『モラトリアム』(通常盤) [Single, Maxi](徳間ジャパンコミュニケーションズ)/ひめキュンフルーツ缶

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《前編》ひめキュンの映画『あすなろ
参上!』が面白い!

初の主演映画はやっぱり松山が舞台

 愛媛県松山市のご当地アイドルグループである、ひめキュンフルーツ缶主演の映画『あすなろ参上!』がとっても面白いんです! いや、これは僕がひめキュンを好きだから、というのは否めません。また、舞台となる松山の風景が素晴らしくて素晴らしくて……でも、これも僕が今年、ひめキュンを観に行くため松山に行っているからその思い入れで、というのは否めません(ちなみに昨年までは一回も松山に行ったことはありませんでした)。
 でも、でも、『あすなろ参上!』は面白いんです! いかに面白いのか、ちょこっと映画の感想を書いていきたいのですが、映画を普段からそんなに観るわけでもないし、当然感想など書くこともないので、素人以下の文章ですが、失礼します。本当はせめて2~3回観てから書きたかったんですが、iPhoneなのでNOTTVも観られないし、次にいつ観られるかも分からないので、素人以下の文章ですが、失礼します。
 まずひめキュンのメンバーが演じるのは「アスナロA」という架空のアイドルグループ。でも、架空と言っても、作品内で歌う曲はひめキュンの曲そのまんまだし、グループの活動拠点はひめキュンと同じ松山だし、ライブ会場もひめキュンと同じライブハウス・松山サロンキティやキティホールだし、プロデューサーはひめキュンのプロデューサー・伊賀さんならぬ芳賀さんだし(伊賀さんによれば、伊賀さんは芳賀さんとは正反対なタイプらしいですが)……パラレルワールドのひめキュンを観ているかのような気持ちになってきます。
 そんなひめキュンならぬアスナロAが頑張って、プロデューサーに怒鳴られて、挫折して、悩んで、励まし合って、夢を語って、アイドルとして歌い踊る姿……そりゃ心が動かざるをえません。

ももクロ映画と同じ真利子哲也監督

 本作は、6人時代のももいろクローバーが出演していることで話題だった映画『NINIFUNI』の真利子哲也監督ということで、実は、もっと難解な映画なんじゃないか、と思っていました。『NINIFUNI』は強盗を犯した主人公が彷徨う姿を淡々と追う物語。いや、物語と言えるほどの明確な何かが存在するわけではなく、正直言って映画館で観た時、寝てしまった瞬間もありました。ももクロが出るシーンはもちろん楽しかったですが、それ以外のシーンはなかなかに退屈で……きっと観る人が観ればいろいろと語るべき要素はあるんでしょうけど、そんなに映画を観る目がない僕にはちょっと敷居が高い内容でした。
 ところが、『あすなろ参上!』は『NINIFUNI』と同じ監督の作品とは思えないような、ストレートなアイドル映画。もちろん表面的なアイドル映画の中に、内包されたテーマはあるのかもしれませんが、それは僕にはよく分からないことなので、置いておきます。僕の目に映ったのはとにかくストレートなアイドル映画で、スクリーンの中のメンバー一人ひとりがとても輝いていて、魅力的でした。
 浜辺でカメラマンの要求に応え、何度も何度も笑顔で「ようこそー!」とポーズを取る奥村真友里さんはまさに前半の主役と言っても差し支えない可愛らしさ。岡本真依さんは実際のひめキュン同様、責任感が強くて(多分)みんなを引っ張っていく力強さがあり、谷尾桜子さんは実際同様リーダーだけど、上から何か言ったりするリーダーってよりも、同じ目線で自然と他のメンバーに寄り添う魅力的なアスナロAのリーダー像を演じています。
 河野穂乃花さんは実際より明らかに賢くて(nanoCUNE演じるゆるきゅんの中に入った後輩グループに、その行いを否定するセリフとかすごくカッコいいんですけど、本物の河野さんはボキャブラリー的に絶対言えなそう!)、菊原結里亜さんは他のメンバーより技量が足りずに思い悩むーーこれも実際はそんなことないんじゃ、という役を演じているのも面白かったです。
 で、アイドルが、そのアイドルを想起させるアイドルを演じるっていうのは、とんでもなく魅力的なんだなあ、と。僕たちは、なんてったって、そのアイドルが好きで好きで堪らないわけなんで、そんな彼女たちの、普段は目にすることのない、努力や苦悩を(もちろんフィクションですけど)見せられたら、ねえ。BiSが主演する『アイドル・イズ・デッド』も、作品内でBiSがBiSというグループを演じていて、もうどうしたって、その時点で感情移入しちゃうので、ある意味ズルい作りと言えばそうなのかもしれません。

(文・ソレン)

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