【対談】フルカワユタカ×原昌和(th
e band apart)、「もっとキュンキュ
ンさせてほしい」

フルカワユタカが6月6日、2ndシングル「ドナルドとウォルター」をリリースした。TGMX(FRONTIER BACKYARD)のプロデューサー起用や多くのゲストミュージシャンの参加が話題となった3rdアルバム『Yesterday Today Tomorrow』、数々の盟友との共演が感動を呼んだフルカワユタカ主宰<5×20>の流れを引き継いだカタチとも言える同曲は、フルカワ自身が“天才”と形容するthe band apartのベーシスト原昌和との夢の共作が実現したものでもある。
両氏の馴れ初めや、その当時からの関係性は以前公開した“【連載特別編】フルカワユタカと原昌和はこう語った -net radio vol.1-”のとおり。一定の距離感を計りながらも互いに音楽的才能を認め合うスタンスは、その後の“【連載】フルカワユタカはこう語った 第23回『また、リリースにいたる』”でも語られているので、ぜひともご覧(ご視聴)いただきたい。

ここに掲載するフルカワユタカと原昌和との対談は同作リリース後の某日行われたものだ。止まるところを知らない2人の音楽談義は、ミュージシャンとしての自己分析、メロディやアレンジに対する論理的なこだわり、レコーディング論など、コアな部分が明かされつつ、そのどれもが両氏の人柄を映し出す深いものとなった。

   ◆   ◆   ◆

■20年、キャバ嬢やってるようなもんで──原昌和
■憧れますよ。僕はこうなりたい──フルカワユタカ

──まずお2人の共作は「SEE YOU」(※2002年発表/ライヴハウス会場配布シングル)以来になりますが、当時を振り返っていかがですか?

原:フルカワには当時、“ライヴはショウ”という意識があったんじゃない?

フルカワ:当時はね、そうかも。

原:こいつにはそれがあったんだと思う。俺らは暴走族というか。

フルカワ:バンドが暴走族? どういうこと?

原:いいライヴすればぶん殴れるかなって。

フルカワ:怖いよ! 何を言ってんの?
▲フルカワユタカ

──バンアパは昔から自由なスタンスでしたよね。

原:そう、縦も横にもつながりがなかったから。

──某イベントでインスト1曲だけやって、ステージから立ち去ったこともありました。

原:当時の担当が“反骨”だったから、そのプランに合わせた感じですね。懐かしい、そんなこともありましたね。

フルカワ:もうドーパンとは一緒にやってない頃のイベントかな。ライヴイベント<mellow fellow>(※2002年開催/DOPING PANDAとthe band apartの共同イベント)以降は一緒にやってないからね。

──それでは本題に入りたいんですが、「ドナルドとウォルター」はお2人の融合ぶりが如実に表れた本当にいい曲ですね。反響は既に届いてます?

フルカワ:評判はすごくいいですよ。ただ、ライヴでまだ一回しかやってないですからね。……こんなこと言うとあれだけど、マーちゃん(原)が横にいて、曲を誉めるのは難しい(笑)。

原:いやいや。俺はほんとに補佐だったよ。今回は弾き語りのバンドアレンジを担当させてもらった感覚ですね。

フルカワ:そんなことないよ。俺はだいぶ身を委ねたし、みんな曲を聴いて「バンアパっぽい」と言うけどね。

原:あっ、そう?

フルカワ:バンアパに僕の声が乗ってるから、「聴きたかったものが聴けた」みたいな感想を言われる。実際、僕もアレンジやコードワークはほぼ委ねましたからね。メロディは僕が提供して、それをもとに一緒にスタジオで作ったという感じ。

原:「3曲ぐらいあげてきたから、そこから選んでいいよ」って言われて。普通はそんなに作れないよね。

フルカワ:はははは。期間も短かったので、“1週間に1曲”を自分に課しました。
▲2ndシングル「ドナルドとウォルター」

原:すごいと思うよ。こいつはバンドをやめて、ソロになっても音楽業界で生き残っている。バイタリティがあるんだろうな。自分はこんなところで生きていけないと思うことも多いし、自分にないところをこいつは持っている。俺なんか頑張らないもん。おまえはアベレージを保ちながら頑張ってるから。

フルカワ:そう思いながらやってるわけじゃないよ。

原:そうだろうけど、俺は職業でやってなかったということが、歳を取るほどわかるのよ。趣味の絵描きみたいなものだから。

フルカワ:芸術家ってそんなものじゃない?

