番は畳み掛ける感じで言っていて、最後の最後だけじっくり歌うんです。
湯毛:ここはリズムのハメ方が違うからね。
せらみかる:ここはかなりこだわりがあったので、ぜひ聴いてもらいたいです。

──展開を見せる感じがアニソン感ありますね!
湯毛:(笑)それはあるかもしれないですね。
フジ:俺はね、わくバンの中でもこの曲は自信が強く出ている曲だと思います。わくバンっぽい歌詞ってちょっとへたれというか、かっこ悪いダサい気持ちを含む曲が多いんです。
湯毛:自分の弱さを結構出しているみたいな?
フジ:そうそう!『シグナル』の中で好きなのが、「一歩ぐらい進んでんだろ」っていう所がわくバンっぽさも含まれつつ、自信があるんで好きです。
湯毛:自分に対する後ろ向きな感情というのは、今までよりは大分少ないとは思います。
フジ:なかでもここのフレーズはわくバンっぽさが残っているんだよね。

──わくわくバンドさんの歌詞ってリアルですよね。押し付けがましくもなく、リアルな心情に寄り添ってくれている感じがします。
湯毛:これは僕とせら君のネガティブな所が出ているよ。
全員:(笑)
湯毛:夢の見かたが現実よりというか…。でも『シグナル』に関しては、自分たちっていうか、ゲームに向けている所があるので別の所に対して熱い部分があります。

止まない雨が止まないこともあると綴った『てのひらジャーニー』
──『てのひらジャーニー』は『シグナル』とは真逆で平和な感じですね。
湯毛:この曲の前に、『シグナル』と『感状線』が先に出来ていたので、バランスをとったといいますか、「3曲並んだときに、笑顔で気楽に出来る曲を作ってくれ!」とせら君に言いまして。
せらみかる:実際、シンプルに作るというのを目標に作り始めたんですけど、演奏的には難しかったです。
湯毛:悪い癖だね、詰め込んじゃうの(笑)

──サウンド面でこだわった部分を教えてください!
湯毛:ギターのヒラノ君のフレーズが歌メロっぽいものが多くて。コードでジャーンじゃなくて、単音で弾いてたりするのが多いよね。
せらみかる:決して手数がめちゃくちゃ多いフレーズではないんですけど、その分タイトに弾かないとチープに見えちゃうので、演奏力をちゃんと上げていかないとなっていうのはありました。
湯毛:サビで僕が歌っているハモリのメロディーを、ギターが弾いているような形になっている所もあります。歌と合わせていくイメージじゃないときついかなって思いました。
せらみかる:普段は、同じコードをみんながなぞっていく感じなんですけど、割とこの曲はシンプルな中でも、それぞれが立体的に動く作りにしちゃったので。

──なるほど!
湯毛:みんなで合わせていく中でも、サビの展開が全部変わったっていうのはありましたね。
せらみかる:ヒラノ課長とかには、「簡単じゃねーよ」って言われました(笑)
湯毛:想定していたより、爽やかな曲を作ってもらったんですが通して聴くとなんかエモくなったねっていう感じがあります。歌詞も悩んだんですけど、ポジティブな応援歌というテーマを設けて『シグナル』と『感状線』とは違う人格ができました。湯毛が全然違う人格を持った綺麗な歌詞を書きましたね。
せらみかる:同じ人なのだろうか?って思います。

──歌詞はすごく丸いですね。
湯毛:大分ね。普段あまり言わないようなことが入っていますしね。100%完全に応援します!とは言わないんで、そこがちょこちょこ出ているんですけど。Bメロも諦めろぐらいの言い回しをしているんですよね。「止まない雨はないさ」って言いたくはないから、「止まない雨が止まないこともある」って言っているんですよ。
全員:(笑)

──「止まない雨はないさ」って言いたくないのわかります!
湯毛:でもみんな言うんですよね(笑)「止まない雨はない」っていう落とし方が嫌なんですよ。だから捻くれたあとに、「それすらもチカラに変えたら最高」っていう風に濁しているんですよね。曲をもらったときに、サビの歌い出しってすごく大事だなってなりまして。そのときに思い付いたのが、「花ひらいて」っていう歌詞だったんですよ。

──メルヘンさが(笑)
湯毛:メルヘンですよね(笑)「花ひらいて」ってなったらすごいメルヘンに行くか、なんかちょっとV系みたいになっちゃうかっていう感じだと思ったんですけど、応援歌で花ひらくという所が、前に進んでいる感がするなと。
フジ:Bメロの最後の「最高」が「さあ、いこう」に聴こえるんですよ。
湯毛:「さあ、いこう」よりに「最高」って言っているんですけど、表記としては最高の方が良いかなって思っています。

──そこは意識されたポイントなんですか?
湯毛:「さあ、いこう」って言いたいけど、「さあ、いこう」にしたら綺麗すぎだなって思ったので、「最高」って書いた方がいいかなって。

