【インタビュー】RAMMELLS新作は、“自分だけの感性を信じろ”というメッセージを込めて

【インタビュー】RAMMELLS新作は、“自分だけの感性を信じろ”というメッセージを込めて

【インタビュー】RAMMELLS新作は、“
自分だけの感性を信じろ”というメッ
セージを込めて

自分だけの感性を信じろ

──今回夏らしいアルバムですが、まずどんなテーマ性を持って作られたのでしょうか?
黒田秋子:いつもコンセプトやテーマを決めずに、出来た曲の中から選んで作るので今回もそんな感じで作りました。たまたま集まった5曲が、このアルバムタイトルの『take the sensor』という自分の感性を持っているとか、自分だけの感性を信じろというメッセージがどの曲にも組み込まれていたんです。そういうメッセージ性も強いアルバムになりました。

──『Sensor』というタイトルは曲が出来た後に作られたんですか?
村山努:そうですね。

──みなさん勘(Sensor)は鋭い方ですか?
黒田秋子:みんな勘はあると思います。ミュージシャンとしてもありますね。

──音楽的じゃない所でも発揮されていますか?
黒田秋子:どうだろう(笑)私は直観を信じるタイプです。
彦坂玄:僕はめちゃくちゃ優柔不断なんで(笑)選択肢が10個出てくると、“うわあどうしよう”ってなります。

──前回のインタビューでも皆さんの音楽的な感性についてお話し頂いたと思いますが、今回のミニアルバムにあたっても意見は割と割れた感じですか?
彦坂玄:全然合わないですね(笑)
黒田秋子:最初はみんな違和感があったかもしれないけど、最終的にまとまった感じです。

反骨心から書いた『Sensor』
──真田さんが歌詞を書かれる時に意識したポイントは?

真田徹:元々全然違う歌詞だったんですけど、直前にディレクターから「うーん」って言われてしまい、「ふざけんなよ」っていう怒りをテーマにしました(笑)その反動で、30分くらいで出来ましたね。

──ディレクターさんに向けての歌詞になっているんですね(笑)
真田徹:最初の2行とか3行はそうですね。

──ちなみに最初はどんな歌詞だったんですか?
真田徹:それも良い歌詞だったんですけど、個人的な歌だったので。
黒田秋子:みんながわかるような歌ではないかもしれないですね。

──どこかのタイミングでそのテーマが活きてくる可能性も?
真田徹:全く同じ歌詞で1曲作ってやろうかなって思っていて。(笑)歌詞が先に出来た事って僕ないんですよ。これがリード曲じゃなかったらそれでも良かったのかもしれないですね。リード曲かもって言われていたんで。

──「耐えるのも才能の内だ」というフレーズがありますが、これもそのときの心境から?
真田徹:これは前の歌詞から変えていないです。

──「あなたもお前もアテに出来ない」というたった一行のフレーズは、大事な人が言う事も、嫌いな人が言うアンチもアテに出来ないっていう意見が含まれている感じがありますね。
真田徹:好きな人も嫌いな人も、アテに出来ないというか、そう思ってかいたような気がします。

──そんな真田さんが作る友達に作る熱い歌も聴きたくなりますね。
真田徹:前作ではそれっぽいのが入っていましたね。
黒田秋子:そうだね。私が半分書き直したやつだね(笑)

──その前作はなぜ歌詞を変えられたんですか?
黒田秋子:ストレートすぎて誰の事だかもわかっちゃうし、これ私が歌うのか?と思って。お前だろ!!って(笑)そこと自分をリンクできなかったから間をとってみました。
真田徹:それ以降、この人が歌うんだという事を考えながら歌詞を書いていきました。(笑)

──女性と男性というだけで、感性が違う所は必ずありますよね。
真田徹:でも僕女性の気持ちわかるんで(笑)
黒田秋子:やめてもらっていいですか?(笑)

