【インタビュー】“超歌手”大森靖子、新譜で孤独、闇、死を可愛く表現 彼女が訴えかけたい本音とは?

【インタビュー】“超歌手”大森靖子、新譜で孤独、闇、死を可愛く表現 彼女が訴えかけたい本音とは?

【インタビュー】“超歌手”大森靖子
、新譜で孤独、闇、死を可愛く表現 
彼女が訴えかけたい本音とは?

世界を良い方向に変えられたらいいな

──ニューアルバム『クソカワPARTY』は、大森さんがクソカワジョーカーになり、“クソカワPARTY”の主催を務めるという内容で構成されていると思いますが、このコンセプトで作ろうと思った経緯を教えてください。
大森靖子:まず『死神』という曲を作ったので、そこから大きい鎌を持ちたいなって思い、ジャケット写真も鎌を持っている可愛い感じにしました。ピンク色が好きなので血色のある色と組み合わせたジャケットにしたのですが、それを見ていたらジョーカーみたいな感じに自分がなりたいなって思ったんです。
そこからジョーカーを調べていくと、昔の晩餐会みたいな所で、ジョーカーがどのカードにもなれたりとか、どの身分の人とも喋れたりも出来ていて。世界を変えるタイミングとかを握っているのがジョーカーだっていう事を知ったんです。
そういうのを可愛いパーティーを主催する人として、世界を良い方向に変えられたらいいなっていう考えから、そういうコンセプトを作りました。

──『クソカワPARTY』というテーマがかなりインパクトありますね。
大森靖子:リア充を嘲笑う人種の人とかもいるじゃないですか?そういう風にせずに、自分の孤独をちゃんと守っている人が、自分で辿り着けるパーティーっていうものこそ本当に楽しいパーティーだなって思っていて。
そういう風な所までみんなを連れていけたら良いなって思う気持ちがあるんです。今までは色んな人の曲を作って、音楽で色んな感情を歌いたいなって思って歌詞を作る事が好きだったんですが、今回は内にこもった状態で自分の一番奥の孤独とか感情を表現する事で、色んな人の一番奥にある事を大事にするといったラブソングや、そういう風な繋がりでありたいなって思ってという感じです。

──今作の大森さんの楽曲には、悩みを抱えている人を救い出してくれる言の葉が多いと感じました。
大森靖子:自分が病んでいるという認識もないし、病んでいる人へ向けてやっている所もなくて。でも逆に言うと色んな闇系アーティストの中で、この言葉を使ったら病んでいるっぽく出来るとか、そういう言語が出来てしまっていて、相容れないなって思っていて。
簡単にそういう事を言った気になれるのはまずいなって感じているんです。病んでいるって言ったら簡単かもしれないけど、自分がわかってもらえない、ここはどうしても譲れないんだっていう所って人と共有できないものだから、そういうものを歌っていくのは新しくなければいけない。そういうものまでテンプレ化してしまったらまずいなとは思っています。

──「見た目とか体裁とかどうでもいいっていって抱きしめてよ」というワードは共感する方も絶対多いと思います。
大森靖子:自分の事を書いちゃったんで…。(笑)

──先程悩んでいる人に向けて歌詞を書いていないとおっしゃっていましたが、現代では悩みを抱えている方が圧倒的に多いと思います。もし大森さんがそういう方たちにメッセージを届けるとしたらどんな言葉をかけますか?
大森靖子:悩んだ方が良いと思います。そういう事に気付かないで見ないようにして幸せになったら、誰かの作った幸せを借り物にして幸せを演じているだけです。それは本質的な幸せだろうか?と思うので、全然悩んで掴んでいった方が面白いに決まっているって思っています。
自分はファンの人を本当に面白いって思っているし、「悩んでいるんですよ」「病んでいるんですよ」っていう風に自称されている方の方が、普通に面白い人が多いなって思うんですよ。逆に偉いなって思うし、カッコいいですね。
TwitterのDMに届く様々なエピソード
──TwitterのDMを開放されていると思いますが、そこから印象に残るメッセージとかもファンの方からは届きますか?
大森靖子:こういう事辛かったんだなって思いだす事もあるし、こういう事楽しんだなって感じる事もあるし。単純に「こういう理由があってライブに行きました」とか送ってきたりするんです。私はライブに来るまでの道すがらが知りたいんですよ。どういう想いで来たとか、何かをさぼってきたのか?とか、そういう生活を知りたくて。興味がありますね。