原:ほんとの芸術家は収入と結びつけない。それを結びつけること自体、クリエイティヴじゃないから。

フルカワ:ああ、なるほどね。

──とはいえ、バンアパも2018年に結成20周年を迎えたわけで。

原:そうですね。なんとか続きましたけど、20年、キャバ嬢やってるようなもんで。

フルカワ:ははは。どういう意味だよ(笑)。いや、でも憧れますよ。僕はこうなりたいと思います、なれないけど。このナチュラルボーンな感じというか。

原:俺はめちゃくちゃ分けて考えるからね。おまえのほうが自然体なんじゃない?

フルカワ:それはちょっとだけ思うことはある。マーちゃんのことをナチュラルボーンと言ったけど、この人は無理してこういう風にしているのかなって。まあ、わかんないけど(笑)。

原:いや、それはあると思う。本当の自分なんて本当に好きな人にしか見せないじゃん。そういう感覚だよ。
■良いかっぱ寿司と極悪かっぱ寿司があってね
■こいつの場合、長いメロディが成立してる──原昌和

──話を戻しますが、フルカワさんが提示した3曲から原さんがチョイスしたんですか?

原:まあ、そこは話し合ったんですけどね。

フルカワ:結局、その3曲よりも前に鼻歌で“いいメロディだから”って送った曲があって、それに決まったんですよ。曲を送るのもしんどくて、“何だこの鼻歌”とマーちゃんに思われたら嫌だなと思いつつ……。

原:いや、思わねえよ!

──フルカワさんの中では一番肩の力を抜いた曲が選ばれた感覚ですか?

フルカワ:そうですね、一番インスタントにできたメロディです。
▲原昌和 (the band apart)

──原さんはどの辺が気に入ったんですか?

原:曲には何種類かあってね。俺は、サビの後ろというか、ひとつのメロディの最後だけをアゲサゲしているだけの曲を“かっぱ寿司”と呼んでいるんですよ。“♪かっぱかっぱかっぱのマークのかっぱ寿司↓ かっぱかっぱかっぱのマークのかっぱ寿司↑”という最後の二音だけの差で、量を稼いでる。それが悪いわけじゃないけど、良いかっぱ寿司と極悪かっぱ寿司があってね。

──最後の音の上げ下げを繰り返すメロディにも、良いものと悪いものがあるんですね。

原:うん、最悪の手抜き作品もあるわけ。メロディーには頂点の山があって、その頂点が重なりすぎると、くどく聴こえる。だけど、こいつの場合は山の頂点を分けて考えているから、ロングスパンのメロディがちゃんと成立しているなと。

フルカワ:TGMXさんからも「おまえのメロディは長くていい」と言われますね。それは癖だから。

原:だけどね。たとえば、スピード感がある曲は山が詰まるから、なかなかそれが感じづらいんだよね。スキャットマンのどこに山がある?なんて聞かれてもわからないじゃない。速い曲は聴く人に素養がないと、全部同じ曲に聴こえちゃうのよ。

フルカワ:ははははは。すげえ説得力があるたとえだな。メロコアは山を潰してる音楽ってこと?

原:そうじゃなくて、聴く人間の素養が必要ってこと。スリリングさを感じられる耳を持っていれば、そう聴くことができるわけ。ギルバート・オサリバンも激速で聴いたら、あんまりよくわからないだろうし。こいつの曲はすごくいいメロディなんで、ゆっくり聴かせたくなるですよ。

フルカワ:そう! だから、「ドナルドとウォルター」はだいぶ遅くしたよね。「あまり速くしたくない」と言ってたから。

原:「俺にとってメロディがよく聴こえるテンポ感に落としていい?」とは言ったか。

──曲のテンポ感もバンアパっぽさを感じる要因なのかなと。

原:それはあまり考えなかったですね。まあ、俺がそういう要素を持っているから、そう感じる人もいるだろうけど。
──制作自体はどういう風に進めたんですか?

