イラストレーター・FACEがAWAでプレ
イリストを公開 ミニ・インタビュー

イラストレーターのFACE(フェイス)がAWAでプレイリスト『オールナイトフェイス』を公開した。

FACEは2014年から本格的に手描きのイラストを始め、雑誌などの挿絵や、多くの媒体とコラボレーションを行なっている。ファッション・ブランドとの関わりも深く、NIGO®の関わるプロジェクトのイラストを定期的に提供しており、HUMAN MADE ®のイラストも担当している。
最近では、PIGALLEやadidas OriginalsのFlagship Store Tokyoの3周年とコラボレーションするなど、その活動は多岐に渡る。また、SNEEZE MAGAZINEにイラスト提供や、Avi Goldのブランドを手伝うなど海外での活動も多い。今回、AWAではプレイリスト『オールナイトフェイス』の選曲と、それにちなんだジャケットのイラストを描いてもらった。

――FACEがイラストを描き始める経緯はなんだったのか。

「絵は、母親が好きだった影響で、幼いときから描いてて。学校でも授業中に落書きばっかしてたんですよ。それで、高校で芸術専攻してて、そのまま大学に行ける高校だったんです。芸術学部があったので、大学行ったのですが、中退しちゃって(笑)。好きに落書きしてただけなので、専門的なことは知らないんですよね。当時は、2000年初期のヘクティク(realmad HECTIC)とかKAWSのグラフィティが好きで。そういう感じのを自分も描きたいなって思って、イラストを描きながら、グラフィティもやってましたね」

――HECTICなど、2000年初期の裏原ブランドからの影響が大きいのか。

「服からの影響は大きいですね。当時のP.A.MやSILASのロンドンの感じが好きで。P.A.Mが仕入れてたときのグラフィックは未だに影響受けてます。あのときは、アーティストがTシャツのグラフィック描くのを見てて、洋服も絵も好きだったので、そういうアーティストになりたいなって思ってました。ずっと追っかけていましたね。今は少しだけ夢が叶った感じで嬉しいです」

――FACEは2014年にイラストを描き始め、2015年には池尻のコーヒー・ショップ「GOOD PEOPLE & GOOD COFFEE」で個展“FACE SOLO EXHIBITION”を行なったが、それまで個展みたいなことはやってこなかったのか。そして、今のイラストに顔を反転させるなどの少しづつ変化を入れたりする理由を聞いた。

「グッドピープル(GOOD PEOPLE & GOOD COFFEE)が初めてだったんんですよ。グッドピープルの池田さんに声かけてもらって。あの当時は右も左も分からない状態でした。大学のときに、先輩とグループ展やったりしたんですけど、当時は不真面目でちゃんとやらなかったんですよね(笑)。だから、イラストを描くことにも、あまり慣れてなかったんですけど、今は毎日描いてるんで手法とか分かってきて。漫画家と一緒ですよね。最初の漫画は下手だったけど、少しずつ変わっていくみたいな。顔が反転してるとかは単純に変化をつけたかった。イラストがかわいいって言われることがあるのですが、それだけだと嫌で。スタンス変えたり、試行錯誤してる感じの過程ではありますよね」
FACE

――今回、FACEにプレイリスト『オールナイトフェイス』を作ってもらったが、これはどのように選曲し、ジャケットを描いたのか。そもそも、イラストを描く上で音楽からの影響はなかったのかを聞いてみた。

「大学中退したあと、STUSSYに入ったんですけど、音楽とファッションって融合するから、“音楽は何を聴くんですか?”って聞かれることが多くて。自分はアートとファッションに影響を受けてるんで、どうしても結びつかなかった。音楽に結びつくとしたら、ジャケットが良いなっていうくらいだった。自分が聴いてきた音楽はJ-POPなんですよ。高校の頃に、19が流行ったり、尾崎豊が好きだった影響で路上ライブとかもやったことあって。あとは昔からラジオが好きで、今も流したりしてるんです。その派生で考えた結果、プレイリストは昔聴いてきた曲を選んで、ラジオみたいにできたら良いなって思ってイラストを描きました。基本的にいつもバイクだから、音楽聴かないんですけど、雨の日とか聴いてますね。今はもうAWAしか聴いてないです。J-POPも多いし、良いなって。若い子の音楽とかは全然わからないんですよね。昔だったら、カッコつけて洋楽とかチョイスしてたと思うんですけど、そういうのもなくなっちゃって。僕がSTUSSYのときに“音楽は何が好きなの?”って聞かれたときに、素直にミスチルが好きって言えなかったんです。ヒップホップ好きな人が多かったから。けど、関西出身の歳上の先輩がいて、その人が“ミスチルが好きなんやけど”って言っていて。何も偽ってない人間性がカッコいいなって思いました。そのときから何も隠す必要ないなって思うようになりましたね。だから、このプレイリストは僕が聴く曲しか入れてないです。順番とかは気にしてないですね」

――最後に、今後はどのようなイラストを描いていきたいのかを教えてもらった。

「あの顔のイラストとは違うことをやってみたいですね。過去に雑誌のwarpでよく挿絵を描いていて、それを見てくれた方が仕事をくれることもあったりして。warpはかなり手助けしてくれましたね。いつものとは違うスタンスのものを描いても修正とかしてこなくて(笑)。他のとこだと、あのイラストを使ってほしいって言われることが多いのですが。やっぱり今と違う方向に行けるなら、行きたいですね。常に模索したり、やりたいことはたくさんあるんで。単純に技術的な面で、まだそこに行けてない。写実的なものとかもやりたいのですが、絵の具の使い方とかもまだわからないので、試行錯誤しながらって感じですね。たまにやるんですけど、僕の描いた作品って気づかないで終わっちゃたりするんで。それだと埋もれちゃうんで、今のスタンスとガッチャンコできればいいなって思ってますね」

■ FACE オフィシャル・サイト(https://www.faceoka.com/)

Text:Toru Miyamoto
Photo:Toru Miyamoto

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