──最近来たメッセージはどんな内容なのでしょうか。
大森靖子:昨日とかは、ライブハウスで写真を撮っている女の子がバンドマンに「今日のカメラマンはメス?」って言われたらしくて。それで凄い辛くて「ついでにアー写撮ってよ」って言われたけど、私の写真で生きていく術みたいなものを証明してやるために頑張って撮ったよっていうメールを下さって。
私もインディーズのときに、ライブハウスで活動をしていたら、結構そういうバンドマンいたんですよ。同じ気持ちになったな、胃がう、痛いってなっちゃって(笑)あと、絵を書いている女の子が、「ついでにジャケ写書いてよ」って言われたみたいで。ついでってなんだよ、命かけてやっているものなのにそういう言い方するのってって思う事も凄くあったなって。そういう気持ちで胃が痛いぐらい残っているのに、通り過ぎていっちゃっている所もあるので。
そういった部分を思い出させてくれるのは、自分にとってありがたい事だなとも思っています。

──そういったファンの方のお話しが、歌詞に反映されたりもしますか。
大森靖子:あります。筆箱を盗られた事を本当に悲しんでいる子がいたりして。筆箱が盗られるのって今だったら割と立て直せるじゃないですか?でもその筆箱は自分のお気に入りで、しかも一番好きなアイドルのチェキを入れていたやつで。盗んだのはこの子だろうなっていうのがわかっていて、その子も同じアイドルを後から好きになっていて、好きなものをパクられたみたいな感じだったらしいんですよ。その感情って30歳になると忘れているんですよね。「あー!あった!あった!」って思うし、ペン1本にかける想いとかちょーあったって思うし、このピンクは自分のペンだから同じの持っている人いたら嫌だなってときもあったので。でもそういう所が大事だなって。

──大森さんは曲作りをするときに、課せられた「仕事」みたいなものを設けてやるそうですが、『クソカワPARTY』もそのように制作されたんですか?
大森靖子:そうですね。アルバムになってくるのでバランスっていうか、普通にタイトルにPARTYって書いているのに、思ったより上がれる曲が少ないから上がれる曲を作ろうとかありました(笑)歌詞の内容的には言い足りない言葉をこの曲で作ろうって決めてやっていきました。
『死神』はインターネットで炎上して辛いときに作りました。
──リード曲の『死神』がどういった経緯で生まれたか教えてください。
大森靖子:『死神』はインターネットで炎上して辛いときに作りました。普段辛いときに曲を作ったりはしないんですけど、辛かったので。これは曲で作らないとこの悲しみに何の価値もなかったら本当に辛いって思って制作しました。曲作ることによって自分の曲に助けられた所が凄くあって。
自分の悲しみにも価値があったし、この曲が生まれたんだったらどんな想いをしてもいいやって思える曲だし。単純にこれを聴いて元気が出るなって自分でも思えるし。どんな気持ちの時でも寄り添ってもらえる。そういう感じの時に作りました。

──個人的な解釈なのですが、この歌詞は死神と言われ続けてしまい、死神になった感じなのでしょうか。
大森靖子:死神と言われた訳ではないんですが、色々誤解される事とかはあるので。それこそメンヘラ系アーティストとか、病んでいる歌詞を書くよねっていわれがちなので、そういう風に人を陥れるつもりもないし。殺人犯が聴いていたとかそういう風な広げ方もされるんですけど、そういうものを誇張しているつもりは全くないなって。私がそうじゃないって言っても、言われ続けてしまう。
でも私はそれでもやりたい仕事があるし、歌いたい意味とかもある、そういう事を曲にしたいとわかんないんだろうって。いくら擬態で書いたとしても、大森靖子という名義で書いている以上、自分の事っていう風になるし。なら、自分で説明していくしかないし、上手い事書くしかない。その例えとして死神をツールとした書いた形ですね。

──『死神』の中から一番お気に入りのフレーズを教えてください。
大森靖子:日によって違うんですけど(笑)大体1番で引っかかるフレーズにして、だんだん深くしていき、2番で自分の全然関係ない事を書くっていうのが私の詩法なんです(笑)
「見た目とか体裁とかどうでもいいっていって抱きしめてよ いつか男とか女とか関係なくなるくらいに愛し合おうよ」が好きですね。この辺は共感してもらえる所の一番の深さかなって。2番は共感されなくても良いから自分で書こうって思っているので。

──歌詞を綴るときって体験された事が主に反映されますか?
大森靖子:体験したことが勝手に反映されるんで、曲の中でのバランスとかどういう風にしたいのかとかそういう事を考えたり、音とのノリとかで書いている方が多いです。韻を踏もうとして歌詞を書くときは、iphoneを使っているので、悲しみって書いて次のフレーズで出てきた頭は、「か」から初めて、「かな」の次は「あ」行の言葉で始めようとかって連想させる事が多いです。