フルカワ:まず、メロディにギターでコードを付けて。そこにベース、ドラムを当てて。それを僕が持ち帰って、サイドギターを付けて、また2人で集まるという。アレンジの部分では6:4とか7:3ぐらいでマーちゃんのアレンジを採用しました。特にマーちゃんのベースラインはこだわりが半端なくて。

原:時間がかかるんだよね。

フルカワ:レコーディングも一緒にしたんですけど、僕のギターテイクはポンポン進めたけど、マーちゃんはマーちゃんでポンポン行くポイントがほかにあるんですよ、音作りとか。逆にメロディのチョイスはマーちゃんとはやってないけど、丸一日かかりましたからね。それに時間をかける。

原:そう。メロディの山の頂点を見たりね。

──一緒に作業してみて、お互いのこだわりポイントが明白になったと思うんですが、他にもそういうポイントはあります?

フルカワ:和音のハーモニーですよね。それは昔から感じていたし、耳も相当いいですからね、マーちゃんは。たとえば“音が当たる当たらない”ってあるじゃないですか、この人はそこにかなり敏感です。一緒に作業して影響を受けましたね。

原:そんなこと初めて言われたけどね(笑)。

フルカワ:シンコペーションもそんなに合わせないというか。キックとベースを合わせにいったりハズしたり。

原:あれは意味があるのよ、ハズれてるんじゃなくて。シンコペーションって難しいものでね。バスドラとかシンバルにベースを合わせちゃうと、すごくエグくなるでしょ? ヴィジュアル系みたいに。

フルカワ:ははははは! 「ドナルドとウォルター」は必ずしもリズムがキックから始まらないし、キックもリズムの構成要素のひとつというか。どうしても俺はベースとキックから始めちゃう。

原:リズムがシンコペーションすると、一番強い楽器はドラムだから、そこと融合させようとするじゃない? 俺が聴く音楽は実験的なものもあって、そこにはキックとベースが融合してないものもあるから、ヘンなことをやっている意識もないんだけどね。ファンクバンドでもサビ部分で一発目だけスネアを正規の位置に入れなかったりすることもある。そんなことやってる奴は何も感じずにやっていると思うけど、俺は意図してやっているんだと勘違いして、図らずもこういう効果が出るんだって、手法としてストックしておく。だから、ベースとバスドラをズラすのは俺の中で理由があるんだよ。ズレてる楽器があることで曲がまろやかになる。

フルカワ:そういうことをやる人は、緩くていいって感じでやっているのかな?

原:そういう場合もあるだろうし、狙ってやってることもあるだろうね。「ドナルドとウォルター」はサビ頭にシンコペーションのアクセントがあるように聴こえるけど、スネアとシンバルでアクセントがくるところに俺のベースがあって、その後のバスドラの位置は変わってないのよ。そういう意味で俺の中では理にかなってる。

フルカワ:わかるわかる。「ドナルドとウォルター」に関しては、サビはシンコペーションというより、食って入ってるだけだもんね。それが気持ちいいポイントになっているんだなと。

──「ドナルドとウォルター」の原さんのこだわりというと?

原:リズムを聴かせる曲ではないということ。メロディがアレンジの頂点にあるわけで、そこにうまく肉付けすること。
■俺たちだけわかっていればいいという
■ヘンなバランスにならないんですよ──フルカワユタカ

──原さんから見た作曲者フルカワさんは?

原:曲作りのスピード感もあるし、ものすごくたくさん曲を書いている人だなと。だから、思い切りがいい。期日までに進めなきゃいけないっていうのもあると思うしね。ま、まとめるのはこの人だから。そもそも、「プロデュースしてよ」って言われたけど、仕事として振っちゃいけない人に振ってるわけで。

フルカワ:はははは! そんなことはないけどね。

原:極端に言うとね。スケジュールをもらった時点で全くそれが頭に入ってないから、俺は。「このメロディいいね」って、友達同士が部屋で会話しているようなテンションで話しながら進めるから。
▲フルカワユタカ

フルカワ:音楽的なところは、どう感じた?

