【インタビュー】HIRO [La'cryma Ch
risti]、2ndソロアルバムを語る<第
1回>「僕らしく歌えばいいのかな」

La'cryma ChristiのギタリストHIROが本日8月15日、2ndソロアルバム『Midnight Sun』をリリースした。ギターインストアルバム『Gale』(2017年4月発表)にてソロアーティストの道を歩み始めたHIROが、新作『Midnight Sun』で表現したのは、前作から一転。全10曲が自身のヴォーカル曲によるものだ。
アルバムを貫くテーマは“Show, don't sing!”──歌うのではなく情景を見せなさいというもの。同作について、HIROが語ったインタビューを全4回の連載でお届けしたい。その第1回目は、人生初となったリードヴォーカルのレコーディング風景から。

   ◆   ◆   ◆

■人生初のメインヴォーカル曲は
■3曲目の「鏡の中の君」です

──2ndソロアルバム『Midnight Sun』の発売日ですね。

HIRO:実はドキドキです(笑)。

──昨年のソロデビューアルバムよりもドキドキ?

HIRO:ええ。前作はギターインストゥルメンタルでしたから。ギタリストとしての自信も自負もありました。でも、ニューアルバムは全曲が歌ものなので。

──La'cryma Christi時代にリードヴォーカルを務めた経験は?

HIRO:まったくないです。バンドでメジャーデビューして20年以上経ちますが、リードヴォーカルは初めて。

──昨年末から今年1月にかけて行われた<KOJI & HIRO Joint Live>のアンコールで、2曲ほど歌いましたね。あのときは、すでに今回のアルバムを意識していましたか?

HIRO:ええ。というか、意識していたのは、もっと前からです。去年の4月にソロデビューアルバム『Gale』をリリースした時点で、インタビューなどでは「三部作」と発言していて。あの時点で自分のなかでは“次は歌う”と決めていました。ただ、決めてはいたものの、あのときのアンコールの経験や弾き語りの経験がなかったら、このアルバムは作れなかったかもしれないと思います。

──なるほど。

HIRO:そもそも自分がどこまで歌えるのかもわからなかったし。自分で自分を検証してみないことには曲も作れないし。だから、歌う場を少しずつ積み重ね、スタイルとまでは言わないけど、“これなら自分でも歌える”という枠をつかむことができた。他にも、会うヴォーカリスト、会うヴォーカリストにいろいろ質問したり。どれくらいの声量で歌ってる?とか。弾き語りの場合、それほど声を張らないでも成立するけど、バンドサウンドになったときでも、それが通用するのとか。

──調査結果はどうでしたか?

HIRO:人それぞれでした(笑)。答えはひとつではないというか、その人らしさがその人の答えというか…。だったら、僕も僕らしく歌えばいいのかなと。

──人生初のメインヴォーカルを録った曲はどれですか?

HIRO:アルバムでは3曲目に入っている「鏡の中の君」です。これは前作の『Gale』に収録されている「甘い罠」のヴォーカルヴァージョン。メロディも構成も出来上がっていたので、これから歌ってみようと。もともとヴォーカル曲として作ったので、今回でやっと完全体になりました。歌詞がないとき、ラララで仮歌を歌ってみたら、予想以上にいい感じで、“お、これならいけそうだ”と思いました。でも、そこからが長かった(笑)。きっかけは録音した声質がこもって聴こえたこと。もともとブライトな声質ではないにしても、あまりにも艶がない。そこでいろいろな歌い方を試すようになって。ちょっと声を張ってみたりとか。そうすると、いつのまにか自分らしくなくなって。音痴になって。音程には、ある程度の自信があったのに、それすら怪しく聴こえ始めて。

──登山なら、一合目から立ち往生(笑)。

HIRO:本当にそう。変わるきっかけはドラム録りのときでした。仮歌の声質があまりにもこもっているから、ドラムのチューニングすらできないとなって。もっとクリアな仮歌を入れてからドラムを録ることになったんです。で、いろいろなマイクを試し、自分に合うマイクを見つけたのが変わるきっかけでした。こもらず、艶も出たので。

──一気に三合目までジャンプアップ(笑)。

HIRO:ギタリストでもピックアップやアンプにこだわるから、当然ですよね。ただ、面白いというか不思議なのは、“これだ”と思ったマイクは、最初に仮歌を録ったマイクだったこと。しかも、その日は、「鏡の中の君」「緑の秋」「残り香」といった3曲の仮歌とドラムを録って。次からはいつものスタジオに戻り、前と同じように仮歌と録っていましたが、なぜか声がこもらなくなりました。環境なのか、気持ちなのか、原因はいまだわからないけれど、こういうこともあると、新しい発見でした。

取材・文◎藤井徹貫
■2ndソロアルバム『Midnight Sun』
2018年8月15日(水)発売
GQCS-30009 3,240円(税込)
01. 白夜 (作詞:HIRO)
02. 我 (作詞:鈴木慎一郎)
03. 鏡の中の君 (作詞:伊勢正三)
04. 反逆のセレナーデ (作詞:伊勢正三)
05. 緑の秋 (作詞:伊勢正三)
06. conviction (作詞:Naoki. H)
07. 残り香 (作詞:鈴木慎一郎)
08. 祈り (作詞:伊勢正三)
09. under the midnight sun (作詞:HIRO)
10. 遥か... (作詞:鈴木慎一郎)
全作曲・編曲:HIRO

▼レコーディング・ミュージシャン
Vocal & Guitar:HIRO
Bass:中村泰造
Drums:ササブチヒロシ
Chorus (M8):玉虫ナヲキ

【オフィシャルストア CD予約特典】
特典1) 直筆サイン入りフォトカード
https://wardrecords.com/products/detail4605.html
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特典2) 8/26(日)ライヴ終演後の「握手&サイン会」参加券付
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■『Midnight Sun』発売記念インストアイベント

2018年9月5日(日)14:00~ タワーレコード渋谷店
2018年9月5日(日)18:30~ 渋谷ZEAL LINK
http://www.lacrymachristi.jp/HIRO_MidnightSun.html


■2ndソロライヴ<Under the midnight sun>
2018年8月26日(日) 渋谷CLUB QUATTRO
Open15:45 / Start16:30
▼ライヴ・ミュージシャン
Vocal & Guitar:HIRO
Guitar:Shinobu
Bass:中村泰造
Drums:ササブチヒロシ
Guest:田澤孝介 (Rayflower)
▼チケット
スタンディング 6,800円 (税込/ドリンク代別)
一般発売中
・オフィシャルストア https://wardrecords.com/products/detail4607.html
・イープラス http://eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002265418P0050001P006001P0030001
・ローソンチケット 0570-084-003 [Lコード:76406] http://l-tike.com/order/?gLcode=76406
・チケットぴあ 0570-02-9999 [Pコード:122-039] https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1830991


■HIRO初のファン旅行<〜HIROの甘い罠〜越後湯沢で過ごす魅惑の2日間〜>
開催日:2018年10月20日(土)〜10月21日(日)
宿泊施設:NASPAニューオータニ(新潟県)
http://kk-kanko.com/hiro2018/

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