【ライブレポート】SIX LOUNGE、SUP
ER BEAVERとの対バンで全国ツアーに

SIX LOUNGEが6月20日、恵比寿リキッドルームにて全国ツアー<SIX LOUNGE TOUR 2018 “夢うつつ”>のファイナル公演を開催した。
最新ミニアルバム『夢うつつ』のレコ発ツアーとして、全国18箇所を約1ヶ月で回ってきた今回のツアー。すべてが対バンライブとなっており、フラワーカンパニーズHAWAIIAN6a flood of circleハルカミライKOTORIなど、多彩な顔ぶれと格闘してきた彼らが、最終日の相手に指名したのはSUPER BEAVERだった。
▲SUPER BEAVER

「年上だとか年下だとか一切関係なく、俺は今日、SIX LOUNGEというバンドに最大級の敬意を払って、先制攻撃させていただきます!」。渋谷龍太(Vo)がそう叫ぶと、バチバチの熱演がブチかまされていく。「証明」で狂騒に火をつけ、「正攻法」のギラついたサウンドを突き刺し、リリースを翌週に控えた最新アルバムから「ラヴソング」をいち早くドロップ。14年目のインディーズバンドとして何ひとつ嘘のない誇りや意地、そして全身全霊の誠意が、会場全体の大合唱に乗って鮮やかな花を咲かせた。

受け取るにはアツすぎるバトンを繋がれたSIX LOUNGEは、「10号線」から本編をスタート。空間を支配していく切ないメロディと情景に、俺らは俺らのやり方で勝負するんだという気迫が見え隠れしている。同時に、歌から放出されるエネルギーの開放度にツアーを経た成長が感じられる。続く「STARSHIP」も熱量溢れるロックンロールだが、サビのコードにセンチメンタル成分が差し込まれており、ストレートなSUPER BEAVERの楽曲と好対照だ。
「別にショーをしに来たわけじゃないので。ここはライブハウスなので、自由にやって帰れ!」(ヤマグチユウモリ/Vo&G)と、中盤へ突入。ダークな焦燥と苛立ちを爆発させ、ステージ上で暴れまくる中、ロンドンパンク〜パブロックの系譜を継ぐ「ORANGE」は3人全員がプレイに集中している。そのシルエットがロックンロールバンドとしてなんとも美しかった。

「SUMMER PIXY LADY」「メリールー」を挟み、MCタイムへ。「これまで何枚もCD出してきて、何回もツアー回って、いろんなとこ行きました。リキッドルーム、こんだけの人が観に来てくれて、なんか……俺、生きてるなって、バンドやってるなって思います。それはあなた方が来てくれてるからであって、とても感謝しています」とユウモリ。歌いたいから歌う、ステージに立ちたいから立つ。やりたいことをやってるだけかもしれないが、だからこそ続けるうちに芽生える感謝を、ものすごく素直に、ひとりひとりの目を見て伝えた。

《悲しいからそばにいて》(「くだらない」)
《怖くはないぜみんなひとりさ/でも辛い時ひとつになる》(「俺のロックンロール」)
《ねえ、もしも君が生きてて/僕の側で笑ってたら》(「僕を撃て」)

ラスト3曲、絶唱されたこれらの歌詞に共通するのは、愛を求める気持ちだ。それは誰もが持つものだからこそ、SIX LOUNGEの鳴らす日本語ロックンロールは、新たな時代を作っていくはずである。
文:秋摩竜太郎
撮影:夏目圭一郎

SUPER BEAVER セットリスト

01. 証明
02. 青い春
03. 正攻法
04. irony
05. ラヴソング
06. 人として
07. 秘密


SIX LOUNGE セットリスト

01. 10号線
02. STARSHIP
03. ふたりでこのまま
04. ZERO
05. ORANGE
06. SHEENA
07. LULU
08. トラッシュ
09. SUMMER PIXY LADY
10. メリールー
11. くだらない
12. 俺のロックンロール
13. 僕を撃て
[アンコール]
14. SWEET LITTLE SISTER

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