原:作曲方法はいろいろあると思うけど、俺はメロディからつくることがなくて、後から付けるタイプでね。おまえはわかると思うんだけど、転調する曲ってメロディから作らないでしょ。要するに鼻歌で気持ちいいメロディをつくるわけだから。で、今回の場合は、単純にメロディがいい。だから俺は自分が出せる集大成みたいなものをパッと提示して。新しいものを作るというより、俺だったらこのメロディに対して、こういうバックを付けるなという考え方。

フルカワ:そういう部分で、この人とやることで身になることが多かったし、やってる最中も「曲がすごく化けるだろうな」とワクワクしたから。出来上がったものは想像以上だった。

──「SEE YOU」以来、本当に久々の共作ですもんね。

フルカワ:あれはほとんど僕のメロディだけど、かなり変わりましたからね。あの曲のアレンジもマーちゃんがやってくれたんですよ。「SEE YOU」と「ドナルドとウォルター」は同じバイブスというか。すごくポジティヴなものを感じた。

──ポジティヴとは?

フルカワ:俺たちだけわかっていればいいというヘンなバランスにならないんですよ。ポピュラリティのある曲に仕上がってますからね。そういう意味のポジティヴです。

──2人の音楽的な輪が重なる部分が出ていると?

原:それがポピュラリティなんでしょうね。

フルカワ:マーちゃんは膜を張って生きている印象がするけど……口ロロの音源(「前へ」※the band apartのメンバー全員それぞれをヴォーカルとして迎え、楽曲を制作した)を最近聴いたんですけど、歌声にもすごくポピュラリティを感じるし。まだ本人が出してない部分があって。おこがましいですけど、バンアパで出てないところが「SEE YOU」「ドナルドとウォルター」には出てる気がするんですよ。だから、一緒にやってもすごくプレグレな曲にはならない。マーちゃんの世界に入ったときも、「それはいらないと思う!」と言いますからね、俺。もともとのデモもその伸びしろを意識して曲を書いてますから。
──ポピュラリティのツボがお2人は似ているのかもしれませんね。

フルカワ:そう言いたいところですけど、どうなんだろう。

原:そうなんじゃないですかね。昔からこいつの曲はいいなと思ってましたから。

フルカワ:そういう話を聞いたのは最近なんですよ! だから、本当かな?っていまだに疑ってますけど。

原:それを言っても俺にメリットはないからね。

フルカワ:ははははは。俺はずっとバンアパ凄い!と言ってますけどね、昔も今も。

原:昔はクソだと思ってたバンドもいたわけじゃん。

フルカワ:僕もこの年齢になるまで……自分が若かったしダメだったと思うけど、周りにいる日本のバンドを全くカッコいいと思ってなくて。TGMXさんとか一部は認めていましたけど、唯一バンアパだけは凄いと思ってたんですよ。今は恥じらいなく、ほかの人の曲も「いい曲だな」と言えるようになって。それは自分の成長だと思ってますけど。

原:昔から大概クソだなと思っていたけど、10年20年経つと、クソバンドの曲がたまらなく懐かしく聴こえたりするんだよね。愛情を持って見る視点ができるから。それは今まで楽しめなかったものが楽しめるようになっただけでさ。たとえば、アグノスティック・フロント(米国ハードコアバンド)の曲とか、怖いから聴くだけで、何人も殺してるメンバーとかいるわけよ。

フルカワ:極論だけど、全部そうじゃない? スティーリー・ダン(米国ジャズ/ロックバンド)もあの人たちの歴史や人柄で補正されてるし。

原:俺は補正されてないよ、音楽しか知らないから。音楽だけ聴いて愛せるものと、そうじゃなくても愛せるものもある。

──……レコーディング中もこんな風に音楽的な会話が止まらない感じですか?

フルカワ:しますね(笑)。憧れもあるしファンだけど、自分の誇りもあるので、折れないところは折れない。結果、迷宮入りするときもあります。

原:迷宮入りはしないだろ?

フルカワ:本当? だったらいいけどね。
■このノリでアルバム一枚作ったら
■すごいものができると思う──フルカワユタカ

──フルカワさんは原さんのことを「天才」と言ってますけど、一緒にレコーディングして、ご自身との違いも浮き彫りになりました?

