スウェーデンの暮らしを芸術に変えた
画家、カール・ラーションの展覧会が
開催 世界を魅了した家族のライフス
タイルに迫る

展覧会『カール・ラーション スウェーデンの暮らしを芸術に変えた画家』が、2018年9月22日(土)~12月24日(月・休)まで、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館(東京都新宿区)で開催される。
家族をモティーフにした温かい作品で知られるスウェーデンの画家、カール・ラーション(1853~1919)。本展は、日本では1994年以来24年ぶりの回顧展となる。
カール・ラーション《かくれんぼう》 1901年 リトグラフ カール・ラーション・ゴーデン (c) Carl Larsson-gården
スウェーデン人の心の故郷ともいわれるダーラナ地方に伝統的な家、通称「リッラ・ヒュットネース」を入手したカールは、妻とともに理想の家に改装し、その牧歌的な暮らしぶりを画集にして出版した。それは現在のスウェーデン・インテリアに深く影響を与え、後に各国でも翻訳出版されている。
本展は、油彩画、水彩画、リトグラフ、エッチングなどの絵画約50点をはじめ、夫妻がデザインした家具や日本美術のコレクション、画家であった妻カーリンのテキスタイルなど、日本初公開作品を含む品々約100件によって、世界を魅了した家族のライフスタイルに迫る。
今見ても新鮮! こまやかな愛情と、手づくりの豊かさ
画集『わたしの家』 1899年刊 カール・ラーション・ゴーデン (c) Carl Larsson-gården
家族を描いたカールの作品と、その舞台になった家には、隅々まで愛情が注がれている。それは孤独な子ども時代を過ごしたカールが、親密なロココ趣味や、既成の価値観にとらわれずに現実を見る近代的なリアリズムを消化して生み出した世界だ。本当に必要なものや好きなものを自分の手で作りだしていった豊かさは、今の私達にも新鮮にうつる。
カール・ラーション 《史跡巡りをする夫妻》 1906年 水彩 カール・ラーション・ゴーデン (c) Carl Larsson-gården
理想の暮らしを実現した家、「リッラ・ヒュットネース」
リッラ・ヒュットネース (現:カール・ラーション・ゴーデン)の玄関
産業化社会の新しい生活スタイルが模索された19世紀、夫妻はアンティーク家具のペイントや手芸という簡素かつ斬新な方法で田舎の家「リッラ・ヒュットネース」を美しく改装し、そこでの暮らしを最新の印刷技術を用いた画集というかたちで大衆に発信した。イケアやポストモダニズムのデザインにも刺激を与えたセルフ・リノベーションの名作を、日本初公開の品々を交えて紹介する。
リッラ・ヒュットネース(現・カール・ラーション・ゴーデン)の食堂 (c) Carl Larsson-gården
リッラ・ヒュットネースの庭に集うラーション一家 1906-07 年頃 (c) Carl Larsson-gården
知られざるクリエイター、妻・カーリンの才能
カーリンがデザインした扉のカーテン 《愛の薔薇》 カール・ラーション・ゴーデン (c) Carl Larsson-gården
リッラ・ヒュットネースの暮らしには、画家であった妻カーリンの創造性が大きな役割を果たしている。日本ではまだ知る人の少ないカーリンがデザインした明るく大胆なテキスタイルや美しく機能的なドレスは必見だ。
カーリンがデザインしたクッションとタペストリ カール・ラーション・ゴーデン (c) Carl Larsson-gården

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