アニメ映画『この世界の(さらにいく
つもの)片隅に』シーン追加で"さらに
いくつもの"人生描く

アニメ映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開延期が決定。2019年中の公開に向けて製作中だ。
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、2016年11月の劇場公開以来、1日も途絶えることなく映画館での上映を続けている映画『この世界の片隅に』に、新場面を付け足した別バージョン。これまで約200万人以上の観客を魅了し、70を超える賞を受賞してきた名作に、約30分の新規シーンが加わり、"さらにいくつもの人生"が描かれたもう1つの物語が完成する。
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』では、主人公・すずと、すずが嫁ぎ先の町で初めて出逢う同世代の女性・リンとの交流を描いた、昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソードや、妹・すみを案じながら迎える昭和20年9月の枕崎台風のシーンなどを追加。
新しい人物や、これまでの登場人物の別の側面にもフォーカスが当てられることで、彼女たちの複雑な想いがより一層浮かび上がる構成となっている。
監督の片渕須直は、映画『この世界の片隅に』では描ききれなかった魅力的なエピソードが、原作にはまだまだあり、それを描き足すことにより、主人公・すずだけではない、"さらにいくつもの人生"を描き出したいと考えたという。
監督は公開にあたり、「戦争しおってもセミは鳴く。ちょうちょも飛ぶ。そして、人には人生がある。それが戦争中であっても。明るくぼーっとした人のように見えるすずさんが自分以外の「世界の片隅」と巡り合うとき、すずさんの中にはどんな変化が生まれるのでしょうか。すずさんの中にあったほんとうのものを見つけてください。」とコメント。
声優キャストは、前作に引き続き、主人公・すずをのんが演じる。
音楽は、こちらも引き続き、シンガー・ソング・ライターのコトリンゴが担当。主題歌を含む全劇中曲を制作し、新曲も手掛ける予定となっている。
なお、アニメ映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は当初、2018年12月公開を予定していたが、本編完成までに想定以上の時間を要し、公開延期が決定。2019年中の公開に向けて製作を進めている。
ここではひとりぼっち、と思ってた。広島県呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。昭和19(1944)年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。戦況が悪化し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。ある日、迷い込んだ遊郭でリンと出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同世代の女性に心通わせていくすず。しかしその中で、夫・周作とリンとのつながりを感じてしまう。昭和20(1945)年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われる。その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってしまう。そして昭和20年の夏がやってくる――。
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』
公開時期:未定
声の出演:のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔潘めぐみ、岩井七世、牛山茂、新谷真弓、澁谷天外(特別出演)
原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊)
音楽:コトリンゴ 
監督・脚本:片渕須直
アニメーション制作:MAPPA
製作:2018「この世界の片隅に」製作委員会

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