SWANKY OCEAN ACOUSTIX、穏やかで幸
福に満ちたワンマンライブ

SWANKY DANK”の別名義アコースティックプロジェクト、SWANKY OCEAN ACOUSTIXのワンマンライブ<Mar y Sol Release Party>が7月13日、渋谷7th FLOORで開催された。
SWANKY OCEAN ACOUSTIXは、ポップパンクバンドであるSWANKY DANKのエッセンスであると歌を抽出し、自然の情景に合うようなリラックスしたサウンドを奏でている。

メジャーからの最新ミニアルバム『Mar y Sol』のリリースパーティとして開催されたこのライブは前作「THE OCEAN」に収録の「Silver Lining」で幕を開けた。YUICHI(G&Vo)の刻むアコギのカッティングが心地よいナンバーだ。やや硬さが残るスタートだったが「新人バンドのSWANKY OCEAN ACOUSTIXです」という挨拶に、会場がいい感じになごむ。続く「Feel Like」でKOJI(Vo&B)がウクレレを手にすると、早くも真夏を思わせる雰囲気に包まれた。
「Why don’t you tell me」は、SHUN(Dr)の力強いパーカッションの音と、KO-TA(G)の正確無比なギターのリフレインがある種の陶酔を呼び起こす『Mar y Sol』のリードトラック。またJustin Beaverのカバーである「Love Yourself」では、KOJIの繊細な歌唱が冴え渡る。その圧倒的なクオリティは、彼らが普段パンクバンドをやっていることを忘れさせてしまうほどだ。
「Breeze」で再び明るいムードになった後、ここでステージにストリングス奏者を呼び込み、「River」を披露。美しい弦の旋律がギター、パーカッションと相まって、さらに極上のサウンドスケープを描き出す。続く「After」では、YUICHIが照れ臭そうに実はこの曲が唯一のラブソングであるというエピソードにも触れる。また「Mar y Sol」から、KOJIが小さい頃から大好きだったというBryan Adamsの「Heaven」をカバー。
そして何と言っても「Mamorihoshi」だろう。この楽曲はYUICHI、KOJI兄弟の恩人である叔父にむけて書いた初期からある楽曲で、リスナーはもちろん、彼ら自身をいつも支えてきた存在でもある。西日本豪雨から、東日本大震災の時は衝動的に被災地に赴き、歌を歌ってきたという話にも触れ「偉そうなことを言うつもりはないけれど、音楽には人に勇気を与える力がある」と熱い本音を吐露。この根っこにある信念こそが、彼らの音楽への原動力であり、多くのファンを魅了する本質であろう。
終盤では「Just The Way You Are」、Ed Sheeranの「Castle On The Hill」と、アッパーな楽曲が続き、会場はより一体感を増していった。そして「水平線」「Our Song」と、発表している音源レパートリーを全て披露して、メンバーはステージを降りた。「アンコールは無いよ」とはじめから宣言していたが、それでも鳴り止まない会場の拍手に押されメンバーが再度登場。
改めて集まってくれたことに対する感謝を告げ、最後にSWANKY DANKのキラーチューン、「Misery」を披露してライブは終了した。歌、演奏、そして彼らの人柄そのものの魅力に満ちた、本当に素晴らしいライブだった。なんといっても、たくさんのライブが行われている渋谷の街で、ここが最も穏やかで幸福に満ちた空間だったと、お客さんの笑顔が証明していた。

セットリスト

1.Silver Lining
2.Feel Like
3.Why don’t you tell me
4.Love Yourself
5.Breeze
6.River
7.After
8.Heaven
9.Mamorihoshi
10.Just The Way You Are
11.Castle On The Hill
12.水平線
13.Our Song
ENC.1 Misery

Major 1st Mini Album『Mar y Sol』

2018年7月4日リリース

AVCD-93883  ¥2,160(tax in)

■収録内容
1.Before Sunrise
2.Feel Like
3.Why don't you tell me
4.Our Song
5.Just the way you are
6.Heaven(cover)
7.Castle On The Hill(cover)
8.Love Yourself(cover)

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