8月13日@マイナビBLITZ赤坂

8月13日@マイナビBLITZ赤坂

d-girls、
全国ツアーの集大成を見せた
マイナビBLITZ赤坂公演の
熱狂と感動をレポート

2018年に入りd-girlsは『d-girls全国ツアー』と題し、台湾公演も含め毎月コンスタントに地方公演を行ない続けてきた。すべては同ツアーのファイナル公演として掲げた、8月13日(月)マイナビBLITZ赤坂公演を成功へ導くため。同日、5人は『d-girls単独公演~dream of eternity~』と題し、目標に掲げてきたマイナビBLITZ赤坂の舞台へ700人以上の人たちを前に立っていた。

この日は、FRESH ANGELS、ぴゅあ娘リローデッドがゲストとして登場。さらに、元メンバーの喜屋武里奈が一日だけ復帰するサプライズも用意していた。

銀河の世界を舞台に据えた
切ない恋物語を投影

オープニングを担ったぴゅあ娘リローデッドのライブを受け、d-girlsのステージへ。最初に届けたのが、会場中の人たちを壮大な銀河の世界へ導く「stream」だ。無限に広がり続けるスペイシーな楽曲に乗せ、杉本よしみと瀬戸千花、2人の歌姫の伸びやかで透明感のある歌声を魅力に、《君と》《ずっと》と歌いながら5人は会場中の人たちを銀河を舞台にした物語の中へ連れ出した。

この日のライブは2部構成で実施。前半部には、トランスを軸に据えたDENCHU SOUNDと呼ばれる独創的な音楽性の中、銀河の世界を舞台に据えた切ない恋物語を投影する。続く「NEGAI」では、斉東由奈がヴォーカルを担当。彼女以外の4人がジャグリングなどで使われるLEDを仕込んだスティックを回し、カラフルな紋様や文字を描き出すビジュアルポイを両手に持ち、楽曲に合わせて次々と彩り豊かな絵を投影。グラデーション豊かな輝きを背に想いを乗せて歌う斉東由奈の姿は、銀河中に歌声の花を咲かせる歌姫にも見えていた。

激しく躍動するトランスナンバーの上で、杉本よしみが彼方の世界へ観客たちを連れ出すように「noemi」を響かせた。猛々しい演奏の上で美しく透明感を持って響くその歌声は、銀河の世界に現れたローレライのよう。その歌声の導きなら、いくらでも酔いしれ、溺れてもかまわない。

歌のバトンは瀬戸千花へ。彼女も美しく躍動するスペイシーな「alive」に心を預け、切なさを抱いた想いを伝えていく。次第に高揚を増す楽曲に触発され、フロアー中から上がる熱狂の声。その叫びさえも全身で受け止め、瀬戸千花は心の奥底から沸き上がる愛しき想いを今にも壊れそうな声を持って歌いあげていた。なんて切ない銀河の恋物語だろう。エンディングではあえて音を消し、瀬戸千花がアカペラで歌いあげ、無音の中5人は華麗に踊り、観客たちに嬉しい感動を与えてくれた。

切ない想いは「幾星霜の物語」へ受け継がれ、瀬戸千花がセンチメンタルな物語に熱狂というフレイバーをまぶし、フロアー中の人たちを物語のキャストに変えていく。キラキラとした輝きの中に描き出す愛しさと切なさを持ったドラマ、とても胸に染みるじゃない。

物語の舞台は、情熱燃え盛る楽園へ。杉本よしみが心に熱情を抱いた姫と化し、「灼熱のユートピア」を沸き上がる想いを胸に雄々しく歌いだす。その姿はまるで異国の地で熱情にほたされ、踊らずにいれない衝動へ心突き動かされるようにも見えていた。

銀河の世界を舞台にした情熱の物語は、杉本よしみと瀬戸千花が歌声を交わしあう「CHANGE THE WORLD」へ。ミリックスされ、雄大でスケールあふれるタイナミズムな楽曲へと昇華。物語のクライマックスでヒロインが想いを告白するように、2人は“生まれ変わっても僅かな希望を胸に抱き続ける~2人の世界はここにある”と歌を交わしあっていた。d-girlsの前半部のライブは、銀河を舞台にした壮大な恋物語を描きながら、一度その幕を閉じていった。

OKMusic編集部

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