フルカワ:バンアパはレコーディング中に曲を作るぐらいの勢いですけど、僕は準備を重ねた後に一発で録りたい人で。一発のマジックを信じているんですよ。マーちゃんはそれを嫌うかもしれないけどね。

原:嫌ってないよ。俺はデモテープをいい音で録ってるような感覚だから。

フルカワ:俺は道筋を見せたくて、ちょっとズレてもそれが道だと思うほう。ドーパン時代はテイクを切ったり貼ったりしていた時期もありましたけどね。レッド・ツェッペリンとか好きなので、不自然なものより自然なもののほうが何回も聴けるし、自分がそういうものに影響を受けてきたから。

原:そうだよね、自然に聴こえるんだよね。俺の場合はその前の段階にいて、自分のプレイよりがどうとかいうよりも、いいデモテープを作って、自分がいいと思いたい。
▲原昌和 (the band apart)

フルカワ:「レコーディングのテイクがどんどん進む人だ」ってマーちゃんから言われたけど、俺は家でめちゃくちゃ練習するのよ。レコーディングでは詰めた状態で臨むから。

原:そうか。俺の場合は曲をその日までにあげられないんだよね。何度かライヴをしないと、その状態にならない。ライヴをやってない曲はどうにも固まらなくて。そういう曲を録音するのが怖い。

フルカワ:それはすげえわかる! だから、本当は逆なんだけど、商業ベースだとなかなかそういうわけにいかないから。すごく甘いテイクを録って、ライヴで曲が良くなっていくわけだからね、きっと。

原:録るときって最初に自分のファンにならないと。架空のバンアパというバンドを作って、そこに惚れる作業なのかなと。

フルカワ:それは一緒なんだよ。俺も自分の音源もすげえ聴くしね。でもそれが切り貼りしてあると、途端に聴かなくなるんだよ。

原:あっ、そうなの? 俺は音の定位とかを聴いてるから。

フルカワ:だからプレイヤーでもあるけど、アレンジャー気質なんだと思う。

──今後、お2人で何か考えていることはあります?

フルカワ:イベントをやってもいいかなと。何も決めずに、勝手に喋ればいいのかなって。ノープランで100人ぐらい集めてね。

──今日の対談でもわかる通り、お2人でトークショーとか普通にできそうですね、話が止まらない(笑)。

フルカワ:そもそも話が好きだし、マーちゃんの話も好きですからね。マーちゃんは寛容だし。

原:おまえがいい奴だからだよ。嫌な奴はほんとに嫌だから。
──では最後に、お互いに望んでいることがあれば。

フルカワ:演じている部分もあるのかもしれないけど、この破滅っぽい性格の中にポジティヴな部分を持ってる人なので、それをもう少し表に出したいんですよ。おこがましいけど、やっぱりすごい人だから、最近は歌わせたいと思ってますからね。

原:はははは、おまえが引っ張り出してくれるんだ?

フルカワ:いやまあ、マーちゃんが嫌じゃなければね。

原:人のことにマジ興味ないんで。こいつは人懐っこい奴だなと思ってますけどね。

フルカワ:それこそ人によるからね?

原:そうだろうな。俺はちょっとでも対抗意識を見せられると、すごく嫌いになるんですよ。たとえば、あるベーシストがアドバイスしようとしてきたことがあって、本当にそいつのことは嫌いだなと。

フルカワ:そのベーシストも悪気はなかったと思うんだけどね(笑)。

──では、原さんがフルカワさんに期待することは?

原:日本語ですごくいい曲を書く人だから、もっとキュンキュンさせてほしい。

──ユニットとか組めそうですよね?

原:Kiroroとかね。

フルカワ:何でKiroroなんだよ(笑)! これは本人にも言ったんですけど、マーちゃんとこのノリでアルバム一枚作ったら、すごいものができると思うけど、もたないんじゃないのって。バンドとかユニットになると、ポジティヴなものだけじゃなくなるから。マーちゃんと一緒にするときはネガティヴなことは入れたくないから、ユニットにはしたくないですね。

原:2人で遊んでるくらいがいいよな。

──ある意味、お2人が表現したい世界観は「ドナルドとウォルター」のミュージックビデオ通りなんですね。

フルカワ:ああ、そうですね。まだマーちゃんとは友達というところまで、処理できてないんだけど。

原:おまえの中の友達って敷居が高いんだろうな。俺は、この先、金をむしり取ろうとする奴でも、今が楽しければいいって感じだから。

フルカワ:この発想がむちゃくちゃでしょ? 俺が金をむしり取るわけない!