──「川は海へとひろがる人は死へと溢れる」というフレーズはとても心に刺さりますね。
大森靖子:風景の対比をさせていますね。でも究極に刺さりやすい言葉だったら刺さりやすい言葉を使えばいいだけなんですよね。刺したうえで感情を動かさないといけないので、自分は情景が浮かぶとか、色が浮かぶとかそっちの方が好きですね。夕日はどんな夕日だろう?とか思えるのが好きです。

──『クソカワPARTY』の歌詞、全体を通して統一させた事ってありますか?
大森靖子:わかりやすくするですね。今までのアルバムは結構わかりにくかったんですよ。何の事をちゃんと歌っているのかをわかるようにしよう!と思いまして。自分だけがわかる自分用語じゃないですけど、自分の表現を追求するための言語と人とコミュニケーションをさせるツールって全く違うんです。他の人が見たらわかんない言語で歌詞を書くことをやっちゃいがちなので、それをしないようにしよう!と作っていきましたね。
『死神』の作曲チームZiNGは綺麗好き!?
──『死神』の作曲にはサウンドクリエーターユニット・ZiNG(Guitar:滝 善充/9mm Parabellum Bullet、Bass:Nob/MY FIRST STORY、Drums:ピエール中野凛として時雨、Compose,Lyric,Arrange:ANCHOR)が参加していますね。この豪華なメンツとやることで、学んだことはありますか?
大森靖子:結構みんな仲良くて。何回か仕事をしているんですが、曲を作るという点ではANCHORさんのこだわるポイントが「なるほど!」って思う点が多かったです。自分では全然こだわっていない所を人だったらするじゃないですか?私は歌詞とメロディーに特化してこだわりまくっていて、コードとかも勝手に変えて良い人間だし。カラオケが大好きだったので、歌詞とメロディーしかないと思っていたぐらいだったんです。アレンジってこうやってやるんだーって思って楽しかったですね。あとは、ANCHORさんと一騎打ちで『死神』を作ったんですが、そのうえでピエールさん、Nobさんが曲を入れていったんですが、滝くんだけ滝流みたいなものを入れまくったんですよ(笑)コードも勝手に変えていたりしていて「変えるんか~い」って思っていましたけど楽しかったです(笑)

──各バンドさんで活躍されている方ばかりなので、それぞれ主張が強い部分もあったのでしょうか?
大森靖子:ピエールさんとかNobさんは自分の音がありつつ、この楽曲が表現したい事に寄り添おう、それが楽曲に寄り添うという事だ!っていう感じで。滝くんは楽曲の方に寄り添おう、それが俺の楽曲に寄り添うっていう事みたいで。曲の匂いみたいなそういうものを、自分の音で表現したい所を一番大事にされていて。でもそれがバランス良いんですよね!全員がそれだったらまずいじゃないですか?だけど滝くんだけなのがバランス良くて。そこの辻褄をANCHORさんが合わせられるんですよね。ただ面白かったのが全員綺麗好きなんですよ。私が机にお菓子をバーッて広げると片づけたりとか、ペットボトルの蓋が開けっ放しだと締めたりとか(笑)それを見て「わあああ!凄い!」ってなりました。

──そんなに綺麗好きなんですか(笑)
大森靖子:4人共綺麗好きな所が凄いですよね。そういう所で性質があっているんだなって思いました。
『GIRL’S GIRL』は女の子感があってお気に入り
──楽曲のお話しに戻りますが、大森さんが特にピックアップしたい楽曲を教えてください!
大森靖子:『GIRL’S GIRL』が『死神』と合うな~って思いますね。テンションが上がるし~!女の子感があってお気に入りですね。この曲は世の中に溢れるGIRLSポップを見て、女の子の魅力って本当はこういう事なのに、別の所ばっか歌いやがって!って思って。本当に「可愛い」って言って欲しいのはここじゃなくね?っていう気持ちがふつふつと湧いてきたんですよ。否定されるかもしれないとか、ここは可愛いと思われないかもしれないみたいな事があっても、自分はここしかないでしょ?その個性が一番魅力だから、そこを強気で大事に出来る曲が良いなって思ったんです。そこは女の子に限らずですが、女の子に限定した方が、見た目が華やかで明るいかなって。女の子の、女の子の自分っていう曲ですね。