RAMMELLSがこの6曲の中で一番詰まっている
──「終着点に達して思うこともきっとあるだろう出口から入り口を見つめるそこに慢心なんてないんだ」というフレーズはそう感じた出来事があったからでしょうか?
真田徹:これは未来の予想みたいな感じで。僕等だったらすごい売れて、一個達成したときに、それが出来た人ってエラそうにしないなって。一個達成した人はまだ達成していない人を見たときに、エラそうにする人が周りに多いなって思ったんですよ。

──楽曲にはどういう印象があって、どういう所に持っていきたかったのでしょうか。
黒田秋子:私としては前の歌詞がめっちゃ好きだったんですよ。そこで勝手にモヤモヤしちゃっていて。(笑)今の歌詞も好きですけど。サウンド的にも村山が持ってきてくれたときに、RAMMELLSが演奏するイメージはすぐ出来たんですよ。彼がこのメンバーだったらこう弾くだろう?という事を考えて作ってきたからそう見える曲になったんだと思うし。今の歌詞も真田がRAMMELLSの事や、自分自身の事を真っ直ぐ書いてくれたから今のRAMMELLSがこの6曲の中で一番詰まっているなって。

──彦坂さんはいかがですか?
彦坂玄:最初のデモのクオリティーは高くて。このまんまんでいいじゃんっていう感じがありました。最初の印象は、カッコいいなって。村山さんが一人で演奏しているとニュアンスが違くて、夜のイメージがありましたね。スケーターがシューっと滑るような(笑)今までにない感じの曲で感動しました。

──デモをもらった時点でそれはお伝えしないんですか?(笑)
彦坂玄:カッコいいよって言ったりはしますね(笑)

──村山さんの中でも今のRAMMELLSが出来る事と、今のRAMMELLSだったらこう見据えるだろうなっていう事を考えてどの音も作っていくような感じなのですか?
村山努:そうですね。前までは、自分のやりたい事をデモに詰め込んでいたりしていたんですけど、最近変わってきていて。メンバーが演奏している所を意識しながら作っていきました。

──RAMMELLSの皆さんは仲が良くなっていったんですね(笑)お互いガツガツ言われるようですし!!
黒田秋子:距離が縮まってきたかな(笑)
彦坂玄:仲は良いとは思います。言葉を伝えるときにフィルタ-がないといいますか(笑)

──歌詞に「RCG」とありますが、これはどういう意味ですか?
真田徹:レーシングゲームらしいです。RPGだけが3文字だけなのかな?って不思議が湧いたので他の3文字の単語も調べていったんですよ。そしたらこのRCGが目に入って。
人間の中で一番感度が高いのが口
──MVも口の中に色々入れなければいけない要素があって大変そうに見えました(笑)男性陣も綺麗に映っていましたね!
黒田秋子:ちょー、大変でした(笑)
真田徹:男性陣の撮影は早く終わったんで楽だったんですよ。

──この曲に込めたテーマが反映されたのでしょうか?
黒田秋子:そうですね。『Sensor』って感度とか感性っていう意味で、人間の中で一番感度が高いのが口らしいんですよ。だからという事でジャケットも含めて口をメインにやりました。

──それはとても重要な情報ですね!
黒田秋子:私もこの意味を知らなくて、こんな事確かに聞いたことあるかも程度だったので。
村山努:演奏しているのも手のアップのみで。あれも触感っていう意味で。目のアップもあったし。
黒田秋子:五感ですね。

──こういうイメージにしたいというのは、村山さんの想いからですか?
村山努:いや。
黒田秋子:アートディレクターさんが一緒に考えてくれました。

──あんなに口がアップで撮影されていて凄いですよね(笑)
黒田秋子:いや、ギリギリですよ(笑)修正してもらっていますから!
『FINE』は自分が元気ないときに作った
──2曲目の『FINE』は完全に夏ソングという感じですよね。これも『Sensor』と同じ感じに、やりたい事は私が決めるみたいな所がありますよね。
黒田秋子:この曲も前作の会議の中にあったんです。歌詞は出来ていなかったんですが、これは自分が元気ないときに作ったんですよ。元気がなさすぎて、「これはやべー」ってなっていたときに、無理やり自分を奮い立たせるように曲を書きました。