原:まあ、そうだろうけど(笑)。あまり先を見てないんだよ。今が楽しければそれでいい。

──できれば、またいつか一緒に曲を作って欲しいです。

フルカワ:それはもちろん! でもあまり期待しないでください(笑)。

取材・文◎荒金良介
撮影◎梶原靖夫
■フルカワユタカ feat.原昌和(the band apart)「ドナルドとウォルター」
2018年6月6日発売
NIW141 1,700円(税抜)
1. ドナルドとウォルター (※新曲)
2. too Young to Die (※セルフカバー)
3. Lost & Found (※DOPINDG PANDAカバー)
4. Me, Dogs And Mother Mary (※DOPINDG PANDAカバー)
5. セレナーデ (※新曲)
6. すばらしい日々 (※ユニコーンカバー)
※M2以降はフルカワユタカ

■<フルカワユタカ アコースティックツアー「僕はこう弾き語った」>

2018年7月18日(水) 愛知・sunset BLUE
2018年7月19日(木) 大阪・digmeout
(w/ Key=岸本亮 / fox capture plan
2018年8月03日(金) 広島・ライブ楽座
2018年8月04日(土) 京都・紫明会館
2018年8月05日(日) 香川・SPEAK LOW
(w/ Par=神林祥太)
2018年8月16日(木) 茨城・MINERVA
2018年8月23日(木) 岩手・BAR CAFE The S
2018年8月24日(金) 宮城・REMEMBER
(w/ Key=岸本亮 / fox capture plan)
2018年9月01日(土) 新潟・Blue Cafe
2018年9月02日(日) 群馬・SLOW TIME café
(w/ Par=神林祥太)
2018年9月26日(水) 東京・下北沢440
(w/ Key=岸本亮 / fox capture plan)
(w/ Par=神林祥太)
▼チケット
3,300円 (+1ドリンク代別)
全自由/整理番号付
【一般発売】
7月18日~8月16日公演:6月30日(土)発売
8月23日~9月26日公演:7月21日(土)発売


■<フルカワユタカ presents「5×20 additional, PlayWith シックス」>

▼〜with 6 & STOMPIN' BIRD
8月31日(金) 下北沢SHELTER
w/ HAWAIIAN6, STOMPIN' BIRD
開場19:00/開演19:30
【チケット】
4,000円 (+1ドリンク代別)
オールスタンディング/整理番号付
・SMA☆チケット http://www.sma-ticket.jp/artist/furukawayutaka
・e+ http://eplus.jp/furukawa-520ad/


■<フルカワユタカワンマンショー in 札幌>

2018年10月19日(金) 北海道 KLUB COUNTER ACTION
OPEN 18:30 / START 19:00
▼チケット
3,990 yen (1ドリンク代別途)
(問)マウントアライブ 011-623-5555
【先着先行受付】
受付期間:5/30(水)22:00〜6/10(日)23:59
http://eplus.jp/furukawayutaka18/


■the band apartライブ/イベント情報

2018年07月26日(木) 東京・渋谷 TSUTAYA O-EAST
2018年08月11日(土・祝) ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018
2018年08月19日(日) 香川・MONSTER baSH 2018(naked)
2018年08月25日(土) 兵庫・・三田 ONE MUSIC CAMP 2018(naked)
2018年09月01日(土) 大阪・RUSH BALL 2018 20th ANNIVERSARY
2018年09月08日(土) 神奈川・川崎 BAYCAMP 2018
2018年09月15日(土) New Acoustic Camp 2018 (naked)
2018年09月22日(土) 岐阜・中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2018
2018年10月13日(土) 大阪・the band apart 20th anniversary SMOOTH LIKE GREENSPIA 2018

関連サイト

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