WWE3年連続のエディオン大阪公演
人類最強の女子格闘家ロンダ・ラウ
ジーが やってくる!

東京・両国国技館公演からわずか2カ月、世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEが、今年も大阪にやってくる。8月31日(金)、エディオンアリーナ大阪で開催される『WWE LIVE OSAKA』に、スーパースター勢が大挙来日するのである。
エディオンアリーナ大阪での公演は、2016年12月のNXT初上陸を皮切りに、昨年9月にはスマックダウン勢がやってきた。そして今回は、ロウのメンバーを中心にした編成。ロウとは言わずと知れたWWEの中心ブランドである。それだけに、現在進行形のWWE、その真髄を体感できる絶好の機会となるだろう。
今回最大の見どころは、なんといっても女子格闘界最大の大物ロンダ・ラウジーの日本マット初登場ということになりそうだ。柔道家のラウジーは2008年北京オリンピック柔道70㎏級で銅メダリストを獲得、アメリカ女子柔道で初めての五輪メダリストとなった。2010年の総合格闘技進出後も圧倒的強さを誇り、2012年にUFCと契約し初の女子選手となった。同年12月に初代UFC世界女子バンタム級王者に認定され、翌年2月にUFC史上初の女子の試合で王座を防衛。この試合のPPVは女子選手がメインを務めた大会で最高の売り上げを記録するなど、試合結果以外でも数々の記録を樹立している。人気、実力とも兼ね備えたスーパーアスリートなのである。
元々WWEファンとして知られたラウジーがプロレスと関わったのは、2015年3月29日、カリフォルニア州サンタクララのリーバイス・スタジアムに7万6976人を動員した「レッスルマニア31」だった。“ザ・ロック”ドウェイン・ジョンソンにエスコートされリングに上がると、トリプルH&ステファニー・マクマホンの“極悪上層部夫妻”と対峙。ロックと共闘しトリプルHに払い腰を見舞うとステファニーのヒジに関節技を極めて制裁、WWEとUFCが遭遇するというまさかのシーンを現出させたのだ。
あれから3年、プロレス転向のウワサは現実のものとなる。今年1・28日、PPV「ロイヤルランブル」にサプライズ登場。女子初の30人参加ロイヤルランブルマッチ終了後、突然姿を現し、「レッスルマニア34」への参戦を表明した
。2・25「イリミネーションチェンバー」ではリング上で公開契約をかわし、WWEに入団。ここでぶり返したトリプルH&ステファニーとの遺恨からラウジーはカート・アングルとの五輪タッグを結成、WWEデビュー戦となる4・8「レッスルマニア34」で再び制裁に乗りだし、最後はラウジーがアームバー(腕ひしぎ逆十字固め)でプロレスラーではないWWEの登場人物(ステファニー)からタップを奪うというカオス極まりない、かつ、カタルシス満点の名場面をつくりだしたのだった。
年間最大の祭典が終わると、WWEは恒例のヨーロッパツアーへ。ラウジーは欧州公演でのシングルデビューが計画されていたようだが、ここでは6人タッグなどで持ち越しに。記念すべき初シングルはあえてPPVでのタイトルマッチに用意されていた。6・17「マネー・イン・ザ・バンク」で巨漢のナイア・ジャックスに挑戦。王者から指名されての実現だった。
試合ではラウジーが柔道殺法、関節技だけではなくダイビングクロスボディーを敢行するなどプロレスへの適応能力も遺憾なく発揮、腕を極めると初挑戦でいきなり奪取の快挙がすぐそこにまで迫っていた。ところが、ここでラウジーはプロレス、WWEの罠にハマることになる。アレクサ・ブリスが乱入し、タイトル挑戦の権利を行使、カードが変更されたのだ。というのも前の試合でブリスはマネー戦に勝利し、いつでもどこでも王座挑戦が認められる権利を得ていたのである。マネー権は1年間有効なのだが、まさか当日、しかも獲得から2時間あまりで使ってくるとは。ダメージの大きかったジャックスはここでベルトをブリスに明け渡した。ロウ女子王座はラウジーではなく、ルールを有効利用した
ブリスのものとなったのだ。
怒りのラウジーは翌日のロウでブリスを襲撃。王者から「評判倒れの新人」と挑発されたこともあったが、アングルGMやレフェリーたちも暴行してしまい、30日間の出場停止処分を食らってしまう。試合解禁は7・15PPV「エクストリーム・ルールズ」が終わってから。しかしチケットを買って最前列で観戦したPPVで介入したためか、アングルGMは翌日のロウでさらに1週間の処分延長を言い渡した。フラストレーションは溜るばかりだ。
さいわい、大阪公演では謹慎処分は解けている。GMの決定に従えば、8・19「サマースラム」でロウ女子王者のブリスに挑戦できる。そんな状況下での大阪での対戦相手はベルトを争ったジャックスとあって申し分ないだろう。ところが、スペシャルレフェリーとして試合を裁くのが、あのブリス。8・19「サマースラム」後の8・31大阪公演は、いったいどんなシチュエーションで開催されるのか!?
文:新井 宏

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