──自分の気持ちを発散するために歌詞を書かれる事って、他の曲でもあったんですか?
黒田秋子:結構ありますね。普段私喋らないので思っている事を全部曲にしたい!って思うし。これもその一つです。

──その当時は外部からの刺激のせいで元気がなかったのでしょうか?
黒田秋子:そうです。自分に自信が無くなっちゃって(笑)結構前に感じた事ではあったんですが、一回ダークサイドがあると抜け出せなくなっちゃうんですよ。浮き沈み激しい人です。でもこの曲作って元気になれれば良いかなって(笑)

──「ディプティック」というフレーズがありますが、これはどういう意味でしょうか?
黒田秋子:香水のブランドなんですけど、私それが凄く好きでして。ただ高くて買えないんですよね。普段ボディークリームしかつけていないんですけど、この間ご褒美に買ったんですよ!「ディプティック」って言っているし持ってなきゃやべー!って思って(笑)いつも好きでお店まで行って、試供品だけもらってっていう事やっていて。

『YOU』は凄く悩んだときに書いた曲
──『YOU』は難しい曲で、テンション感が変幻自在ですよね!
黒田秋子:この曲は私が凄く悩んだときに書いた曲です。対した事でもないのに悩んだり、実際起きてない未来の事に不安になったりっていう事で、うじうじしている自分にムカついてきていて。自分に喝を入れつための歌詞です。

──「見れるわけないんだからあなたも私も心配なんかない してないでしょ?」のあとのギターソロも前に前に進む感じがして良いですね。
黒田秋子:なんとなく真田ならこうやって弾くかなってイメージして作りました。

──ライブのとき、この曲をどんな感じで聴くのが正解ですか?
黒田秋子:どうなんですかね(笑)わかんないです私も!ライブでまだやっていないので自分たちがどう演奏するのか、楽しみです。

『blah blah』世の中に対して感じた違和感
──『blah blah』は誰に対して向けた楽曲ですか?
黒田秋子:これは2年前ぐらいに作った曲なんですが、このときデモが盛んな時期で。世の中に思う事や、世の中だけじゃなくて身の回りでも変な事って起こっているなっていう私が感じた違和感に対して歌った曲です、

──自分に向けて書く曲と、外に向けて書く曲ってどちらの方が早く仕上がりますか?
黒田秋子:どっちも同じぐらいですかね。漠然と言葉にはなっていないんですけど、こういう事を思っているっていうのはすぐ出てくるんですけど、それを言葉にするのが凄く時間がかかるんです。メロにもハメたいしっていうので時間かかりましたね。

──『blah blah』も展開が結構変わる楽曲ですね。
黒田秋子:これはアレンジを村山がやってくれました。最初凄くバカみたいなデモを私が村山に送って。
村山努:すごい抽象的なデモでした。メロは出来ていたんだよね。

──黒田さんもどういう風になるかわからないまま投げた感じですか。
黒田秋子:そうですね。「こういう曲できた!」っていう感じで。

──それは受けたとき村山さんは、どう思われましたか?
村山努:慣れてるっちゃ、慣れてましたね、今までそういう事が多かったので。メロがついていればどうにでもなるかなっていうのはありました。

──楽曲はとてもおしゃれですよね。
彦坂玄:おしゃれだった時期かもしれないね。小難しいときに出来た曲じゃない?
黒田秋子:そうかもしれないね。

『Night out』は言葉に出来ない感覚や不思議な気分を曲に
──『Night out』は黒田さんの可愛らしい一面を引き出す楽曲でしたね。
真田徹:僕が作る曲って、全部リード曲にしたいと思って作っているんですよ。苦戦したんですけど(笑)サビに一番高い音を持っていきたいと思っていて、黒田さんの気持ちよく出る一番高い所を調べて作りました。もうちょっとリズム隊が出ていけるようにも意識しました。メンバーがこういう演奏が得意だろうなっていう部分も考えましたね。
黒田秋子:これ最初に聴いたとき、RAMMELLSでやってみたいなって思いました。