──「自撮りとリアル別人のあの娘もアイプチしてたらクセで二重になりました テヘペロってモデルも戦ってるんだ何が悪い」というフレーズがあると思いますが、この事を赤裸々に言ってくれるアーティストさんってなかなかいないと思いました。
大森靖子:多分、頑張って自撮りをしてSNSに上げている女の子の知り合いが多いから書けた事なんですよね。自撮り詐欺で良いからとにかくバズりたい!とか、それで承認欲求している子ばっかと友達なんですよ(笑)

──可愛い子が努力している部分って知らない人も多いと思うんです。でもそういう彼女たちの想いも大森さんは訴えかけてくれていますね。
大森靖子:あー!単純にその模様を見ていたからだと思いますね。凄い叩かれる子が多いんですよ。「実際見たらそんなんじゃないじゃん!」とかっていう人いるけど、実際ネットしか見ないんだからどうでもいいじゃないですか(笑)SNSが当たり前の時代だけど、そんな中で戦っている若い子はカッコいいなって思います。

──「可愛いまま子育てして何が悪い」っていうフレーズも世の中の女性の味方!!って思わせてくれますよ!
大森靖子:(笑)これはリアルに私が言われた事なんですよ。前にとあるカレー屋さんに行ったとき、そのカレー屋さんで子育てしているお母さんがいて。子供が凄い騒いでいたんですね。椅子に足をのせて横向きでカレーを食べているおっさんが、その子供に対して、「おい、教育ちゃんとしろよ!出ていけ!俺が教育してやろうか!?」って言って追い出しちゃったんですよ。それを見て、これは私怒っちゃう奴だ!って思って。子供がおっさんに「こわーい」って言ってたし。しかも隣にいたおばあさんが「ホントよね、ちゃんと教育しなきゃ駄目よね」ってまさかのおっさん側についたんですよ。

──え!!!
大森靖子:それでここに居たら本当にキレちゃうやばい!って思って会計して帰りかけたんですけど、耐えれなくなってしまい。おっさんの方へ戻って怒っちゃったんですよね。「お前がしてるの教育じゃなくて恐喝だよ」ってバーッて喋って(笑)そしたらおっさんの連れの女が「ぶーす、ぶーす」って煽ってきたんですよ。私、人にぶすって言わないように生きていきたいって思っているから、この煽りには屈しちゃだめだし、でも辛いって思って。
それで今日こんな事があったけど、ぶすって言われるのは辛いみたいな事を私の子育て垢でツイートしていたら、子育て系まとめサイトにまとめられちゃって。そこでは「子育てしているクセに可愛いと思われたいと思っている方がおかしい」っていうのが一般論だったんですよ。それを見て「まじかよ…一生可愛くないとダメでしょ」って思っちゃって。子供の可愛いと自分の可愛いって別じゃないですか?むしろ子供に自分の承認欲求を全部ぶつけちゃう方が危ないし、自分の承認欲求は自分で満たさないとダメだと思っていて。それで自分の感情を書いていきましたね。

──こういう風にお母さん側の想いを代弁してくれると、「ありがとうございます!」って気持ちになる方も多いと思いました。
大森靖子:本当ですか!?そういう時代だと思って当たり前に生きているから、そのまとめサイトを見てめっちゃびっくりしました。まとめサイトって鬱憤が溜まっている人が書く場所だからしょうがないのかもしれないけど、「はあ…」ってなりましたもん。

──母親になったら女を捨てなきゃいけないっていう風潮がありますよね。
大森靖子:意味わかんないですよね(笑)生き物として生まれ変わる訳じゃないし、なんで急に0歳に転生しなきゃいけないの?って思いますね!

──歌詞には書かれていませんが、一番最初に聴こえる「人生は可愛くないと生きてる価値なくない?」「てめぇが言うなぶす」といって舌打ちする音も出てますね(笑)
大森靖子:この男の人の部分はうちのスタッフに言ってもらっています!いつも男の人の声が欲しいときは、近くにいるスタッフさんをオーディションして一番良い声の人を選んでいます。

──「人生は可愛くないと生きてる価値なくない?」の声は大森さんですか?
大森靖子:私ですね。一見、こういう言い方をしている奴ってむかつくけど、実は正論を言っていたりもするんですよ。そういうのをやりたくて!ギャルってなんだかんだ正論を言いません?あれがめっちゃ好きで!
いつか死ぬかわかんないときでも生きてるぜ!!
──個人的な推し曲なのですが、『ラストダンス』は中毒性ありますね!
大森靖子:ありがとうございます!嬉しいです!この曲はアルバムの中でも一番長く作ったんですよ。10カ月ぐらいかけました(笑)

