平成最後の<a-nation>、浜崎あゆみ
がフィナーレを飾る

<a-nation 2018 supported by dTV & dTVチャンネル>が、8月26日 味の素スタジアムで開催された東京公演でファイナルを迎えた。
開演前のオープ二ングアクトとして登場したのは、華麗な殺陣パフォーマンスを披露した崎山つばさ with 桜men、エネルギッシュなステージングが魅力のダンス&ボーカルグループONE CHANCE。フレッシュな2組のライブで観客のテンションが上がるなか、ついにa-nationの最終日公演がスタートした。
トップバッターはDa-iCE。「行くぜ! a-nation!」という第一声から、「TOKYO MERRY GO ROUND」でライブをスタートさせた5人は、キレのいいダンス、表情豊かな歌声、親しみやすいキャラで観客を魅了。コール&レスポンス、タオルを振り回す演出で一体感を生み出した。9月から始まる全国ツアーへの期待がさらに高まる、充実のステージだった。
爽やかなワンピース姿で登場したDream Amiは、まず映画『ズートピア』日本版主題歌の「トライ・エヴリシング」を披露。「もうすぐ夏も終わり。みなさんと最高の思い出を作りたいと思います!」というMCの後は、自ら赤いギターを演奏しながら「Lovefool -好きだって言って-」を歌唱。さらにE-girlsの「Follow Me」をバンドアレンジしたDream Amiバージョンや10月24日リリースの新曲「Wonderland」で観客を沸かせた。
三浦大知はソウルフルな歌声、シンクロ率の高いフォーメーション・ダンスを交えた「Cry & Fight」を披露し、観客の一気に惹きつける。「すべてのジャンル、垣根を超えていきたいと思います!」という言葉の後は、ファンキーなグルーヴが印象的な「DIVE!」、ロック的な高揚感に溢れた「EXCITE」でスタジアム全体に心地よい一体感を生み出した。“自分らしくあれ”というメッセージが伝わる新曲「Be Myself」を含め、現在の三浦大知の魅力をダイレクトに体感できるアクトだった。
Red Velvetは「Dumb Dumb」をはじめとする人気曲、日本オリジナル楽曲「#Cookie Jar」などを次々と披露。大胆なリズムアレンジとカラフルなメロディを軸にした楽曲、5人メンバーの高いパフォーマンス力、愛らしいビジュアルをたっぷりとアピールした。MC中に初のアリーナツアー<Red Velvet ARENA TOUR in JAPAN“REDMARE”>の開催も発表。会場は大歓声に包まれた。
エッジの効いたダンストラックで強いインパクトを残したFAKYの後は、倖田來未のアクトへ。ポップアップでステージのど真ん中に登場し、まずは最新アルバム『DNA』収録曲「Dangerous」を披露。最新鋭のヒップホップ系トラック、ド派手でセクシーなパフォーマンスによって観客の興奮を一気に引き上げる。「a-nation東京、やっと来た! これやらないと、夏ちゃうやろ!」と笑顔で挨拶し、“誰にでもチャンスはある!”とアピールする「CHANCES ALL」、さらに「め組のひと」のカバーでパーティ感を演出。スタジアム全体を掌握する倖田來未のパワー、やはりすごい。
<a-nation>出演5回目の男女混成グループ・lol-エルオーエル-に続いて登場したのは、2年連続、3度目の出演となるEXO。メンバー全員の高いボーカル力を活かしたバラード「The Eve(前夜)」、華やかなダンスが楽しめるディスコチューン「Coming Over」など、EXOの多彩な魅力を実感できるステージが続く。「ここを幸せな時間にするために、このステージに立っています」(カイ)と語りかけると、この日いちばんの大歓声が巻き起こった。ラストは平昌冬季オリンピックの閉会式で披露された「Power」。躍動感に満ちたパフォーマンスは圧巻だった。
TRFは<a-nation>17回連続の出演。冒頭から「masquerade」「BOY MEETS GIRL」などのヒット曲を連発し、YU-KIのダイナミックな歌声、DJ KOOが放つエレクトロサウンド、SAM、ETSU、CHIHARUの切れ味鋭いダンスを含め、いまも進化を続けるパフォーマンスを見せつける。「おかげさまで私たちも25周年を迎えました! 一緒に踊って!」というYU-KIの笑顔も印象的だった。「EZ DO DANCE」では約700名による“アクトダンサーオーディション”を勝ち抜いた79名が登場、瑞々しいダンスで会場を盛り上げる。ラストは「survival dAnce ~no no cry more~」で大合唱。<a-nation>の顔と呼ぶにふさわしい、大充実のステージだった。
そして、ついに浜崎あゆみが登場。<a-nation>の出演は17回目、通算15回目のヘッドライナーとなる浜崎のステージは、47人の女性ダンサーを引き連れた「W」からスタート。天蓋付きベッド型のステージでパワフルな歌声を響かせる姿から目が離せない。最新アルバム『TROUBLE』収録の「eternal(eはラテン語表記)」では叙情的な歌声が広がり、名バラード「HANABI」では会場を染める青とピンクのサイリウムと夜空に浮かぶ満月が楽曲の世界観を引き立てる。

さらに「Summer Love」ではフロートに乗って会場外周を一周。宇多田ヒカル「Movin' on without you」のカバーも飛び出し、観客の興奮はピークに達した。その後も「You & Me」「BLUE BIRD」などの人気曲を披露し、ラストは「2018年a-nation、最終日。この曲が最後になります」という言葉に導かれた「July 1st」。ステージの端から端まで走り、「ありがとうございました!」という叫ぶ姿が強く心に残った。最後は大きな花火が打ち上げられ、切なさと解放感が同時に広がるなか、平成最後の<a-nation>は幕を閉じた。

今年は規模を拡大して長崎、大阪、東京の3都市5公演で開催(三重は台風の影響により中止)され、18万8000人を動員。各地熱狂を呼んだ2018年<a-nation>のフィナーレとなる東京公演2日目も、高い音楽性と華やかなエンターテインメント性を備えたアーティストたちが素晴らしいステージを見せてくれた。確実にスケールアップを続ける<a-nation>は、来年以降もさらなる進化を果たすだろう。

取材・文◎森 朋之

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