──音程を聴いたときは気持ちが良い所ですか?
黒田秋子:私あんまり高い声を出さないので、出るかな?って思ったんですけど出ましたね。これくらい絶叫するのも良いなって思いました。

──『Night out』のタイトルの意味を教えてください。
真田徹:夜遊びっていう意味ですね。これは2月か3月ぐらいに出来た曲で。

──夜遊びが出来なくなってきた時代でもありますし、クラブとかも行けない風潮が出てきていますよね。皆さんはクラブに行ったことありますか?
黒田秋子:私行ったことないですね。
彦坂玄:俺も行ったことないです。

──『愛のパラリア』のパラリアっていう単語はどういう意味ですか?
黒田秋子:これは私が作った言葉です。言葉に出来ない感覚や不思議な気分を曲にしたくて。パラリアっていうのは私的には、誰かが死んじゃったり、誰かと出会ったときにきゅーってなる感覚があって。これはなんなんだろう?っていう風に思ってパラリアっていう言葉にしました。

──どういう感覚で書き始められたんですか。
黒田秋子:これは書いたときは小林真央さんが亡くなったときの事で。元々小林真央さんのファンだったという訳ではなかったんですが、亡くなった報道を見たときに真央さんが最後に残した言葉で、「若くして病気になったから可哀想とか、まだ小っちゃい子がいるのに可哀想とか、私はそんな風に思われたくない。私の人生は病気がメインではない」というような事を聞いてああ良いことを聞いたなって思ったんです。なんだろうこの感覚って感じて出来た曲です。

──パラリアは愛に付属する言葉なんですね。
黒田秋子:愛の感覚みたいな感じですね。これからも言葉に出来るかな?っていう想いではあるんですが、節々で歌っていきそうだなって感覚です。

お気に入りのフレーズ
──皆さんの一番好きなフレーズを教えてください!
黒田秋子:私は『blah blah』の「君だけのチャーミングポイントだけはしっかり持っとけ」ですね。これだけを持っていけばいいんじゃないかって思うんですよ。2年前に作った曲ですけど、今でもそう思えるので。

──チャーミングポイントという言葉をどうして使おうと思われたのでしょうか。
黒田秋子:私普段チャームポイントという言葉をよく使うんですよ。例えば「髪の毛は跳ねてるよ」って言われたとしたら、「これチャームポイントだから可愛いでしょ?」って言ったりするんです(笑)
彦坂玄:僕は『FINE』の「元気じゃなきゃダメなんてのは誰が決めたの?」が好きです。『FINE』ようなライトな曲調って普段聴かないので、やっていてもあんまり馴染みがないんです。この曲は元気になるみたいな曲だけど、沈むときは沈むし。そこに凄く共感しました。

──彦坂さん、闇属性な感じしますね(笑)
彦坂玄:(笑)
黒田秋子:RAMMELLS全員闇属性ですね(笑)
真田徹:僕は『Sensor』の最後の「出口の更に次の入り口何も怖くないよあなたの光るセンスで照らす減らす体力は尽きないさ」が好きです。

──「減らす体力は尽きないさ」ってどういう意味なんでしょうか?
真田徹:体力は減っていくんですけど、まだ大丈夫だよ、みたいな事を言いたくて。僕はメロディーがあって、そこに歌詞を気持ちよく乗せるのが苦手で。黒田さんはそれが得意だと思うんですが。最後の行でそれが上手くできたのかなっていうのと、『Sensor』っていうタイトルはこの2行から思い付いた事もあるので、ここが好きです。

──村山さんはいかがでしょうか?
村山努:『blah blah』の「聞き飽きた冷笑見慣れないhate show」が好きです。なんか切れ味がいいなって。一番スタイリッシュだしというか。
彦坂玄:このとき黒田さんラッパーだったよね。韻を踏む歌詞も多かったし。(笑)

──最後に『take the sensor』がどんな一枚になったかお願いします。
RAMMELLS:今までで一番ポップで色んな人が聴ける作品です。『take the sensor』というタイトル通り、みんなの感性で好きに聴いていただき歌詞も刺さればいいなって思います。
TEXT:愛香
PHOTO:片山拓

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