──ええ!そんなにかかったんですか!ちなみに『ラストダンス』って何を差しているんでしょうか?
大森靖子:これはメロへのハマり方ですね(笑)特に意味はないけどあるみたいな!誰かが解釈してくれれば良いなっていう…。人間って今日が最後みたいな気持ちになるときってあるじゃないですか?恋愛とかもそうだし、何かの物質がバーッて出てきそうなったりとか。でもそうなれるって良いよねって思うんですよ、そういう時に生きているって感じちゃうだろうし。
いつか死ぬかわかんないときでも生きてるぜ!!って思うあの感じを書きたくて。それが「ラストダンス」っていう単語と近しいかなって思ったんです。

──『ラストダンス』からお気に入りのフレーズを教えてください!
大森靖子:「あなたの理想が肉体を持ったら」と「抱きしめたって消えはしない」っていう歌詞が好きです。銀杏BOYZと対バンをしたときにYUKIちゃんとコラボしている銀杏BOYZの『駆け抜けて性春』っていう曲をやったんです。
「わたしはまぼろしなのあなたの夢の中にいるの」っていう歌詞があるんですけど、ドリーミーボーカルっていう名前でYUKIちゃんがやってて、私がこの曲をライブでやるときは「わたしは幻じゃなくて実態だし、わたしの人生を生きてここまで来たから絶対夢なんかじゃない歌い方でどす黒ぐ歌ってやる!」って思って、YUKIちゃんのコラボとは全然違う私の解釈でやったんです。そしたら「YUKIと全然違うやん!」っていう風に言ってきた人もいたけど、「これもカッコいいよね!」って言ってくれる人もいて。男の人が想うまぼろしの理想の女性像みたいのと、そこに自分の実態を持って立ちたい気持ちでいたので。そのときの事をここのフレーズが書いたので、とても思い入れがあります。

ゾーン・オブ・コントロールの略から生まれた『ZOC実験室』
──『ZOC実験室』っていうタイトルがとても気になりました。
大森靖子:ZOCっていう単語がゾーン・オブ・コントロールの略で。ゲームで支配領域っていう魔法が届く範囲が指定できるのってあるじゃないですか?あれの事なんですよ。ああいう感じでここまでは届くことが見えてしまう事があるなって思っていて。ライブのときもそうなんですけど。レベルが上がっていくとそれがだんだん大きくなっていったりもするじゃないですか?人生を重ねていくイメージにも近いし。いろんな人体実験を自分でかせながらじゃないと大きく出来ないから、頑張って成長して戦っている人っていうイメージですね。
──「からだが透けていく広告も口コミも傷つかない媒体になればいっそラクだよね」というフレーズがありますが、これはまさしくそう思われるのでしょうか?
大森靖子:ちょー思います(笑)メディアに慣れないから思ってしまうんですよね。慣れている人もいると思うんで、そういう方みるとすごいなーって感じます。慣れている側の人は私の事を「むしろそっち側になれない」って言うんですよ。多分生まれ持っての性質かもしれませんが。お互いが羨ましいだけなんだと思いますね。

──では『ZOC実験室』からもお気に入りのフレーズを教えてください!
大森靖子:「このままでどこまでいきますか」が好きです。「このままどこまでいけますか」から「このままでどこまでいきますか」っていう台詞に変わっていているんですけど、ここは特に噛んでしまうパートです。

──最後に『クソカワPARTY』が大森さんにとってどんな一枚になりましたか。
大森靖子:一個一個の仕事をやって、この仕事を大事にしたからこれが出来たとかそういう事を大事にしながらやっていたんですよね。その一個一個が成果に繋がったことしか見えていないので、バズってみたいんですよ(笑)売れてみたい気持ちがあって。
そんな上手くいかないとは思うんですけど、売れる可能性を上げることは出来るじゃないですか?幸せになりたいなって思ったら幸せの確立を上げる行動をすべきだし。そういった確率上げを着実にできるような音作り、歌詞作りは心がけていて。「こいつ何言ってんの?」っていうのを辞めようって思って書いたので、音も歌詞もキャッチ―にしています。いつも早口だったりとか、自分の生きているスピード感が速いなって思う部分もあるので、そこの部分をそのまま曲のスピード感と、情報量に出来ると一致して良いなって。
自分を表現した上でわかりやすく、世の中にフィットする確率を上げて作ったので売れたいなっていう気持ちです!!よろしくお願いします!!
TEXT:橋本美波
PHOTO:片山拓

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