花組トップスター・明日海りおが天草
四郎を熱演『MESSIAH(メサイア)-異
聞・天草四郎-』ゲネプロレポート

宝塚歌劇花組公演ミュージカル『MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎-』、ショー・スペクタキュラー『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』が7月13日、兵庫県・宝塚大劇場にて開幕した。
■ミュージカル『MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎-』<作・演出/原田諒>
●謎多き人物・天草四郎は真の救世主(メサイア)だったのか
『MESSIAH(メサイア)』の題材となったのは、1637年から翌年にかけて九州・天草で起きた島原・天草一揆。江戸幕府による禁教令が発布された後も、天草には数多くのキリスト教徒が隠れ住んでいたが、肥前島原藩主は踏み絵などを使用してキリシタンを弾圧。さらに年貢の厳しい取り立てにより、民衆を追い詰めていた。そんな地に流れ着いた、ひとりの男。天草四郎時貞と名づけられた彼は、苦しむ人々のために立ち上がることを決意する。
ミュージカル『MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎-』撮影:森好弘
花組トップスター・明日海りおが、天草四郎を勇壮に好演。また、衣装や美術には現代的なエッセンスが加えられ、まったく新しい日本物オリジナルミュージカルを構築。謎多き人物として知られる天草四郎だが、彼は言い伝えられているような救世主(メサイア)だったのか。その熱き姿を、観る者の脳裏に刻んでいく。
ミュージカル「MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎-」撮影:森好弘
神の存在を信じ、はらいそ(苦しみも悲しみもない、空の彼方にある国)に憧れる島原の民衆。しかし、圧政がもたらす現実は地獄のようなもの。自分たちはなぜ、こんなに傷つかなければいけないのか。その問いかけは、人間として生きる上での尊厳について深く考えさせられる。

ミュージカル『MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎-』撮影:森好弘

四郎が天草へと流れ着いた理由や背景は、作・演出を担当した原田諒の新たな視点がまじえられており、異彩の魅力を放っている。オープニングから明日海が見せる勇ましい姿にはカリスマ性があり、一方で周囲の人々に対する頑なな気持ちが、温かさに触れることで少しずつ和らいでいく部分に人間味を実感。人気スター・柚香光が演じる南蛮絵師の山田右衛門作、トップ娘役・仙名彩世が扮する島原の娘・流雨が、四郎と出会ったことで運命を変化させていく様子も繊細に描かれている。
■ショー・スペクタキュラー『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』<作・演出/野口幸作>
●色とりどりのサマーソングで夏を感じさせる
ショー・スペクタキュラー『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』は、そのタイトル通り花組の個性が咲き誇る華やかなステージに。TUBEやT.M.Revolutionなど人気ミュージシャンのサマーソングをふんだんに盛り込み、夏を感じさせる圧巻のパフォーマンスを披露した。
ショー・スペクタキュラー『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』撮影:森好弘
『MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎-』『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』は、8月20日まで宝塚大劇場にて、東京宝塚劇場では9月7日から10月14日まで開催される。

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