──タイトルが『てのひらジャーニー』になったのはなぜですか?
湯毛:最初、手のひらっていうのを思い浮かべたんです。それで手のひらって花というイメージも湧くし、背中を押すのも手だし。手のひらだけだと意味深感が出るなと感じたんですけど、この曲自体意味深じゃないんですよ。意味深じゃなくて、そのままの通りでとってほしいんです。単純な応援歌として聴いて欲しくて。てのひらを漢字で書いても重くなっちゃいそうですし。カタカナもつけたいなと思ったので、旅立ちを込めたジャーニーがイメージとして合うかなって。そうすることによってタイトル感が出たなと。

シリアスでネガティブな事を吐き出した『感状線』
──『感状線』はどういった想いで制作されましたか?
湯毛:作曲はせら君がやりました。この曲は今回の3曲の中で結構前に作った曲ですね。
せらみかる:歌詞はついてなかったんですけど、今回出すにあたって湯毛君がつけてくれました。
湯毛:曲だけでも、深い所まで感じられるものですね。フジ君とかは、ビジュアル系大好きだからこういう雰囲気がね。
フジ:大好きだね。
湯毛:ヒラノ君やフルコンさんもビジュアル系大好きなんですよ。好きなメンバーが多いので、こう、下にのれる曲を作りました。歌詞は明るくてもしょうがないので、僕の中でもシリアスでネガティブな事を書いていきました。僕自身、そういうネガティブな事を思いがちなので、「吐き出してええわ」という感じで。タイトルも造語で、感情は気持ちのfeelの方でして、その「どうしようもない感情がずっとループしてんな!」みたいな意味もこめて感状線にしました。

──道路の環状線かと思っていました(笑)
湯毛:そうです。そうです。そこもあてました。世の中ってどうしようもない事を繰り返しているなっていうのが、基本テーマですね。それ以外の捉え方っていうのは多分、ストレートに捉えられる言葉じゃない言葉をサビに並べているので。

──確かに。
湯毛:Aメロ、Bメロはわかりやすいじゃないですか?サビに関しては、回りくどくネガティブを吐き出していますね。でも、やりすぎたなって思う歌詞ではあります。
フジ:いや、これぐらい生々しい方が突き刺さるから好きかな。
せらみかる:むしろ、湯毛君がこういう歌詞を書いてくれるって時点でこういう歌詞の方向性を期待していたんです。見事に書いてくれて。
湯毛:悲しい期待がね…(笑)Aメロは普通に歌って、Bメロはゆったりになり、途方に暮れるというか、揺れるような感じで。揺れるように書いたのに、歌詞には「ゆうらり」って書いてしまったんですけどね。メロディー的にかごめかごめのようなフレーズにかけたんですけど、それもちょっと違うなって。サビは吐き出すようでストレートじゃない歌詞を入れました。

──「安置居る」っていう歌詞はどういう意味ですか?
湯毛:ここはダブルミーニング的な所があるんです。カタカナのアンチと、安全地帯のあんちで。あ、でも安全地帯って一般の方にはわからないかな…?
せらみかる:ゲーム用語じゃない?
湯毛:例えば、フィールドでやられない場所をゲームで安置っていうんです。

──なるほど。それでこの「安置」なんですね。
湯毛:そうですね。なんか新鮮さあるな~(笑)聴き心地としては、アンチの方に聴こえるかなって思いますけど。『正解なんて存在の数だけ』っていう所はきれいごとっぽいじゃないですか?勘違いしている奴が抱いていた映像は実は残像だけど、それを盛大に誇っていればいいじゃんっていう歌詞です(笑)

──3曲も湯毛さんの曲が揃っているからこそ、面白いですね。
湯毛:そうなんですよ。バラバラに入っていないから余計にそうですね。せら君も結構歌詞を書くんですけどね。
せらみかる:はい。そんなに自信満々の曲はないですけどね(笑)

──最後に、ライブの告知と読者の皆さんにメッセージをお願いします!
湯毛:『ゲーム実況わくわくフェスティバルver.6』っていうのが、色んなゲーム実況者さんが来て、ゲーム実況のステージを中心に、フェスのようにいろんな事をやっている感じでして。その中の1ブロックで僕等もライブをやります。トークコーナーもやったりしますね。そして、『9thコンサート~わくわく道中2018~』は僕らのワンマンライブで、頭に数曲演奏して、ゲーム実況を30分、40分やって、あとはまた演奏をするスタイルです。

──30分もゲーム実況するんですね(笑)
湯毛:我々、ゲーム実況をやっているバンドなので。それも込みでやるワンマンライブです。今回は今まで行ってない都道府県ばかりを選びました。ハイペースなツアーは出来ないので。
せらみかる:少しずつ全都道府県制覇を目指していきます!
湯毛:我々演奏以外にもゲーム実況や長いMCをやっていて、新たな楽しい事を作ろうとしています。そんな感じでやっていますので、少しでも興味のある方はぜひ来てください!!
TEXT:愛香

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